王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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恋文3

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「今日は帰るぞ。」
「どうして?」

私が聞くと、セドリックはわざとらしくため息をついた。

「はぁ…、誰かがここに無断で入ってる。何処に触れてるか解らない。当分封鎖する。」
「ええっ!?」
「当たり前だろ。」
「……」

他の人に何かあったら困るし、我が儘は言えないよね。
私の毒草を愛でる時間をまたしても妨害する輩が現れるなんて。変態オタク…いい度胸してるじゃない。絶対取っ捕まえて何が目的か聞き出してやる!!

「俺はこの事件を長引かせるつもりはない。すぐに捕まえてやる…。」
「…どうしたの、何だかやる気ね。いつもなら、『危ないから深追いするな』とか言いそうなのに。」
「リズに勝負させてたら、すぐ死にそうだからな。」
「見くびられたものだわ。私が変態に知識で敗けるとでも言いたいの?」
「…変態毒オタクは俺が捕まえる。」

何を言ってるのかしら。この王太子様。

「貴方だって誰かに狙われてると思うし、私を狙ってる変態を追いかけてる場合じゃないわよ。」
「うるさい。とりあえず帰るぞ。」

私はセドリックに腕を掴まれて、馬車まで連行された。

その途中、ちょうど研究室に向かうエミリオに会った。

「エミリオ!今日は訳あって帰る事になったの。」
「ええ…そうした方が良さそうですね。」
「…エミリオ、何かあったの?」
「……」

エミリオは質問した私じゃなくて、セドリックを見た。特に何かを喋る訳でも無かったけど、セドリックはコクンと頷いた。

馬車に乗ったのは、私とセドリック、エミリオとラッドさんの4人。

「エミリオ、何があった?」
「…セドリック様、研究室で変わった事はありませんでしたか?」
「…部屋にスホーンが置いてあって、その花弁に『明日も会おうね』と書いてあった。おそらくリズ宛に。」
「やはり、動きがありましたか。」
「何か解ったのか?」
「……無くなってたんです。ケークの花が1つ。」
「花?」
「もともと沢山の花をつける植物で、38個花をつけていました。ですが、今日は37個でした。」

それを聞いて、エミリオが言いたい事が私には解った。

「それって…」
「はい、誰かが意図的にとってます。」
「そうだよね…。」
「待ってくれ2人とも。花が1つ足りなかったのが、そんなに問題なのか?しかも38個って何故覚えていたんだ。」
「職業病でしょうか…。そういうのは覚えていないと大変な事になりますので。それにケークだから覚えやすかったというのもあります。ケークの花は頑丈で長く咲く。『10日先』って俺達は呼んでいて、咲いた花が枯れ落ちるのは10日以上先だ…と言われるくらいの花です。」

「それが1つ無いのが問題なのか?」
「そんな頑丈な花が1つ足りなければ俺は気が付きます。そこが問題なんです。」
「リズだけじゃなく、エミリオにも解るように、わざとか仕掛けた。って事か。」
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