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第5章 止まっていた運命が動き出す
第305話 メストVS黄金の騎士達
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「《範囲干渉》」
カミルが地面に透明な魔力を流した瞬間、一斉に展開されていた宮廷魔法師達の魔法が消えた。
「うおっ! いきなり消えたぞ!」
「な、なぜ!?」
「落ち着け! もう一度魔力を練るんだ!」
突然のことに動揺する宮廷魔法師達に、黄金の騎士達が何事かと足を止めて後ろを振り返る。
(フフッ、術者の意識がそちらに向けば、操り人形達もそちらに意識を向けざるを得ないわよね)
「なっ! どうして……!」
宮廷魔法師達を見て困惑するダリアに、小さく笑みを零したカミルは地面からレイピアを引き抜く。
それを一瞥したメストは、鎧の中に隠していた強化魔法が付与された魔道具に魔力を流すと、動きを止めている黄金の騎士の1人を気絶させた。
「はあっ!!」
「うがっ!」
仲間の呻き声に気づいたダリアは、黒い魔力で黄金の騎士達の意識をメストに向けさせた。
「あんた達! あの薄汚い男を殺してしまいなさい!!」
鬼気迫るダリアからの命令に、彼女達の駒となった黄金の騎士達はメストに向かって一斉に攻撃にかかる。
(ダリア、本当に俺のことが分からないのだな)
自分勝手な婚約者から認識されていないと改めて知ったメストは、小さく息を吐くと瞬時にラピスとカミルに目を向ける。
(俺がダリアと騎士達の注意を引きつけた隙に、ラピスは無事に宮廷魔法師達のところに行ったか。カミルは、予定通りメイド達のいる場所に向かっているな)
「おい、よそ見してんじゃねぇよ! この下民が!」
メストがよそ見をして油断していると勘違いした騎士は、下卑た笑みを浮かべながら自慢の戦斧を大振りする。
だが、相手の動きを視界の端に入れていたメストは、襲い掛かってきた騎士を睨みつけるとあっさりと攻撃を躱す。
「なっ!」
「そんな攻撃が俺に通用すると思っているのか?」
(カミルから回避技を習ってきたこの俺に)
「ぐはっ!」
攻撃を躱されて驚いて騎士を気絶させたメストは、警戒して動きを止めている騎士に目を向けるとニヤリと笑った。
「はっ! 国王陛下直属の騎士がこの程度とは! この国の騎士も落ちたものだな!!」
「「「「貴様――!!」」」」
怒りに身を任せて襲ってきた騎士達に、笑みを浮かべたメストは水色の魔法陣を展開する。
「《アイスアロー》!」
魔法陣から飛び出した氷の矢が黄金の騎士達の足元に突き刺さり、鎧で覆われた彼の足を凍らせて動きを封じる。
「なっ、何だ!?」
「チッ、こんな中級魔法程度! 上級魔法でも耐えられる鎧の力があれば……ぐはっ!」
氷の呪縛から逃れようと必死に身をよじる黄金の騎士達だったが、メストの素早い動きと剣裁きによって全員意識を刈り取られた。
「全く、これでエリート集団とは聞いて呆れるな」
(これは、フェビル団長に報告してこいつらを鍛え直してもらわなければ。同じ近衛騎士として、これでは面目が立たない)
「でもまさか、本当に中級魔法でこいつらの動きを止められるとは」
実は、カミル達がいる場所に到着した時、メストはラピスのライトニングで気絶する騎士達を目撃していた。
そして、メイド達が気絶している騎士達に『魔力供給』という名のご奉仕をしていたのも見ていた。
だから、カミルやラピスと合流した時に、2人に状況説明を求めなかった。
(遠すぎてほんの少ししか見えなかったが、中級魔法程度で倒れる騎士達も、あられもない姿のメイド達にも言葉を失った)
「それに、ダリアが闇魔法を使えるなんて知らなかった」
火属性がしか使えないと思っていたメストは、嬉々とした表情で黒い魔力を灯すダリアを目の当たりにし、裏切られた気持ちになった。
「ダリア……」
顔を歪めたメストが視線を婚約者に向けた時、目の前から威力の弱い火球が飛んできた。
「しまった! 油断し……」
「《ライトニング》」
飛んできた火球を打ち消そうと、慌てて手を伸ばしたメスト。
だが、上から落ちてきた雷によって、威力の弱い火球はあっという間に消え去った。
「チッ! あと少しだったのに!」
「ラピス!」
苦々しい顔をするダリアを見て、小さく溜息ついたラピスはメストと合流する。
「隊長、油断しすぎではないですか?」
「あぁ、そうだな。すまなかった。思った以上に早く戻ってきたから驚いた」
「まぁ、相手がまともに訓練をしていない奴らでしたからね。意識を刈り取る程度、造作もありませんよ」
「まぁ、そうだな」
小さく溜息をついたメストは、ラピスの後ろに目を向ける。
そこには、白のローブに身を包んだ人達が全員地面に伏せていた。
カミルが地面に透明な魔力を流した瞬間、一斉に展開されていた宮廷魔法師達の魔法が消えた。
「うおっ! いきなり消えたぞ!」
「な、なぜ!?」
「落ち着け! もう一度魔力を練るんだ!」
突然のことに動揺する宮廷魔法師達に、黄金の騎士達が何事かと足を止めて後ろを振り返る。
(フフッ、術者の意識がそちらに向けば、操り人形達もそちらに意識を向けざるを得ないわよね)
「なっ! どうして……!」
宮廷魔法師達を見て困惑するダリアに、小さく笑みを零したカミルは地面からレイピアを引き抜く。
それを一瞥したメストは、鎧の中に隠していた強化魔法が付与された魔道具に魔力を流すと、動きを止めている黄金の騎士の1人を気絶させた。
「はあっ!!」
「うがっ!」
仲間の呻き声に気づいたダリアは、黒い魔力で黄金の騎士達の意識をメストに向けさせた。
「あんた達! あの薄汚い男を殺してしまいなさい!!」
鬼気迫るダリアからの命令に、彼女達の駒となった黄金の騎士達はメストに向かって一斉に攻撃にかかる。
(ダリア、本当に俺のことが分からないのだな)
自分勝手な婚約者から認識されていないと改めて知ったメストは、小さく息を吐くと瞬時にラピスとカミルに目を向ける。
(俺がダリアと騎士達の注意を引きつけた隙に、ラピスは無事に宮廷魔法師達のところに行ったか。カミルは、予定通りメイド達のいる場所に向かっているな)
「おい、よそ見してんじゃねぇよ! この下民が!」
メストがよそ見をして油断していると勘違いした騎士は、下卑た笑みを浮かべながら自慢の戦斧を大振りする。
だが、相手の動きを視界の端に入れていたメストは、襲い掛かってきた騎士を睨みつけるとあっさりと攻撃を躱す。
「なっ!」
「そんな攻撃が俺に通用すると思っているのか?」
(カミルから回避技を習ってきたこの俺に)
「ぐはっ!」
攻撃を躱されて驚いて騎士を気絶させたメストは、警戒して動きを止めている騎士に目を向けるとニヤリと笑った。
「はっ! 国王陛下直属の騎士がこの程度とは! この国の騎士も落ちたものだな!!」
「「「「貴様――!!」」」」
怒りに身を任せて襲ってきた騎士達に、笑みを浮かべたメストは水色の魔法陣を展開する。
「《アイスアロー》!」
魔法陣から飛び出した氷の矢が黄金の騎士達の足元に突き刺さり、鎧で覆われた彼の足を凍らせて動きを封じる。
「なっ、何だ!?」
「チッ、こんな中級魔法程度! 上級魔法でも耐えられる鎧の力があれば……ぐはっ!」
氷の呪縛から逃れようと必死に身をよじる黄金の騎士達だったが、メストの素早い動きと剣裁きによって全員意識を刈り取られた。
「全く、これでエリート集団とは聞いて呆れるな」
(これは、フェビル団長に報告してこいつらを鍛え直してもらわなければ。同じ近衛騎士として、これでは面目が立たない)
「でもまさか、本当に中級魔法でこいつらの動きを止められるとは」
実は、カミル達がいる場所に到着した時、メストはラピスのライトニングで気絶する騎士達を目撃していた。
そして、メイド達が気絶している騎士達に『魔力供給』という名のご奉仕をしていたのも見ていた。
だから、カミルやラピスと合流した時に、2人に状況説明を求めなかった。
(遠すぎてほんの少ししか見えなかったが、中級魔法程度で倒れる騎士達も、あられもない姿のメイド達にも言葉を失った)
「それに、ダリアが闇魔法を使えるなんて知らなかった」
火属性がしか使えないと思っていたメストは、嬉々とした表情で黒い魔力を灯すダリアを目の当たりにし、裏切られた気持ちになった。
「ダリア……」
顔を歪めたメストが視線を婚約者に向けた時、目の前から威力の弱い火球が飛んできた。
「しまった! 油断し……」
「《ライトニング》」
飛んできた火球を打ち消そうと、慌てて手を伸ばしたメスト。
だが、上から落ちてきた雷によって、威力の弱い火球はあっという間に消え去った。
「チッ! あと少しだったのに!」
「ラピス!」
苦々しい顔をするダリアを見て、小さく溜息ついたラピスはメストと合流する。
「隊長、油断しすぎではないですか?」
「あぁ、そうだな。すまなかった。思った以上に早く戻ってきたから驚いた」
「まぁ、相手がまともに訓練をしていない奴らでしたからね。意識を刈り取る程度、造作もありませんよ」
「まぁ、そうだな」
小さく溜息をついたメストは、ラピスの後ろに目を向ける。
そこには、白のローブに身を包んだ人達が全員地面に伏せていた。
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