7 / 135
アニエスVSグレン・または侍女VS魔王
しおりを挟む
魔王もといグレン様がこちらにゆっくり
歩いてくる。
均整のとれた長身。整った顔立ちに
切れ長な金の瞳。
遠くから眺める鑑賞用としては
最高なんですけどね。
見た目はあんなに格好いいのになんで
あんなに怖いの。ううっ!
あの最悪な出会いからもう、二年になる。
私は避けているのに、やたらと絡まれる。
お花やお菓子が送られて来るのはまあいい。
でも舞踏会や観劇に誘われる。
食事にも誘われる。
断るのにも高貴な身分の方なので大変。
何の罰ゲ―ムですか。
それに武術指南が鬼です。
腕輪で魔力を封じられた、か弱い女の子に
毎回立ち上がれなくなるまで
稽古をつけるのはやめて頂きたい。
「アニエス」
グレン様が私の名前を呼ぶ。
あれ?いつも感じる圧力がない?
……あれ、あれ、あれなんで?
……え、怖くないよ。なんで?
いつもの喰われそうな体に絡み付く嫌な
魔力を感じない。
「どうした?いつも面白い顔だが、今日は
もっと面い顔になっているぞ?」
さらっと失礼なことを言うのはやめて
下さい。
でも、いつもと違う。
言葉が甘く聞こえる。
いや、言葉だけでなく何か甘い?
匂いかな。
私、大丈夫かな。何だか変だ。
ドキドキする。
「体調は戻ったと聞いたが、あまり無理を
するなよ。今日はアルバ―トのごり押しで
こんな見世物になったが元々ただの訓練だ。
無理する必要はない」
アルバ―ト様は王太子様です。
グレン様にとって従兄弟で仲の良い友人でも
あるので呼び捨てです。
「久しぶりに魔力を使っての戦いだ。
肩慣らしだと思って余り気を張るなよ」
そう言って穏やかに笑うグレン様は
いつもと違って見える。
何だろう。いつも嫌な圧力みたいなものを
感じていたのに。
今は寧ろ柔らかで温かいものを感じる。
これって腕輪が外れたせい?
あんなに怖がっていたのに急にこんなに
好ましくなるなんて変だよね。
うう~ん。ま、いっか。
怖いより全然いいし。とりあえず深く考える
のはやめよう。
目前の武術訓練を優先しよう。
「はい、今日はよろしくお願いします」
「ああ、こちらこそよろしく頼む」
グレン様に促されて演習場に入る。
お互い礼をして、向かい合う。
グレン様が剣を構える。何かドキドキする。
向かい合ってもやはり怖くない。
『やっちゃえアニエス』
アイリスさんの言葉が思いだされる。
うん、久しぶりに思い切り動いてみよう。
私も剣を構える。すっ、と体を沈み込ませ
一気にグレン様に突きを繰り出す。
軽くそれを払われるが、払った際に出来た
僅かな隙に脇腹目掛けて蹴りを入れる。
ザザザザ!!土煙をあげてグレン様が後ろ
に退く。ちぇ。防御されたか。
「身体強化か!」
グレン様が笑う。やっぱり、まともに蹴ら
せてはくれないか。
ア―サ―殿下すみません。上手く蹴り飛ばせ
ませんでした。さすが魔王。
じゃあ、とりあえず足元狙いで。
地面に向けて魔力を放つ。
グレン様の足元の地面がバキバキと陥没する。
あ~華麗にジャンプして避けちゃった。
着地点の地面を陥没させ地面を砕く。
破片を風魔法で巻き上げ
グレン様にぶつける。
同じ風魔法で返される。
土煙で煙幕を張り上からファイアアロ―
を放ってみる。
あらら……片手で防がれちゃった。
寒!!氷結魔法だぁ。
気がつくと私の足元から氷の槍が私目掛けて
突きだしてくる。
足元狙いの御返しですね。
間一髪転移しグレン様目掛けて上段から
切りつける。ガキン!!
観衆がざわめく。
剣でふり払われるが、二度三度と力一杯
切りつける。下から剣を突き上げるとするり
とかわされた瞬間、脇腹に強い衝撃を受ける。
っ!!蹴り飛ばされた~。
演習場の壁に激突する前に壁を蹴って着地
する。防御してても地味に痛い。
蹴り飛ばそうと思ってたのに私が蹴り飛ば
されてどうする。
「アニエス、賭けをしよう。負けたほうが
相手の言うことを何でも一つきく。どうだ。
何か俺にして欲しいことはないか?」
グレン様は涼しい顔だ。
息すら乱れていない。
やっぱり、力の差を感じるなぁ。
どこから攻めればいいんだろう?
「今後のお誘いはご遠慮下さい?」
私がグレン様にお願いしたいことなんて
これぐらいしかないかな。首を傾げながら
言ってみる。
「却下だ」
憮然として否定される。何でもって言っ
たじゃないですか。
「ええ~、ケチ臭いこと言わないで下さい。
ちなみにグレン様が勝ったら私に何を要求
するんですかね?」
何を求められるかによって、こちらも要求
を考えなければ。
「王宮舞踏会のパ―トナ―をお願いしたい」
はい?それは嫌です。
王宮舞踏会って十日後のやつだよね。
あ~。前にお断りしたわ。
「プチ・エトワ―ルの高級チョコレート
四人前三ヶ月分を要求します」
これぐらい頂かないと割りに合わない。
「……ずいぶん。安いな?いいのかそれで」
「 何を言っているんですか。あれは
高いし並ばないと買えないんです。
いつも手に入れるのに苦労してるのに」
「……いや、菓子ぐらい勝負に勝たなくても
買ってやるぞ?」
「何をいいますか。勝負に勝ったご褒美
に食すのがいいのです」
「……割りと面倒臭い奴だな。まあ、それで
君がよいのなら賭けは成立だ。では、
いざ勝負だ」
──あ、目の前からグレン様が消えた。
後ろ?いや、上だぁ~!重い衝撃が受け止め
た私の剣に伝わる。
次は?下から。左横、上、後ろから。
激しい剣戟になる。あれ?剣の軌道が何だか
わかる気がする。あっ、次に蹴りがくる。
左手で防御し剣を繰り出す。
次は……。
長時間の剣戟に次第にお互いの動きが
シンクロしてくる。
何か楽しい。
剣舞を舞っているよう。息はあがっている
のに心地好い。
グレン様の口元に淡い笑みが見える。
ああ、グレン様も楽しいんだ。
何か変な感じ。あんなに怖がってた人と
こんなに楽しく戦っているなんて。
でも、そろそろ仕掛けないと。
長期戦になれば体力のない私の方が不利だ。
隙を見るが、ないなぁ。
無理やり作るか。
とりあえず雷を放ってみる。土壁を作られ
防がれる。
魔法の発動が早くて攻撃が効かない。
グレン様の作った土壁を水魔法で崩す。
再び雷。
よし、効いた?
いや、効いてない。いつの間にか私の足首に
植物の蔓が絡まっている。
焼き切らなきゃ。
あれ?焼けない。蔓がどんどん成長して
あっという間に空中に逆さ吊りにされる。
焼こうとするけど、
どんどん蔓が凍っていく。
焦る私の首もとにいつのま間にか剣が
押し当てられていた。
「アニエスはぶら下がるのが好きだな」
後ろから、忍び笑いのグレン様の声が
聞こえる。耳元で話すのやめて下さい。
いつもと違う甘いゾクゾクが背中を走る。
「……好きでぶら下がってないです」
「ははは!まあ、そうだろうな」
「降ろして下さい」
あ―あ、負けちゃった。ちぇ。
実力差があり過ぎだな。明日からまた
修行するか。すみません。アイリスさん
やられちゃいました。
凍った蔓が粉々にされ、落下する私を
グレン様が抱き止める。
飛び散った氷が風に舞う。陽を反射して
キラキラと輝いている。
ダイヤモンドダストみたい。きれい。
そんなキラキラを背景に
魔王ことグレン様が私を抱き抱えたまま
とてもいい笑顔で耳元に口を寄せて囁く。
「舞踏会、楽しみにしている」
ああ~パ―トナ―決定してしまいました。
「ハイ、ヨロシクオネガイシマス……」
無謀な賭けでした。武闘会から舞踏会に
参加決定です。
やめときゃよかった。
ところでいつ、降ろしてくれるのでしょう。
甘い顔で私を抱き抱えるグレン様に困った。
「あの、降ろしていただいても?」
「却下だ。ん?アニエス、唇が切れて
いる。血が……」
えっ、なんか前にもこんなことあった。
──ってやっぱり、グレン様は自然に
私の唇をペロリと舐める。
また、なんで舐めるの~!?
でも、前と違って甘い刺激に戸惑う。
抵抗しない私に気を良くしたのか
頬に口づけを一つ落とす。顔に熱がこもる。
どうしちゃったの私。
強く拒めない。
いいようにされるがままだ。
衆人観衆の中、
グレン様の腕の中で大混乱な私でした。
歩いてくる。
均整のとれた長身。整った顔立ちに
切れ長な金の瞳。
遠くから眺める鑑賞用としては
最高なんですけどね。
見た目はあんなに格好いいのになんで
あんなに怖いの。ううっ!
あの最悪な出会いからもう、二年になる。
私は避けているのに、やたらと絡まれる。
お花やお菓子が送られて来るのはまあいい。
でも舞踏会や観劇に誘われる。
食事にも誘われる。
断るのにも高貴な身分の方なので大変。
何の罰ゲ―ムですか。
それに武術指南が鬼です。
腕輪で魔力を封じられた、か弱い女の子に
毎回立ち上がれなくなるまで
稽古をつけるのはやめて頂きたい。
「アニエス」
グレン様が私の名前を呼ぶ。
あれ?いつも感じる圧力がない?
……あれ、あれ、あれなんで?
……え、怖くないよ。なんで?
いつもの喰われそうな体に絡み付く嫌な
魔力を感じない。
「どうした?いつも面白い顔だが、今日は
もっと面い顔になっているぞ?」
さらっと失礼なことを言うのはやめて
下さい。
でも、いつもと違う。
言葉が甘く聞こえる。
いや、言葉だけでなく何か甘い?
匂いかな。
私、大丈夫かな。何だか変だ。
ドキドキする。
「体調は戻ったと聞いたが、あまり無理を
するなよ。今日はアルバ―トのごり押しで
こんな見世物になったが元々ただの訓練だ。
無理する必要はない」
アルバ―ト様は王太子様です。
グレン様にとって従兄弟で仲の良い友人でも
あるので呼び捨てです。
「久しぶりに魔力を使っての戦いだ。
肩慣らしだと思って余り気を張るなよ」
そう言って穏やかに笑うグレン様は
いつもと違って見える。
何だろう。いつも嫌な圧力みたいなものを
感じていたのに。
今は寧ろ柔らかで温かいものを感じる。
これって腕輪が外れたせい?
あんなに怖がっていたのに急にこんなに
好ましくなるなんて変だよね。
うう~ん。ま、いっか。
怖いより全然いいし。とりあえず深く考える
のはやめよう。
目前の武術訓練を優先しよう。
「はい、今日はよろしくお願いします」
「ああ、こちらこそよろしく頼む」
グレン様に促されて演習場に入る。
お互い礼をして、向かい合う。
グレン様が剣を構える。何かドキドキする。
向かい合ってもやはり怖くない。
『やっちゃえアニエス』
アイリスさんの言葉が思いだされる。
うん、久しぶりに思い切り動いてみよう。
私も剣を構える。すっ、と体を沈み込ませ
一気にグレン様に突きを繰り出す。
軽くそれを払われるが、払った際に出来た
僅かな隙に脇腹目掛けて蹴りを入れる。
ザザザザ!!土煙をあげてグレン様が後ろ
に退く。ちぇ。防御されたか。
「身体強化か!」
グレン様が笑う。やっぱり、まともに蹴ら
せてはくれないか。
ア―サ―殿下すみません。上手く蹴り飛ばせ
ませんでした。さすが魔王。
じゃあ、とりあえず足元狙いで。
地面に向けて魔力を放つ。
グレン様の足元の地面がバキバキと陥没する。
あ~華麗にジャンプして避けちゃった。
着地点の地面を陥没させ地面を砕く。
破片を風魔法で巻き上げ
グレン様にぶつける。
同じ風魔法で返される。
土煙で煙幕を張り上からファイアアロ―
を放ってみる。
あらら……片手で防がれちゃった。
寒!!氷結魔法だぁ。
気がつくと私の足元から氷の槍が私目掛けて
突きだしてくる。
足元狙いの御返しですね。
間一髪転移しグレン様目掛けて上段から
切りつける。ガキン!!
観衆がざわめく。
剣でふり払われるが、二度三度と力一杯
切りつける。下から剣を突き上げるとするり
とかわされた瞬間、脇腹に強い衝撃を受ける。
っ!!蹴り飛ばされた~。
演習場の壁に激突する前に壁を蹴って着地
する。防御してても地味に痛い。
蹴り飛ばそうと思ってたのに私が蹴り飛ば
されてどうする。
「アニエス、賭けをしよう。負けたほうが
相手の言うことを何でも一つきく。どうだ。
何か俺にして欲しいことはないか?」
グレン様は涼しい顔だ。
息すら乱れていない。
やっぱり、力の差を感じるなぁ。
どこから攻めればいいんだろう?
「今後のお誘いはご遠慮下さい?」
私がグレン様にお願いしたいことなんて
これぐらいしかないかな。首を傾げながら
言ってみる。
「却下だ」
憮然として否定される。何でもって言っ
たじゃないですか。
「ええ~、ケチ臭いこと言わないで下さい。
ちなみにグレン様が勝ったら私に何を要求
するんですかね?」
何を求められるかによって、こちらも要求
を考えなければ。
「王宮舞踏会のパ―トナ―をお願いしたい」
はい?それは嫌です。
王宮舞踏会って十日後のやつだよね。
あ~。前にお断りしたわ。
「プチ・エトワ―ルの高級チョコレート
四人前三ヶ月分を要求します」
これぐらい頂かないと割りに合わない。
「……ずいぶん。安いな?いいのかそれで」
「 何を言っているんですか。あれは
高いし並ばないと買えないんです。
いつも手に入れるのに苦労してるのに」
「……いや、菓子ぐらい勝負に勝たなくても
買ってやるぞ?」
「何をいいますか。勝負に勝ったご褒美
に食すのがいいのです」
「……割りと面倒臭い奴だな。まあ、それで
君がよいのなら賭けは成立だ。では、
いざ勝負だ」
──あ、目の前からグレン様が消えた。
後ろ?いや、上だぁ~!重い衝撃が受け止め
た私の剣に伝わる。
次は?下から。左横、上、後ろから。
激しい剣戟になる。あれ?剣の軌道が何だか
わかる気がする。あっ、次に蹴りがくる。
左手で防御し剣を繰り出す。
次は……。
長時間の剣戟に次第にお互いの動きが
シンクロしてくる。
何か楽しい。
剣舞を舞っているよう。息はあがっている
のに心地好い。
グレン様の口元に淡い笑みが見える。
ああ、グレン様も楽しいんだ。
何か変な感じ。あんなに怖がってた人と
こんなに楽しく戦っているなんて。
でも、そろそろ仕掛けないと。
長期戦になれば体力のない私の方が不利だ。
隙を見るが、ないなぁ。
無理やり作るか。
とりあえず雷を放ってみる。土壁を作られ
防がれる。
魔法の発動が早くて攻撃が効かない。
グレン様の作った土壁を水魔法で崩す。
再び雷。
よし、効いた?
いや、効いてない。いつの間にか私の足首に
植物の蔓が絡まっている。
焼き切らなきゃ。
あれ?焼けない。蔓がどんどん成長して
あっという間に空中に逆さ吊りにされる。
焼こうとするけど、
どんどん蔓が凍っていく。
焦る私の首もとにいつのま間にか剣が
押し当てられていた。
「アニエスはぶら下がるのが好きだな」
後ろから、忍び笑いのグレン様の声が
聞こえる。耳元で話すのやめて下さい。
いつもと違う甘いゾクゾクが背中を走る。
「……好きでぶら下がってないです」
「ははは!まあ、そうだろうな」
「降ろして下さい」
あ―あ、負けちゃった。ちぇ。
実力差があり過ぎだな。明日からまた
修行するか。すみません。アイリスさん
やられちゃいました。
凍った蔓が粉々にされ、落下する私を
グレン様が抱き止める。
飛び散った氷が風に舞う。陽を反射して
キラキラと輝いている。
ダイヤモンドダストみたい。きれい。
そんなキラキラを背景に
魔王ことグレン様が私を抱き抱えたまま
とてもいい笑顔で耳元に口を寄せて囁く。
「舞踏会、楽しみにしている」
ああ~パ―トナ―決定してしまいました。
「ハイ、ヨロシクオネガイシマス……」
無謀な賭けでした。武闘会から舞踏会に
参加決定です。
やめときゃよかった。
ところでいつ、降ろしてくれるのでしょう。
甘い顔で私を抱き抱えるグレン様に困った。
「あの、降ろしていただいても?」
「却下だ。ん?アニエス、唇が切れて
いる。血が……」
えっ、なんか前にもこんなことあった。
──ってやっぱり、グレン様は自然に
私の唇をペロリと舐める。
また、なんで舐めるの~!?
でも、前と違って甘い刺激に戸惑う。
抵抗しない私に気を良くしたのか
頬に口づけを一つ落とす。顔に熱がこもる。
どうしちゃったの私。
強く拒めない。
いいようにされるがままだ。
衆人観衆の中、
グレン様の腕の中で大混乱な私でした。
6
あなたにおすすめの小説
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜
雨香
恋愛
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。
彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。
自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。
「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」
異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。
異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。
【完結】きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
Mimi
恋愛
若様がお戻りになる……
イングラム伯爵領に住む私設騎士団御抱え治療士デイヴの娘リデルがそれを知ったのは、王都を揺るがす第2王子魅了事件解決から半年経った頃だ。
王位継承権2位を失った第2王子殿下のご友人の栄誉に預かっていた若様のジェレマイアも後継者から外されて、領地に戻されることになったのだ。
リデルとジェレマイアは、幼い頃は交流があったが、彼が王都の貴族学院の入学前に婚約者を得たことで、それは途絶えていた。
次期領主の少年と平民の少女とでは身分が違う。
婚約も破棄となり、約束されていた輝かしい未来も失って。
再び、リデルの前に現れたジェレマイアは……
* 番外編の『最愛から2番目の恋』完結致しました
そちらの方にも、お立ち寄りいただけましたら、幸いです
私、異世界で獣人になりました!
星宮歌
恋愛
昔から、人とは違うことを自覚していた。
人としておかしいと思えるほどの身体能力。
視力も聴力も嗅覚も、人間とは思えないほどのもの。
早く、早くといつだって体を動かしたくて仕方のない日々。
ただ、だからこそ、私は異端として、家族からも、他の人達からも嫌われていた。
『化け物』という言葉だけが、私を指す呼び名。本当の名前なんて、一度だって呼ばれた記憶はない。
妹が居て、弟が居て……しかし、彼らと私が、まともに話したことは一度もない。
父親や母親という存在は、衣食住さえ与えておけば、後は何もしないで無視すれば良いとでも思ったのか、昔、罵られた記憶以外で話した記憶はない。
どこに行っても、異端を見る目、目、目。孤独で、安らぎなどどこにもないその世界で、私は、ある日、原因不明の病に陥った。
『動きたい、走りたい』
それなのに、皆、安静にするようにとしか言わない。それが、私を拘束する口実でもあったから。
『外に、出たい……』
病院という名の牢獄。どんなにもがいても、そこから抜け出すことは許されない。
私が苦しんでいても、誰も手を差し伸べてはくれない。
『助、けて……』
救いを求めながら、病に侵された体は衰弱して、そのまま……………。
「ほぎゃあ、おぎゃあっ」
目が覚めると、私は、赤子になっていた。しかも……。
「まぁ、可愛らしい豹の獣人ですわねぇ」
聞いたことのないはずの言葉で告げられた内容。
どうやら私は、異世界に転生したらしかった。
以前、片翼シリーズとして書いていたその設定を、ある程度取り入れながら、ちょっと違う世界を書いております。
言うなれば、『新片翼シリーズ』です。
それでは、どうぞ!
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
王弟殿下の番様は溺れるほどの愛をそそがれ幸せに…
ましろ
恋愛
見つけた!愛しい私の番。ようやく手に入れることができた私の宝玉。これからは私のすべてで愛し、護り、共に生きよう。
王弟であるコンラート公爵が番を見つけた。
それは片田舎の貴族とは名ばかりの貧乏男爵の娘だった。物語のような幸運を得た少女に人々は賞賛に沸き立っていた。
貧しかった少女は番に愛されそして……え?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる