王太子様お願いです。今はただの毒草オタク、過去の私は忘れて下さい

シンさん

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獲物3

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火薬を作るといっても、私はただの毒草オタク…、この球根の作業は出来るけど他はできない。

エミリオは作れそう。私の狙いが火薬だって疑ってたし。

…その他の物質…硝酸カリウム?ナトリウム?木炭?石炭?たぶんそんな感じの物を混ぜたら出来るはず。そんな物を買った人を突き止めるといいかも。
トビーは自分で作る。狂人は頭がいいと相場は決まってるからよ。奴が学んでないのは道徳くらいね。

「……」

悩んでる私を、セドリックもルネもラッドさんも疑わしげに見ている。

「私…何もしてないわよ。」
「しそうだから見てるんだ。」
「私を何だと思ってるの。16才のいたいけな少女が狂人に何か出来るわけないじゃないの。」
「『いたいけ』という言葉を辞書で引きなおせ。」

なんて嫌な男のなの…。

「警察はトビーを捕まえたんですか?」
「…まだだ。」
「こんなに捕まえられないなんて、何をしてるのかしらね。」
「今日、街で何かが爆発した。これから手紙でも何でも送られてきた物には触らないでくれ。」

爆はつ……

「やっぱり…」
「やっぱり?何か知ってるのか?」
「……予想したのよ。トビーは火薬を作ってるんじゃないかってね。」
「予想……してたのか?」
「……」
「……答えろ。」

…言わなければよかったけど、ポロっと口から出てしまったし誤魔化すのはやめよう。

「大きな事件には目をむける。そこに犠牲者が出ればなおさらよ。……そう、簡単に想像はできた。」
「簡単って、何をいってるんだ…」

スリだってそう。
違うところにターゲットの気をそらしておいて盗む。
この場合、警察の目をひきたかった。獲物を狙いやすくなるから。

「私が買った球根を1ヶ月前くらい前に買った男がいるのよ。それは火薬を作るのに使えるの。」
「っ!?何故もっと早く言わなかったんだ!!」
「私だって球根を買ったのを聞き込みしたのは今日よ。それに言って何になるの?明日トビーが何をするかどこに行くか、解らないから捕まえられないし事件は止まらないのよ。」
「だからって、少しでも頭に過っていたなら言う事は出来たはずだろっ!!」
「『狂人と思考は同じです』って、そう言えば信じたの?」
「そういう事じゃない。」
「生き物の死や恐怖に愉悦を覚える男が、人を殺す事に躊躇いがあると思うの?私を殺せるまでに、他の人が死ぬのだって厭わないわよ。『毒を愛する者』が私を相手にするのに、何1つ植物を使ってこない訳がないでしょ。そう思っただけよ。」
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