55 / 138
身勝手2
しおりを挟む
何を安穏としてたのかしら。
私は勘違いしてたわ。傲りでもよかったのよ。
セドリックの優しさはありがたいし、それは受け止めるわ。実際、本当の事を言われているもの。だから1度納得してしまった。
弟が死んだ。
『どうすればよかったの?』
答えは簡単よ。これからは戦えばいいのよ。元を絶てばいい。その為には毒だって使うわ。
殺されて当然の事をしてるんだから。理不尽に殺される人には助けとして、逆の事をする人には、草自身が身を守る為に得た毒性を発揮してもらうわ。
大事なものの為に。
私にとって侯爵夫妻。
セドリック、貴方の言葉じゃないの。
「リズ、どんな事があっても、捜査に参加させたりはしない。」
「…わかったわ。」
許されなくて構わないわ。ただ人気のない所を歩けばいいだけだもの。それで犯人はよってくる。
「マオさんをはなして。連れていくなら私はこう言うわ。『これを実行するために、2人で毒草を育てていました』ってね。」
「そんなの聞き入れられない。」
「庭に私が育てた毒草があるのに、それは通用しないというものよ。」
「そうじゃないのを俺は知ってる。」
「そうね、これは私とマオさんの身勝手…。けれど、その引き金を弾いたのは無能な警察よ。マオさんは優しかったから少しお腹が痛くなる毒で済ませてくれたのよ。これから、こういう女性が出てきた時に、『何も出来ない権力者を殺してやりたい』…と思う人が何人出てくるかしら。恋人なら尚更だわ。子供じゃない、16才の女が誘拐されて何をされるか…貴方達だって容易に想像はつくでしょう。…だから彼女は死んだ。これは殺されたのよ。『手伝うな』ですって?ふざけないでよ。男ばかりで捜査して、スパイがいるのにも気が付いているのに何もしない。女がどれだけ苦しむのか、『気にするな』の一言ですむと思ってるの?本当、役立たずが勢揃いだわ。私を囮にするのは賛成よ。セドリック、既に私はこの犯人探しのお手伝いをさせられているのよ。よく考えなさい。」
「そんな事はさせないっ!」
「…違うの、そうじゃないの。事件を早く終わらせなければ『そんな事』になるの。私が囮以外で役に立つ事があれば、それをするのは最善なの。貴方達の中にナイフを素手で握って、足に刺して、殺すつもりでわざと人を馬車から蹴落とす残酷さと度胸の持ち主はいるかしら。」
「エリザベス様、何を言われても無理です。連れていけ。」
警察からの護衛がマオさんを連れていってしまった。
「そう…気分が悪いから失礼するわ。」
マオさんが悪いのは解ってる。けれど納得は出来ない…。
私は勘違いしてたわ。傲りでもよかったのよ。
セドリックの優しさはありがたいし、それは受け止めるわ。実際、本当の事を言われているもの。だから1度納得してしまった。
弟が死んだ。
『どうすればよかったの?』
答えは簡単よ。これからは戦えばいいのよ。元を絶てばいい。その為には毒だって使うわ。
殺されて当然の事をしてるんだから。理不尽に殺される人には助けとして、逆の事をする人には、草自身が身を守る為に得た毒性を発揮してもらうわ。
大事なものの為に。
私にとって侯爵夫妻。
セドリック、貴方の言葉じゃないの。
「リズ、どんな事があっても、捜査に参加させたりはしない。」
「…わかったわ。」
許されなくて構わないわ。ただ人気のない所を歩けばいいだけだもの。それで犯人はよってくる。
「マオさんをはなして。連れていくなら私はこう言うわ。『これを実行するために、2人で毒草を育てていました』ってね。」
「そんなの聞き入れられない。」
「庭に私が育てた毒草があるのに、それは通用しないというものよ。」
「そうじゃないのを俺は知ってる。」
「そうね、これは私とマオさんの身勝手…。けれど、その引き金を弾いたのは無能な警察よ。マオさんは優しかったから少しお腹が痛くなる毒で済ませてくれたのよ。これから、こういう女性が出てきた時に、『何も出来ない権力者を殺してやりたい』…と思う人が何人出てくるかしら。恋人なら尚更だわ。子供じゃない、16才の女が誘拐されて何をされるか…貴方達だって容易に想像はつくでしょう。…だから彼女は死んだ。これは殺されたのよ。『手伝うな』ですって?ふざけないでよ。男ばかりで捜査して、スパイがいるのにも気が付いているのに何もしない。女がどれだけ苦しむのか、『気にするな』の一言ですむと思ってるの?本当、役立たずが勢揃いだわ。私を囮にするのは賛成よ。セドリック、既に私はこの犯人探しのお手伝いをさせられているのよ。よく考えなさい。」
「そんな事はさせないっ!」
「…違うの、そうじゃないの。事件を早く終わらせなければ『そんな事』になるの。私が囮以外で役に立つ事があれば、それをするのは最善なの。貴方達の中にナイフを素手で握って、足に刺して、殺すつもりでわざと人を馬車から蹴落とす残酷さと度胸の持ち主はいるかしら。」
「エリザベス様、何を言われても無理です。連れていけ。」
警察からの護衛がマオさんを連れていってしまった。
「そう…気分が悪いから失礼するわ。」
マオさんが悪いのは解ってる。けれど納得は出来ない…。
2
あなたにおすすめの小説
永遠の十七歳なんて、呪いに決まってる
鷹 綾
恋愛
永遠の十七歳――
それは祝福ではなく、三百年続く“呪い”だった。
公には「名門イソファガス家の孫娘」として知られる少女キクコ。
だがその正体は、歴史の裏側で幾度も国を救ってきた不老の元聖女であり、
王家すら真実を知らぬ“生きた時代遺産”。
政治も権力も、面倒ごとは大嫌い。
紅茶と読書に囲まれた静かな余生(?)を望んでいたキクコだったが――
魔王討伐後、王位継承問題に巻き込まれたことをきっかけに、
まさかの王位継承権十七位という事実が発覚する。
「……私が女王? 冗談じゃないわ」
回避策として動いたはずが、
誕生した新国王アルフェリットから、なぜか突然の求婚。
しかも彼は、
幼少期に命を救われた“恩人”がキクコであることを覚えていた――
年を取らぬ姿のままで。
永遠に老いない少女と、
彼女の真実を問わず選んだ自分ファーストな若き王。
王妃になどなる気はない。
けれど、逃げ続けることももうできない。
これは、
歴史の影に生きてきた少女が、
はじめて「誰かの隣」を選ぶかもしれない物語。
ざまぁも陰謀も押し付けない。
それでも――
この国で一番、誰よりも“強い”のは彼女だった。
殿下、私以外の誰かを愛してください。
ハチワレ
恋愛
公爵令嬢ラブリーは、第一王子クロードを誰よりも愛していました。しかし、自分の愛が重すぎて殿下の負担になっている(と勘違いした)彼女は、愛する殿下を自由にするため、あえて「悪役令嬢」として振る舞い、円満に婚約破棄されるという前代未聞の計画を立てる。協力者として男爵令嬢ミリーを「ヒロイン役」に任命し、準備は整った。
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
婚約白紙?上等です!ローゼリアはみんなが思うほど弱くない!
志波 連
恋愛
伯爵令嬢として生まれたローゼリア・ワンドは婚約者であり同じ家で暮らしてきたひとつ年上のアランと隣国から留学してきた王女が恋をしていることを知る。信じ切っていたアランとの未来に決別したローゼリアは、友人たちの支えによって、自分の道をみつけて自立していくのだった。
親たちが子供のためを思い敷いた人生のレールは、子供の自由を奪い苦しめてしまうこともあります。自分を見つめ直し、悩み傷つきながらも自らの手で人生を切り開いていく少女の成長物語です。
本作は小説家になろう及びツギクルにも投稿しています。
【完結】虐げられて自己肯定感を失った令嬢は、周囲からの愛を受け取れない
春風由実
恋愛
事情があって伯爵家で長く虐げられてきたオリヴィアは、公爵家に嫁ぐも、同じく虐げられる日々が続くものだと信じていた。
願わくば、公爵家では邪魔にならず、ひっそりと生かして貰えたら。
そんなオリヴィアの小さな願いを、夫となった公爵レオンは容赦なく打ち砕く。
※完結まで毎日1話更新します。最終話は2/15の投稿です。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる