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第三章 世界に降りかかる受難
第729話
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実はあの後、黒龍さんに強制高い高いをさせられた樹でござる。
まさに物語の裏で起きた悲劇、本当に怖かった。
鼻先で高い高いからのくるくる回転、からさらにウォータースライダー、フィニッシュに高く投げられてもう一度鼻先でキャッチという超技。
腰が抜けてびゃーびゃー泣く僕を抱っこしてあわあわするリザママ、男の子なのに情けないねぇと笑いながら屋台飯をおまけしてくれた女将さん、今の超高い高い俺らにもやってーと参加する少年たち、刀国文化怖い。
「ちびのお陰で黒龍の人気がまた一つ上がったってさ」
「……」
世の中の理不尽さよ。
なんで小さい子を泣かせた相手の人気が上がるんだ。
異世界はおかしい、刀国の国民性が図太すぎる、もっと繊細になってほしい。
「ほら、今日はちびのリクエスト通り、海の見える静かな場所に来たぞ~」
「あい」
布団を頭からかぶり、ストライキを起こしていたらリザママが猫なで声でご機嫌を取ってくれたので、ついでに刀国以外の海に遊びに行きたいとワガママを言ってみたら叶いました。
さすがリザママ、僕に甘いぜ。
青い空、サラサラの砂、寄せては返す波の音。
理想的ではある。
ただしそこに余計な魔物がいなければ。
青い空にはワイバーンが飛び交い、砂浜は魔物の魚と人間の戦いで血まみれ、寄せて返す波には凶悪な魚が紛れて人間を食べようとしている。
世紀末かな?
なにここ、刀国の港街見習おう?
普通に漁業しようよ。
「ほらあっちの崖っぽい所の下、トンネルっぽくなってるぜ、探検しに行くか?」
「いく!」
波がガンガン岩や砂場を削り、そこに行くにはちょっとした浅瀬を通らなければならないようだけど、リザママと僕だし防御力に不安は皆無。
いざとなれば海が道を開けてくれたりするかもしれにゃい。
「あー水気持ちいいわー」
「思ったよりふかかっちゃ」
「首から腕離すなよぉ」
浅瀬がまず罠だった。
一歩足を踏み入れたら底なし沼かなってぐらいリザママが沈んでびっくり。
それと同時に小さなお魚が襲い掛かって来たけど、クトゥルフ神話と言えばこの顔!みたいなタコのような顔をした魔物が現れて全部退かせてくれました。
さらに言えば僕に頭を下げて「どうぞお通り下さい」みたいなジェスチャー付き。
あれかな、ヨムちゃんの加護の効果?
すっごいなぁ、時を超えても効果あるんだ。
トンネルの奥は一見行き止まり。
でもクトゥルフが案内することで道が現れ、道の奥は虹色に輝く鍾乳洞になっていました。
「こりゃすげぇーなぁ、そりゃぁこの辺の魔物が強いわけだ。これ全部魔石だぜ」
「ほわー」
「長い年月をかけて魔石と鍾乳洞が混ざった珍しい空間だぞ」
「ほわー」
「ちび、顎外れてない? 大丈夫?」
お昼はリザママ手作りの重箱弁当を、クトゥルフも誘って三人で鍾乳洞を見ながら食べました。
いいものを見させてもらいました。
人間には内緒?
分かった!
ここは魔物以外には認識出来ないようにしておくね、えっちゃんが!!
「今日はあんがと」
別れ際、クトゥルフにレモンを一箱どーんとプレゼント。
こちらえっちゃんに僕が預けておいたまま忘れていたレモンです、ネリちゃんが一個一個選んだ特別品種なので味の保証付き。
鍾乳洞に保存しておけば長く楽しめると思うよ。
「今日はありがとなー、じゃーなー!」
「ばいばい」
「ぎゅるるる」
僕は知らない、このクトゥルフが数十年の時をかけレモン栽培に成功し、遠い未来でレモン大国になるということを。
まさに物語の裏で起きた悲劇、本当に怖かった。
鼻先で高い高いからのくるくる回転、からさらにウォータースライダー、フィニッシュに高く投げられてもう一度鼻先でキャッチという超技。
腰が抜けてびゃーびゃー泣く僕を抱っこしてあわあわするリザママ、男の子なのに情けないねぇと笑いながら屋台飯をおまけしてくれた女将さん、今の超高い高い俺らにもやってーと参加する少年たち、刀国文化怖い。
「ちびのお陰で黒龍の人気がまた一つ上がったってさ」
「……」
世の中の理不尽さよ。
なんで小さい子を泣かせた相手の人気が上がるんだ。
異世界はおかしい、刀国の国民性が図太すぎる、もっと繊細になってほしい。
「ほら、今日はちびのリクエスト通り、海の見える静かな場所に来たぞ~」
「あい」
布団を頭からかぶり、ストライキを起こしていたらリザママが猫なで声でご機嫌を取ってくれたので、ついでに刀国以外の海に遊びに行きたいとワガママを言ってみたら叶いました。
さすがリザママ、僕に甘いぜ。
青い空、サラサラの砂、寄せては返す波の音。
理想的ではある。
ただしそこに余計な魔物がいなければ。
青い空にはワイバーンが飛び交い、砂浜は魔物の魚と人間の戦いで血まみれ、寄せて返す波には凶悪な魚が紛れて人間を食べようとしている。
世紀末かな?
なにここ、刀国の港街見習おう?
普通に漁業しようよ。
「ほらあっちの崖っぽい所の下、トンネルっぽくなってるぜ、探検しに行くか?」
「いく!」
波がガンガン岩や砂場を削り、そこに行くにはちょっとした浅瀬を通らなければならないようだけど、リザママと僕だし防御力に不安は皆無。
いざとなれば海が道を開けてくれたりするかもしれにゃい。
「あー水気持ちいいわー」
「思ったよりふかかっちゃ」
「首から腕離すなよぉ」
浅瀬がまず罠だった。
一歩足を踏み入れたら底なし沼かなってぐらいリザママが沈んでびっくり。
それと同時に小さなお魚が襲い掛かって来たけど、クトゥルフ神話と言えばこの顔!みたいなタコのような顔をした魔物が現れて全部退かせてくれました。
さらに言えば僕に頭を下げて「どうぞお通り下さい」みたいなジェスチャー付き。
あれかな、ヨムちゃんの加護の効果?
すっごいなぁ、時を超えても効果あるんだ。
トンネルの奥は一見行き止まり。
でもクトゥルフが案内することで道が現れ、道の奥は虹色に輝く鍾乳洞になっていました。
「こりゃすげぇーなぁ、そりゃぁこの辺の魔物が強いわけだ。これ全部魔石だぜ」
「ほわー」
「長い年月をかけて魔石と鍾乳洞が混ざった珍しい空間だぞ」
「ほわー」
「ちび、顎外れてない? 大丈夫?」
お昼はリザママ手作りの重箱弁当を、クトゥルフも誘って三人で鍾乳洞を見ながら食べました。
いいものを見させてもらいました。
人間には内緒?
分かった!
ここは魔物以外には認識出来ないようにしておくね、えっちゃんが!!
「今日はあんがと」
別れ際、クトゥルフにレモンを一箱どーんとプレゼント。
こちらえっちゃんに僕が預けておいたまま忘れていたレモンです、ネリちゃんが一個一個選んだ特別品種なので味の保証付き。
鍾乳洞に保存しておけば長く楽しめると思うよ。
「今日はありがとなー、じゃーなー!」
「ばいばい」
「ぎゅるるる」
僕は知らない、このクトゥルフが数十年の時をかけレモン栽培に成功し、遠い未来でレモン大国になるということを。
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