王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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「お父様!チャーリー!」
「おお!リズっ!!ひっさしぶりだなー!!」
「あれ?チャーリー、ちょっと背が伸びたんじゃない?」
「ふふふ、さすがリズ、1㎝のびたんだぞ!」
「あ、お父様っ!!」
「よく来たね。待ってたよ。」
「無視された…。」

色々悩む事はあるけど、今日1日は忘れるわ。

「チャーリーは身長を気にしすぎ。まだまだ伸びるわよ。」
「甘いな、リズ。俺のオヤジは小さいんだ…遺伝子という悪魔に蝕まれるかもしれない…。『身長を伸ばせる薬』を、俺はつくるっ!」
「何を真面目な顔してお馬鹿な事を…」
「ウェンディーよりは高くなりたいんだ。」
「ウェンディー、170㎝かぁ…。後10㎝足りないわね。」
「そう、切実なんだ。」
「まぁ、チャーリーの恋の話はまた後で。この前の毒会の話を聞かせて。」

「ああ、つい最近の事で盛り上がってたんだけど、研究所にすっげぇ毒のある花が持ち込まれたって話。」
「…それってまさか。」
「フリナ、だ。」
「その花に触れちまった研究員の手が3時間ほどで腐って、それで腕切り落としたんだと。」
「ええっ!?」
「驚きだろ?触ると死ぬってのは図鑑にも書いてるけど、『体が徐々に腐る』なんてな。新発見だったらしい。」
「……」
「リズ?どうしたんだ?真っ青になって。」
「いえ、その花を見てみたいな…と思って。」
「だよなー。」

私…危うく腐って死ぬ所だったんだわ。

「その花って珍しいの?」

「みたいだな。一体どこで見つけたのか教えて欲しい。俺らじゃ本物なんて見れねぇしさ。」
「……私なら見れるかもしれないわ。」

セドリックは『研究所に連れていってやる』…と言っていたわ。警察を手伝うのは1度諦めたんだから、まだ有効よ。今からまた警察に飛び込む気ではあるけど、今は今、あの時はあの時だもの。ただの屁理屈よね…

「リズ、お前セドリック殿下と婚約するって本当か?」
「何、藪から棒に。そんなわけないじゃない。」
「いや、2人が仲がいい、恋仲だ…ってチラホラ噂が…。」
「恋仲…ありえないわ。あの人は『お母さん』よ。」
「ゲホゲホっっ!」
「お父様!どうしたの!?」

私達の話をのんびり聞きながら紅茶飲んでたお父様が、急にむせた。

「……いや、リズと殿下が互いに好きあってると私の耳にも入ってきててね…。」
「っ全然違う!セドリック様の心配症が度を越えているだけです。誘拐は自分のせいだ…と、まだ悔いているようで。」

もちろん事件の事はお父様に一部始終伝わっている。お父様が『殿下が悪い訳ではない』と言っても、セドリックは『大切な娘を危険な目にあわせてすまない…』と頭を下げに来たらしいのよね。私が知らない間に。

「毎朝服に虫と寝癖がついてる女を好きになる人がいたら、お目にかかりたいものよ。」
「虫…お前はどんな生活をおくってんだ…。しかもミリオン侯爵のご令嬢が寝癖…。」
「簡単にいうとルネがいない時の私のままね。」



ストッパーがいないのか…と、2人は思った。
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