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マルス神父2
しおりを挟む「はぁああああああああ」
今日何度目か分からない溜息を吐く。
教皇様から直々の手紙がまた届いた。
内容を纏めると「大公とフリーゲ夫人の子供を、二人の正式な子として洗礼したら君の立場はないぞ」といった、最後通牒であった。
王国派ではなかったはずの兄弟からも「あなたは自分の立場を考えた方がいい」と釘を刺された。
いいや、最初から私は針の筵にいたのだ。
ギルバート公子とチェルシー嬢の結婚から、ずっと。
ウィメンズランドの件についてもそうだ。
神父がいないウィメンズランドのために、私はコロンバイン夫人に神父と同等の権利を与えることを許可してしまった。
結果、私の祝福を受けたコロンバイン夫人は壮絶な最期を迎えた。
しかもチェルシー嬢への虐待は本当は彼女がしたものだというではないか。
私の権威は、その時点で完全に潰えてしまった。
「……恥をかいてもいい。逃げてしまおう」
そうだ。それでいい。
私は生真面目にやりすぎたのだ。
王国にいる兄弟に向かい、私は身柄を預かってほしいという手紙を出した。
私は大勢の人間に軽蔑されるだろう。憎まれるだろう。失望されるだろう。
それでもいい。
沈みかかった船にいつまでも腰を据えるつもりはない。
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