神様のポイント稼ぎに利用された3~過保護な神々と溺愛家族に囲われています~

ゆめ

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第一章 紡がれる日常

第54話

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 さて結界巡りその2、次なる聖地はもっさりとした森の中。
 木々がわさわさあるけど、食べれる実は少なそうです、ここに涼玉連れてきたら嬉々として召喚の儀を行いそうだよねぇ。

「さぁやってまいりました霊峰を守る南の寺院!」
「立派な寺院ね、ヴィシュが言ってたJapanの建造物かしら」

 石の階段の先にそびえ立つ赤い三重塔、なんか塔の屋根に居眠りをする獅子がいませんか?

「イツキは和歌山県にある青岸渡寺って知ってるか?」
「知らないです」
「青岸渡寺ってのは那智の滝と合わせて絶景を堪能できる日本の観光名所だよ、まだ行ったことないけど滝とセットで再現したのがここって訳よ!」

 あれだよあれ!と示された先には確かに滝があった。
 確かに絶景な気もしますが一言いいですか?

 お寺と滝以外の景色が雑。

 なんなら滝もちょっと景色に埋もれかけているような気がします。
 異世界の木は地球と違って大きいからね、成長速度とか全然違うし、下手すれば木に擬態した魔物の場合もあるから油断は出来ない。

「和歌山県は確か紀州犬が天然記念物に指定されています、そういうのは知っているんですけど。あと柴犬も日本の天然記念物に指定されてるんですよ」
「知識偏ってんな」
「女神様に言われたくないです」

 ちなみに我が家の長男ワンコらは前世ボルゾイ、ギレンが地球で飼っていたワンコ兄弟です。
 今は柴犬寄りの間抜けな一面が目立っていますが、前世はロシア原産の大型犬でかつては帝国貴族に飼われていたこともあるぐらい由緒あるワンコで、凄い人懐っこくて……銀狼も由緒ある種族だし、人懐っこい所も変わってないから、今も昔もうちの子はあまり変わってない?
 むしろ異世界で魔物を狩ることで猟犬の本領発揮しちゃってる?

 ワンコ兄弟の長男であるエムも押しかけ女房の圧に負けて子供を作って今やパパ、奥さんは雷ちゃんの息子でフェンリル種なんだけど、生まれた子供は見た目は銀狼、魔力はフェンリル並み。
 フェンリルと銀狼の掛け合わせは毛並みが最高だった。
 騎士様も幸せそうに子犬に埋もれていたなぁ、顔を踏まれたり舐められたりしてたけど、それすら幸せだと表情が語っていました。
 僕もやってもらったけどあれいいよね、犬好きのロマンが詰まっている。またやってもらいたいなぁ。

「待て待て、イツキ、一回待とう」
「え?」
「塔の上にいた犬が銀狼になったわ」
「炎帝さん、男の子なのに言葉遣いがそのままだからオネェみたいになってますよ」

 すっごく嫌そうな顔された。

「ごめんなさい」
「まぁいいけれど――」
「そうですよね、オネェというよりどちらかというと男の娘ですよね!」

 体は男、見た目は女の子、中身は腐った女神様とか業が深い。
 でも世の中には男の娘というジャンルがあるから大丈夫ですよ。

「ヴィシュちゃん、これいつもこんな感じなの?」
「本人は精一杯フォローしているつもりなんだ」

 なぜだろうディスられていませんか?

『ママー』
「あれ、シャムス!?」
『それいけー』

 いつの間に腕の中から抜け出したのか、子犬姿のシャムスが銀狼の背に乗って木々の間を爆走している。
 女神二人がこちらを見ているけれどあれは僕のせいじゃありません、シャムスにデフォルトでついている効果です。

「って、あれ、ここは狛犬の石像を番犬として置いといたんだけど……」

 狛犬とは獅子に似た想像上の獣で、主に寺院や神社の入口の両脇に対で置かれているあれ。
 そしてさっき炎帝さんが僕が獅子だと思っていた子を見て犬といい、銀狼になったと言っていましたね、つまりシャムスが今乗っているあの子です。

「狛犬は今、接待をしています!」
「あれかよ!」
「え、もふもふしてるなら石像も変化させるの!? 怖っ」

 このぐらい日常茶飯事の範囲内ですよ!
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