28 / 56
閑話.side腐頭 麻子
しおりを挟む
私の名前は腐頭麻子、何を隠そうシロ×クロ見守り隊の隊長である。
小学校では「頭が腐ってる」と良くバカにされて小さい頃は腐頭という苗字が嫌いだった。
そんな私が中学の時、BLに出会ったことで人生が一転した。
私の人生がBL一色に染まって、腐女子となってからは「頭が腐ってる」は褒め言葉となった。
高校の頃からバイト代は全てBL関係に費やし、あらゆるBL関係のSNSに現れては、気づけば腐女子界隈でそれなりに有名な存在となっていた。
中でも私の身の周りで見た男たちを脳内でカップリングしてはSNSに投稿する「腐頭妄想日記」のフォロワー数は人気芸能人に負けないくらいだ。
そしてここ最近の腐頭妄想日記の内容はほぼ一つのカップリングが占めている。
言わずもがな私の通う大学の話題の中心城田雪人と黒川月兎の通称シロ×クロ コンビである。
私はBLの中でもイケメン×平凡が大好物で腐頭妄想日記の半分程を占めている。
ついこの前までは花岡誠×黒川月兎で妄想をしていたのだが、二人を見つめていて気がついたのだ同じく二人を見つめる城田雪人、、、シロ様の存在に。
無論腐頭妄想日記ではハナ・シロ×クロの三角関係の妄想を書きまくっていた。
おそらくシロ様とクロ様のファーストコンタクトであろう現場を目撃した日の腐頭妄想日記はそれはそれは盛り上がった。
だが次に大学に行った日、妄想日記が現実になっていた時はもはや天にも登る気分だった。
一体何があったのかその日を境に二人は急接近し大学の校門で抱き合ってからはシロ×クロ信者が一気に大学内で増えた。
シロ様は雪の王子と呼ばれるほど誰に対しても愛想が悪いのにクロ様といる時だけはずっと優しい顔をしている。
クロ様の居ないところでは雪の王子に逆戻りしていて、誰の目から見てもシロ様がベタ惚れなのは火を見るより明らかだった。
腐頭妄想日記のおかげでシロ×クロの第一人者と認識されていた私は、あれよあれよというちにシロ×クロ見守り隊の隊長となっていた。
ちなみに少数派のクロ×シロ見守り隊なるものも存在するるしいが、二人の観察が足りないと言わざるをえない。
まぁBL妄想の世界ではあらゆる妄想が許容されるので放っておくが、決して相容れることは無いだろう。
二人の大学内での動向は常に私の元へ集まってくるもはや大学の一大組織となったシロ×クロ見守り隊の隊員達の誰かが常に二人を見守っている。
その集まった情報を元に私が腐頭妄想日記を広報誌代わりに更新しているのだ。
たまに大学の外での目撃情報も入って来るが映画館の時の話を聞いた時は鼻血が止まらなかった。
その事件は突然起こった。
クロ様が刺されたという話は見守り隊関係なく瞬く間に大学中で広まり、名前は出なかったものの全国ニュースにもなった。
私も自分が許せなかった、変な女がいることはちょくちょく報告されていたのに、男同士にしか興味が無さすぎて放置してしまっていた。
決して同じ過ちを繰り返さないと心に誓った。
なんとかクロ様は助かったもののシロ様はクロ様の入院中、大学にいる間心を閉ざしていた。
クロ様と仲良くする前の雪の王子よりも冷たい空気をまとい吹雪の王子と呼ばれる程だった。
唯一花岡くんと話す時だけ少し雰囲気が和らぐがクロ様に対する雰囲気とは程遠かった。
クロ様が退院して初めての登校日、クロ様の隣を歩くシロ様は吹雪とは程遠い太陽のような眩しい微笑みだった。
それだけではなく明らかにクロ様を見る目が変わっていた。
完全に愛する人を見る目だった。
クロ様はそんなシロ様の目には全く気付かず階段で差し出したシロ様の手を恥ずかしそうに断っていた。
シロ様の氷河期を知っている私達は見守らなければならないのに、ついクロ様を睨みつけてしまった。
まぁ結果としてクロ様はシロ様の手を受け入れていたので良しとしよう。
シロ様とクロ様が別れたのを見届け、私はさっきまでのことを腐頭妄想日記にまとめていると、突然隊員が駆け込んできた。
「た、大変です!シロ様とクロ様、同棲しています!」
私は椅子が飛んでいく勢いで立ち上がる。
「確かな情報なの?」
「花岡さんと話しているのを聞きました、間違いありません!」
そこまで二人は進んでいるのか、入院中に一体何があったのか、、、
時間を置かずに別の隊員が駆け込んでくる
「シロ様が毎朝起こして、ご飯を作り、頭を乾かしてくれてそれがとてつもなく気持ちいいとクロ様が!」
「すると同棲というのは本当だったのね」
「はい、ただクロ様はルームシェアだと言い張ってましたが。」
なるほど、シロ様が心配してルームシェアを申し出たといった所か、どうやらシロ様が本気で攻め始めたみたいだ。
更に数少ない男性の隊員が駆け込んでくる
「今度は何?」
「ク、クロ様が、、このままだとシロ様無しじゃダメになるかもしれないと」
今日の妄想日記はものすごいボリュームになってしまいそうだ。
どうやらクロ様もシロ様を意識し始めたらしい。
これは本物のカップルになる日もそう遠くはないのかもしれない。
どちらにせよ皆の気持ちは同じ、もう二度とシロ様にあんな悲しそうな吹雪の王子に戻って欲しくは無い。
二人の幸せの為に私達は今日も二人を見守り続ける。
小学校では「頭が腐ってる」と良くバカにされて小さい頃は腐頭という苗字が嫌いだった。
そんな私が中学の時、BLに出会ったことで人生が一転した。
私の人生がBL一色に染まって、腐女子となってからは「頭が腐ってる」は褒め言葉となった。
高校の頃からバイト代は全てBL関係に費やし、あらゆるBL関係のSNSに現れては、気づけば腐女子界隈でそれなりに有名な存在となっていた。
中でも私の身の周りで見た男たちを脳内でカップリングしてはSNSに投稿する「腐頭妄想日記」のフォロワー数は人気芸能人に負けないくらいだ。
そしてここ最近の腐頭妄想日記の内容はほぼ一つのカップリングが占めている。
言わずもがな私の通う大学の話題の中心城田雪人と黒川月兎の通称シロ×クロ コンビである。
私はBLの中でもイケメン×平凡が大好物で腐頭妄想日記の半分程を占めている。
ついこの前までは花岡誠×黒川月兎で妄想をしていたのだが、二人を見つめていて気がついたのだ同じく二人を見つめる城田雪人、、、シロ様の存在に。
無論腐頭妄想日記ではハナ・シロ×クロの三角関係の妄想を書きまくっていた。
おそらくシロ様とクロ様のファーストコンタクトであろう現場を目撃した日の腐頭妄想日記はそれはそれは盛り上がった。
だが次に大学に行った日、妄想日記が現実になっていた時はもはや天にも登る気分だった。
一体何があったのかその日を境に二人は急接近し大学の校門で抱き合ってからはシロ×クロ信者が一気に大学内で増えた。
シロ様は雪の王子と呼ばれるほど誰に対しても愛想が悪いのにクロ様といる時だけはずっと優しい顔をしている。
クロ様の居ないところでは雪の王子に逆戻りしていて、誰の目から見てもシロ様がベタ惚れなのは火を見るより明らかだった。
腐頭妄想日記のおかげでシロ×クロの第一人者と認識されていた私は、あれよあれよというちにシロ×クロ見守り隊の隊長となっていた。
ちなみに少数派のクロ×シロ見守り隊なるものも存在するるしいが、二人の観察が足りないと言わざるをえない。
まぁBL妄想の世界ではあらゆる妄想が許容されるので放っておくが、決して相容れることは無いだろう。
二人の大学内での動向は常に私の元へ集まってくるもはや大学の一大組織となったシロ×クロ見守り隊の隊員達の誰かが常に二人を見守っている。
その集まった情報を元に私が腐頭妄想日記を広報誌代わりに更新しているのだ。
たまに大学の外での目撃情報も入って来るが映画館の時の話を聞いた時は鼻血が止まらなかった。
その事件は突然起こった。
クロ様が刺されたという話は見守り隊関係なく瞬く間に大学中で広まり、名前は出なかったものの全国ニュースにもなった。
私も自分が許せなかった、変な女がいることはちょくちょく報告されていたのに、男同士にしか興味が無さすぎて放置してしまっていた。
決して同じ過ちを繰り返さないと心に誓った。
なんとかクロ様は助かったもののシロ様はクロ様の入院中、大学にいる間心を閉ざしていた。
クロ様と仲良くする前の雪の王子よりも冷たい空気をまとい吹雪の王子と呼ばれる程だった。
唯一花岡くんと話す時だけ少し雰囲気が和らぐがクロ様に対する雰囲気とは程遠かった。
クロ様が退院して初めての登校日、クロ様の隣を歩くシロ様は吹雪とは程遠い太陽のような眩しい微笑みだった。
それだけではなく明らかにクロ様を見る目が変わっていた。
完全に愛する人を見る目だった。
クロ様はそんなシロ様の目には全く気付かず階段で差し出したシロ様の手を恥ずかしそうに断っていた。
シロ様の氷河期を知っている私達は見守らなければならないのに、ついクロ様を睨みつけてしまった。
まぁ結果としてクロ様はシロ様の手を受け入れていたので良しとしよう。
シロ様とクロ様が別れたのを見届け、私はさっきまでのことを腐頭妄想日記にまとめていると、突然隊員が駆け込んできた。
「た、大変です!シロ様とクロ様、同棲しています!」
私は椅子が飛んでいく勢いで立ち上がる。
「確かな情報なの?」
「花岡さんと話しているのを聞きました、間違いありません!」
そこまで二人は進んでいるのか、入院中に一体何があったのか、、、
時間を置かずに別の隊員が駆け込んでくる
「シロ様が毎朝起こして、ご飯を作り、頭を乾かしてくれてそれがとてつもなく気持ちいいとクロ様が!」
「すると同棲というのは本当だったのね」
「はい、ただクロ様はルームシェアだと言い張ってましたが。」
なるほど、シロ様が心配してルームシェアを申し出たといった所か、どうやらシロ様が本気で攻め始めたみたいだ。
更に数少ない男性の隊員が駆け込んでくる
「今度は何?」
「ク、クロ様が、、このままだとシロ様無しじゃダメになるかもしれないと」
今日の妄想日記はものすごいボリュームになってしまいそうだ。
どうやらクロ様もシロ様を意識し始めたらしい。
これは本物のカップルになる日もそう遠くはないのかもしれない。
どちらにせよ皆の気持ちは同じ、もう二度とシロ様にあんな悲しそうな吹雪の王子に戻って欲しくは無い。
二人の幸せの為に私達は今日も二人を見守り続ける。
49
あなたにおすすめの小説
ハッピーライフのために地味で根暗な僕がチャラ男会計になるために
ミカン
BL
地味で根暗な北斗が上手く生きていくために王道学園でチャラ男会計になる話
※主人公へのいじめ描写ありのため苦手な方は閲覧ご注意下さい。
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
【完結】俺とあの人の青い春
月城雪華
BL
高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。
けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。
ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。
けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。
それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。
「大丈夫か?」
涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
美人王配候補が、すれ違いざまにめっちゃ睨んでくるんだが?
あだち
BL
戦場帰りの両刀軍人(攻)が、女王の夫になる予定の貴公子(受)に心当たりのない執着を示される話。ゆるめの設定で互いに殴り合い罵り合い、ご都合主義でハッピーエンドです。
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
僕を惑わせるのは素直な君
秋元智也
BL
父と妹、そして兄の家族3人で暮らして来た。
なんの不自由もない。
5年前に病気で母親を亡くしてから家事一切は兄の歩夢が
全てやって居た。
そこへいきなり父親からも唐突なカミングアウト。
「俺、再婚しようと思うんだけど……」
この言葉に驚きと迷い、そして一縷の不安が過ぎる。
だが、好きになってしまったになら仕方がない。
反対する事なく母親になる人と会う事に……。
そこには兄になる青年がついていて…。
いきなりの兄の存在に戸惑いながらも興味もあった。
だが、兄の心の声がどうにもおかしくて。
自然と聞こえて来てしまう本音に戸惑うながら惹かれて
いってしまうが……。
それは兄弟で、そして家族で……同性な訳で……。
何もかも不幸にする恋愛などお互い苦しみしかなく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる