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第8章 波乱と因縁の建国祭
第502話 俺の後悔
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※メスト視点です。
「俺は……」
シトリンから話を振られ、少しだけ考えた俺は、拳を強く握ると父上譲りのアイスブルーの瞳を公爵様を見つめる。
「俺はあなた様のことを許せません。何でしたら、ここであなた様を殴り飛ばしたいです」
そう、俺はこの人を殴り飛ばしたい。
俺から大切な女を記憶ごと奪った罰として。
その記憶が全て、俺の一番大嫌いな奴になっていること。
この人は、ノルベルトの凶行をそれを止められたはずだ。
その力だってある。
なのに、この人は止めれなかった。
人質となった家族や使用人達な無事と引き家に、俺からこの世で最も好きな女の記憶を奪うことを許したのだ。
仕方なかったとはいえ、それを許せるかと問われれば許せるはずがない。
「そう、だと思う」
そう言って、公爵様は好きな女と同じ淡い緑色の瞳を伏せると静かに項垂れる。
「フリージアも君の記憶から自分がいなくなることを悲しんでいたと思うから」
「っ!!!」
公爵様の言葉を聞いた瞬間、ノルベルトによって改竄される前後の記憶が交互に脳裏を過ぎり、カッとなった俺は勢いよく拳と腰を上げる。
その時、好きな女の言葉が脳裏に蘇る。
『どうか、ご無事で』
建国祭前、彼女は泣きそうな顔で俺を見送った。
あの時、どうして泣きそうな顔をしていたのか分からなかった。
だが、今なら分かる。
あの時、フリージアは俺のことを心配してくれた。
俺がフリージアを忘れていると分かっていても、彼女はあの時、心の底から俺のことを思っていた。
思い返せば、王都で再会したあの時、彼女は俺に正体を明かすことが出来た。
けれど、彼女は今日まで決して自分の正体を明かさなかった。
例え、俺が別の女と仲睦まじく一緒歩いているところを見たとしても、彼女は決してと明かさなかった。
それは、家族との約束を守るため。
そして、俺やカトレア嬢など、彼女が大切にしている人を守るため。
だというのに、俺は一体、彼女の何を見ていた!
彼女と今まで何を話した!!
建国祭前に言われた彼女の言葉を思い出し、俺は拳と下げると共にゆっくりと腰を下ろす。
「メスト?」
「フリージアなら」
「えっ?」
「フリージアなら俺が父親を殴り飛ばすなんて望んでいない」
そう言って、俺は振り下ろした拳をキツく握りしめる。
お人好しで優しいフリージアのことだ。
もし、俺が父親のことを殴り飛ばした知ったら、きっと泣きながら俺や父親のことを叱り飛ばすに違いない。
それは、さすがに堪える。何より……
ゆっくりと顔を上げた俺は、公爵様を見やる。
「改竄魔法で知らなかったとはいえ、俺だって彼女を傷つけた。だから、俺が公爵様を殴り飛ばしたら、俺も公爵様から殴り飛ばされないといけない」
「メスト君……」
そうだ。記憶を改竄されていたとはいえ、俺はこの世で最も嫌いな女に、この世で1番愛している女に注ぐべき愛情を注いでしまった。
それを彼女が知らないわけが無い。
そして、俺が別な女と寄り添っているところを見て、彼女が傷つかないはずが無い。
何より、俺が今の今まで彼女を忘れていた。
その事実が、彼女の優しい心を深く傷つけたのだ。
『お前は、俺にとって大切な友人だから』
何が友人だ。何が師匠だ。
俺にとってカミルは……いや、フリージアはたった1人の愛する女じゃないか!
何者にも代えられない、俺にとっての唯一無二の女じゃないか!
それなのに、それなのに俺は……!!
悔しさに苛まれる俺を見て、公爵様が優しく俺に話しかける。
「メスト君。さっきも言ったが、それは君にかけられた改竄魔法のせいだ。だから、君が気にすることは……」
「それでも!!」
例え、そうだとしても俺は!!
「俺は、彼女を傷つけた!! その事実が堪らなく悔しいのです!!」
「俺は……」
シトリンから話を振られ、少しだけ考えた俺は、拳を強く握ると父上譲りのアイスブルーの瞳を公爵様を見つめる。
「俺はあなた様のことを許せません。何でしたら、ここであなた様を殴り飛ばしたいです」
そう、俺はこの人を殴り飛ばしたい。
俺から大切な女を記憶ごと奪った罰として。
その記憶が全て、俺の一番大嫌いな奴になっていること。
この人は、ノルベルトの凶行をそれを止められたはずだ。
その力だってある。
なのに、この人は止めれなかった。
人質となった家族や使用人達な無事と引き家に、俺からこの世で最も好きな女の記憶を奪うことを許したのだ。
仕方なかったとはいえ、それを許せるかと問われれば許せるはずがない。
「そう、だと思う」
そう言って、公爵様は好きな女と同じ淡い緑色の瞳を伏せると静かに項垂れる。
「フリージアも君の記憶から自分がいなくなることを悲しんでいたと思うから」
「っ!!!」
公爵様の言葉を聞いた瞬間、ノルベルトによって改竄される前後の記憶が交互に脳裏を過ぎり、カッとなった俺は勢いよく拳と腰を上げる。
その時、好きな女の言葉が脳裏に蘇る。
『どうか、ご無事で』
建国祭前、彼女は泣きそうな顔で俺を見送った。
あの時、どうして泣きそうな顔をしていたのか分からなかった。
だが、今なら分かる。
あの時、フリージアは俺のことを心配してくれた。
俺がフリージアを忘れていると分かっていても、彼女はあの時、心の底から俺のことを思っていた。
思い返せば、王都で再会したあの時、彼女は俺に正体を明かすことが出来た。
けれど、彼女は今日まで決して自分の正体を明かさなかった。
例え、俺が別の女と仲睦まじく一緒歩いているところを見たとしても、彼女は決してと明かさなかった。
それは、家族との約束を守るため。
そして、俺やカトレア嬢など、彼女が大切にしている人を守るため。
だというのに、俺は一体、彼女の何を見ていた!
彼女と今まで何を話した!!
建国祭前に言われた彼女の言葉を思い出し、俺は拳と下げると共にゆっくりと腰を下ろす。
「メスト?」
「フリージアなら」
「えっ?」
「フリージアなら俺が父親を殴り飛ばすなんて望んでいない」
そう言って、俺は振り下ろした拳をキツく握りしめる。
お人好しで優しいフリージアのことだ。
もし、俺が父親のことを殴り飛ばした知ったら、きっと泣きながら俺や父親のことを叱り飛ばすに違いない。
それは、さすがに堪える。何より……
ゆっくりと顔を上げた俺は、公爵様を見やる。
「改竄魔法で知らなかったとはいえ、俺だって彼女を傷つけた。だから、俺が公爵様を殴り飛ばしたら、俺も公爵様から殴り飛ばされないといけない」
「メスト君……」
そうだ。記憶を改竄されていたとはいえ、俺はこの世で最も嫌いな女に、この世で1番愛している女に注ぐべき愛情を注いでしまった。
それを彼女が知らないわけが無い。
そして、俺が別な女と寄り添っているところを見て、彼女が傷つかないはずが無い。
何より、俺が今の今まで彼女を忘れていた。
その事実が、彼女の優しい心を深く傷つけたのだ。
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