小倉鍋──織田信長の妻になった女──

国香

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九・神通力(上)

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 今年の正月も、岐阜城では祝宴が開かれ、一門衆から家臣達まで、ことごとく出席していた。

 いつもの正月の祝いに加え、昨年は将軍を追放して倒幕し、長年の仇敵であった朝倉と浅井を相次いで討ち滅ぼしており、その祝いも兼ねている。いつもの数倍華やかで賑やかな宴となった。

 信重も出席していたが、元服したばかりで酒宴に長居するのも無理がある。酒が相当回った頃、下がってきた。

 事件は信重が下がった後に起きたのだった。

 宴もたけなわ、信重ら息子三人が下がったのを確認すると、信長は今日の祝いに花を添えんとて、面白い物を披露しようと言った。

 いったいどのような珍しい物が見られるのかと、皆が楽しみにしていると、そこへ運ばれてきたものは……

 歴戦の豪傑たちも一気に酔いが醒めてしまい、中には吐き気さえ覚えた者もいた。

 三つの髑髏だった。

 いちいち名札が付けられている。

 朝倉義景。浅井久政。浅井長政。

 三名の首級だったのだ。

 完全に骨だけになったものを、ご丁寧に漆塗りし、さらに金箔を施した薄濃(箔濃)になっている。

 そのため、討ったばかりのような、首級の生々しさやおどろおどろしさはない。だが、髑髏は髑髏だ。いや、禍々しくも妖しい輝きを放っていた。

 魅入られるような――。

 それをにやにや見つめている信長はどのような人間なのかと、皆は震撼したに違いない。

 お市はこの表の騒動を伝え聞いて、濃姫に迫ったのである。濃姫も信重も実物を目にしたわけではないが、話には聞いている。

「私は死者をなお辱しめる兄上は人ではなくなったと存じまする!皆もそう思ったはずです。兄上はきっと皆に叛かれましょう。これ以上、夫の首級を辱しめられたくありませぬ!お返し下さい!」

「父上は革新的なことを好まれますが、それは逆に故実に通じておられるからこそ。時に模倣し、それを否定もされる。特に唐土の故事に通じておられます故――。唐土には敵の首を薄濃にするとかいう……」

「馬鹿な!」

 お市に遮られて、信重も黙った。濃姫が後を次ぐ。

「……立川流の本尊に選ばれる首は、高貴なる賢者に限られるとか。さように優れた者の首は大神通を発揮するそうです。お屋形様も浅井殿に敬意を……」

 だが、言いかけて、あまりに苦し紛れな言い訳だと、濃姫もそこで口をつぐんだ。

 真言宗立川流なるものがある。鎌倉時代に始まったとかで、南北朝時代に隆盛した。

 何ともおぞましい邪教とされている。髑髏を本尊とし、陰陽和合・二根交会(男女交合)の修行七年の末に、荼枳尼天の神通力を得るというもの。その呪いの効力は凄まじく、文観なる後醍醐天皇の護持僧の呪力によって、鎌倉幕府は滅んだとされている。

 本尊の髑髏は薄濃にするが、それまでの過程が、口にするのは憚られる程おぞましいものだった。濃姫も具体的にはどのようなものかは知らないが、信長が僧侶を嫌い、清潔な伴天連を取り立てる理由の一つともなっているように思われる。

 そもそも、真言宗の大事な経典に『理趣経』がある。その中には、十七清浄というものがあって、この世の全てのものは清らかなものなのだとしている。だから、男女の欲触もその悦楽さえも肯定される。

 また、僧侶たちは即身成仏せんがために日々修行をしているが、彼らの言う即身成仏とは、断食して死ぬことではなく、大日如来と一つになることである。

 大日如来は宇宙であり、森羅万象である。この世に存在する全ての形ある物、形ない物が大日如来だ。それは物質であり、人や動物、植物であり、思考や感情であり、言葉、空気である。

 その大日如来と一つになるため、僧侶たちは日々山野を駆け巡る。山野を駆け巡り、自然と一体になることで、即身成仏しやすくなるのだろう。

 大日如来と融合したその時こそ、解脱である。解脱した時の快感は菩薩の境地とされるほどのもの。

 ところで、この解脱した時の無我、忘我陶酔の快感は、法悦――男女の交わりの極みに似ているという。

 となれば、法悦は解脱の疑似体験であるという考えが生まれ、法悦を繰り返し体感して、解脱の感覚を掴もうという輩が出てくるだろう。それが立川流の原点だ。

 寺院では稚児愛が一般的であり、稚児を相手でも陶酔して我を忘れることはできるであろう。しかし、陰陽和合にこそ意味を見出だした立川流では、女体の力、陰水、血が不可欠であった。

 実に女と七年もの間、毎日修行しなければならない。その法悦より得た陰陽和合水を女体より集め、用意した髑髏に塗りつける。毎日、七年。

 この本尊は生前、賢人であった者の髑髏が選ばれる。

 賢人は死後、髑髏となって、立川流の本尊となる運命であった。

 七年間、毎日毎日陰陽和合水を塗られ、経血染めの布に包まれて保存される。そして、漆と金箔で薄濃にされるのだ。そうして、恐ろしい呪力を発揮する本尊として、崇められる。

 七年の修行を終えて満願となった者は、大黒天として荼枳尼天の秘法を操り、いかような願いも叶えられ、呪いもかけられるようになるという。そうして、鎌倉幕府を滅ぼすほどの大神通を発揮する。

 髑髏に薄濃を施すという行為には、この立川流の影が見え隠れする。

 長政が自害してから数ヶ月しか経過していないが、長政はしかるべき身分の者であり、名将の誉れが高かった。今後、誰かの髑髏本尊に選ばれ、そのうちとんでもない神通力を発揮するようになるかもしれない。

 しかし。

(長政の首級を薄濃にしたということは、賢人・長政への敬意の表れであると言ったところで、白々しいだけ。それに立川流を持ち出すのも――)

 濃姫には続きの言葉もない。

「辱しめられた長政殿の首級を返して下さい!お願いです。私が願えば、兄上はわざと反対のことをなさる。だから、義姉上と信重殿がお口添え下さい。義姉上の言うことなら、兄上も聞くでしょう?」

 お市は懇願した。長政の首を手にしたら、それこそ髑髏本尊にしそうな泥眼で。

「勿論、そのつもりです……」

 濃姫は首肯した。

(でも、私には……うかうかと六角の隠居と姫を逃してしまった私……お屋形様に強く言うことは、気が引けて……)

 信長の正室でありながら、おかしなところで遠慮する。よほど冲羅の死と承禎の裏切りが堪えたようである。

 どこか元気のない彼女を、信重は敏感に察知して、心配していた。




*****************************

 甲斐の武田に動きがあった。東美濃へと進出してきたのだ。

 この辺りは遠山一族の城が点在している。

 遠山氏には、近江の小倉氏のように幾つもの分家があって、それぞれの城を守っていた。それぞれが独立して、力を有している。

 本家は岩村を居城としている。信長の叔母・おつやの方が女城主であるのが、岩村城、つまり、遠山本家であった。

 遠山一族は早くから武田に臣従していた。後に信長の妹が嫁いできて、それ以後は織田にも臣従するようになっている。

 織田と武田、二つの主家に属していた。それだけ東美濃が重要な地ということである。

 だが、遠山家が武田、織田の両方に属していても、最近までは文句も言われず、まして裏切り者の謗りなど、受けようはずもなかった。何も問題はなかったのだ。

 何しろ、織田と武田は同盟関係にあったのだ。しかも、その同盟締結の橋渡しとなったのが他でもない、遠山家だ。信長の妹が産んだ遠山家の娘だった。

 遠山家の娘である彼女が、武田信玄の子・勝頼に嫁いだのである。

 ただ遠山家の娘が武田に嫁いだだけでは、武田と遠山の関係が強固になるだけで、織田と武田の同盟とはならない。

 だから、彼女はわざわざ信長の養女となり、織田家の姫として武田に嫁いだわけである。彼女は勝頼との間に武王丸を産んだが、武王丸は遠山の外孫であると同時に、信長の、織田家の孫でもあるわけである。

 武田信玄は徳川家にちょっかいを出してきたが、最後まで信長との直接対決は避けようとしていた。

 武王丸の血を意識してのことに違いない。織田と徳川は同盟しているが、武田は徳川とは盟友ではない。

 だが、武田とも徳川とも同盟関係にあった織田は、武田のこの動きによって、武田とは手を切った。

 しかし、信玄は織田との同盟が破棄され、味方ではなくなっても、敵にはなりたくなかったのだろう。ちょっとしたきっかけがあれば、いつでもまた親しい関係を築く必要があると思っていたに違いない。

 だから、信玄は自分の死んだ後のことは、武王丸に委ねた。勝頼は武王丸が成人するまでの、中継ぎに過ぎない。

 織田家の外孫である武王丸が、武田の家督を継ぐことで、織田家との関係を改善することも可能になる。

 ところが、武王丸は血統的には遠山家の外孫でもあったのだ。

 これは遠山一族にとって、判断の難しいところだ。

 織田と武田が同盟していたうちは良い。どちらにも属していても、何ら問題はない。

 だが、両者が決別してしまえば、遠山家は主をどちらか一方に決めなければならないのである。織田に従い続けるか、織田と決別して武田を選ぶか。

 その迷いが、先年起きた騒動に象徴されるであろう。

 本家であるおつやの方は、家中の意見も汲んで、武田を選んだ。彼女自身は織田家の姫であり、甥の信長のために、その道を選んだのだ。

 だが、本家の面々は武王丸を意識して、武田を選んだ。武王丸は、血筋の上では遠山本家の孫。遠山本家こそが、武田の次期当主の外戚なのだ。

 遠山本家は織田から室を二人も迎えてはいた。だが、より武田の方と近かったのだ。

 だから、武田を選んだ。だが、それは本家だけである。

 武田と縁戚関係にない遠山分家諸家は、織田をこそと思っていた。そのため、本家に対して反撃の狼煙を上げたのだ。

 信長が彼らを支持したのは言うまでもない。一方、武田はおつやの方のいる本家を支持した。

 岩村城周辺の東美濃は、織田にとっても武田にとっても重要な地である。その地で争いが起きており、その最重要の岩村城の主が女では、武田方としては何とも心もとない。

 そこで、武田家は重臣・秋山虎繁を派遣した。岩村城の面々は秋山に臣従して彼を迎え入れ、彼を城主とした。

 武田への臣従の証として、岩村城の本家の面々は、その嗣子を人質に差し出した。武田への証として、遠山本家の嗣子が差し出されるのは当然であろう。

 しかし、この嗣子・坊丸は先代の遠山景任の子ではなかった。養子であった。それも、信長の実子だったのだ。おつやの方が甥の信長の子に遠山家を嗣がせたいと望んで、坊丸が養子になったのである。

 信長としても、遠山本家を我が子が継ぐことになるわけだから、坊丸を養子に出すことには利はあったはずである。武田とこうならなければ。

 だが、岩村城が武田方になったことで、坊丸は武田へ人質に出されてしまったのだ。信長がどれほど遠山本家に腹を立てたことか。

 そして、秋山を城主として受け入れた遠山家は、おつやの方を秋山と結婚させた。

 秋山がおつやの方の婿となった。これもまた信長を激怒させた。

 岩村城は遠山家の城とはいえ、信長の叔母が主で、将来は信長の息子が当主となる、実質織田家の城であった。それなのに、何をわざわざ武田の重臣に奪わせなければならないのか。

 信長の怒りには遠山諸家も同調した。

 遠山一族の中に、明知城を守る家があった。

 一月下旬、この明知城の遠山分家が狙われた。秋山虎繁が攻撃してきたのである。

 信長はさっそく軍を差し向けた。だが、その軍が到着する前に、明知城は既に秋山によって落とされていた。それで、仕方なく途中で引き返すことになった。

 ついに東美濃が武田によって攻撃され、落とされたのである。

「なるほど、武田勝頼は父親とは違い、織田と直接戦うつもりらしい」

 信長は苦々しげに吐き捨てた。

「坊丸が案じられます」

 信重が眉根を寄せていた。

 武王丸の生母、つまり勝頼の妻は産後すぐに亡くなった。その後、織田と武田は同盟を維持するため、今度は信重のもとに信玄の娘が嫁ぐことを決めた。

 その同盟が破られたことで、信重の結婚も破談になっている。

 勝頼は亡き信玄と違い、徹底して織田と戦うつもりなのか。信玄の頭にあった、多少織田と関係が悪化しても、武王丸が当主となれば、織田との関係を修復できるというその考え。勝頼にもあるのか。

 信玄の考えを継承しているのならば、東美濃へは進出してこないとは思うが。

 東美濃という虎の尾を踏んだからには、勝頼は信玄とは違うのだろう。

 そうは思えるが。勝頼の考え、本気度を推量するものとして、坊丸の身柄の処し方というものがある。

「坊丸は殺されましょうか?さすれば、勝頼は――」

「さて、それはどうか」

 信重の問いに、勝頼に立腹しながらも、信長は否定的な見方をした。

「勝頼は弱腰と?」

「いや、坊丸はそなたの弟には違いないが、遠山の人質だ。遠山の人質を殺すような愚行を、勝頼ならずとも、武田の家中が許すわけがない」

 しかし、信重は鼻を鳴らして、父に異論をまくし立てた。

「遠山の人質だという理由で殺さないのは、言い訳と存じます。坊丸のことを保険にして、戦局が思わしくなければ、坊丸を我らに返し、勝頼自らは隠居して武王丸を当主に据え、また我らにすり寄って来る気でしょう」

 信重は不快げである。どうも武田を毛嫌いしている。

「それではまるで信玄そのものよな。そなたは許せぬか?」

「はっ。さような者は、戦で徹底して叩きのめして滅ぼしまする」

「であるか」

 信重は兄として、坊丸の身は心配ではある。生きて帰ってきて欲しいと強く願っている。だが、信重は、それでも勝頼が坊丸を殺して、正々堂々、織田家へ宣戦布告する方があっぱれだと思うのだ。

 坊丸が信長の手に返却され、武王丸が武田の当主となり、信重の縁組みが復活すれば、武田と織田の戦は終わり、また盟友となれる。坊丸を生かしておくということは、その可能性を残しているということだ。

 都合がよい時だけ侵攻してきて、版図を広げ、敵わない相手と知ったら、全面戦争は避けて、程よい頃合いで和睦するのは小心者。そうやって、隣近所を切り取って行く信玄のようなやり方を、若い信重は許せないのだ。

 そんな汚い根性の奴とは、和睦の余地も残さずに潰滅させるというのだから。やはり若い。

「坊丸を殺してしまえば、勝頼はせっかく得た岩村城に叛かれ、失う。秋山虎繁は岩村城の奴輩に殺されよう。遠山が一族総出で我が織田に帰参してくるのは、我らには有難いことだが、武田には凄まじい損失なのだ。勝頼は父親とは違う考えのようだが、坊丸を殺すことはないだろう」

 感情的にならずに、もっと広い視野で真実を見極めなければ駄目だと、信長は言外に若い息子を諭した。

「なれば、坊丸を奪われているからとて、躊躇する必要はありますまい。武田と真っ向からぶつかり、彼奴らを完膚なきまで叩きのめしても、坊丸が殺される心配はないのですから」

 信重はそう言って、武田と正面から直接戦うその日を、楽しみにしていた。

 ところで、信長の戦いは武田との戦いだけではない。一向一揆との戦いもある。

 本願寺の顕如は武田信玄と相婿であった。顕如の妻と信玄の妻は姉妹、左大臣家の姫君である。当然、どちらも正室であった。

 勝頼は側室が産んだ子である。顕如とは無関係であるが、長島の願証寺と繋がりを持つなど、なお武田は一向一揆と連携しているらしい。

「勝頼は上洛する気か?」

 信長はそれを疑っていた。

「父上の地位が羨ましいと、父上に成り代わろうというので?それとも、まさか、足利義昭が追放され、幕府もなくなったので、自らが将軍になり、新たな幕府を開こうと――?」

「それはないだろう」

 信長は笑った。

「ですが、武田は清和源氏の名門で、正真正銘、八幡太郎義家の弟・新羅三郎義光を祖としておりますれば、さような痴夢を見ることも――?」

「佐々木次郎なる者が甲斐に匿われているそうだが、それは六角承禎の次男か修理大夫(左京)辺りのことだろう。犬山の信清(信長の姉婿・織田信清)も匿われているとか。姪の千代を修理大夫に嫁がせたのは俺だが、思えば千代は信清の娘、修理大夫は信清の娘婿ということになる。甲斐にいるのは修理大夫かもしれぬ」

「では、再び足利義昭を将軍に据えるために、勝頼を修理大夫が動かしていると?勝頼は義昭のために上洛しようとしているのですか?」

「かもしれぬな」

「修理大夫自身が将軍になろうとしていることはないでしょうか?」

「六角は宇多源氏ぞ。清和源氏ではない」

「ですが、修理大夫は足利義昭の身内とか。足利家の者として、将軍になるつもりかもしれませぬ。武田は修理大夫を奉じて上洛する気なのやも?」

「いずれにせよ、武田が今でも一向一揆と手を結んでいるのは、六角の暗躍のためなのかもしれぬ。まったく、あっちもこっちも一揆だらけよ」

 六角の暗躍と聞くと、信重の心は重くなる。

 石部城から逃亡した承禎。父の承禎が娘を連れ出し、妻は亡くなったので、人質に縛られることのなくなった義治。義治ももう左京(修理大夫)を探して、織田家につき出す必要がない。

 これからは義治も自由。左京に協力して足利義昭のために奔走することもできる。一向一揆を煽動して、織田家に大いに楯突くこともできよう。

 承禎を取り逃がしたことは、痛手であった。ますます濃姫が痛感するであろう。

 最近は北陸でも一向一揆が盛んであり、信長はそちらにも兵を割いていたほど。現在、信長の最大の敵は、この各地に拡がった一向一揆であった。

「勝頼の思い通りにはさせぬ。先ずは一揆勢の牙城を切り崩してくれる。今年こそは、餓鬼を潰してくれるわ!」

 信長はまず長島の一向一揆を滅ぼすつもりである。

 長島城に立て籠って一揆を率いているのは、信長の元服した三人の息子たちよりも年少の子供だ。

 子供だろうと、容赦はしない。薄濃の髑髏を手にしてから、信長には残忍さが垣間見えるようになった。と、信重は思う。
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