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第5章 止まっていた運命が動き出す
第307話 カミルとメイド達
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「さすが2人とも。近衛騎士に選ばれただけはあるわ」
鍛錬で身につけた回避技で黄金の騎士達を翻弄するメストと、その隙に宮廷魔法師達のところへ一気に突っ込んだラピスをそれぞれ一瞥し、満足げに笑みを零したカミル。
(さて、自分の役目を果たさないと!)
顔を引き攣らせている野次馬達に目を向けたカミルは、無表情に戻すとそのまま野次馬達の中に入っていく。
「えっ、何々?」
「あんた、お仲間はあっちよ!?」
野次馬達の言葉を無視し、カミルはメイド達の姿を探すように人混みを搔き分けていく。
(確か、メイド達は野次馬達の中から出てきた。だとすれば、ここからそう遠くない場所にいるはず……)
「いた」
人だかりを抜けたカミルは、周囲に目を配ると細い路地裏にメイド服を着た集団を見つける。
(彼女達には悪いけど、少しだけ眠ってもらうわ)
「メイド長! あれって……」
「間違いないわ。さっきの下民よ! みんな早くダリア様に報告を……うっ!」
「「「「メイド長!!!!」」」」
メイド達に見つかったカミルは、レイピアを引き抜くと同時に、足元に纏っていた透明な魔力を爆発させ、瞬時に彼女達が集まる場所に移動する。
そして、瞬時にレイピアに魔力を纏わせたカミルは、そのままダリアに報告を指示していたメイドの意識を刈り取った。
「安心して、殺してはいないから」
(そもそも、殺したら即刻処刑されるんだけどね)
意識を失って前に倒れてきたメイドを優しく支えたカミルは、そのまま安全な場所に寝かせた。
その様子を見ていたメイド達は、苦い顔をするとカミルに向かって一斉に手を翳す。
「ちょっと、本当に殺してないから確認してみて……」
「うるさい! 下民の分際で貴族様に手を上げた時点で処刑よ!」
「『処刑』、ね……それじゃあ、貴族が平民に手を上げたら処刑なのかしら?」
「そんなの『正当防衛』で無罪に決まっているわ! そもそも、貴族は下民より立場が上なのだから、何をしたって正しい行いなのだから許されるのよ!」
「…………聞いて呆れた」
「「「「はぁ!?!?」」」」
(国王陛下の使用人とあろう者が、こんな幼稚な考えをしているなんて)
「ノルベルトの改竄魔法とダリアの魅了魔法の影響とはいえ、これはあまりにもひどいわ」
「ごちゃごちゃうるさいわよ! 愚民風情が!」
怒りで我を忘れたメイド達が魔法陣を展開すると、深く溜息をついたカミルは下ろしていたレイピアをゆっくりとメイド達に向けた。
「ハッ! メイド長の次は私たちを殺すのね! でも、残念! 殺されるのはあんたの方……」
「《直接干渉》」
「「「「っ!!!!」」」」
カミルが静かに唱えた瞬間、メイド達が展開していた魔法陣が一斉に消えた。
「っ! あんた一体何をして……うぐっ!」
「ラスターさ……うっ!」
「ガハッ!」
魔法陣が消えて困惑している隙に、無表情のカミルはレイピアに透明な魔力を纏わせると、無駄の無い動きでその場にいたメイド達を全員気絶させた。
「ふぅ、これで少しは頭を冷やして欲しいわね」
レイピアを鞘に戻したカミルは、眠っているメイド達を安全な場所に集めると、懐に入れていた結界魔法が付与された魔道具を取り出し、魔石を嵌め込むと彼女達を結界で囲った。
「後は、メスト様とラピスさんの方なんだけど……どうやら、先に終わったみたいね」
路地裏から出たカミルが、野次馬達が集まっている方に目を向けると、丁度ダリアの火球をラピスが防いでいた。
(少し前だったら考えられないわね)
今まで1人で立ち向かっていたカミルは、ワケアリ平民である自分に味方が出来るなんて思いも寄らなかった。
けれど今、2人の騎士がカミルの味方として黄金の騎士達や宮廷魔法師達を無力化している。
「さて、さっさと2人に合流しないとね」
記憶を取り戻したラピスと記憶を失っているが信頼を置いているメスト。
頼りになる2人と合流するために、カミル再び野次馬達の中に飛び込もうとした。
その時、ダリアの黒い魔力がメストの額に当たる。
鍛錬で身につけた回避技で黄金の騎士達を翻弄するメストと、その隙に宮廷魔法師達のところへ一気に突っ込んだラピスをそれぞれ一瞥し、満足げに笑みを零したカミル。
(さて、自分の役目を果たさないと!)
顔を引き攣らせている野次馬達に目を向けたカミルは、無表情に戻すとそのまま野次馬達の中に入っていく。
「えっ、何々?」
「あんた、お仲間はあっちよ!?」
野次馬達の言葉を無視し、カミルはメイド達の姿を探すように人混みを搔き分けていく。
(確か、メイド達は野次馬達の中から出てきた。だとすれば、ここからそう遠くない場所にいるはず……)
「いた」
人だかりを抜けたカミルは、周囲に目を配ると細い路地裏にメイド服を着た集団を見つける。
(彼女達には悪いけど、少しだけ眠ってもらうわ)
「メイド長! あれって……」
「間違いないわ。さっきの下民よ! みんな早くダリア様に報告を……うっ!」
「「「「メイド長!!!!」」」」
メイド達に見つかったカミルは、レイピアを引き抜くと同時に、足元に纏っていた透明な魔力を爆発させ、瞬時に彼女達が集まる場所に移動する。
そして、瞬時にレイピアに魔力を纏わせたカミルは、そのままダリアに報告を指示していたメイドの意識を刈り取った。
「安心して、殺してはいないから」
(そもそも、殺したら即刻処刑されるんだけどね)
意識を失って前に倒れてきたメイドを優しく支えたカミルは、そのまま安全な場所に寝かせた。
その様子を見ていたメイド達は、苦い顔をするとカミルに向かって一斉に手を翳す。
「ちょっと、本当に殺してないから確認してみて……」
「うるさい! 下民の分際で貴族様に手を上げた時点で処刑よ!」
「『処刑』、ね……それじゃあ、貴族が平民に手を上げたら処刑なのかしら?」
「そんなの『正当防衛』で無罪に決まっているわ! そもそも、貴族は下民より立場が上なのだから、何をしたって正しい行いなのだから許されるのよ!」
「…………聞いて呆れた」
「「「「はぁ!?!?」」」」
(国王陛下の使用人とあろう者が、こんな幼稚な考えをしているなんて)
「ノルベルトの改竄魔法とダリアの魅了魔法の影響とはいえ、これはあまりにもひどいわ」
「ごちゃごちゃうるさいわよ! 愚民風情が!」
怒りで我を忘れたメイド達が魔法陣を展開すると、深く溜息をついたカミルは下ろしていたレイピアをゆっくりとメイド達に向けた。
「ハッ! メイド長の次は私たちを殺すのね! でも、残念! 殺されるのはあんたの方……」
「《直接干渉》」
「「「「っ!!!!」」」」
カミルが静かに唱えた瞬間、メイド達が展開していた魔法陣が一斉に消えた。
「っ! あんた一体何をして……うぐっ!」
「ラスターさ……うっ!」
「ガハッ!」
魔法陣が消えて困惑している隙に、無表情のカミルはレイピアに透明な魔力を纏わせると、無駄の無い動きでその場にいたメイド達を全員気絶させた。
「ふぅ、これで少しは頭を冷やして欲しいわね」
レイピアを鞘に戻したカミルは、眠っているメイド達を安全な場所に集めると、懐に入れていた結界魔法が付与された魔道具を取り出し、魔石を嵌め込むと彼女達を結界で囲った。
「後は、メスト様とラピスさんの方なんだけど……どうやら、先に終わったみたいね」
路地裏から出たカミルが、野次馬達が集まっている方に目を向けると、丁度ダリアの火球をラピスが防いでいた。
(少し前だったら考えられないわね)
今まで1人で立ち向かっていたカミルは、ワケアリ平民である自分に味方が出来るなんて思いも寄らなかった。
けれど今、2人の騎士がカミルの味方として黄金の騎士達や宮廷魔法師達を無力化している。
「さて、さっさと2人に合流しないとね」
記憶を取り戻したラピスと記憶を失っているが信頼を置いているメスト。
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その時、ダリアの黒い魔力がメストの額に当たる。
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