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第1章 木こりと騎士は再会する
第15話 関わりたくない
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「「えっ?」」
「なっ!?」
(膨大な魔力を使って展開された魔法陣が、一瞬で……)
リースタの足元に広がっていた巨大な魔法陣が一瞬で無くなり、その場にいた騎士達は言葉を失う。
そんな中、脅威は消し去ったとばかりにレイピアを鞘に収めた木こりは、無表情でメストとシトリンを見た。
「ほら、今のうちにこの方を連れ帰ってください。あなた方のお仲間さんも、騒ぎを聞きつけて来たみたいですし」
「「えっ?」」
木こりから冷たく指摘され、メストとシトリンが後ろと振り返ると、前から自分達が率いている部隊の騎士達が駆けつけた。
「メスト隊長にシトリン副隊長!」
「ラピス!!」
部隊の先頭にいた瑠璃色の短髪で長身の体格のいい男が、2人の名前を呼んで立ち止まると深々と頭を下げた。
「遅れてしまい申し訳ございません!」
「あ、あぁ……それよりもお前達、どうしてここに?」
「私たちも隊長達と同じく、巡回中に巨大な魔力を感じ、『これは只事ではない』と思い、可能な限り仲間を集めてこちらに来たのですが……どうやら、遅かったみたいですね」
足元を氷漬けにされ、風の鎖で縛られているリースタをくすんだ黄色い瞳で一瞥した瑠璃色髪の騎士ラピス・フォルダンは少しだけ苦笑した。
そして、視線をリースタからレイピアを携えた平民に移す。
「ところでメスト隊長、あの方は?」
「あぁ、あの人は……」
今回の功労者である木こりを紹介しようとメストが再び振り返った瞬間、リースタから離れた木こりはそのまま3人の騎士の横を通り過ぎた。
「待ってくれ! まだ君に礼を言っていない!」
足早に立ち去る木こりをメストが慌てて腕を掴んで引き留めた。
すると、小さく溜息をついた木こりが顔だけ振り返った。
「何ですか? 平民に手をあげた騎士様は、あなた方が捕らえたのですから、私は用済みですよね?」
「違う! リースタの横暴を止められたのは君のお陰だ! だから、礼を言わないと……」
「そう思うのでしたら、さっさと騎士様を連れ帰ってもらえませんか? いつまでもこんなところにいられると迷惑ですから」
「あ、あぁ……確かにそうだが」
木こりから至極真っ当なことを言われ、思わず怯むメスト。
だが、アルジムの件ですぐにお礼が言えなかった後悔と、先程目の当たりにした木こりの身のこなしが蘇ったメストは、表情を引き締めると無表情の平民に向かって頭を下げる。
「それでも、礼を言わせてくれ。今回も、騎士の暴走を止めてくれてありがとう」
「別に、あなた方の為にしたわけではありません」
「分かっている。あなたが横暴を働く騎士から平民を守るためにしたことくらい」
「…………」
(リースタに襲われた平民を守るために自ら盾になり、集まった人達に被害が及ばないように立ち回ったことくらい、騎士である俺にも分かっているから)
深々と頭を下げるメストに倣い、一緒に頭を下げたシトリン達を一瞥した木こりは、一瞬目を見張ると思わず口を噤んだ。
(全く、どうしてあなたって方は……)
小さく拳を握った木こりは、そっと拳を解くと騎士達から顔を背ける。
「それでは、私はこれで失礼します。礼はちゃんと受け取りましたので」
「待ってくれ、先程の件について聞きたいことが……」
「事情聴取なら受けませんよ。私には、騎士様に答える義理が全くありませんから」
(本当は、あなた達になんかに関わりたくもない)
啞然としているメストを無視し、辛辣な言葉を放った木こりは今度こそ立ち去った。
「なっ!?」
(膨大な魔力を使って展開された魔法陣が、一瞬で……)
リースタの足元に広がっていた巨大な魔法陣が一瞬で無くなり、その場にいた騎士達は言葉を失う。
そんな中、脅威は消し去ったとばかりにレイピアを鞘に収めた木こりは、無表情でメストとシトリンを見た。
「ほら、今のうちにこの方を連れ帰ってください。あなた方のお仲間さんも、騒ぎを聞きつけて来たみたいですし」
「「えっ?」」
木こりから冷たく指摘され、メストとシトリンが後ろと振り返ると、前から自分達が率いている部隊の騎士達が駆けつけた。
「メスト隊長にシトリン副隊長!」
「ラピス!!」
部隊の先頭にいた瑠璃色の短髪で長身の体格のいい男が、2人の名前を呼んで立ち止まると深々と頭を下げた。
「遅れてしまい申し訳ございません!」
「あ、あぁ……それよりもお前達、どうしてここに?」
「私たちも隊長達と同じく、巡回中に巨大な魔力を感じ、『これは只事ではない』と思い、可能な限り仲間を集めてこちらに来たのですが……どうやら、遅かったみたいですね」
足元を氷漬けにされ、風の鎖で縛られているリースタをくすんだ黄色い瞳で一瞥した瑠璃色髪の騎士ラピス・フォルダンは少しだけ苦笑した。
そして、視線をリースタからレイピアを携えた平民に移す。
「ところでメスト隊長、あの方は?」
「あぁ、あの人は……」
今回の功労者である木こりを紹介しようとメストが再び振り返った瞬間、リースタから離れた木こりはそのまま3人の騎士の横を通り過ぎた。
「待ってくれ! まだ君に礼を言っていない!」
足早に立ち去る木こりをメストが慌てて腕を掴んで引き留めた。
すると、小さく溜息をついた木こりが顔だけ振り返った。
「何ですか? 平民に手をあげた騎士様は、あなた方が捕らえたのですから、私は用済みですよね?」
「違う! リースタの横暴を止められたのは君のお陰だ! だから、礼を言わないと……」
「そう思うのでしたら、さっさと騎士様を連れ帰ってもらえませんか? いつまでもこんなところにいられると迷惑ですから」
「あ、あぁ……確かにそうだが」
木こりから至極真っ当なことを言われ、思わず怯むメスト。
だが、アルジムの件ですぐにお礼が言えなかった後悔と、先程目の当たりにした木こりの身のこなしが蘇ったメストは、表情を引き締めると無表情の平民に向かって頭を下げる。
「それでも、礼を言わせてくれ。今回も、騎士の暴走を止めてくれてありがとう」
「別に、あなた方の為にしたわけではありません」
「分かっている。あなたが横暴を働く騎士から平民を守るためにしたことくらい」
「…………」
(リースタに襲われた平民を守るために自ら盾になり、集まった人達に被害が及ばないように立ち回ったことくらい、騎士である俺にも分かっているから)
深々と頭を下げるメストに倣い、一緒に頭を下げたシトリン達を一瞥した木こりは、一瞬目を見張ると思わず口を噤んだ。
(全く、どうしてあなたって方は……)
小さく拳を握った木こりは、そっと拳を解くと騎士達から顔を背ける。
「それでは、私はこれで失礼します。礼はちゃんと受け取りましたので」
「待ってくれ、先程の件について聞きたいことが……」
「事情聴取なら受けませんよ。私には、騎士様に答える義理が全くありませんから」
(本当は、あなた達になんかに関わりたくもない)
啞然としているメストを無視し、辛辣な言葉を放った木こりは今度こそ立ち去った。
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