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本編
7話 ブノワトさんのスパルタ商売学 その3
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「だから、どうしてその場に呼んで下さらないのですか」
「そうは言われてもねぇ、ブノワトさん?」
「そうですわね、ユーリ先生」
食堂では悔し気に二人を問い詰めるエレインと、それをあしらって遊んでいるユーリとブノワトの姿があった、
「なんていうのかしら、こう、頭が軽くなった感じがしますのよね」
「そうですわね、髪もほらしっとりとしつつ、さらさらで・・・」
「それにほのかな香りが実にそう・・・」
「はい、実に爽やかかつ、心地良いですわ」
「むきー、ソフィア先生、これはどういう事ですの?」
怒りの矛先は厨房にいるソフィアに向く、ソフィアもまた久しぶりに洗髪し爽やかな面持ちである、
「もどりましたーって、なんかミカンの良い香りが・・・」
ジャネットがいつもの二人を連れて帰寮する、
「お邪魔します」
「失礼します」
ジャネットの背後にいる二人が礼儀正しく入室すると、
「あら、先生、お疲れ様です・・・ってこれは一体なんですか」
アニタがユーリを見つけて軽い挨拶をすると同時に食堂内の微妙な雰囲気に気付いた、
「なんですか?もなにもないですわ、私達のいない所でまたソフィア先生が何かやらかしたのですわ」
エレインがそう断定して厨房を睨む、
「何かってなによ、人聞きの悪い事いわないの」
ソフィアが前掛けで手を拭いながら食堂に入る、
「そうねぇ、うん、内庭に樽があるからそこに水を溜めたら貴方達の髪も洗ってあげるわよ」
「本当ですわね、分かりました、オリビア行きますわよ」
丁度1階へ降りてきたオリビアをむんずと捕まえて内庭に走るエレイン、
「あぁ、待ちなさい、ミナ、レイン、教えてあげて」
「了解じゃ」
「はーい」
エレインを追って走りだす小さな二つの影、
「どういう事?」
とジャネットはその背を呆気にとられて見送りつつ、妙に艶めかしい視線を感じてユーリとブノワトに顔を向ける、
「どういう事?」
同じ事を同じ口調で今度はユーリとブノワトに問い掛けるジャネット、年嵩の二人は勝ち誇った笑みを浮かべて高飛車な笑いでそれに答えた。
「ほらほら、しっかり働くのじゃ」
「エレイン、ガンバエー、オリビア、ガンバエー」
「何でしょう、ミナさんの応援は、変に力が抜けますわね」
桶にいっぱいの井戸水をオリビアに手渡してエレインはその手を腰に当てた、普段学園にて木剣を振り回してはいるものの、井戸水を汲む運動に使う筋肉はまるで別物であるらしい、数度汲み上げただけで腰と腕が悲鳴を上げている、
「そうですね、お嬢様お疲れでしたらお休み下さい」
オリビアは井戸水をそのまま樽に移し入れる、樽の中には目分量で4分の一も溜まっていない、
「それは駄目ですわ、オリビアを働かせて、私一人休むなど」
「あっはっは、エレイン様は相変わらず男らしくてカッコイイにゃー」
ジャネットが内庭に姿を表す、
「話は聞きました、私達も参加します」
パウラがジャネットに続き、
「お嬢様方、抜け駆けは許しません」
アニタが見事な啖呵を切った、3人はポーズこそつけていないものの揃って並ぶ姿は舞台役者のそれである、
「おおう、なんかカッコイイ、いいぞージャネットー」
ミナは突如現れた3人の姿に喝采を送る、
「あら、少し遅いのではなくてジャネットさん?」
「ふふん、困っている様子ですな、エレイン様、ソフィアさんからも許可を頂きましたからね、嫌と言われてもお手伝い致しますわよ」
「はいはい、遊んでないでさっさと汲みなさい、エレインさん、オリビアさん、お疲れでしょ、3人と仲良くやりなさい」
3人の後ろからソフィアが顔を出す、
「うーん、オリビアさん、ケイスさんを呼んできて、意地悪じゃないとしても呼ばないとかわいそうでしょ」
居並ぶ面々の中に一人足りない事に気付いたのだ、
「は、はい、分かりました、では、ジャネットさんこれを、お嬢様お言葉に甘えて少々お休み下さい」
オリビアはパタパタと寮に駆け込んでいく、
「しょうがないですわね」
エレインは不承不承といった顔で作業空間をジャネットに明け渡した、
「はいはい、年増のお嬢様はお休み下さい」
「だ、誰が年増ですってー」
「さぁ、誰の事でしょう?」
「このー、若ければよいというわけではありませんわよ」
「ありゃ、なんだーまだ全然元気じゃーん」
ジャネットとエレインの掛け合いは火花を散らす睨み合いに移行するが、
「喧嘩しないの、仲良くしないと止めるわよ」
ソフィアの力づくの仲裁で実力行使に至らずに治まった、
「ほら、ジャネット早くしなさい」
「ジャネット、遊んでないで」
盟友二人の呆れた声もありジャネットは作業に汗を掻く事とした。
「一体何ですかー」
ケイスがオリビアと共に内庭に入ってくる、部屋で一休みしていたようで寝起きの顔であった、
「オリビアさんとケイスさんで椅子を運んで頂ける?二つ欲しいわね、それと桶を・・・6つもあればいいかしら?そんなにある?」
「はい、桶なら使ってないのが倉庫に、でも、汚れてるかしら」
「それでいいわよ、汚れてるのは椅子の台にするから」
ソフィアの言葉にオリビアとケイスは小首を傾げる、しかし、まぁソフィアの言う事であるから何がしか考えがあっての事であろうと二人は何も言わずに食堂に引っ込んだ、
「樽のどの辺まで入れればいいんですの?」
「うんとねーこの上の穴よりもっと上だよー」
エレインに抱え上げられてミナは樽の中を確認している、ミナは的確な指示を口にしていた、
「あぁ、でもミナさん、髪がとても良い香りですわ」
エレインはミナの髪に顔を埋める、ミナは最初はくすぐったそうに笑っていたがエレインの執拗な抱合に、
「やー、エレイン、暑いー」
とうとう泣き声を上げてしまう、
「そう言わずにもうちょっと」
尚もエレインが抱き締めていると、
「あ、エレイン様がミナを襲ってる、皆、ミナっちを救えー」
作業に飽きてきていたジャネットがここぞとばかりに参戦した、
「こら、真面目にやる、エレインさんもミナちゃんが嫌がってますよ」
アニタの優等生丸出しの叱責に、ジャネットは振り上げた拳をゆっくりと下ろし、エレインも名残惜しそうにミナを地上に下ろすのであった。
「そうは言われてもねぇ、ブノワトさん?」
「そうですわね、ユーリ先生」
食堂では悔し気に二人を問い詰めるエレインと、それをあしらって遊んでいるユーリとブノワトの姿があった、
「なんていうのかしら、こう、頭が軽くなった感じがしますのよね」
「そうですわね、髪もほらしっとりとしつつ、さらさらで・・・」
「それにほのかな香りが実にそう・・・」
「はい、実に爽やかかつ、心地良いですわ」
「むきー、ソフィア先生、これはどういう事ですの?」
怒りの矛先は厨房にいるソフィアに向く、ソフィアもまた久しぶりに洗髪し爽やかな面持ちである、
「もどりましたーって、なんかミカンの良い香りが・・・」
ジャネットがいつもの二人を連れて帰寮する、
「お邪魔します」
「失礼します」
ジャネットの背後にいる二人が礼儀正しく入室すると、
「あら、先生、お疲れ様です・・・ってこれは一体なんですか」
アニタがユーリを見つけて軽い挨拶をすると同時に食堂内の微妙な雰囲気に気付いた、
「なんですか?もなにもないですわ、私達のいない所でまたソフィア先生が何かやらかしたのですわ」
エレインがそう断定して厨房を睨む、
「何かってなによ、人聞きの悪い事いわないの」
ソフィアが前掛けで手を拭いながら食堂に入る、
「そうねぇ、うん、内庭に樽があるからそこに水を溜めたら貴方達の髪も洗ってあげるわよ」
「本当ですわね、分かりました、オリビア行きますわよ」
丁度1階へ降りてきたオリビアをむんずと捕まえて内庭に走るエレイン、
「あぁ、待ちなさい、ミナ、レイン、教えてあげて」
「了解じゃ」
「はーい」
エレインを追って走りだす小さな二つの影、
「どういう事?」
とジャネットはその背を呆気にとられて見送りつつ、妙に艶めかしい視線を感じてユーリとブノワトに顔を向ける、
「どういう事?」
同じ事を同じ口調で今度はユーリとブノワトに問い掛けるジャネット、年嵩の二人は勝ち誇った笑みを浮かべて高飛車な笑いでそれに答えた。
「ほらほら、しっかり働くのじゃ」
「エレイン、ガンバエー、オリビア、ガンバエー」
「何でしょう、ミナさんの応援は、変に力が抜けますわね」
桶にいっぱいの井戸水をオリビアに手渡してエレインはその手を腰に当てた、普段学園にて木剣を振り回してはいるものの、井戸水を汲む運動に使う筋肉はまるで別物であるらしい、数度汲み上げただけで腰と腕が悲鳴を上げている、
「そうですね、お嬢様お疲れでしたらお休み下さい」
オリビアは井戸水をそのまま樽に移し入れる、樽の中には目分量で4分の一も溜まっていない、
「それは駄目ですわ、オリビアを働かせて、私一人休むなど」
「あっはっは、エレイン様は相変わらず男らしくてカッコイイにゃー」
ジャネットが内庭に姿を表す、
「話は聞きました、私達も参加します」
パウラがジャネットに続き、
「お嬢様方、抜け駆けは許しません」
アニタが見事な啖呵を切った、3人はポーズこそつけていないものの揃って並ぶ姿は舞台役者のそれである、
「おおう、なんかカッコイイ、いいぞージャネットー」
ミナは突如現れた3人の姿に喝采を送る、
「あら、少し遅いのではなくてジャネットさん?」
「ふふん、困っている様子ですな、エレイン様、ソフィアさんからも許可を頂きましたからね、嫌と言われてもお手伝い致しますわよ」
「はいはい、遊んでないでさっさと汲みなさい、エレインさん、オリビアさん、お疲れでしょ、3人と仲良くやりなさい」
3人の後ろからソフィアが顔を出す、
「うーん、オリビアさん、ケイスさんを呼んできて、意地悪じゃないとしても呼ばないとかわいそうでしょ」
居並ぶ面々の中に一人足りない事に気付いたのだ、
「は、はい、分かりました、では、ジャネットさんこれを、お嬢様お言葉に甘えて少々お休み下さい」
オリビアはパタパタと寮に駆け込んでいく、
「しょうがないですわね」
エレインは不承不承といった顔で作業空間をジャネットに明け渡した、
「はいはい、年増のお嬢様はお休み下さい」
「だ、誰が年増ですってー」
「さぁ、誰の事でしょう?」
「このー、若ければよいというわけではありませんわよ」
「ありゃ、なんだーまだ全然元気じゃーん」
ジャネットとエレインの掛け合いは火花を散らす睨み合いに移行するが、
「喧嘩しないの、仲良くしないと止めるわよ」
ソフィアの力づくの仲裁で実力行使に至らずに治まった、
「ほら、ジャネット早くしなさい」
「ジャネット、遊んでないで」
盟友二人の呆れた声もありジャネットは作業に汗を掻く事とした。
「一体何ですかー」
ケイスがオリビアと共に内庭に入ってくる、部屋で一休みしていたようで寝起きの顔であった、
「オリビアさんとケイスさんで椅子を運んで頂ける?二つ欲しいわね、それと桶を・・・6つもあればいいかしら?そんなにある?」
「はい、桶なら使ってないのが倉庫に、でも、汚れてるかしら」
「それでいいわよ、汚れてるのは椅子の台にするから」
ソフィアの言葉にオリビアとケイスは小首を傾げる、しかし、まぁソフィアの言う事であるから何がしか考えがあっての事であろうと二人は何も言わずに食堂に引っ込んだ、
「樽のどの辺まで入れればいいんですの?」
「うんとねーこの上の穴よりもっと上だよー」
エレインに抱え上げられてミナは樽の中を確認している、ミナは的確な指示を口にしていた、
「あぁ、でもミナさん、髪がとても良い香りですわ」
エレインはミナの髪に顔を埋める、ミナは最初はくすぐったそうに笑っていたがエレインの執拗な抱合に、
「やー、エレイン、暑いー」
とうとう泣き声を上げてしまう、
「そう言わずにもうちょっと」
尚もエレインが抱き締めていると、
「あ、エレイン様がミナを襲ってる、皆、ミナっちを救えー」
作業に飽きてきていたジャネットがここぞとばかりに参戦した、
「こら、真面目にやる、エレインさんもミナちゃんが嫌がってますよ」
アニタの優等生丸出しの叱責に、ジャネットは振り上げた拳をゆっくりと下ろし、エレインも名残惜しそうにミナを地上に下ろすのであった。
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