113 / 138
僕の愛するセドリック2
しおりを挟む
「危機感はあるわよ。誰よりもね。でも、だからこそ聞くわ。私以外でこの変態に勝てる人はいるの?」
「必ずしも毒で殺そうとしてくるとは限らない。」
確かに普通ならそう思うよね。けど違うのよ。
「セドリック様、ご自身で仰った事を思い出してください。」
「…?」
「『リズを殺す事に何か美学のような物をもってる』って。手紙を読んでそう思ったでしょう。貴方に存在をアピールするには毒殺が1番いいと思った。」
「アピールしたいのは俺にじゃない。仮に今まではそうだったとしても、今回は違う。こいつは絶対リズを好きなんだ。」
今回は何だか頑なね。いつもなら、何となく流されてくれるのに。
「なぜそう思うの?」
「俺とトビーは好み……、っ何でもない。」
「『俺とトビーは好み』…その後は重要な事ではないの?トビーの情報なら教えて欲しいのだけど…」
「それは大した事じゃない。それより、リズが言ってる通りにトビーの事を考えようとすれば出来るが、今回は違う。絶対に無理はするな。俺が何とかするから。」
「………わかりました。」
「何だ、今の間は。」
「私とセドリック様の意見はここで分かれたわ。それぞれ、違う方向から犯人を捕まえましょう。そうね…『トビーと私とセドリック様の勝負』よ。貴方はエミリオを護衛としてつけるの。」
「……」
「セドリック様を好きだから私を殺す。エリザベスが好きだから殺すという事で喜び得る。どっちにしたって狂ってるわ。どちらにしても貧乏くじは私がひいてるのよ。」
「リズ、そんな軽口ですむ相手じゃないんだ…。簡単な奴じゃないんだ…、頼むから何もしないでくれっ!!」
「…っ!?」
いつもと違う、焦りみたいなものを感じて言い返せなかった。
「リズ、今日は何処にも出ていかないように。これは王太子を護るための命令だ。ルネ、監視していろ。」
「はい…」
セドリックは私とルネを残して出ていってしまった。
・・・・
「ラッド、エリザベスはきっと暴走する。常にルネとサーシャ、他にも護衛を5人側におけ。」
「……畏まりました。」
「トビーは自分の手を汚さず俺を殺しにくる。殺さなくても追い詰める。」
エリザベスは根本的に俺の言う事を理解していない。勝つか敗けるか…結果じゃなく、その過程で何をされるか…。
エリザベスを殺して興奮するのかもしれない。アイツの考えてる事なんて普通では理解できない。
エリザベスを好きなら俺は邪魔者だ。けど、俺の生死は自分で何とかしなくてもいいと思えるレベルなんだ。
俺とあの男は昔から好みが似ていた。優先されるのが俺だったのも怒っていたし、だからといって譲られるのもプライドが許さない。俺が婚約者として選ぶ前にエリザベスを自分のものにしたい、殺したいんだ。
「エリザベスはトビーを知らない。アイツは生きたままのカエルや魚を鋏で切り裂いてた。一緒に虫取りにいったら、蝶の羽をむしってた。蟻の行列を踏み潰して歩いてた。蟻の巣を埋めて笑ってた。怖くて誰にも言えなかったし、友達だと思ってたから言ったらトビーが怒られると思って黙ってた。俺は6才までのトビーしか知らないが、それでも怖い。小鳥の声がしてたから見せてもらおうと思って近づいたら、そこには血と羽はあるのに小鳥はいなかった。『怪我をしてた』そう言って笑ってた。」
俺に火傷を追わせた時も、いつも何かが傷つくと笑ってた。
狂ってる…精神異常者…、そういう事でしか快楽を得られないんだ。エリザベスを毒で殺すつもりかもしれない。ただ、捕まったらただでは殺さない…。
今までの行動を含めて考えれば吐き気がする。
「必ずしも毒で殺そうとしてくるとは限らない。」
確かに普通ならそう思うよね。けど違うのよ。
「セドリック様、ご自身で仰った事を思い出してください。」
「…?」
「『リズを殺す事に何か美学のような物をもってる』って。手紙を読んでそう思ったでしょう。貴方に存在をアピールするには毒殺が1番いいと思った。」
「アピールしたいのは俺にじゃない。仮に今まではそうだったとしても、今回は違う。こいつは絶対リズを好きなんだ。」
今回は何だか頑なね。いつもなら、何となく流されてくれるのに。
「なぜそう思うの?」
「俺とトビーは好み……、っ何でもない。」
「『俺とトビーは好み』…その後は重要な事ではないの?トビーの情報なら教えて欲しいのだけど…」
「それは大した事じゃない。それより、リズが言ってる通りにトビーの事を考えようとすれば出来るが、今回は違う。絶対に無理はするな。俺が何とかするから。」
「………わかりました。」
「何だ、今の間は。」
「私とセドリック様の意見はここで分かれたわ。それぞれ、違う方向から犯人を捕まえましょう。そうね…『トビーと私とセドリック様の勝負』よ。貴方はエミリオを護衛としてつけるの。」
「……」
「セドリック様を好きだから私を殺す。エリザベスが好きだから殺すという事で喜び得る。どっちにしたって狂ってるわ。どちらにしても貧乏くじは私がひいてるのよ。」
「リズ、そんな軽口ですむ相手じゃないんだ…。簡単な奴じゃないんだ…、頼むから何もしないでくれっ!!」
「…っ!?」
いつもと違う、焦りみたいなものを感じて言い返せなかった。
「リズ、今日は何処にも出ていかないように。これは王太子を護るための命令だ。ルネ、監視していろ。」
「はい…」
セドリックは私とルネを残して出ていってしまった。
・・・・
「ラッド、エリザベスはきっと暴走する。常にルネとサーシャ、他にも護衛を5人側におけ。」
「……畏まりました。」
「トビーは自分の手を汚さず俺を殺しにくる。殺さなくても追い詰める。」
エリザベスは根本的に俺の言う事を理解していない。勝つか敗けるか…結果じゃなく、その過程で何をされるか…。
エリザベスを殺して興奮するのかもしれない。アイツの考えてる事なんて普通では理解できない。
エリザベスを好きなら俺は邪魔者だ。けど、俺の生死は自分で何とかしなくてもいいと思えるレベルなんだ。
俺とあの男は昔から好みが似ていた。優先されるのが俺だったのも怒っていたし、だからといって譲られるのもプライドが許さない。俺が婚約者として選ぶ前にエリザベスを自分のものにしたい、殺したいんだ。
「エリザベスはトビーを知らない。アイツは生きたままのカエルや魚を鋏で切り裂いてた。一緒に虫取りにいったら、蝶の羽をむしってた。蟻の行列を踏み潰して歩いてた。蟻の巣を埋めて笑ってた。怖くて誰にも言えなかったし、友達だと思ってたから言ったらトビーが怒られると思って黙ってた。俺は6才までのトビーしか知らないが、それでも怖い。小鳥の声がしてたから見せてもらおうと思って近づいたら、そこには血と羽はあるのに小鳥はいなかった。『怪我をしてた』そう言って笑ってた。」
俺に火傷を追わせた時も、いつも何かが傷つくと笑ってた。
狂ってる…精神異常者…、そういう事でしか快楽を得られないんだ。エリザベスを毒で殺すつもりかもしれない。ただ、捕まったらただでは殺さない…。
今までの行動を含めて考えれば吐き気がする。
0
あなたにおすすめの小説
永遠の十七歳なんて、呪いに決まってる
鷹 綾
恋愛
永遠の十七歳――
それは祝福ではなく、三百年続く“呪い”だった。
公には「名門イソファガス家の孫娘」として知られる少女キクコ。
だがその正体は、歴史の裏側で幾度も国を救ってきた不老の元聖女であり、
王家すら真実を知らぬ“生きた時代遺産”。
政治も権力も、面倒ごとは大嫌い。
紅茶と読書に囲まれた静かな余生(?)を望んでいたキクコだったが――
魔王討伐後、王位継承問題に巻き込まれたことをきっかけに、
まさかの王位継承権十七位という事実が発覚する。
「……私が女王? 冗談じゃないわ」
回避策として動いたはずが、
誕生した新国王アルフェリットから、なぜか突然の求婚。
しかも彼は、
幼少期に命を救われた“恩人”がキクコであることを覚えていた――
年を取らぬ姿のままで。
永遠に老いない少女と、
彼女の真実を問わず選んだ自分ファーストな若き王。
王妃になどなる気はない。
けれど、逃げ続けることももうできない。
これは、
歴史の影に生きてきた少女が、
はじめて「誰かの隣」を選ぶかもしれない物語。
ざまぁも陰謀も押し付けない。
それでも――
この国で一番、誰よりも“強い”のは彼女だった。
殿下、私以外の誰かを愛してください。
ハチワレ
恋愛
公爵令嬢ラブリーは、第一王子クロードを誰よりも愛していました。しかし、自分の愛が重すぎて殿下の負担になっている(と勘違いした)彼女は、愛する殿下を自由にするため、あえて「悪役令嬢」として振る舞い、円満に婚約破棄されるという前代未聞の計画を立てる。協力者として男爵令嬢ミリーを「ヒロイン役」に任命し、準備は整った。
【完結】私の望み通り婚約を解消しようと言うけど、そもそも半年間も嫌だと言い続けたのは貴方でしょう?〜初恋は終わりました。
るんた
恋愛
「君の望み通り、君との婚約解消を受け入れるよ」
色とりどりの春の花が咲き誇る我が伯爵家の庭園で、沈痛な面持ちで目の前に座る男の言葉を、私は内心冷ややかに受け止める。
……ほんとに屑だわ。
結果はうまくいかないけど、初恋と学園生活をそれなりに真面目にがんばる主人公のお話です。
彼はイケメンだけど、あれ?何か残念だな……。という感じを目指してます。そう思っていただけたら嬉しいです。
彼女視点(side A)と彼視点(side J)を交互にあげていきます。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
婚約白紙?上等です!ローゼリアはみんなが思うほど弱くない!
志波 連
恋愛
伯爵令嬢として生まれたローゼリア・ワンドは婚約者であり同じ家で暮らしてきたひとつ年上のアランと隣国から留学してきた王女が恋をしていることを知る。信じ切っていたアランとの未来に決別したローゼリアは、友人たちの支えによって、自分の道をみつけて自立していくのだった。
親たちが子供のためを思い敷いた人生のレールは、子供の自由を奪い苦しめてしまうこともあります。自分を見つめ直し、悩み傷つきながらも自らの手で人生を切り開いていく少女の成長物語です。
本作は小説家になろう及びツギクルにも投稿しています。
【完結】虐げられて自己肯定感を失った令嬢は、周囲からの愛を受け取れない
春風由実
恋愛
事情があって伯爵家で長く虐げられてきたオリヴィアは、公爵家に嫁ぐも、同じく虐げられる日々が続くものだと信じていた。
願わくば、公爵家では邪魔にならず、ひっそりと生かして貰えたら。
そんなオリヴィアの小さな願いを、夫となった公爵レオンは容赦なく打ち砕く。
※完結まで毎日1話更新します。最終話は2/15の投稿です。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる