王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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毒を愛する者より2

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…私を狙う価値があるかしら?

『愛するエリザベス』

私は意外とモテるの?
…それはない。断言出来る。悲しい現実よ。

毒を好きな男が、毒草オタク女を好きになった。勝負して勝って殺したい。すごい変態に好かれてしまったものだわ。

コンコン
「お嬢様、夕飯です。」
「はーい、すぐに行くわ。」

手紙が挟んであった図鑑をノートの下に隠して、急いで1階へむかった。


「セドリック様、この部屋に護衛を増やす必要はないのでは…?」
「もしもの時の為だ。」
「そうですね。」

…皆の態度がおかしいのが解ったわ。私が狙われてるのを知ってるからよね。

犯人からすれば、まわりだけが動いて獲物わたしがそれを知らないのが不服だった。

変態毒オタクと毒草オタク令嬢、直接対決がお望みなのであれば、受けてたつわ。
『私を狙ってる』
予想通りじゃない。そして私の望み通りだわ。

変態はたぶん私に会いに来るか、既にどこかで会ってる。
愛するエリザベスだもの。

何処に重点を置くか考えないと、自分で状況把握が出来ていない。セドリックを狙う犯人の人物像ばかり考えていたけど、また変わってくるはずだしね。

「…ズ…リズ……エリザベス」
「…ん?」

セドリックに呼ばれてるのに、全然気がつかなかったわ。現時点で私は何も気が付いていないと思わせないと。

「何でしょうか?」
「当分、休日は外出禁止だ。」

へ?

「嫌よっ!!」

そんなの犯人を追いかけられないじゃない!!

「……」
「…何よ、その目は。」
「何か企んでそうだからだ。」
「セドリック様は外出しますよね?では私も一緒に…」
「エミリオについていてもらう。数日見ていたが、度胸もあるし優秀だ。」
「……」

エミリオ…、たしかに彼は優秀だわ。
フリナで片手を失って、それでもあの明るい性格で毒好き。
尊敬に値するとは思っていたわ。けれど、ここへ来てライバルになるなんて!!

外出禁止…なんとかしないとね。


夕飯をおえて部屋で寛いでいると、曇った顔をしたルネが入ってきた。

「お嬢様。お手紙が届いております。」
「手紙、こんな時間に?」
「…はい。」

手渡された手紙に私の名と差出人が書かれている。

「これ、お父様からだと思う?」
「いいえ。けれど筆跡が似ているので悪戯では無いかもしれないと思い、お持ちしました。」

手紙を透かしても全く何も見えない。封筒はたいして上質な紙じゃないわ。という事は光を遮るくらいの何かが入ってる…って事ね。

「…ルネ、よく手を洗ってから、お水を持ってきてくれる?」
「はい。」

ルネがいない間に、手袋をつけてピンセットとペーパーナイフを用意した。

「お嬢様、お持ちしました。」
「ありがとう。ルネは外に出ていて。」
「ですが……」
「大丈夫、ただの手紙だもの。」
「…はい。部屋のすぐ外に控えておりますので、何かあればすぐにお呼びください。」
「ありがとう。」

ペーパーナイフで封をあけると、出てきたのは薄い紙に包まれた何か。包みをピンセットで開いてみると、赤い花弁が1枚。

「当たりね。」

水をかけると大量に煙が出てきた。

「これを挑戦状だと受けとるわ。」

入っていたのは、フリナの花弁。
私がどこにあるか探してた花。
それを所持する『毒を愛する者』からの。
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