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3. 羽衣
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「ボムギュ、お前さんは仙人なんじゃ。そう簡単に死にはしないじゃろうが…危ない真似はやめてほしい」
お師匠様の言葉に、「すみません…本当に、すみません」と僕は繰り返すことしかできませんでした。水面に叩きつけられる直前で、僕はお師匠様に救われたようです。膝がガクガクと震え、遅れてやってきた罪悪感に押し潰されそうになりました。
馬鹿なことをした、迷惑をかけてしまった…だからといって、未熟な僕にはお師匠様を受け入れるだけの度量は持ち合わせておりませんでした。なにせ、僕はお師匠様のことを…おぞましいと感じてしまったからです。
あの夜のお師匠様は、お師匠様ではありませんでした。僕の陽物を口に咥えて陶酔している様は…畜生そのもの。後門に指を這わせて出し入れをしてきましたが、僕が苦痛に喘いでいる姿をあの方は「ボムギュ、これが愛し合うということじゃ。わしは今、とても幸せじゃよ…」とおっしゃいました。僕の呼吸は止まりました。そのまま容赦なく後門を貫かれ、お腹が痛くなるほどの何かを吐き出される最中、もう死ぬのだと覚悟しました。
心配そうに僕を見つめるその瞳が、この着物の下の素肌を見透かしているのではないか…身震いが止まりません。お師匠様は、お師匠様なのです。心の底から師としてお慕いしておりました…けれど、お師匠様は違った。酷く裏切られたと僕は思っております。
「ボムギュ…俗界に行ってみるかい」
深い沈黙、それを破ったお師匠様の言葉に「…えっ」と僕は耳を疑いました。
「仙界と俗界を行き来してこそ一人前の仙人。少し…勉強しておいで」
お師匠様はそう言い、戸惑う僕に美しい羽衣を渡して下さいました。これがあれば自由に空を飛ぶことができるといいます。期待と興奮で口がまごつきますが、僕はどうにか尋ねました。
「一人で行ってきても、よろしいのですか?」
「あぁ、行っておいで。ただし、その羽衣を決して失くしてはならんよ。大変なことになるからの…」
僕の心に、ぽっかり空いてしまった心に、小さな湧水が出てきたようでした。思わず綻んでしまうのは、遠い世界の地に足を踏み入れることへの高揚感からでしょう。けれどお師匠様のお顔は浮かないもので、また静かに手元の羽衣へと僕は視線を落としました。
お師匠様の言葉に、「すみません…本当に、すみません」と僕は繰り返すことしかできませんでした。水面に叩きつけられる直前で、僕はお師匠様に救われたようです。膝がガクガクと震え、遅れてやってきた罪悪感に押し潰されそうになりました。
馬鹿なことをした、迷惑をかけてしまった…だからといって、未熟な僕にはお師匠様を受け入れるだけの度量は持ち合わせておりませんでした。なにせ、僕はお師匠様のことを…おぞましいと感じてしまったからです。
あの夜のお師匠様は、お師匠様ではありませんでした。僕の陽物を口に咥えて陶酔している様は…畜生そのもの。後門に指を這わせて出し入れをしてきましたが、僕が苦痛に喘いでいる姿をあの方は「ボムギュ、これが愛し合うということじゃ。わしは今、とても幸せじゃよ…」とおっしゃいました。僕の呼吸は止まりました。そのまま容赦なく後門を貫かれ、お腹が痛くなるほどの何かを吐き出される最中、もう死ぬのだと覚悟しました。
心配そうに僕を見つめるその瞳が、この着物の下の素肌を見透かしているのではないか…身震いが止まりません。お師匠様は、お師匠様なのです。心の底から師としてお慕いしておりました…けれど、お師匠様は違った。酷く裏切られたと僕は思っております。
「ボムギュ…俗界に行ってみるかい」
深い沈黙、それを破ったお師匠様の言葉に「…えっ」と僕は耳を疑いました。
「仙界と俗界を行き来してこそ一人前の仙人。少し…勉強しておいで」
お師匠様はそう言い、戸惑う僕に美しい羽衣を渡して下さいました。これがあれば自由に空を飛ぶことができるといいます。期待と興奮で口がまごつきますが、僕はどうにか尋ねました。
「一人で行ってきても、よろしいのですか?」
「あぁ、行っておいで。ただし、その羽衣を決して失くしてはならんよ。大変なことになるからの…」
僕の心に、ぽっかり空いてしまった心に、小さな湧水が出てきたようでした。思わず綻んでしまうのは、遠い世界の地に足を踏み入れることへの高揚感からでしょう。けれどお師匠様のお顔は浮かないもので、また静かに手元の羽衣へと僕は視線を落としました。
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