43 / 43
最終話
しおりを挟む
白竜は、王に視線を向けた。
《オースウッド国王よ、聖女の兆しは間違いであった事を、広く知らせよ》
《聖女の兆しが出たと知る全ての者たち》
《聖女の披露に立ち会った者たち全てにだ》
「で、ですが、聖女が間違いであったと知れば、他国が我が国を嘲り、攻めるのでは…」
《無用の心配だ》
《我は、アラベラと契約した》
《この国は、アラベラが生きている限り、白竜の加護を受ける》
《だが、おまえたちが他国に戦を仕掛けるのであれば》
《我は契約を破棄し、アラベラを連れ、国を去る》
《今後、アラベラを陥れる者は、我が許さぬ、覚えておけ》
「は、はい、心得ました」
《アラベラの名誉回復の後、エリーを始め、皆の罪を許す》
《決して、命を奪ってはならぬぞ!》
《最後に、アンドリューに言っておく》
《二度と、アラベラに近付く事は許さぬ!》
《その命が尽きるまでだ》
アンドリューは項垂れた。
白竜は翼を羽ばたかせ、夜空に飛び立った。
「上手くいったわね!」
わたしは白竜の背中から起き上がる。
白竜の話した事は、ほとんどが、わたしが頭の中で考え、それを彼が読んだものだった。
エリーの魔力を奪ったり、アンドリューへの苦言等は、白竜の判断だけど。
《これで、あなたの気も晴れましたか?》
「終わってみればね!」
喉元過ぎれば熱さを忘れる、だ。
悔しい思いをしたし、辛い思いもした。
絶望し、泣きたい日もあった。
だけど、明るい未来が見えた時、全てを消し去ってくれた___
「あなたのお陰よ、先生!」
《それは良かったです、これで結婚出来ますね》
「結婚?」
《忘れましたか?私の花嫁になる約束です》
ああ…と、それを思い出す。
「あれって、本気だったの?」
《こういった事を、人間は冗談で言うのですか?》
真面目に聞いている?
それとも、嫌味かしら?
《私は真剣に、あなたと番になりたいと思っていますよ、アラベラ》
「でも、どうして、わたしと結婚したいの?わたしは人間よ?」
姿形だけ見ても、とても、白竜の好みとは思えない。
《私は三千年生きています、私にとって、この世界は酷く退屈なんですよ》
《人間の姿になり、生活してみましたが、人間の考えなど容易く読めますので、
やはり、退屈を味わいました》
《絶望していた私の前に、あなたが現れた》
《あなたの思考は複雑で、私の知識を凌駕していました》
それは…
わたしの前世の記憶の事ね…
この世界とは全く違うから、想像出来ないだろうし、理解が難しいかも…
《そうなんです》
「また、考えを読んだわね?」
《こんな事は初めてです、あなたといると退屈しません》
《あなたがいるなら、もう少しだけ生きても良いと思いました》
「それだけなら、何も結婚する必要は無いんじゃない?友達でもいいわよ?」
結婚するには足りないわ…
《それでは、これはどうでしょう?》
《あなたは大恋愛をしたいと言っていたでしょう?私もしてみたいと思いました》
「わたしと、あなたとで?」
《ええ、難しいですか?でも、幸い、私には時間があります》
「わたしにはそれ程時間は無いわよ!人間だもの」
《番になれば、一緒に生きられますよ》
《あなたがしたいと言っていた事、全てが出来る位に》
それは魅力的だわ…
それに、先生なら、甲斐性もありそうだし…
白竜がニヤリと笑った気がした。
実際は分からないけど、そんな気がしたのだ。
「一つ教えてあげるけど、考えを読まなければ、退屈しないわよ」
《ああ、成程!》
《ですが、不思議とあなたの考えは知りたくなります》
困った人(竜)ね!
《あなたの望みを叶えたくなる、これは、恋ではありませんか?》
恋!
その言葉に胸がドキリとした。
顔がカッと熱くなる。
真夜中に、空の上で、二人きり、月の明かりを受けているから?
変にロマンチックだわ…
「恋かどうかは、分からないけど…」
でも、初めてみてもいいかも…
アンドリュー、パトリック、ブランドン、ジェローム…
皆、ゲームで攻略してきたけど、サイファールートなど存在しなかった。
経験した事の無い、ロマンスが待ち受けている筈___
ゲームを始める時の様に、わくわくしてきた。
「決めたわ!わたし、あなたを攻略するわ!」
《一度聞いてみたかったのですが、【攻略】とは何ですか?》
「自分に惚れさせて、骨抜きにしてやる事かしら?」
《面白そうですね、それでは、私もあなたを【攻略】する事にします》
「いいわよ!出来るものならね!」
◇◇
あれからわたしは、白竜に乗り、ハンナとクララ、パトリック、ブランドンに会いに行った。
散々心配させてしまったので、早く無事と事の顛末を知らせたかったのだ。
ハンナとクララは、驚きと喜びで、大号泣していた。
パトリックとブランドンは泣かなかったが、心から喜んでくれた。
わたしが居ない間、パトリックとクララは婚約していて、驚かされた。
だが、もっと驚かされたのは、ブランドンとハンナの婚約だった。
「クララとパトリックは分かるけど、どうして、ブランドンがハンナと婚約してるの?」
「俺が落ち込んでた時、ハンナがクッキーを焼いて持って来てくれてさー、
こいつを嫁にしたい!って、思ったんだよ…で、その場でプロポーズしてた。
まぁ、正直、最初から、惹かれてたんだけどさ」
ブランドンは照れ隠しに、赤い髪を掻き混ぜた。
デレデレとした顔をしている。
思い返せば、確かに、良くハンナを褒めていたわね…
「ハンナは、相手がブランドンでいいの?」
「彼、私が焼いたクッキーを、泣きながら食べていたんです。
それを見て、心の温かい人だと…素敵だと思いました。
アラベラ様が作って下さったご縁です…」
ハンナが頬を染め、幸せそうに微笑んだ。
素敵かは分からないけど、確かに、熱い男だわ…
「アラベラ様、良かったでしょうか?」
「ハンナが幸せなら、文句なんて無いわ!
それに、ブランドンには、ハンナ位しっかりした人が丁度いいわ」
夏中は、ハンナとクララの家に泊めて貰う事にした。
わたしの両親は、手の平を返し喜んでいるだろうから、帰る気になれなかった。
愛想笑いなんて、とても出来そうにないもの!
白竜は直ぐに帰って行ったが、代わりに黒猫がやって来た。
ドロシア、ジャネット、ジェローム、ファンダムの皆にも声を掛け、集まって貰い、
《アラベラ帰還祝い》と称し、キャンプをした。
白竜との約束で、王家が各方面に働き掛け、
わたしの名誉は、夏が終わるまでには無事回復された。
そうして、楽しい夏が終わり、わたしたちは学園に戻った___
新学期、最高学年になったわたしの側には、クララ、パトリック、ブランドンがいる。
ジェロームは卒業したが、ファンダムは続行中で、
ドロシアとジャネットは活き活きと活動をしている。
エリーの姿は無い。
彼女は魔力の大半を失い、学園生の資格を失ったのだ。
彼女の名を出す事は禁止されている。
白竜が許す様に言った事で、悪口を言い、白竜を怒らせるのを恐れているからだ。
◇◇
授業終了の鐘が鳴り、わたしは手早く机の上を片付け、席を立った。
「いつも早いね、アラベラ」
「それが取り得よ!パトリック」
「おい、教師より早く教室出るなよ!減点されっぞ」
「ブランドン相手なら、良いハンデになるわ!」
「へっ!見てろよ、アラベラ!次こそは勝ってやるからな!」
「アラベラ!もう行くの?」
「ええ、邪魔者は消えるわ!これから、パトリックとデートでしょう?」
わたしがウインクをすると、クララとパトリックは真っ赤になった。
「皆、また明日ね!」
わたしは紫色のリボンを結んだクッキージャーを抱え、早足で廊下を行く。
わたしの左薬指には、銀色の竜の形の指輪が嵌められている。
この《婚約》は、誰も知らない。
わたしと《彼》との間だけで成立した、《神聖な契約》だ。
わたしたちは、お互いを攻略し合い、それが叶った暁には、結婚すると約束した。
「攻略するには、親密度を上げていかなくちゃ!」
わたしは毎日の様に、薬学教室へ通い、それを実行している。
効果の程は…今の所、まだ不明だ。
何といっても、《彼》は変わっているから…
「いいわ、何れ、わたしに、とろんとろんにしてやるんだから!」
今日の所は、このクッキーで、餌付けをするつもり☆
わたしが薬学教室の前に立つと、歓迎するかの様に、その扉は自然に開かれた。
ガランとした教室に、白衣姿が見える。
長い銀髪はいつも通り、一束にしているが、その紐が何故紫色なのかは、
わたしだけが知る秘密だ。
ぐつぐつと怪しい音がしている。
こちらに気付いている筈だが、《彼》は振り返らずに、鍋を掻き混ぜている。
熱心な様子から、仕事だろうと察した。
「先生、何の薬を作っているの?」
わたしが脇から覗き込むと、銀縁の奥の目が初めてわたしに注がれた。
優しい微笑みに、ドキリとしたなんて、秘密だ☆
《彼》はわたしの頭の中が読めるが、それは厳しく禁止している。
《大恋愛》には邪魔だし…
それに、《彼》に有利になっちゃうもの!
「あなたと同じですよ」
「クッキーには見えないわ」
《彼》は小さく笑うと、わたしの唇に、「ちゅっ」と口付けた。
「惚れ薬です」
一年後、わたしは《彼》と、結婚する___
そんな予感に包まれ、わたしはキスを返した
《完》
《オースウッド国王よ、聖女の兆しは間違いであった事を、広く知らせよ》
《聖女の兆しが出たと知る全ての者たち》
《聖女の披露に立ち会った者たち全てにだ》
「で、ですが、聖女が間違いであったと知れば、他国が我が国を嘲り、攻めるのでは…」
《無用の心配だ》
《我は、アラベラと契約した》
《この国は、アラベラが生きている限り、白竜の加護を受ける》
《だが、おまえたちが他国に戦を仕掛けるのであれば》
《我は契約を破棄し、アラベラを連れ、国を去る》
《今後、アラベラを陥れる者は、我が許さぬ、覚えておけ》
「は、はい、心得ました」
《アラベラの名誉回復の後、エリーを始め、皆の罪を許す》
《決して、命を奪ってはならぬぞ!》
《最後に、アンドリューに言っておく》
《二度と、アラベラに近付く事は許さぬ!》
《その命が尽きるまでだ》
アンドリューは項垂れた。
白竜は翼を羽ばたかせ、夜空に飛び立った。
「上手くいったわね!」
わたしは白竜の背中から起き上がる。
白竜の話した事は、ほとんどが、わたしが頭の中で考え、それを彼が読んだものだった。
エリーの魔力を奪ったり、アンドリューへの苦言等は、白竜の判断だけど。
《これで、あなたの気も晴れましたか?》
「終わってみればね!」
喉元過ぎれば熱さを忘れる、だ。
悔しい思いをしたし、辛い思いもした。
絶望し、泣きたい日もあった。
だけど、明るい未来が見えた時、全てを消し去ってくれた___
「あなたのお陰よ、先生!」
《それは良かったです、これで結婚出来ますね》
「結婚?」
《忘れましたか?私の花嫁になる約束です》
ああ…と、それを思い出す。
「あれって、本気だったの?」
《こういった事を、人間は冗談で言うのですか?》
真面目に聞いている?
それとも、嫌味かしら?
《私は真剣に、あなたと番になりたいと思っていますよ、アラベラ》
「でも、どうして、わたしと結婚したいの?わたしは人間よ?」
姿形だけ見ても、とても、白竜の好みとは思えない。
《私は三千年生きています、私にとって、この世界は酷く退屈なんですよ》
《人間の姿になり、生活してみましたが、人間の考えなど容易く読めますので、
やはり、退屈を味わいました》
《絶望していた私の前に、あなたが現れた》
《あなたの思考は複雑で、私の知識を凌駕していました》
それは…
わたしの前世の記憶の事ね…
この世界とは全く違うから、想像出来ないだろうし、理解が難しいかも…
《そうなんです》
「また、考えを読んだわね?」
《こんな事は初めてです、あなたといると退屈しません》
《あなたがいるなら、もう少しだけ生きても良いと思いました》
「それだけなら、何も結婚する必要は無いんじゃない?友達でもいいわよ?」
結婚するには足りないわ…
《それでは、これはどうでしょう?》
《あなたは大恋愛をしたいと言っていたでしょう?私もしてみたいと思いました》
「わたしと、あなたとで?」
《ええ、難しいですか?でも、幸い、私には時間があります》
「わたしにはそれ程時間は無いわよ!人間だもの」
《番になれば、一緒に生きられますよ》
《あなたがしたいと言っていた事、全てが出来る位に》
それは魅力的だわ…
それに、先生なら、甲斐性もありそうだし…
白竜がニヤリと笑った気がした。
実際は分からないけど、そんな気がしたのだ。
「一つ教えてあげるけど、考えを読まなければ、退屈しないわよ」
《ああ、成程!》
《ですが、不思議とあなたの考えは知りたくなります》
困った人(竜)ね!
《あなたの望みを叶えたくなる、これは、恋ではありませんか?》
恋!
その言葉に胸がドキリとした。
顔がカッと熱くなる。
真夜中に、空の上で、二人きり、月の明かりを受けているから?
変にロマンチックだわ…
「恋かどうかは、分からないけど…」
でも、初めてみてもいいかも…
アンドリュー、パトリック、ブランドン、ジェローム…
皆、ゲームで攻略してきたけど、サイファールートなど存在しなかった。
経験した事の無い、ロマンスが待ち受けている筈___
ゲームを始める時の様に、わくわくしてきた。
「決めたわ!わたし、あなたを攻略するわ!」
《一度聞いてみたかったのですが、【攻略】とは何ですか?》
「自分に惚れさせて、骨抜きにしてやる事かしら?」
《面白そうですね、それでは、私もあなたを【攻略】する事にします》
「いいわよ!出来るものならね!」
◇◇
あれからわたしは、白竜に乗り、ハンナとクララ、パトリック、ブランドンに会いに行った。
散々心配させてしまったので、早く無事と事の顛末を知らせたかったのだ。
ハンナとクララは、驚きと喜びで、大号泣していた。
パトリックとブランドンは泣かなかったが、心から喜んでくれた。
わたしが居ない間、パトリックとクララは婚約していて、驚かされた。
だが、もっと驚かされたのは、ブランドンとハンナの婚約だった。
「クララとパトリックは分かるけど、どうして、ブランドンがハンナと婚約してるの?」
「俺が落ち込んでた時、ハンナがクッキーを焼いて持って来てくれてさー、
こいつを嫁にしたい!って、思ったんだよ…で、その場でプロポーズしてた。
まぁ、正直、最初から、惹かれてたんだけどさ」
ブランドンは照れ隠しに、赤い髪を掻き混ぜた。
デレデレとした顔をしている。
思い返せば、確かに、良くハンナを褒めていたわね…
「ハンナは、相手がブランドンでいいの?」
「彼、私が焼いたクッキーを、泣きながら食べていたんです。
それを見て、心の温かい人だと…素敵だと思いました。
アラベラ様が作って下さったご縁です…」
ハンナが頬を染め、幸せそうに微笑んだ。
素敵かは分からないけど、確かに、熱い男だわ…
「アラベラ様、良かったでしょうか?」
「ハンナが幸せなら、文句なんて無いわ!
それに、ブランドンには、ハンナ位しっかりした人が丁度いいわ」
夏中は、ハンナとクララの家に泊めて貰う事にした。
わたしの両親は、手の平を返し喜んでいるだろうから、帰る気になれなかった。
愛想笑いなんて、とても出来そうにないもの!
白竜は直ぐに帰って行ったが、代わりに黒猫がやって来た。
ドロシア、ジャネット、ジェローム、ファンダムの皆にも声を掛け、集まって貰い、
《アラベラ帰還祝い》と称し、キャンプをした。
白竜との約束で、王家が各方面に働き掛け、
わたしの名誉は、夏が終わるまでには無事回復された。
そうして、楽しい夏が終わり、わたしたちは学園に戻った___
新学期、最高学年になったわたしの側には、クララ、パトリック、ブランドンがいる。
ジェロームは卒業したが、ファンダムは続行中で、
ドロシアとジャネットは活き活きと活動をしている。
エリーの姿は無い。
彼女は魔力の大半を失い、学園生の資格を失ったのだ。
彼女の名を出す事は禁止されている。
白竜が許す様に言った事で、悪口を言い、白竜を怒らせるのを恐れているからだ。
◇◇
授業終了の鐘が鳴り、わたしは手早く机の上を片付け、席を立った。
「いつも早いね、アラベラ」
「それが取り得よ!パトリック」
「おい、教師より早く教室出るなよ!減点されっぞ」
「ブランドン相手なら、良いハンデになるわ!」
「へっ!見てろよ、アラベラ!次こそは勝ってやるからな!」
「アラベラ!もう行くの?」
「ええ、邪魔者は消えるわ!これから、パトリックとデートでしょう?」
わたしがウインクをすると、クララとパトリックは真っ赤になった。
「皆、また明日ね!」
わたしは紫色のリボンを結んだクッキージャーを抱え、早足で廊下を行く。
わたしの左薬指には、銀色の竜の形の指輪が嵌められている。
この《婚約》は、誰も知らない。
わたしと《彼》との間だけで成立した、《神聖な契約》だ。
わたしたちは、お互いを攻略し合い、それが叶った暁には、結婚すると約束した。
「攻略するには、親密度を上げていかなくちゃ!」
わたしは毎日の様に、薬学教室へ通い、それを実行している。
効果の程は…今の所、まだ不明だ。
何といっても、《彼》は変わっているから…
「いいわ、何れ、わたしに、とろんとろんにしてやるんだから!」
今日の所は、このクッキーで、餌付けをするつもり☆
わたしが薬学教室の前に立つと、歓迎するかの様に、その扉は自然に開かれた。
ガランとした教室に、白衣姿が見える。
長い銀髪はいつも通り、一束にしているが、その紐が何故紫色なのかは、
わたしだけが知る秘密だ。
ぐつぐつと怪しい音がしている。
こちらに気付いている筈だが、《彼》は振り返らずに、鍋を掻き混ぜている。
熱心な様子から、仕事だろうと察した。
「先生、何の薬を作っているの?」
わたしが脇から覗き込むと、銀縁の奥の目が初めてわたしに注がれた。
優しい微笑みに、ドキリとしたなんて、秘密だ☆
《彼》はわたしの頭の中が読めるが、それは厳しく禁止している。
《大恋愛》には邪魔だし…
それに、《彼》に有利になっちゃうもの!
「あなたと同じですよ」
「クッキーには見えないわ」
《彼》は小さく笑うと、わたしの唇に、「ちゅっ」と口付けた。
「惚れ薬です」
一年後、わたしは《彼》と、結婚する___
そんな予感に包まれ、わたしはキスを返した
《完》
48
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
その破滅エンド、ボツにします!~転生ヒロインはやり直し令嬢をハッピーエンドにしたい~
福留しゅん
恋愛
自分がシナリオを書いた乙女ゲームの世界に転生したメインヒロインはゲーム開始直後に前世を思い出す。一方の悪役令嬢は何度も断罪と破滅を繰り返しては人生をやり直していた。そうして創造主の知識を持つヒロインと強くてニューゲームな悪役令嬢の奇妙な交友が始まる――。
※小説家になろう様にも投稿しています。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
転生したら、乙女ゲームの悪役令嬢だったので現実逃避を始めます
山見月あいまゆ
恋愛
私が前世を思い出したのは前世のことに興味を持った時だった
「えっ!前世って前の人生のことなの。私の前の人生はなんだろう?早く思い出したい」
そう思った時すべてを思い出した。
ここは乙女ゲームの世界
そして私は悪役令嬢セリーナ・グランチェスタ
私の人生の結末はハーッピーエンドなんて喜ばしいものじゃない
バットエンド処刑されて終わりなのだ
こんなことを思い出すなら前世を思い出したくなかった
さっき言ったこととは真逆のことを思うのだった…
ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
気づいたら悪役令嬢でしたが、破滅フラグは全力で避けます!
腐ったバナナ
恋愛
目を覚ますと、乙女ゲームの世界で悪役令嬢として転生していた私――リリナ・フォン・ヴァルデン。
ゲームでは、王子への婚約破棄やヒロインへの嫌がらせが原因で破滅する役回り。
でも、私はもう一度人生をやり直せる!
フラグを確認し、全力で回避して、自由に、そして自分らしく生きると決めた。
「嫌なイベントは全部避けます。無理に人を傷つけない、そして……自分も傷つかない!」
だけど、自由奔放に行動する私のせいで、王子もヒロインも周囲も大混乱。
気づけば、破滅するはずの悪役令嬢が、いつの間にか一目置かれる存在になってしまった!?
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる