刺されて始まる恋もある

神山おが屑

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Prologue日常が壊れた日

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「一昨日の昼頃『男が女にナイフのようなもので襲われている』と通報がありました。女はかけつけた警察官に取り押さえられ殺人未遂の現行犯で逮捕されました。
男性は腕や腹などを複数回刺されたとみられ、意識不明の重体で搬送されたということです。
警察は女の供述から二人の間に何らかの恋愛のもつれがあったとみて動機を詳しく調べる方針です。
続いてのニュースです。」

白い壁、白いベッドで白い服を着た俺はそっとテレビを消した。いつもは他人事のように見るニュースで自分のことを言われて少し不思議な感じがする。
同時に襲われてから今に至るまでの俺の濃い時間がニュースではたった数行で済まされ意味もなく虚しくなる。

昨日、目が覚めた俺は医者いわく、緊急手術も成功し状態も安定しており命に別状は無いそうだ。
かなり刺されどころ?が良かったらしくかなり運がいいと言われた。
刺されている時点で運は悪いと思うのだが。

ただ利き手を刺されて何をするにもままならない。
暇を持て余していると病院のドアが開きイケメンが満面の笑みを浮かべて入ってきた。
昨日地面に頭を擦り付けながら謝ってきた男の笑顔とは思えない。

ついこの前まで普通の大学生活を送っていた俺はあの日この男に巻き込まれて今や全国ニュースになってしまった。


全てはあの日始まった。
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