あの音になりたい! 北浜高校吹奏楽部へようこそ!

コウ

文字の大きさ
185 / 759
第六楽章 北浜高校の夏合宿

番外編 金獲ろうね。

しおりを挟む
静岡浜松北中学校吹奏楽部。
バスのネームプレートにそう書かれていた。

時刻は夕方の17時ごろ。
百瀬梓は窓際の席で窓の外を見つめていた。

周りを少しみる。
他の部員は下を向いて
すすり泣きをしている同級生。

目を真っ赤にして泣いてる後輩。

それもそのはず私たち北中は
県大会で金賞だったのだ。

でもなぜみんな悔しがって泣いているのかというと東海大会には進めないダメ金だからである。

私、百瀬梓は今年で中学3年生。
最後の大会だったのだ。

悔しいはずなのに何故か涙が出てこない。
やりきったというかなんというか
なんだろうかこの感情は。

去年、一昨年と東海大会で2年連続ダメ金。
今年は必ず全国にと部内で一致団結していた。

だがまさかの結果がこれだ。
現実は甘くない。

「ねぇ、梓。」

「ん?何?沙織。」

「高校は全国行こうね。」

「ん?うん。」

「はぁ~、終わっちゃったなぁ。なんでダメだったんだろ、、。悔しいな、、、
悔しいよ、、、う、、くぅ、、、、。」

沙織は泣く。隣の席で。
梓は沙織の背中を優しく撫でる。

沙織は北中の部長でホルンを担当しており
実力もあり部内で誰よりも信頼されていた。

誰にも3年間涙を見せなかった。

だけど私は少しここまで泣ける沙織を少し羨ましく思った。
私は確かに努力はした。

だけどどこか心の中でここまでやればいいだろう、これ以上やったって無駄だ。
そんな気持ちが生まれていたのも事実だ。

未来が見えない。

「梓、ごめんね。来年一緒に海星に行こう、、。受験生だから頑張って全国行こう。  金、獲ろうね。」

「、、う、うん!」

私の悪い癖だ。
人に流される癖。

それから北浜の吹奏楽部に入って合宿を終えてみんなが必死こいてやってる姿を見て
サボらなくはなったはずだ。

そして私は沙織ちゃんから逃げるように
北浜高校を受験した。

あれ以来、沙織ちゃんと連絡を取ってない。

元気にしてるかな。

きっと県大会で会うかな。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

僕らの10パーセントは無限大

華子
青春
 10%の確率でしか未来を生きられない少女と  過去に辛い経験をしたことがある幼ななじみと  やたらとポジティブなホームレス 「あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?」 「そうやって、信じたいものを信じて生きる人生って、楽しいもんだよ」    もし、あたなら。  10パーセントの確率で訪れる幸せな未来と  90パーセントの確率で訪れる悲惨な未来。  そのどちらを信じますか。 ***  心臓に病を患う和子(わこ)は、医者からアメリカでの手術を勧められるが、成功率10パーセントというあまりにも酷な現実に打ちひしがれ、渡米する勇気が出ずにいる。しかしこのまま日本にいても、死を待つだけ。  追い詰められた和子は、誰に何をされても気に食わない日々が続くが、そんな時出逢ったやたらとポジティブなホームレスに、段々と影響を受けていく。  幼ななじみの裕一にも支えられながら、彼女が前を向くまでの物語。

百合短編集

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―

入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。 遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。 本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。 優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。

処理中です...