王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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研究所へ2

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教室を出てすぐにセドリックに言われた。

「俺は名札を付ける事を希望していないが…」
「私の実験室にあの男を連れてきたのは貴方よ。連帯責任として最後まで付き合ってもらうわ。さ、行きましょう。」
「……性格悪いな。」
「では一緒にいないほうがいいですよ。」
「大したレベルじゃない。」
「……」
「何故それで機嫌が悪くなるんだ。」

性格悪ければ、婚約者に選ばれないんじゃないかとも思ったのよ。

「当分リリー様をお昼に誘うわ。」
「ああ、構わない。」

セドリックと2人きりは断固拒否よ!



日曜日

研究所訪問!
チャーリーも来る事が出来て、私達2人はテンション上がってるんだけど、セドリックにはあまり楽しい所ではないよね。

私の実験室では興味深そうに見てたけど、それは大した毒草でもなかったから。ここはさすがに研究所。臭い物やネバネバしてる毒草も沢山揃ってる。
オタクには楽園でも、他は耐えられないよね。


奥まで進むと、ゲージに入れられたフリナがある。
初めて見た時よりも大きくなってるのに、枯れてないのね…。この植物は自家受粉する。それまでにどらくらいの大きさに育つんだろう。

「この花を手で触れてしまった研究員は、今日は来てますか?」

「はい。こちらに。」

手を失った人には花の事を聞くのは酷かな…。

コンコン

「失礼します。」

「おお!お待ちしてましたっ!エリザベス様には1度お会いしてみたかったんです。花の展示会で毒花だけをニコニコして見ている、素晴らしい女性だと伺っております!」

「まぁ、お褒め頂き光栄です!」

…それは褒めているのか?毒草オタクの世界は、俺にはよくわからない。

「貴方、お名前は?既に知ってるようだけど、私はエリザベス・ミリオンよ。」

「俺はエミリオ・クラークです。」

エミリオはエリザベスとニコニコしながら握手をしているが、普通俺にも挨拶しないか?

研究員って言うから、ヒョロっとした男かと思えば、真逆だな。色が黒くてガッチリした、老けて見える男だ。金髪のせいか余計に黒く見える…。しかも、腕を切り落としたっていうのに、元気すぎるだろ。
…っていうか、いつまで握手してるつもりだ。リズもニコニコするんじゃない。何だか腹が立つ。
俺はリズの腕を引っ張った。

「さっさと話を始めるぞ。」
「あ、そうね。」

フリナについて観察したり話を聞きたい…と言っていたのに、リズはすっかり忘れてるな。

「エミリオさん、後であのポッカラリ見せてくれ!」
「もちろん。見たいものはどんどん見て帰ってくれ。ただ危険な物も多いから、予め所長に掛け合ってくれ。」
「よっしゃああ!一生見る事なく死ぬと思ってた!俺はなんて幸せ者なんだっ!!」

チャーリーも、物凄く元気だな。この前家に来た時とはまるで別人だ。

3人の顔が生き生きしているが、俺には何がいいのか理解できない。ポッカラリ…さっきの吐きそうになるくらい酷い臭いのする草だよな。オタクには耐えられるのか…。

俺の為に…という名目ではあるが、ただ単に研究所に来たかっただけだな。あの2人は。フリナそっちのけだ。
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