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異世界と猫
第10話 恩恵スキルと異世界猫言葉
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「これが光り輝くモノ! それも山ほどあるとはね。うん、これならきっと――」
「問題なければ、いくらで購入して頂けますか?」
元手がかかってない物だし、こっちの世界でいくらで買ってくれるかも不透明だけど、商売としてきちんと交渉しておかないと。
「トージ。アイゼルクラスにはしばらくいるつもりかな?」
「そうですね、しばらくここに留まろうとは思っています」
「それなら、トージ。報酬はあたしの村、ウォルフの村で渡したい。村に来てくれないか?」
亜空間倉庫から拾い集めてきた箱の中身で値段交渉に入ろうかと思っていたら、サシャさんから意外な提案をされる。
サシャさんの村に招かれるなんて、一体何だろうか?
「ウォルフの村はここから遠いんですか?」
「いいや、歩いて行ける。ただ……アイゼルクラスの外は魔物が多くうろつく場所だからどうしたものかと迷っているんだ」
……あ、そうか。
魔物が普通にいる異世界にいるってことをすっかり忘れていたな。
猫王国に着いた時はコムギさんが近くにいたし、王国への街道自体、魔導師ルーナに守られていたおかげか魔物の気配はまるで感じられなかった。
それに拠点まで魔導幌馬車に乗りっぱなし、かつ守られていたから外の様子を見る必要もなく移動出来ていた。
おかげで、危険な世界じゃないとばかり思っていたけどそんなはずなかった。
「確か、サシャさんは戦い向きじゃないんでしたよね?」
それでも単なるおっさんの俺よりも全然強そう。
「得意ではないな。トージはこんな不思議な幌馬車を使っているのに、魔法も駄目なのかな?」
「……残念ながら私は本当にただの人間でして、商人としてもまだ若輩者なので」
「ん~そうか。それじゃあ、あの可愛い子も戦えないのかな?」
あの子?
あの子というとコムギさんしかいないが、コムギさんは俺の護衛役兼お目付け役だから、魔物と戦うというより守れる猫さんのはず。
「えっと……?」
「トージの世話をしてる子のことだよ。普段は近くにいないみたいだけど、幌馬車を動かす時は一緒にいるじゃないか」
なんだ、やっぱりコムギさんのことだ。
「もしかして話をしたんですか?」
「トージの姿がいなくなってどうしたものかと思っていたら、あの子……コムギさんが駆けつけてくれたんだ」
「なるほど」
だからすぐに中に入って来たんだ。おかげで助かったけど、コムギさんには俺にはない力があるだろうし不思議でもないな。
……とはいえ、歩いて行ける村だとしても道中に魔物がうろついていたらどうにも出来そうにないんだよな。
そういえば、この拠点には商人の他に冒険者がいるはず。ルーナさんも冒険者に依頼するのも手とか言っていたし冒険者に依頼をしてみるのもありかも。
「でしたら、村に到着するまでだけでも冒険者に同行してもらうのはどうでしょう?」
「……いや、人間の冒険者を村に入れるのはごめんだな」
商人で弱そうな俺には嫌悪感はなさそうなのに、冒険者……それも人間にはあまりいい印象は持ってないように思える。
入れたくないということは、隠したい何かが村にあるということか。
「しかし……」
馬がいなくても動いている魔導幌馬車に乗せるとしたら、操る必要のない御者台に座らせるくらいしかなさそうだけど、歩いて行ける距離なら動かさずに駐留させておいてもよさそうな気もする。
「ちなみに、サシャさんは外の時間帯が分かりますか?」
腕時計はまだ持っているが、拠点の明るさに慣れてしまったせいか時計が正しいのかどうかも疑いを持ってしまう。
「……ん? まだ夕方にはなっていないはずだが」
「それなら、ウォルフ村へ歩いて行きませんか! 暗くなる前ならまだ何とかなりそうな気もするので」
「あんたがそう言うならあたしは構わないが……、この幌馬車は置いていくのかい? あたしがこの箱を手にしていたら身動きは取れないんじゃないかな」
あ、そうか。大量ビー玉入りの箱があったんだった。
……そうなるとやっぱり魔導幌馬車で行くしか?
「ニャーニャー」
……ん?
「あの子があんたを呼んでるみたいだ」
猫の鳴き声に真っ先に気づいたサシャさんが、御者台付近にいるコムギさんに気づいて教えてくれた。
「すみません、コムギさんの様子を見てきます」
「そうしなよ」
幌馬車の荷台部分じゃなくて御者台の辺りにいるなんて、何かあっただろうか。
急いで近づくと、御者台付近でコムギさんが爪を立てながらガリガリとしているのが見える。
「え、えっと……コムギさん、どうしたの? そこに何か……」
俺が声をかけると、ちらちらとまるで何か言いたそうに俺を見つめてくる。
「あんたに教えてあげたいって言ってるのさ」
「えっ? サシャさん、いつの間に……! というか、コムギさんの言ってることが分かるんですか?」
サシャさんが俺の真後ろに立っていた。
「そりゃあ、あたしは人狼族だから。しかし、彼女の主人なのになぜあんたは言葉が分からない?」
そういえばそうだった。サシャさんは人狼、獣人だった。
「それは私がコムギさんの主人じゃないからで……。主人は別にいまして……」
「だけど、彼女はトージが言ってることは理解しているんだろう?」
「はぁ、それはそうなのですが……」
そしてコムギさんは俺とサシャさんが近くにいても、ずっと御者台付近に爪を立てている。
「ウニャウニャゥゥ……」
「……ふむ、なるほどね」
サシャさんは完全にコムギさんの言ってることを理解しているみたいで、何度も頷いている。
「トージに足りてないのは魔力とかスキル……って言ってるみたいだけど、それを少しずつでも成長させればお話が出来るようになる――らしいね」
「え!? コムギさんと話が出来るように?」
魔導師ルーナによれば、恩恵スキルはこの世界に招かれた時点で俺に備わっていて、旅を続けていく限りスキルが上がっていくと言っていた。
恩恵スキルはてっきり、コムギさんが俺についてきているだけで成り立っているとばかり思っていたが、もしかして全く違うのだろうか?
「とにかく、彼女が気にしてるところを気にしてみたらいいんじゃないか?」
「そ、そうですね」
そうしてコムギさんが気にしているところを見てみると、
「……あれっ? これって……」
コムギさんが気にしていたところにあるのは、自動販売機の硬貨入れみたいな差込口だった。
「ウニャッ!」
「え?」
「その穴に貨幣や石を入れれば変わる……って言ってるね」
「貨幣と石……え、それってもしかして――」
まさか、課せられている稼ぎを魔導幌馬車に直接入れるとかじゃ?
手持ちのお金は猫王国の老商人から借りた数枚の貨幣があるけど、試しに入れてみれば何か変わるのでは。
魔導師ルーナから聞いていたのはコムギさんを連れて行く費用とか、魔導石を使用して魔導幌馬車を動かすって話だったが……。
差込口の穴は厚めの石でも簡単に入れそうな大きさをしていて、入れるのに苦労はなさそう。
この世界の銅貨、銀貨は日本の硬貨で言うところの10円玉や50円玉サイズで、別れ際に一枚だけ借りられた金貨は500円サイズだ。
魔導石のサイズは持ってないから分からないが、石という話なのでおそらく塊サイズと予想する。
差込口に向けて、まずは銅貨を一枚入れてみた。
「ニャフ……」
コムギさんの反応は薄く欠伸をしていて、魔導幌馬車に何の変化も見られない。つまり銅貨では何も起きないという意味だ。
「じゃ、じゃあ……金貨を入れるよ」
金貨を差込口に入れた直後、魔導幌馬車に動きはなかったが、自分の体が少しだけ熱を帯びた感覚を覚えた。
「……やはり金貨だったのか?」
「銅貨一枚、損しちゃったのニャ」
「お試しで入れたから仕方ないですよ……って、えっ!?」
いま聞こえたのって、コムギさんの?
「ウニャ、沢山稼がないと成長出来ない仕組みなのニャ」
ああ、やっぱり聞こえる。
まさかお金の力でスキルアップして、コムギさんの言葉が分かるようになるとは。
「ウニャ?」
「あああ、コムギさんの声だ~!!」
「び、びっくりしたニャ!」
「問題なければ、いくらで購入して頂けますか?」
元手がかかってない物だし、こっちの世界でいくらで買ってくれるかも不透明だけど、商売としてきちんと交渉しておかないと。
「トージ。アイゼルクラスにはしばらくいるつもりかな?」
「そうですね、しばらくここに留まろうとは思っています」
「それなら、トージ。報酬はあたしの村、ウォルフの村で渡したい。村に来てくれないか?」
亜空間倉庫から拾い集めてきた箱の中身で値段交渉に入ろうかと思っていたら、サシャさんから意外な提案をされる。
サシャさんの村に招かれるなんて、一体何だろうか?
「ウォルフの村はここから遠いんですか?」
「いいや、歩いて行ける。ただ……アイゼルクラスの外は魔物が多くうろつく場所だからどうしたものかと迷っているんだ」
……あ、そうか。
魔物が普通にいる異世界にいるってことをすっかり忘れていたな。
猫王国に着いた時はコムギさんが近くにいたし、王国への街道自体、魔導師ルーナに守られていたおかげか魔物の気配はまるで感じられなかった。
それに拠点まで魔導幌馬車に乗りっぱなし、かつ守られていたから外の様子を見る必要もなく移動出来ていた。
おかげで、危険な世界じゃないとばかり思っていたけどそんなはずなかった。
「確か、サシャさんは戦い向きじゃないんでしたよね?」
それでも単なるおっさんの俺よりも全然強そう。
「得意ではないな。トージはこんな不思議な幌馬車を使っているのに、魔法も駄目なのかな?」
「……残念ながら私は本当にただの人間でして、商人としてもまだ若輩者なので」
「ん~そうか。それじゃあ、あの可愛い子も戦えないのかな?」
あの子?
あの子というとコムギさんしかいないが、コムギさんは俺の護衛役兼お目付け役だから、魔物と戦うというより守れる猫さんのはず。
「えっと……?」
「トージの世話をしてる子のことだよ。普段は近くにいないみたいだけど、幌馬車を動かす時は一緒にいるじゃないか」
なんだ、やっぱりコムギさんのことだ。
「もしかして話をしたんですか?」
「トージの姿がいなくなってどうしたものかと思っていたら、あの子……コムギさんが駆けつけてくれたんだ」
「なるほど」
だからすぐに中に入って来たんだ。おかげで助かったけど、コムギさんには俺にはない力があるだろうし不思議でもないな。
……とはいえ、歩いて行ける村だとしても道中に魔物がうろついていたらどうにも出来そうにないんだよな。
そういえば、この拠点には商人の他に冒険者がいるはず。ルーナさんも冒険者に依頼するのも手とか言っていたし冒険者に依頼をしてみるのもありかも。
「でしたら、村に到着するまでだけでも冒険者に同行してもらうのはどうでしょう?」
「……いや、人間の冒険者を村に入れるのはごめんだな」
商人で弱そうな俺には嫌悪感はなさそうなのに、冒険者……それも人間にはあまりいい印象は持ってないように思える。
入れたくないということは、隠したい何かが村にあるということか。
「しかし……」
馬がいなくても動いている魔導幌馬車に乗せるとしたら、操る必要のない御者台に座らせるくらいしかなさそうだけど、歩いて行ける距離なら動かさずに駐留させておいてもよさそうな気もする。
「ちなみに、サシャさんは外の時間帯が分かりますか?」
腕時計はまだ持っているが、拠点の明るさに慣れてしまったせいか時計が正しいのかどうかも疑いを持ってしまう。
「……ん? まだ夕方にはなっていないはずだが」
「それなら、ウォルフ村へ歩いて行きませんか! 暗くなる前ならまだ何とかなりそうな気もするので」
「あんたがそう言うならあたしは構わないが……、この幌馬車は置いていくのかい? あたしがこの箱を手にしていたら身動きは取れないんじゃないかな」
あ、そうか。大量ビー玉入りの箱があったんだった。
……そうなるとやっぱり魔導幌馬車で行くしか?
「ニャーニャー」
……ん?
「あの子があんたを呼んでるみたいだ」
猫の鳴き声に真っ先に気づいたサシャさんが、御者台付近にいるコムギさんに気づいて教えてくれた。
「すみません、コムギさんの様子を見てきます」
「そうしなよ」
幌馬車の荷台部分じゃなくて御者台の辺りにいるなんて、何かあっただろうか。
急いで近づくと、御者台付近でコムギさんが爪を立てながらガリガリとしているのが見える。
「え、えっと……コムギさん、どうしたの? そこに何か……」
俺が声をかけると、ちらちらとまるで何か言いたそうに俺を見つめてくる。
「あんたに教えてあげたいって言ってるのさ」
「えっ? サシャさん、いつの間に……! というか、コムギさんの言ってることが分かるんですか?」
サシャさんが俺の真後ろに立っていた。
「そりゃあ、あたしは人狼族だから。しかし、彼女の主人なのになぜあんたは言葉が分からない?」
そういえばそうだった。サシャさんは人狼、獣人だった。
「それは私がコムギさんの主人じゃないからで……。主人は別にいまして……」
「だけど、彼女はトージが言ってることは理解しているんだろう?」
「はぁ、それはそうなのですが……」
そしてコムギさんは俺とサシャさんが近くにいても、ずっと御者台付近に爪を立てている。
「ウニャウニャゥゥ……」
「……ふむ、なるほどね」
サシャさんは完全にコムギさんの言ってることを理解しているみたいで、何度も頷いている。
「トージに足りてないのは魔力とかスキル……って言ってるみたいだけど、それを少しずつでも成長させればお話が出来るようになる――らしいね」
「え!? コムギさんと話が出来るように?」
魔導師ルーナによれば、恩恵スキルはこの世界に招かれた時点で俺に備わっていて、旅を続けていく限りスキルが上がっていくと言っていた。
恩恵スキルはてっきり、コムギさんが俺についてきているだけで成り立っているとばかり思っていたが、もしかして全く違うのだろうか?
「とにかく、彼女が気にしてるところを気にしてみたらいいんじゃないか?」
「そ、そうですね」
そうしてコムギさんが気にしているところを見てみると、
「……あれっ? これって……」
コムギさんが気にしていたところにあるのは、自動販売機の硬貨入れみたいな差込口だった。
「ウニャッ!」
「え?」
「その穴に貨幣や石を入れれば変わる……って言ってるね」
「貨幣と石……え、それってもしかして――」
まさか、課せられている稼ぎを魔導幌馬車に直接入れるとかじゃ?
手持ちのお金は猫王国の老商人から借りた数枚の貨幣があるけど、試しに入れてみれば何か変わるのでは。
魔導師ルーナから聞いていたのはコムギさんを連れて行く費用とか、魔導石を使用して魔導幌馬車を動かすって話だったが……。
差込口の穴は厚めの石でも簡単に入れそうな大きさをしていて、入れるのに苦労はなさそう。
この世界の銅貨、銀貨は日本の硬貨で言うところの10円玉や50円玉サイズで、別れ際に一枚だけ借りられた金貨は500円サイズだ。
魔導石のサイズは持ってないから分からないが、石という話なのでおそらく塊サイズと予想する。
差込口に向けて、まずは銅貨を一枚入れてみた。
「ニャフ……」
コムギさんの反応は薄く欠伸をしていて、魔導幌馬車に何の変化も見られない。つまり銅貨では何も起きないという意味だ。
「じゃ、じゃあ……金貨を入れるよ」
金貨を差込口に入れた直後、魔導幌馬車に動きはなかったが、自分の体が少しだけ熱を帯びた感覚を覚えた。
「……やはり金貨だったのか?」
「銅貨一枚、損しちゃったのニャ」
「お試しで入れたから仕方ないですよ……って、えっ!?」
いま聞こえたのって、コムギさんの?
「ウニャ、沢山稼がないと成長出来ない仕組みなのニャ」
ああ、やっぱり聞こえる。
まさかお金の力でスキルアップして、コムギさんの言葉が分かるようになるとは。
「ウニャ?」
「あああ、コムギさんの声だ~!!」
「び、びっくりしたニャ!」
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