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第二十章
20-18.すれ違い
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時を僅かだけ遡る。仁が玲奈の入った風呂の残り湯を前にして喉をゴクリと鳴らしている頃、玲奈は自室のベッドに腰を下ろし、ご機嫌な様子で体を左右にゆっくり揺らしていた。
玲奈は元の世界にいるとき、忙しさを言い訳にして烏の行水で済ませることも多かったが、お湯で体を拭くだけの生活をしばらく経た結果、メルニールで屋敷を得てから湯船に浸かることの心地よさを知ることとなった。そして、それは旧王都ラインヴェルトに移った後も変わらなかった。
しかし、今、玲奈が上機嫌なのはそれだけが理由ではない。ドライヤーに似た温風を出す魔道具で乾かしたばかりの玲奈の黒髪がサラサラと左右に揺れ動く。
「仁くんに美味しいって言ってもらっちゃった……」
ちなみに、ここで言う“美味しい”は当然ながら残り湯ではなく、今日の夕食のことだ。
玲奈は自身の顔を挟むように両手を頬に当てた。風呂上がりで火照っていることを抜きにしても、玲奈は自身の頬が熱を持っているような気がした。玲奈は自身の心の内にある嬉しさと恥ずかしさを自覚する。
手料理を美味しいと言われて不快に思う人はいないだろうが、これほど嬉しいと思うのは相手が他ならぬ仁だからだと、玲奈は気付いていた。もちろん仁に告げた通り、手料理を振舞った家族を除いた初めての男性であるという理由に嘘はない。
しかし、それが仁ではない、例えば、そんな機会はないだろうが、イベントなどで食べてもらったファンの男性だったとしたら。
玲奈は自身の問いに、心の中で否と答える。もちろん心から嬉しく思うだろうが、それでも今ほどではないだろうと、玲奈は確信していた。
「やっぱり仁くんだから、こんなに嬉しいんだ」
そう呟いた直後、玲奈はゆっくりと首を左右に振った。
「違う。仁くんだからじゃない。きっと、“今”の仁くんだからだ」
その“今”がいつからなのか、正確なことは玲奈自身にもわからない。ただ、この世界に召喚されたばかりの頃の仁ではなく、様々な出来事を経て家族のように大切な存在となった仁だからこそ、幸せを感じるくらい嬉しく思い、そしてまた、手放しで褒めちぎられて照れてしまったのだ。
「でも……」
玲奈は表情を改め、胸に手を当てて本当にそうだろうかと自問する。
仁に褒められて恥ずかしくなった玲奈は“仁は家族だから”と誤魔化してしまったが、心のどこかで、家族のように大切でありながら本当の家族ではないからこその感情であるようにも思ってしまったのだ。
大切で大切で、共に支え合いたいと、ずっと一緒にいたいと子供のように泣いてまで願ってしまう仁という存在。
仁のことを考えていると、玲奈は自然と胸の鼓動が早まっているのを手のひらに感じた。
玲奈はそんな仁に対する感情に、生まれて初めての感情に、元の世界で演じてきたキャラクターや歌ってきた曲を通して知っている単語を当てはめようとするが、寸でのところで思い止まる。これ以上考えてはダメだと、玲奈の心の奥底から強迫観念が湧き上がってきていた。
玲奈はエルフの里の仁の部屋に押しかけて行われたパジャマパーティーのことを思い出す。あのとき、玲奈はリリーに促されて仁と握手をした際の問答で、自分と仁が元の世界での“声優とファン”という関係をベースにしながらも、少しずつ変化していることに気付かされたのだった。
玲奈には経験がないが、同業者の中には稀にプライベートの場でファンから声をかけられて握手やサインを求められることがあるという話を聞いたことがある。そういったときの対応は、事務所で決まりごとがある場合を除けば、プライベートだからと断る人と、ファンサービスとして応じる人に分かれるようだ。
玲奈としては周囲の状況や時間が許すのであれば応じたいと思っており、もちろん玲奈も同業者もそれでお金を取るようなことはしない。しかし、それはあくまでファンサービスだ。パジャマパーティーで仁と握手をした玲奈は、決してファンサービスのつもりでしたわけではなかった。
仁が望むならいくらでも握手を、いや、手を握ってあげたいという考えが頭に過った玲奈は瞬間的に頬を朱に染めた後で、ブンブンと頭を横に振る。
あのときの仁は何かに悩んでいた風ではあるが、リリーも交えたやり取りの中で、玲奈が達したのと同じ結論には至っていないようだった。ミルの乱入後、リリーに引っ張って行かれた玲奈は、仁が自分との関係に悩んでいるのではないかと仄めかされたが、玲奈自身は仁がファンとして自分を好きでいてくれているようにしか思えなかった。
もちろん、玲奈は今の仁が自分を大切な家族のように思っていてくれていることに疑いはないが、それは“ファンだから”という思いの上に築かれている感情のように思っている。
そもそも、この世界に召喚された直後から仁が身の危険を顧みず守ってくれたのは、仁が優しかったからだけではなく、仁がファンだったからだ。そしてそんな仁をすぐに受け入れられたのも、仁が自分のファンだと知っていたから。
そう信じてやまない玲奈は、ふと脳裏に浮かんだ、仁と違った出会い方をしていればという考えを即座に否定した。声優とファンという関係がなければ、きっと今の関係にはなっていない。
リリーはこの世界に来て二人の関係が変わったのだから気にすることはないと、なぜか玲奈と仁をくっつけたがっているような言動をするが、心の奥底に染み付いた声優とファンという関係はそう簡単に消えはしない。
玲奈は自身をアイドルだとは思っていないので恋愛禁止などと公言しているわけではないが、ファンの中には一定数アイドル視している人がいることは理解している。そのため、これまで恋愛に縁がなかったこともあり、そういった話題は避けてきたし、当面のところ誰かと付き合うつもりはなく、また、付き合いたいとも思っていなかった。
いつか自身の両親のように心から好きになった人と結ばれて温かな家庭を築きたいと漠然と思うことはあったが、玲奈にとって、それは遠い遠い未来の話だ。そして、その相手が自分のファンだという可能性は微塵も考えたことがなかった。
なぜなら、もし特定のファンに恋愛感情を抱いてしまったとしたら、それはファンの中に、ある種の優劣を付けてしまうことになると思っているからだ。周りに迷惑をかけても何とも思わないようなマナーの悪い自称ファンはともかく、玲奈は自分を応援してくれるファンの誰もが大切で、そこに順列はない。
だからこそ、玲奈は、おいそれと仁への感情に名前を付けることができない。
リリーの言い分はわかるし、玲奈も目から鱗が落ちたような気持ちにもなった。
「でもそれは……」
仁が玲奈を大好きな声優としてではなく一人の女性として見ることで、初めて許される感情だと玲奈は思っていた。
今にして思えば、ロゼッタたちが二人をくっつけようと、くっつくのが当然と言わんばかりの言動をする心当たりがあり過ぎだった。玲奈はこれまでの人生に恋愛の“れ”の字もなかったために無意識的に行っていたものばかりなのだから仕方がないと言い訳をしながら、顔を膝の上の左手に向けた。
「これはちょっとやり過ぎだったかな……? 仁くん、すっごく驚いてたし……」
玲奈は左手の薬指の一点に視線を固定する。皆とお揃いが良いという気持ちに嘘はないが、色々と想いが溢れてしまったのだろうなと、今は思う。
玲奈は顔を上げ、瞳には映らない天井の先に目を向ける。瞼を閉じれば、そこに見えるのは仁といつまでも一緒にいたいと願う、これまでと変わらない想いだった。
魔王妃や帝国、ユミラの件に決着がつき、元の世界に戻るまでも、そして、戻った後も。
そう天に祈った玲奈は、それが叶わない願いだと知っていた。
玲奈はまだこの世界に召喚されたばかりの頃、仁から聞いた話を思い出す。以前も召喚され、その後、元の世界に送還されたという仁は、この世界での体験が、まるで夢の中の出来事だったとしか思えなかったと言っていた。
送還された直後から記憶に靄がかかったかのように細部が失われ、白昼夢だったかの如く、起床時に失われてしまう夢のように、心にぽっかりと穴が開いたかのような喪失感だけを残して消えてしまうのだという。
それでも仁が異世界で勇者と呼ばれていたことや、楽しいことや辛いことが起こったことを朧気ながら覚えていて、それを現実のものだと信じたいと思えたのは、仁を召喚し、そして送還した人からもらったアイテムリングが世界の壁を越えて仁の手に残っていたからだ。
そんな仁の経験に照らし合わせれば、玲奈が仁と共に元の世界に戻ったとき、二人は握手会で握手をしているはずだ。
もしかしたら帰還直後の一瞬だけはまだ覚えているかもしれないが、それが事実だったか目の前の仁と確認する前に、きっと仁はスタッフに肩を叩かれ、自分も手を離して、ほんの直前まで仁の手を握っていた手で他のファンの手を握り、仁ではない誰かに笑顔を向けるのだろう。
そう思った玲奈の胸が、心が、ズキッと悲鳴を上げた。
少しだけ変態的なところはあっても真面目な仁のことだから、何か頭と心に引っかかることがあったとしても、制止を振り切ってその場に留まるようなことはしないだろうことは想像に難くなかった。そして玲奈も、立場上、仁を引き留めることなどできはしない。
そうして、二人は声優とファンという、元々の関係に戻るのだ。
玲奈はゆっくりと瞼を開き、再び左手に目を向ける。その薬指の上で光る指輪が滲んで見えた。
右手で両の目の端を拭い、玲奈は大切な人からもらった思い出の品をしっかりと見つめる。
玲奈は耐毒の指輪が仁のアイテムリングと同じように世界を越えてくれるよう願いつつ、日々魔法陣の研究をしているルーナリアに、帰還時にこの世界の大切な記憶が失われないようにできないか相談してみようと密かに決意するのだった。
玲奈は元の世界にいるとき、忙しさを言い訳にして烏の行水で済ませることも多かったが、お湯で体を拭くだけの生活をしばらく経た結果、メルニールで屋敷を得てから湯船に浸かることの心地よさを知ることとなった。そして、それは旧王都ラインヴェルトに移った後も変わらなかった。
しかし、今、玲奈が上機嫌なのはそれだけが理由ではない。ドライヤーに似た温風を出す魔道具で乾かしたばかりの玲奈の黒髪がサラサラと左右に揺れ動く。
「仁くんに美味しいって言ってもらっちゃった……」
ちなみに、ここで言う“美味しい”は当然ながら残り湯ではなく、今日の夕食のことだ。
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しかし、それが仁ではない、例えば、そんな機会はないだろうが、イベントなどで食べてもらったファンの男性だったとしたら。
玲奈は自身の問いに、心の中で否と答える。もちろん心から嬉しく思うだろうが、それでも今ほどではないだろうと、玲奈は確信していた。
「やっぱり仁くんだから、こんなに嬉しいんだ」
そう呟いた直後、玲奈はゆっくりと首を左右に振った。
「違う。仁くんだからじゃない。きっと、“今”の仁くんだからだ」
その“今”がいつからなのか、正確なことは玲奈自身にもわからない。ただ、この世界に召喚されたばかりの頃の仁ではなく、様々な出来事を経て家族のように大切な存在となった仁だからこそ、幸せを感じるくらい嬉しく思い、そしてまた、手放しで褒めちぎられて照れてしまったのだ。
「でも……」
玲奈は表情を改め、胸に手を当てて本当にそうだろうかと自問する。
仁に褒められて恥ずかしくなった玲奈は“仁は家族だから”と誤魔化してしまったが、心のどこかで、家族のように大切でありながら本当の家族ではないからこその感情であるようにも思ってしまったのだ。
大切で大切で、共に支え合いたいと、ずっと一緒にいたいと子供のように泣いてまで願ってしまう仁という存在。
仁のことを考えていると、玲奈は自然と胸の鼓動が早まっているのを手のひらに感じた。
玲奈はそんな仁に対する感情に、生まれて初めての感情に、元の世界で演じてきたキャラクターや歌ってきた曲を通して知っている単語を当てはめようとするが、寸でのところで思い止まる。これ以上考えてはダメだと、玲奈の心の奥底から強迫観念が湧き上がってきていた。
玲奈はエルフの里の仁の部屋に押しかけて行われたパジャマパーティーのことを思い出す。あのとき、玲奈はリリーに促されて仁と握手をした際の問答で、自分と仁が元の世界での“声優とファン”という関係をベースにしながらも、少しずつ変化していることに気付かされたのだった。
玲奈には経験がないが、同業者の中には稀にプライベートの場でファンから声をかけられて握手やサインを求められることがあるという話を聞いたことがある。そういったときの対応は、事務所で決まりごとがある場合を除けば、プライベートだからと断る人と、ファンサービスとして応じる人に分かれるようだ。
玲奈としては周囲の状況や時間が許すのであれば応じたいと思っており、もちろん玲奈も同業者もそれでお金を取るようなことはしない。しかし、それはあくまでファンサービスだ。パジャマパーティーで仁と握手をした玲奈は、決してファンサービスのつもりでしたわけではなかった。
仁が望むならいくらでも握手を、いや、手を握ってあげたいという考えが頭に過った玲奈は瞬間的に頬を朱に染めた後で、ブンブンと頭を横に振る。
あのときの仁は何かに悩んでいた風ではあるが、リリーも交えたやり取りの中で、玲奈が達したのと同じ結論には至っていないようだった。ミルの乱入後、リリーに引っ張って行かれた玲奈は、仁が自分との関係に悩んでいるのではないかと仄めかされたが、玲奈自身は仁がファンとして自分を好きでいてくれているようにしか思えなかった。
もちろん、玲奈は今の仁が自分を大切な家族のように思っていてくれていることに疑いはないが、それは“ファンだから”という思いの上に築かれている感情のように思っている。
そもそも、この世界に召喚された直後から仁が身の危険を顧みず守ってくれたのは、仁が優しかったからだけではなく、仁がファンだったからだ。そしてそんな仁をすぐに受け入れられたのも、仁が自分のファンだと知っていたから。
そう信じてやまない玲奈は、ふと脳裏に浮かんだ、仁と違った出会い方をしていればという考えを即座に否定した。声優とファンという関係がなければ、きっと今の関係にはなっていない。
リリーはこの世界に来て二人の関係が変わったのだから気にすることはないと、なぜか玲奈と仁をくっつけたがっているような言動をするが、心の奥底に染み付いた声優とファンという関係はそう簡単に消えはしない。
玲奈は自身をアイドルだとは思っていないので恋愛禁止などと公言しているわけではないが、ファンの中には一定数アイドル視している人がいることは理解している。そのため、これまで恋愛に縁がなかったこともあり、そういった話題は避けてきたし、当面のところ誰かと付き合うつもりはなく、また、付き合いたいとも思っていなかった。
いつか自身の両親のように心から好きになった人と結ばれて温かな家庭を築きたいと漠然と思うことはあったが、玲奈にとって、それは遠い遠い未来の話だ。そして、その相手が自分のファンだという可能性は微塵も考えたことがなかった。
なぜなら、もし特定のファンに恋愛感情を抱いてしまったとしたら、それはファンの中に、ある種の優劣を付けてしまうことになると思っているからだ。周りに迷惑をかけても何とも思わないようなマナーの悪い自称ファンはともかく、玲奈は自分を応援してくれるファンの誰もが大切で、そこに順列はない。
だからこそ、玲奈は、おいそれと仁への感情に名前を付けることができない。
リリーの言い分はわかるし、玲奈も目から鱗が落ちたような気持ちにもなった。
「でもそれは……」
仁が玲奈を大好きな声優としてではなく一人の女性として見ることで、初めて許される感情だと玲奈は思っていた。
今にして思えば、ロゼッタたちが二人をくっつけようと、くっつくのが当然と言わんばかりの言動をする心当たりがあり過ぎだった。玲奈はこれまでの人生に恋愛の“れ”の字もなかったために無意識的に行っていたものばかりなのだから仕方がないと言い訳をしながら、顔を膝の上の左手に向けた。
「これはちょっとやり過ぎだったかな……? 仁くん、すっごく驚いてたし……」
玲奈は左手の薬指の一点に視線を固定する。皆とお揃いが良いという気持ちに嘘はないが、色々と想いが溢れてしまったのだろうなと、今は思う。
玲奈は顔を上げ、瞳には映らない天井の先に目を向ける。瞼を閉じれば、そこに見えるのは仁といつまでも一緒にいたいと願う、これまでと変わらない想いだった。
魔王妃や帝国、ユミラの件に決着がつき、元の世界に戻るまでも、そして、戻った後も。
そう天に祈った玲奈は、それが叶わない願いだと知っていた。
玲奈はまだこの世界に召喚されたばかりの頃、仁から聞いた話を思い出す。以前も召喚され、その後、元の世界に送還されたという仁は、この世界での体験が、まるで夢の中の出来事だったとしか思えなかったと言っていた。
送還された直後から記憶に靄がかかったかのように細部が失われ、白昼夢だったかの如く、起床時に失われてしまう夢のように、心にぽっかりと穴が開いたかのような喪失感だけを残して消えてしまうのだという。
それでも仁が異世界で勇者と呼ばれていたことや、楽しいことや辛いことが起こったことを朧気ながら覚えていて、それを現実のものだと信じたいと思えたのは、仁を召喚し、そして送還した人からもらったアイテムリングが世界の壁を越えて仁の手に残っていたからだ。
そんな仁の経験に照らし合わせれば、玲奈が仁と共に元の世界に戻ったとき、二人は握手会で握手をしているはずだ。
もしかしたら帰還直後の一瞬だけはまだ覚えているかもしれないが、それが事実だったか目の前の仁と確認する前に、きっと仁はスタッフに肩を叩かれ、自分も手を離して、ほんの直前まで仁の手を握っていた手で他のファンの手を握り、仁ではない誰かに笑顔を向けるのだろう。
そう思った玲奈の胸が、心が、ズキッと悲鳴を上げた。
少しだけ変態的なところはあっても真面目な仁のことだから、何か頭と心に引っかかることがあったとしても、制止を振り切ってその場に留まるようなことはしないだろうことは想像に難くなかった。そして玲奈も、立場上、仁を引き留めることなどできはしない。
そうして、二人は声優とファンという、元々の関係に戻るのだ。
玲奈はゆっくりと瞼を開き、再び左手に目を向ける。その薬指の上で光る指輪が滲んで見えた。
右手で両の目の端を拭い、玲奈は大切な人からもらった思い出の品をしっかりと見つめる。
玲奈は耐毒の指輪が仁のアイテムリングと同じように世界を越えてくれるよう願いつつ、日々魔法陣の研究をしているルーナリアに、帰還時にこの世界の大切な記憶が失われないようにできないか相談してみようと密かに決意するのだった。
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