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第四章 新たな使命は特にない
第1003話
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さて皆様、イケメン孫を覚えているでしょうか。
僕は忘れていた訳じゃないけど、いないなーとはチラッと思っていた。
どこかに修行に出たか相手が出来て旅立ったとかだと思っていたんだけどね、普通に自宅の敷地内にいました。
しかも何と神薙神社の本殿の管理人という、大変そうで誰もやりたがらない――けど名誉ある役職。
最初はそこで暮らす子供たちの世話を手伝っていただけだったのに、働きぶりを見た他の大人たちが「これもお願い」「あれもできそう」と頼んできて。
手際がいいねぇって、じゃあ次はこれも……そんなふうに流されるうちに、気付いたら今の立場になっていたそうな。
それ、刀国名物、地位の押し付け!!
お城で働く人によく見られるやり口らしいよ。
「あいつ使えるから、地位も名誉もぜんぶ押しつけとけ!」って、純粋な人ほど引っかかっちゃうんだって。
刀雲が遠い目をしながら言ってた。
イケメン孫がせっせと世話をしている大小とりまぜたちびっ子たち、それ全員、君のお兄ちゃんお姉ちゃんだからね?
君のママンであるタイガがハーレム築いてこさえた宝物、つまり僕の孫でもある。
そんなイケメン孫の最近の趣味は家庭菜園。
場所は本殿の裏側の裏庭菜園の片隅を借りて。
子供たちも連れて皆でお世話したり、収穫したものをその場で食べたり。
情操教育がどうのと言っているけれど、全員イケメン孫より年上なんだよなぁ。
黙っておくべき?
「一番の流行は誰が一番高い評価を得られるか。です」
「俺の豊穣でどれもうんまいぞ?」
「涼ちゃんの豊穣をふんわりどころか、直浴びですもんねー」
『豊穣すぎて消費が間に合わないのよ』
思ったのと違う方向へ進化していたイケメン孫、何かの道を極めたがるのはタイガ似かなぁ。
僕はと言うと、キャッキャウフフと交流するうちの子とイケメン孫を置いて、裏庭菜園の世話をしに通っている方々と調理中です。
何せ作物の大きさが普通の2~3倍なので、切るのはお任せして、僕は調理に専念。
ただ切ってもでかいので混ぜるのがとても苦労です、えっちゃんの補助がなきゃ無理だったかも。
幼児を長くやっていたせいで筋力落ちたかなぁ?
そして出来上がったデカ盛りプレート各種。
テーブルに並べる傍から、当たり前のように席についていた神薙さんが吸い込んでいく。
「神薙さん? お皿は食べないでください」
「……」
デカ盛りするために子供たちが作った木彫りのお皿だけど、数がそんなにないんです。
そっと戻された空のお皿を子供が二人がかりで回収し、クリーンをかけるとまた別の料理を盛り付けている。
次はフライ系で攻めるらしい、「フライタワーを作ろう!」と張り切っています。
「お肉プレート出来上がった!」
「でも重くて持ち上がらない!」
さすがにミノタウロスの丸焼きはないものの、鶏の丸焼き三つ、巨大ハンバーグ、謎のステーキ各種を盛り付けたようです。
チャレンジャーだなー。
えっちゃんの力があれば僕でも持てるかな?
そう思って持ち上げようとしたら、誰かに肩を叩かれた。
「母上」
振り返ったそこには、我が子の中でも筋肉ムキムキナンバーワン。タイガがいた。
ひょいと僕を片手で抱っこし、もう片手で肉特盛プレートを持っても揺らぎもしない、さすが筋肉。
神薙さんの前にプレートを下すと、少し離れた席に僕を座らせ、前に巨大パフェを置いて離れていった。
どうやら僕の代わりに調理してくれるみたい、それをポケーっと見ている間に肉特盛プレートを空にした神薙さんが僕の隣に移動し、巨大パフェを食べ始めていた。
「イツキ、あーん」
「あーん」
まさかの神薙さんのあーんである。思わず口を開けてしまった。
ただし。入れてくる量が毎回多い!
僕がモグモグしてる間にパフェはどんどん減っていく、甘やかされてるとうっかり思いそうだけど、完全にパフェ狙いである。
僕は忘れていた訳じゃないけど、いないなーとはチラッと思っていた。
どこかに修行に出たか相手が出来て旅立ったとかだと思っていたんだけどね、普通に自宅の敷地内にいました。
しかも何と神薙神社の本殿の管理人という、大変そうで誰もやりたがらない――けど名誉ある役職。
最初はそこで暮らす子供たちの世話を手伝っていただけだったのに、働きぶりを見た他の大人たちが「これもお願い」「あれもできそう」と頼んできて。
手際がいいねぇって、じゃあ次はこれも……そんなふうに流されるうちに、気付いたら今の立場になっていたそうな。
それ、刀国名物、地位の押し付け!!
お城で働く人によく見られるやり口らしいよ。
「あいつ使えるから、地位も名誉もぜんぶ押しつけとけ!」って、純粋な人ほど引っかかっちゃうんだって。
刀雲が遠い目をしながら言ってた。
イケメン孫がせっせと世話をしている大小とりまぜたちびっ子たち、それ全員、君のお兄ちゃんお姉ちゃんだからね?
君のママンであるタイガがハーレム築いてこさえた宝物、つまり僕の孫でもある。
そんなイケメン孫の最近の趣味は家庭菜園。
場所は本殿の裏側の裏庭菜園の片隅を借りて。
子供たちも連れて皆でお世話したり、収穫したものをその場で食べたり。
情操教育がどうのと言っているけれど、全員イケメン孫より年上なんだよなぁ。
黙っておくべき?
「一番の流行は誰が一番高い評価を得られるか。です」
「俺の豊穣でどれもうんまいぞ?」
「涼ちゃんの豊穣をふんわりどころか、直浴びですもんねー」
『豊穣すぎて消費が間に合わないのよ』
思ったのと違う方向へ進化していたイケメン孫、何かの道を極めたがるのはタイガ似かなぁ。
僕はと言うと、キャッキャウフフと交流するうちの子とイケメン孫を置いて、裏庭菜園の世話をしに通っている方々と調理中です。
何せ作物の大きさが普通の2~3倍なので、切るのはお任せして、僕は調理に専念。
ただ切ってもでかいので混ぜるのがとても苦労です、えっちゃんの補助がなきゃ無理だったかも。
幼児を長くやっていたせいで筋力落ちたかなぁ?
そして出来上がったデカ盛りプレート各種。
テーブルに並べる傍から、当たり前のように席についていた神薙さんが吸い込んでいく。
「神薙さん? お皿は食べないでください」
「……」
デカ盛りするために子供たちが作った木彫りのお皿だけど、数がそんなにないんです。
そっと戻された空のお皿を子供が二人がかりで回収し、クリーンをかけるとまた別の料理を盛り付けている。
次はフライ系で攻めるらしい、「フライタワーを作ろう!」と張り切っています。
「お肉プレート出来上がった!」
「でも重くて持ち上がらない!」
さすがにミノタウロスの丸焼きはないものの、鶏の丸焼き三つ、巨大ハンバーグ、謎のステーキ各種を盛り付けたようです。
チャレンジャーだなー。
えっちゃんの力があれば僕でも持てるかな?
そう思って持ち上げようとしたら、誰かに肩を叩かれた。
「母上」
振り返ったそこには、我が子の中でも筋肉ムキムキナンバーワン。タイガがいた。
ひょいと僕を片手で抱っこし、もう片手で肉特盛プレートを持っても揺らぎもしない、さすが筋肉。
神薙さんの前にプレートを下すと、少し離れた席に僕を座らせ、前に巨大パフェを置いて離れていった。
どうやら僕の代わりに調理してくれるみたい、それをポケーっと見ている間に肉特盛プレートを空にした神薙さんが僕の隣に移動し、巨大パフェを食べ始めていた。
「イツキ、あーん」
「あーん」
まさかの神薙さんのあーんである。思わず口を開けてしまった。
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