猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ

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予期せぬ再会

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 ダーメリアを出発した二日後。
 俺達は帝国の首都であるグラスランドへと到着した。

「ふう⋯⋯やっと着いたな」

 久々の帝都だけど、特に感慨深い思いが湧き上がることはなかった。それはおそらくダーメリアの出来事が強烈過ぎたせいだろう。
 まさか人が消えてしまうとは。それに魔界の魔物の存在も気になる。
 俺達はダーメリアを出発した後、近くの街で今回の件を報告した。するとすぐにダーメリアへの調査隊を派遣してくれることになった。
 俺達は帝都に行かなければならなかったため、その調査結果を聞くことが出来なかったが、消えた街の人達が見つかっていればいいけど。
 心配ではあるけど、今はムーンガーデン王国とガーディアンフォレストの親書を皇帝陛下に届けないと。もしかしたら直接皇帝陛下とお会いすることが出来るかもしれない。その時はダーメリアの件を話してみよう。
 そして俺達はルルの案内の元、帝都グラスランドの中心にある城へと向かう。

「さすがに大陸一の領土を持つ帝国だわ。城の大きさも桁違いね」

 城門前に到着すると、フィーナから驚きが混じった賛美の言葉が漏れる。
 ムーンガーデンやガーディアンフォレストの城は十数階建てのマンション程の高さがあったが、帝国の城はその数倍はある。
 城の高さは権威の象徴とはよく言ったものだ。
 厳かにそびえ立つ城を見ていると、帝国は他国より上だと語っているように感じる。
 だからなのか、ギアベルは偉そうに育ってしまったのか。
 謹慎しているとのことだけど、まさか会ったりしないよな?
 頼むから国境沿いの時のように、予期せぬ再会とかやめてくれよ。
 俺は一抹の不安を覚えながら、門の前にいる兵士に話しかける。

「こちらにいるのはムーンガーデン王国のリズリット王女とガーディアンフォレスト王国のフィーナ王女です。両国からの書状をお持ち致しました」
「ムーンガーデン王国とガーディアンフォレスト王国の王女⋯⋯だと⋯⋯しょ、少々お待ち下さい! すぐに上の者を呼んで参ります」

 俺を見て、一瞬訝しげな表情をした兵士だけど、後ろにいるリズとフィーナの姿を確認すると、慌てた様子で城の中へと消えていった。  
 さっきの兵士が戻ってくれば、帝国の偉い方もしくは皇帝陛下との謁見になるだろう。
 何だか緊張してきた。
 皇帝陛下は新しく国を作ることを許してくれるだろうか。後々災いの種になる可能性があるから、ここで摘んでしまうか⋯⋯なんて危険なことを言わないよな? あの自分勝手のギアベルの父親だから警戒してしまう。
 俺は嫌な予感がしつつ兵士が戻って来るのを待っていると、すぐ後ろから気配を感じた。

「ん?」

 俺は首だけ後ろに振り向くと、ルルが俺の背中にピタッとくっついている姿が見えた。

「どうした?」

 背中とはいえ、何でこんなに接近しているんだ?
 ルルの行動が理解出来なかったので、問いかけてみる。

「い、いえ⋯⋯しばらくこのままでお願いします」
「えっ?」

 ルルは俯きながら小さな声で応えた。
 本当に意味がわからないぞ。ルルの意図が全くわからない。
 だけどその答えは、前から向かってくる馬車によって明らかになった。

「あら? そこにいるのはルルじゃない」

 馬車は俺達の横に止まる。そして青いドレスを着た美しい女性が馬車から出てきた。

 どうやらルルの知り合いのようだ。しかし声をかけられた本人は、俺の背中から出てくる気配がない。

「ルル、呼ばれているぞ」
「⋯⋯」

 しかしルルからの返事はない。
 いったいどうしたんだ。ルルの様子が明らかにおかしくないか?
 あれ? この女性ってどこかで見たことがあるような。
 しっかりと女性を見てみるとどこかで会ったことがあるような気が⋯⋯あっ!
 俺はあることに気がつき、チラリと後ろに視線を送る。
 そしてルルの顔と目の前の女性の顔を見比べてみた。
 すると二人の所々の顔のパーツが類似していることに気がついた。

「もしかしてこの人って⋯⋯」
「久しぶりに会ったのに無視なんて、お姉ちゃん寂しいわ」

 俺は確信を持って答えを口にしようとしたが、その前に青いドレスを着た女性が答えを口にするのであった。




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