【館】 House of Sex Slaves

館 yakata

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episode R . ロセツの場合 / 綺麗は汚い汚いは綺麗

Rosetsu 004. 眼は恐れて、ろくに見ることも出来はしまい

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二週間前、
素肌に紺縮の浴衣を纏いつロセツは、着くなり
館内の中でも一番薄暗い、三畳の室へ押し込まれた。
掃除は手綺麗に行届きおれども、そこら煤ぼりて余りあかるからず、すべて少しく陰気。
毎朝、職員が高カロリー機能バーと経口補水ゼリー数個を差し入れ、
廁のバケツを交換していく。
時折、壁にプロジェクターで映画やコンサート、美術館ツアーが慰め程度に流れる。
入浴と洗顔は禁じられ、
ただし、オーラルケアだけは完璧に施された。
毎日、洗面器と最新式のオート歯ブラシを持って職員がやって来るのだ。ロセツにカサカサの唇を大きく開けさせフロスまでしていく。
それが夜の十時すぎだから恐しいじゃあないかえ。何だか狂人じみてるねえ。
その後、一時間半、夜の館でウォーキングをして、眠る。


「Master!」
「この穢らわしい男に鞭を!」
「薦被りを叩きのめせ!」

そして、今
二週間ぶりに昼間の陽気を浴びた
ロセツは無様な姿を晒し滑稽の材となり、旦那さま方の罵声を浴びている。

調教師・冬眠鼠は、ロセツの雑巾浴衣を剥ぎ取り、麻縄で手首を括られた腕を頭上に上げさせた。
次いで、股間も露にさせる。
びっちりと濃く生えた腋毛と陰毛から流れる濃厚な風が、プレイルームの空気の密度を上昇させる。
「うわぁ!!臭い!」
「吐きそうだ」
「気持ち悪い」

「Master !!」
生ける宝石との交わりを心底楽しみにして来た旦那さま方の怒りが最高潮に達する。
ロセツは自責の念と恐怖から、フックで引き伸ばされた鼻腔から流れる汁で髭を濡らした。
「立て」
調教師・冬眠鼠は、腕を下げることを許可する代わりに立つことを強制した。
よたよたと立ち上がったロセツは冬眠鼠よりも二十センチは背が高いが、麻縄を巧みに引いては寄せて、
旦那さま方のほうに尻を突き出すポーズをとらせる。

調教師・冬眠鼠の乗馬鞭の穂先が、ロセツの美しい桃の形状を忘れるほどに汚ならしい尻を撫でた。
旦那さま方の鼻息が「今か今か」と荒くなる。
程なく鞭は振り下ろされた。
━━━
肉が打たれる高音と、ロセツの「ヒッ!」と短い悲鳴が響いた。
ロセツの右足が一歩前を踏んだところへ
━━━
もう一発。
逃げ腰の罰として、
━━━
もう一発。
調教師・冬眠鼠が操る麻縄で、尻を上げさせ脚を開かせぶら下がる睾丸の情けなさを旦那さま方がニヤニヤ楽しんだところで、
━━━ ━━━ ━━━
連打。
「ヒィッ!ヒィッ!痛いッ!」
叫ぶロセツの体を、調教師・冬眠鼠が反転させた。本当に痛いだけかを確かめるためだ。

ピタリ。
調教師・冬眠鼠の鞭の穂先が、ロセツの勃起したぺニスを撫でた。
「あぁ…、」
ロセツの火照りは覆われた垢のせいでよく見えない。
旦那さまの一人が唇を手のひらで覆い、信じられないと目で語った。
視線に心を痛め涙を浮め、ロセツはがッくり俯向きたり。
「Master!! この変態にもっと鞭を」
調教師・冬眠鼠はリクエストに応えた。
━━━ ━━━ ━━━
鞭のリズムでロセツに、しゃんと体を起こせと命令する。
「ヒィッ!ヒィッ!」と、ハーネスでがんじがらめにされた顔で鳴く度、振り乱した脂っぽい髪の毛からフケが飛び散る。
旦那さま方はもっと近くで見たいが、飛び散るフケや垢がガウンに着くのを恐れて立ち上がれずにいた。

調教師・冬眠鼠は、もう四、五発振るったあとに一度鞭を手放した。
ポケットからコンドームを取り出し器用に剥いたものを痛みで戦慄くロセツの唇にセットすると
そのゴムめがけてバイブレーターをブスりと差し込んだ。
ロセツは、むほぉ・むほぉ、と、
差し込まれるときと引き抜かれるときの二度、変な声を出した。
ロセツは、涙で目やにが溶けた泥々の瞼の奥の瞳でスキンの被さったバイブレーターを追い、鼻フックで引き上げられて閉じきれぬ口で唾液を飲んだ。

調教師・冬眠鼠がアヌスにバイブレーターの亀頭を塗り付けるのに、
「ぅぅぅ」
ロセツは、歯をくいしめてすすり泣きつ。
バイブレーターは初心者向けの小ぶりなものだったから、ロセツのアヌスはすんなり受け入れた。

しかし、その回転と振動は鮮烈で、調教師・冬眠鼠がスイッチを入れると、
 「ひぅやぁァアア」と声に力を籠めたりけるが、性欲の情の堪え難かりけむ、ぶるぶると身を震わし、見る見る面の色激して、突然床の上に蔽われかかり、悶えた。
旦那さま方は酷い体臭に幾分慣れたようで、器械のごとく刎ね上り「あヒィ…!ヒィ!」とヨガるロセツを愉快そうに見物している。

調教師・冬眠鼠は、いつの間にか拾い上げた鞭でロセツの尻をパァンと叩き、
「そのまま這いつくばって、タイルの床まで行け」
━━ ━━━ ━━
尻を打たれながら「あぁ…、うひぃ」と、芋虫のように前進するロセツに、
旦那さま方は、遂に呵々と笑い出した。
━━━ ━━━ ━
タイルの床まで辿り着いたロセツに調教師・冬眠鼠は、強い口調で命令し、立たせた。
ロセツは、打たれ痺れる尻肉の真ん中の甘い刺激のせいで重たなくなった体でどうにか踏ん張り、
「ぁぁ、ぁぁ、」と喘ぎ、起立した。

「見ろ」
調教師・冬眠鼠のナイフのようなたったひとつの単語で、
ロセツは覚醒し、発狂した。
見せられたのは、量販店の片隅で放置されていそうな安物の姿見。
ロセツは、チープなプラスチック製の鏡に映る自分を見た。



アアアアアアアアアアアアアア

ロセツは、
自らの肉体が創造したのもの醜悪さに恐慌をきたし、
現実から逃亡するため絶叫した。



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