1 / 1
異世界召喚された巫女は異世界と引き換えに日本に帰還する
しおりを挟む私は霧月 陽菜(18)
霧月神社の神主をしている父と専業主婦をしている母との間に産まれた巫女にして、陰陽道を駆使する退魔師よ。
お金さえちゃんと払ってくれたら強力な十二の神を操って妖怪を倒したり、除霊・浄霊もするし、神楽を奉納するし地鎮祭だってするわよ。
泰山府君の祭も使えるけど、流石にこれは自分の中でタブーだと位置付けているからどんなにお金を積まれても、大切な人を生き返らせて欲しいと泣き落としされようが絶対にやらないけどね。
まぁ、泰山府君の祭がフィクションであり、儀式の一種だと流布されているので実際に頼む人が居ない。
それは助かっている。
けど、それでもやっぱり僅かな可能性に縋り付く人が居るのよね~。
そんな私は女子高生をしているけど、実は異世界に聖女として召喚されちゃったの。
何で異世界に召喚されたのが分かったのかと言うと、見慣れている神社の風景がヨーロッパの宮殿・・・それも荘厳ではなく重苦しくて悲しみと怨念に満ちている雰囲気に覆われていて───つまり過去に異世界召喚された人達が成仏出来ず未だに彷徨っていたからよ。(この時の陽菜は仕事中だったので巫女装束を着ていました)
宮殿に居る人達は、この重苦しさが威厳と重厚感溢れる宮殿にしていると思っているけど実際は違うからね!
実は私、霊感があって霊がはっきりと見えるし、他人の心が読めるの。
「異世界の聖女よ、世界は魔王率いる魔族によって滅びようとしている。そなたの力で魔王を滅ぼすのだ!!」
はぁ?
何で私が異世界を救わないといけないの!?
自分の世界を救うのは何の関係もない私ではなく貴方達の役目だよね!?
玉座に腰を下ろしながら私を見下ろしている王の言葉に流石の私も目が点になってしまったわ・・・。
異世界の危機なんて関係ない私は別の事を考えていたの。
①まずは王宮を彷徨っている、過去に勇者や聖女として召喚された日本人の魂を成仏&日本に帰す
②私が日本に帰る
異世界から日本人を召喚する術があるのなら、送還する術があっても不思議ではないと思った私は連中の心を読んでみたの。
・・・・・・成る程ね。
日本人を日本に帰す術があるにはあるけど、召喚と違って送還は膨大なエネルギーを消費するんだ。
連中の事情なんか私には関係ないからね~。
当事者を除いた、多くの異世界人の命を使って過去に召喚された日本人達の魂を日本に帰す事にしたの。
勿論、私の霊力で彼等を浄化してからよ。
日本人一人や二人だったら異世界人数百~数千人の命で日本に帰せたけど、召喚された日本人が数千~数万だったから私を召喚した国の異世界人だけでは足りなくて近辺の国の異世界人の命も使ったわ。
今回の召喚に関わっていない人達は気の毒だと思うけど、いや本当はこれっぽっちも思っていないけどね。
貴方達も過去の日本人が齎した恩恵と平和を享受していたのでしょ?
だったら恩を返して欲しいと思うのが人情というもの。
恩返しが命だった。
それだけの事よ。
苦しみや悲しみ、怨念や恨みに染まっていた彼等の魂が完全に浄化され日本に帰っていく姿を見届けた私は、自分が日本に帰る為に送還の術を使ったわ。
魂と違って生きている私を帰すには数千~数万人の異世界人の命だけでは足りなかったらしく、人間以外にも動物に植物、魔族に魔物など、生きとし生けるもの・・・それこそ星の命が必要だったの。
召喚という名の下に日本人を拉致する異世界など滅んでしまえと思っている私は、遠慮なく自分が帰る為だけに今回の異世界召喚に関わった者達以外全ての命を使ったわ。
無事に日本に帰る事が出来た私は巫女と退魔師の仕事をしつつ、休日は趣味を満喫する生活を送っている。
46
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
召喚された聖女はこの世界の平民ですが?家に帰らせていただきます!
碧井 汐桜香
ファンタジー
召喚された聖女は、この世界の平民でした。
バレないように異世界から召喚された聖女のふりをしながら、家に帰る機会を見計らって……。
論破!~召喚聖女は王子様が気に食わない
中崎実
ファンタジー
いきなり異世界に召喚されて、なんかイケメンに「世界を救ってもらいたい事情」を説明される、よくあるWEBファンタジーあるあるパターンが発生した。
だけどねえ、あなたの言い草が気に食わないのよね?からの、聖女が帰宅するまでのおはなし。
王子「自分達より強い敵をどうにかしてくれる相手を呼ぼう。女なら押し倒してしまえば、思うがままにできる!」
聖女1「有能な人を呼びました、としゃあしゃあと抜かすツラだけ良い男、なぁんか気に入らないのよねえ……」
聖女2「はよ帰ろ~」
聖女3「……」
論破というより爆破してませんか、あなた達?
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
召喚聖女の結論
こうやさい
ファンタジー
あたしは異世界に聖女として召喚された。
ある日、王子様の婚約者を見た途端――。
分かりづらい。説明しても理解される気がしない(おい)。
殿下が婚約破棄して結構なざまぁを受けてるのに描写かない。婚約破棄しなくても無事かどうかは謎だけど。
続きは冒頭の需要の少なさから判断して予約を取り消しました。今後投稿作業が出来ない時等用に待機させます。よって追加日時は未定です。詳しくは近況ボード(https://www.alphapolis.co.jp/diary/view/96929)で。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
URL of this novel:https://www.alphapolis.co.jp/novel/628331665/937590458
聖女のはじめてのおつかい~ちょっとくらいなら国が滅んだりしないよね?~
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女メリルは7つ。加護の権化である聖女は、ほんとうは国を離れてはいけない。
「メリル、あんたももう7つなんだから、お使いのひとつやふたつ、できるようにならなきゃね」
と、聖女の力をあまり信じていない母親により、ひとりでお使いに出されることになってしまった。
聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした
猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。
聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。
思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。
彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。
それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。
けれども、なにかが胸の内に燻っている。
聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。
※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
自分も似たようなお話を考えたことがあります。自分の場合は地球上の全ての核兵器を召喚してその爆発エネルギーで地球に帰還する(核爆発自体と聖女が入れ替わるので、聖女は爆発の被害を受けない)。
実際にはそこから巡りめぐって異世界の聖女が能力が高すぎたために地球上の全人類が召喚されて異世界が滅ぼされる話になりましたが。
書記長様、感想ありがとうございます。
核兵器ですか。
成る程、それは思い浮かびませんでした。
書記長様のその話、読んでみたいです。