【恋愛】目覚めたら何故か騎士団長の腕の中でした。まさかの異世界トリップのようです?

梅花

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39話

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「美味しい」

運ばれてきたパスタを口にして美南は声を上げた。
しっかりとした味付けのボロネーゼにチーズをかけて食べる。
生パスタらしい、少し細い平打ち麺。

「そうか、それなら良かった。ハンバーグも食べてみるか?」

そう言って、一口大に切り分けたハンバーグをベルゴッドが差し出してきて、それを食べろと言うのかと思いながら、出会った当初にあーんをしてしまったのを思い出した。
する方はそうでもないが、される方はかなり恥ずかしい!

「ほら、どうした?」

食べてみろと言われ、意を決して口を開き差し出された一口を口にした美南だったが、味などわからず水で嚥下する。

「バゲットも食べてみるか?」

千切ったバゲットにバターを塗り、流石にこれは手渡してくれる。
受け取ったバゲットはほんのりとあたたかかった。

「ありがとうございます……美味しい……」

流石にこっちは味がわかる。
美南がお礼を言うともっと食べるか?と、聞かれるが流石に断った。
美味しいけれど自分の心臓がもたない。
気にした様子のないベルゴッドは慣れた手つきでナイフとフォークを使い食事を進めていく。

「綺麗に食べるんだなミナミは」

見られているとも思わず、そう言われた美南はベルゴッドを見た。

「俺が食うとどうもソースが跳ねてな……苦手なんだ。シルヴィアにもいつも怒られる。ミナミは箸も使えただろ?俺たちは苦手なんだ。あの店は美味いけれど」
「え、私はどちらかと言うと箸の方が使い慣れていて。ただ、そこまで持ち方が綺麗ではありませんから恥ずかしいのですが」

そう言いながらも、美南は幼い頃から箸の持ち方やペンの持ち方は徹底的に矯正されたから、それほど酷くはないと思っている。
それに、ありがたいことに美南は右利きなのだ。
最近は左利きを矯正しない人も多い。

「そうか?ミナミは文字も綺麗に書くからな」
「それは、民族の違いかもしれませんね……それに書き慣れていますから」

この世界は聞いたところによると、識字率が低い。
日本の識字率は九割を越えるが、この世界は貴族は学園に通うがそうでもなければ文字を書ける人は多くない。
また、騎士は身分は問わないが平民も多いため騎士見習いの時点で読み書きに慣れず挫折する人も多くないらしい。

「そうか、ミナミが生まれた場所はミナミのような美人が多いのか?」
「は?」
「……いや、その黒髪も美しいし、肌も白く……顔の造形もいい」
「……言われたことありません、寧ろ私は不美人と……」
「何……だと?」

勢いよく立ち上がりそうなベルゴッドを美南は慌てて止めたのだった。
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