ラベンダーに想いを乗せて

光海 流星

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4 ライバル

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エリアミーティングのため駅に近づく
遠くからでも勇介がいるのすぐわかる
背が高くて頭1つ飛び抜けてるんだよな
しかも女の子からたいてい声かけられてるし
イケメンすぎてすごいな
真玖くんも龍麻くんもだし
イケメンに囲まれてるのなんか微妙…
目の保養にはなるけどなんかウザイな

ん? ウザイって何に対して…
もう僕は勇介と終わった過去なんだから
僕に気づいた勇介は手を振って
笑顔でこっちに走ってきた
なんだこいつ急に昔に戻ったみたいになって

勇「おはよー!!」
真「モテるなお前」

ちゃっかり勇介は純の隣にピッタリいる
なんなら肩が触れてるんだけどな
僕をいじめた罪悪感ってないのかよ?

純「はいはい、イケメン3人といる僕
あー、つまんないこと」

龍「何いじけてんだよ?」

プイッと顔をそむけて口をとがらせた純
それを見た勇介がポロっと

勇「かわいい…」
純「はぁ!?」

何? 目がハートになってる
アニメで見るやつマジでこういうハートだし
も~、調子くるってくるんだよな
スタスタと改札を通り抜けホームへ
通勤時間で激混みしてるな~

ギュウギュウの電車に乗ったはいいものの
なんでこうなってる?

純「こんな満員で向き合うのおかしい」
勇「あっち向いたら他人と顔ぶつかるし」

なんか言い返せないことを言われた
いやでも、こっちこそ顔近いんだよな
満員電車でつり革持つことできないし
ドアにもたれることもできない場所は
かなり危険なんだからな

あっ!大きく揺れた
んんっ!!

カーブで揺れた時勇介の唇が重なった
迷惑?うれしい? 頭真っ白

勇介は涼しい顔で普通にいる
え? 僕は感情が忙しくて訳わかんない
偶然だよね? わざとじゃないしな
でもさ、キスしたよ?
どさくさ紛れにやったんじゃ?
周り誰も見てない?
一応これでも元カレなんだからキスって…

勇「危ないからつかまってな」

そう言われて腰に手が回ってきて
そっとだけど支えてくれてることにドキドキ
いじめの次はからかってるのか?
何も言えない…
だって別れたけど嫌いになってないから…

「おはよーございまーす」

会議室に入ってみんなあいさつをする
決められた席に行こうとしたら

「おはよー、はるん!」

うわー、こいつはなんかいつも絡んでくる奴
陽キャすぎて苦手なんだよな…
しかも、はるんって呼んでくるし

って隣の勇介はすごいにらみつけてる
またピッタリくっついてるし

江「新しい人なの? 俺、江川幸一」
勇「情口勇介です、純と同じ職場です
よろしくお願いします」

江「純って… 仲良いんだね?」

はぁ、また面倒くさいことになってきたよ

勇「同級生なので仲良いです」

なんか2人目がバチバチになってる
何をそんなにバチることがあるのか

龍「はいはーい、鈍感だからやめようね」
純「鈍感ってなんなの?」
真「それだよ」

何だこいつら
何が鈍感って言ってるんだろ

勇「さっきの人と仲良いの?」
純「別に向こうが絡んでくるだけだよ」
勇「ふーん、じゃあいい」
純「何かあるの?」

全くわからない純に真玖が呆れたように
パシッと純の頭をたたいた

純「痛っ、なんでたたくのぉ?」
真「お前は幸せだよ」

ふっと笑った真玖だけど
意味のわからない純はキョトンとしていた
そして昼休憩になり…

江「はるん、ごはん行こー」
勇「俺達4人で行くんで」

またかよ、朝よりもバチバチしてないか?
なんか火花が見えるかも
ウザくなってくるんだよな~

江「俺も一緒に行く」
勇「仕事の話もあるんで遠慮してください」

江「(ピキッ)アドバイスあるし」
勇「真玖さん、龍麻さんいるんで」
江「なんだよ」
勇「なんですか」

ぐぬぬぬぬ!!!

勇「純!あーゆーのはちゃんとシャットアウト」
純「グイグイくるからさ」
勇「-_-」

なんとか江川は同僚に連れて行かれて
4人で食事に来た

龍「モテモテは大変だな」
純「誰がモテてるの?」
真「頭さ、手術してやろうか?」

勇介は苦笑いしていた
会議が終わって18:00になった
そろそろ帰ってどこか食べに行くかと
話していた時にまた奴が来た

江「はるん、ごはん行かない?」

またまた来たよ、もうなんで絡んでくるんだ
普段から接点ってないのに

勇「夜はお店予約しているので」

そうやって純の腕をつかんで
歩き出していつの間にか腕を組んでいた

真「お前の入る隙ないよ」
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