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赤竜との再会
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あれ?グレン様の匂い。いい匂い~
スリスリと頬ずりする。
うにゃん?
「すげえ、アホ面だな。まったく、甘やかし
やがって!とっとと起こせよ小僧」
黒竜の声が聞こえる。
あ!私また気絶だ!
目を開けるとグレン様と目が合う。
ニッコリ笑うグレン様。
「よし。ちゃんと無事に帰って来たな」
頭を撫でられた。
好き!
ぎゅっとグレン様に抱きつく。
するとグレン様も抱きしめ返してくれた。
黒竜に抱き上げられて
『穴』に飛び込んだのに、目が覚めたら
グレン様の腕の中だった。なんで?
「はあ~やってらんねぇ。
親切に抱き上げてやったのに小僧に
殺気を飛ばされるし!小僧に渡した途端に
ヘラヘラお前は笑いやがるし!
このバカップルが!」
おや、黒竜がお怒りだ。
グレン様が殺気を飛ばすって、黒竜が
私を抱いていたから?
いやん。嫉妬ですか?
嬉しい。
あ、グレン様以外の視線が冷たい気がする。
グレン様が下ろしてくれたので
アルフォンス様に近寄る。
「アルフォンス様、白竜を連れて帰って
来たんですけど、奴隷の腕輪みたいなものが
嵌められていたんです。
何とかできませんか?」
アルフォンス様が眉根を寄せる。
「白竜を連れて帰って来たってどこに?」
「空間収納だよ。アホだろこいつ。
赤竜も収納しているのに!」
黒竜が代わりに答える。
アホ面だのアホだのうるさいよ黒竜。
「マジか。空間収納かよ。
竜って収納できるんだ。しかも、二匹も。
アニエス、今度一緒に魔法実験しようぜ。
面白そうだ」
いやいや、面白がらないで下さいよ。
「え?白竜を連れ出せたのか?」
青竜が驚く。
「連れ出せたのはいいが俺を変な風に認識
できないんだ。話が通じない」
「そうか。その奴隷の腕輪みたいなものの
せいなのか。おい、何とかならないのかよ」
黒竜の言葉に青竜もアルフォンス様を頼る。
「実物を見てみないとなんとも……。
白竜は赤竜と違って暴れないかな?
ちょっと出してもらいたいがここはまずい。
もしもの時に竜が暴れても平気なぐらい
広い場所がどこかにないかな?」
「王女宮の跡地はどうだ。すでに竜が
複数で戦闘済みだ。本宮にさえ連絡しとけば
大丈夫だろう」
グレン様が言う。
あ~そうね。確かにあそこは広いわ。
それに数日前に竜達が大暴れした場所だ。
「王女宮の跡地か。今、どんな感じ
なんだろう。面白そうだな。行ってみるか」
……アルフォンス様。
面白がらないで下さい。
やっぱりアルマさんの言う通りの
魔術研究オタクだわ。
王宮の女神像の庭までやって来た。
青竜の溝がなくなったので直接抉れた地面と
大きな魔法陣に『穴』が見える。
「おお!こんな感じか!大きな『穴』だな。
これがキルバンに繋がっているなんて
嘘みたいだ。こりゃ面白い!
魔法陣を発動させるだけ発動させて
ロイシュタールに渡しちゃったし、
結果を見る前に辺境に行く事になったから
気になってたんだよ」
アルフォンス様が大はしゃぎだ。
「俺の訃報のせいで見損ねたのか。悪いな」
グレン様がアルフォンス様に謝る。
いや、私に付き合って辺境に一緒に行って
下さったので、
どちらかと言うと私のせいです。
「よし、アニエス。白竜を出してみろ」
アルフォンス様に促されて白竜を取り出す。
「うわ!外だ!まぶしい!空だ~!」
白竜が大はしゃぎだ。
あれ?なんか元気になってる。
でも手にも足にも枷が嵌められて
鎖をじゃらじゃら引きずったままだし、
お腹には剣が二本刺さったままだ。
「シロ!」
「あれ?アオだ。アオがいる!」
え?青竜は認識できるの?
チラリと黒竜を見る……やばい。
顔が怖いよ。
「ご馳走はアオと知り合いか?」
いや、だからその呼び方をやめて下さい。
「こんな姿で何百年も一人で……ごめんな。
早く助けてやれなくて。シロ!」
青竜が泣く。
「アオ、泣くな。お前、クロを知らないか?
クロに会いたいのに……変な幻が出るんだ」
「変な幻……そうか。今、会えるようにして
もらおう?シロ、ちょっとこの人間に
手枷を見せてやってくれるか?」
青竜に促されて白竜が大人しく手枷を
アルフォンス様に見せてくれる。
「壊れかけてるな。経年劣化か?
隷属の腕輪とほぼ変わらない物だから
外せると思う。それより、竜殺しの剣が
腐食しているけど……これ折れそうだぞ」
「え?さっきまで腐食なんてしてなかった
ですよ。ねえ?黒竜」
「ああ、剣に腐食は見られなかった」
私と黒竜は顔を見合わす。
それに手枷も壊れてはいなかった。
「チビすけの空間収納のせいか?
竜殺しの剣は金竜の骨から作られる。
金竜もどきのチビすけの魔力に影響を
受けたのかも……。
あの短時間で腐食するのなら長く収納されて
いたら完全に壊れるんじゃないか?」
黒竜の言葉にアルフォンス様の目が輝く。
「アニエス、先に収納していた赤竜を
出してみてくれるか」
「え?赤竜は収納から出したら暴れるかも
しれませんよ。大丈夫ですか?」
「俺もアオも小僧もいる。竜が三匹だ。
何とかなるだろう。チビすけ出してみろ。
あと、シロは……危ないし、
もう一度収納してくれるか?」
黒竜が悲しそうに言う。
「白竜、また閉じ込めてごめんね。
すぐに出してあげるからね?」
私は白竜に声をかける。
白竜はなぜかニッコリと笑う。
「いいぞ?ご馳走の中は温かくて柔らかくて
とても気持ちがいい。ずっといてもいい」
うっとりとした顔で白竜が言う。
え?気持ちがいいんだ。
それは良かった。
思っていたより収納空間は快適らしい。
「……気持ちがいい?へえ。竜が収納できる
のなら人もいけるかな?アニエス、今度、
俺も収納してみてくれ」
アルフォンス様が言い出す。
何を言っているのでしょうか、この方は。
アイリスさんに言いつけますよ。
私は白竜を収納すると赤竜を取り出す。
人の姿のままだ。あれ?刺青が消えている。
地面に横たわり、すやすやと眠る赤竜。
収納する前に青竜やロイシュタール様と
戦ってできた傷があったはずなのに、
それも見当たらない。
「アカ!おい、アカ!起きろよ!」
青竜が赤竜を起こす。
赤竜が目を開けた。
大きく伸びをしてあくびをする。
「あれ?アオじゃん。久しぶりだな!」
赤竜がニッコリ笑う。
ああ~うん。記憶にある赤竜はこんな感じ
だったわ。
「アカ!お前……良かったなぁ」
青竜が泣く。
おいおいと大泣きする青竜に赤竜が
困っている。
「アカ、おかえり」
「お、クロ!なんだもう怒ってないのか?
良かった。あれ?金のチビちゃんがでかく
なってる。何でだ?」
竜殺しの剣で支配されていた時の記憶が
ない?私が小さい時の頃の記憶しかないよ。
「……それは話せば長い話だな」
青竜が赤竜を抱きしめた。
青竜、良かったね。友達が帰って来たよ。
「竜殺しの剣は消えた。
やっぱりチビすけの空間収納は竜殺しの
剣を消す効果があるみたいだな。
……本当にお前は予想外の奴だよ」
黒竜が何とも言えない顔をする。
私が金竜にならなくても、竜殺しの剣が
消せる方法が見つかったんだ。
良かった!
じゃあ、白竜もしばらくしたら剣が消えて
いるかもしれない。
「白竜、しばらく私が預かるね黒竜」
「ああ、頼むよ」
希望が見えてきた。ああ、でも防衛結界が
もうじき消える事になる。
「防衛結界が消えますね。どうしますか?」
グレン様に尋ねる。
「アルバートに報告だな。まずは辺境から
脅威に晒されるだろう。
辺境に戻らないとな……オズワルドの捕獲に
向かった竜が戻るのを待ちたいが遅い」
グレン様が不機嫌そうに言う。
確かに遅いな。
あの竜達、実は無能なんじゃないの。
「おい、あれ。竜じゃないか?」
なんて思っていたらアルフォンス様が
のんびり言う。
アルフォンス様の視線の先を見ると
遠くに複数の竜が飛んでいるのが見える。
あ、本当だ。やっと戻って来た。
「戻って来ましたね」
「ああ。やっとだな」
グレン様を見ると私は固まった。
それはそれは怪しく笑う魔王様が
そこにいた。
……グレン様が怖いよ。
笑顔の魔王様にびびりまくる私でした。
スリスリと頬ずりする。
うにゃん?
「すげえ、アホ面だな。まったく、甘やかし
やがって!とっとと起こせよ小僧」
黒竜の声が聞こえる。
あ!私また気絶だ!
目を開けるとグレン様と目が合う。
ニッコリ笑うグレン様。
「よし。ちゃんと無事に帰って来たな」
頭を撫でられた。
好き!
ぎゅっとグレン様に抱きつく。
するとグレン様も抱きしめ返してくれた。
黒竜に抱き上げられて
『穴』に飛び込んだのに、目が覚めたら
グレン様の腕の中だった。なんで?
「はあ~やってらんねぇ。
親切に抱き上げてやったのに小僧に
殺気を飛ばされるし!小僧に渡した途端に
ヘラヘラお前は笑いやがるし!
このバカップルが!」
おや、黒竜がお怒りだ。
グレン様が殺気を飛ばすって、黒竜が
私を抱いていたから?
いやん。嫉妬ですか?
嬉しい。
あ、グレン様以外の視線が冷たい気がする。
グレン様が下ろしてくれたので
アルフォンス様に近寄る。
「アルフォンス様、白竜を連れて帰って
来たんですけど、奴隷の腕輪みたいなものが
嵌められていたんです。
何とかできませんか?」
アルフォンス様が眉根を寄せる。
「白竜を連れて帰って来たってどこに?」
「空間収納だよ。アホだろこいつ。
赤竜も収納しているのに!」
黒竜が代わりに答える。
アホ面だのアホだのうるさいよ黒竜。
「マジか。空間収納かよ。
竜って収納できるんだ。しかも、二匹も。
アニエス、今度一緒に魔法実験しようぜ。
面白そうだ」
いやいや、面白がらないで下さいよ。
「え?白竜を連れ出せたのか?」
青竜が驚く。
「連れ出せたのはいいが俺を変な風に認識
できないんだ。話が通じない」
「そうか。その奴隷の腕輪みたいなものの
せいなのか。おい、何とかならないのかよ」
黒竜の言葉に青竜もアルフォンス様を頼る。
「実物を見てみないとなんとも……。
白竜は赤竜と違って暴れないかな?
ちょっと出してもらいたいがここはまずい。
もしもの時に竜が暴れても平気なぐらい
広い場所がどこかにないかな?」
「王女宮の跡地はどうだ。すでに竜が
複数で戦闘済みだ。本宮にさえ連絡しとけば
大丈夫だろう」
グレン様が言う。
あ~そうね。確かにあそこは広いわ。
それに数日前に竜達が大暴れした場所だ。
「王女宮の跡地か。今、どんな感じ
なんだろう。面白そうだな。行ってみるか」
……アルフォンス様。
面白がらないで下さい。
やっぱりアルマさんの言う通りの
魔術研究オタクだわ。
王宮の女神像の庭までやって来た。
青竜の溝がなくなったので直接抉れた地面と
大きな魔法陣に『穴』が見える。
「おお!こんな感じか!大きな『穴』だな。
これがキルバンに繋がっているなんて
嘘みたいだ。こりゃ面白い!
魔法陣を発動させるだけ発動させて
ロイシュタールに渡しちゃったし、
結果を見る前に辺境に行く事になったから
気になってたんだよ」
アルフォンス様が大はしゃぎだ。
「俺の訃報のせいで見損ねたのか。悪いな」
グレン様がアルフォンス様に謝る。
いや、私に付き合って辺境に一緒に行って
下さったので、
どちらかと言うと私のせいです。
「よし、アニエス。白竜を出してみろ」
アルフォンス様に促されて白竜を取り出す。
「うわ!外だ!まぶしい!空だ~!」
白竜が大はしゃぎだ。
あれ?なんか元気になってる。
でも手にも足にも枷が嵌められて
鎖をじゃらじゃら引きずったままだし、
お腹には剣が二本刺さったままだ。
「シロ!」
「あれ?アオだ。アオがいる!」
え?青竜は認識できるの?
チラリと黒竜を見る……やばい。
顔が怖いよ。
「ご馳走はアオと知り合いか?」
いや、だからその呼び方をやめて下さい。
「こんな姿で何百年も一人で……ごめんな。
早く助けてやれなくて。シロ!」
青竜が泣く。
「アオ、泣くな。お前、クロを知らないか?
クロに会いたいのに……変な幻が出るんだ」
「変な幻……そうか。今、会えるようにして
もらおう?シロ、ちょっとこの人間に
手枷を見せてやってくれるか?」
青竜に促されて白竜が大人しく手枷を
アルフォンス様に見せてくれる。
「壊れかけてるな。経年劣化か?
隷属の腕輪とほぼ変わらない物だから
外せると思う。それより、竜殺しの剣が
腐食しているけど……これ折れそうだぞ」
「え?さっきまで腐食なんてしてなかった
ですよ。ねえ?黒竜」
「ああ、剣に腐食は見られなかった」
私と黒竜は顔を見合わす。
それに手枷も壊れてはいなかった。
「チビすけの空間収納のせいか?
竜殺しの剣は金竜の骨から作られる。
金竜もどきのチビすけの魔力に影響を
受けたのかも……。
あの短時間で腐食するのなら長く収納されて
いたら完全に壊れるんじゃないか?」
黒竜の言葉にアルフォンス様の目が輝く。
「アニエス、先に収納していた赤竜を
出してみてくれるか」
「え?赤竜は収納から出したら暴れるかも
しれませんよ。大丈夫ですか?」
「俺もアオも小僧もいる。竜が三匹だ。
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あと、シロは……危ないし、
もう一度収納してくれるか?」
黒竜が悲しそうに言う。
「白竜、また閉じ込めてごめんね。
すぐに出してあげるからね?」
私は白竜に声をかける。
白竜はなぜかニッコリと笑う。
「いいぞ?ご馳走の中は温かくて柔らかくて
とても気持ちがいい。ずっといてもいい」
うっとりとした顔で白竜が言う。
え?気持ちがいいんだ。
それは良かった。
思っていたより収納空間は快適らしい。
「……気持ちがいい?へえ。竜が収納できる
のなら人もいけるかな?アニエス、今度、
俺も収納してみてくれ」
アルフォンス様が言い出す。
何を言っているのでしょうか、この方は。
アイリスさんに言いつけますよ。
私は白竜を収納すると赤竜を取り出す。
人の姿のままだ。あれ?刺青が消えている。
地面に横たわり、すやすやと眠る赤竜。
収納する前に青竜やロイシュタール様と
戦ってできた傷があったはずなのに、
それも見当たらない。
「アカ!おい、アカ!起きろよ!」
青竜が赤竜を起こす。
赤竜が目を開けた。
大きく伸びをしてあくびをする。
「あれ?アオじゃん。久しぶりだな!」
赤竜がニッコリ笑う。
ああ~うん。記憶にある赤竜はこんな感じ
だったわ。
「アカ!お前……良かったなぁ」
青竜が泣く。
おいおいと大泣きする青竜に赤竜が
困っている。
「アカ、おかえり」
「お、クロ!なんだもう怒ってないのか?
良かった。あれ?金のチビちゃんがでかく
なってる。何でだ?」
竜殺しの剣で支配されていた時の記憶が
ない?私が小さい時の頃の記憶しかないよ。
「……それは話せば長い話だな」
青竜が赤竜を抱きしめた。
青竜、良かったね。友達が帰って来たよ。
「竜殺しの剣は消えた。
やっぱりチビすけの空間収納は竜殺しの
剣を消す効果があるみたいだな。
……本当にお前は予想外の奴だよ」
黒竜が何とも言えない顔をする。
私が金竜にならなくても、竜殺しの剣が
消せる方法が見つかったんだ。
良かった!
じゃあ、白竜もしばらくしたら剣が消えて
いるかもしれない。
「白竜、しばらく私が預かるね黒竜」
「ああ、頼むよ」
希望が見えてきた。ああ、でも防衛結界が
もうじき消える事になる。
「防衛結界が消えますね。どうしますか?」
グレン様に尋ねる。
「アルバートに報告だな。まずは辺境から
脅威に晒されるだろう。
辺境に戻らないとな……オズワルドの捕獲に
向かった竜が戻るのを待ちたいが遅い」
グレン様が不機嫌そうに言う。
確かに遅いな。
あの竜達、実は無能なんじゃないの。
「おい、あれ。竜じゃないか?」
なんて思っていたらアルフォンス様が
のんびり言う。
アルフォンス様の視線の先を見ると
遠くに複数の竜が飛んでいるのが見える。
あ、本当だ。やっと戻って来た。
「戻って来ましたね」
「ああ。やっとだな」
グレン様を見ると私は固まった。
それはそれは怪しく笑う魔王様が
そこにいた。
……グレン様が怖いよ。
笑顔の魔王様にびびりまくる私でした。
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