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本編
31話 スイカとメロンと干しブドウ その4
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「戻ったー」
「あら、お帰りー」
ミナが食堂へ駆け込むとユーリが食堂の一角にある資料の前に座って木簡を並べていた、
「あら、おはよう、もういいの?」
「うん、良い感じ、あまり無理しなかったからね、ほら、寝ないで行軍した訳ではないし、命の危険がある訳でも無しで、あ、これの纏めってもう作った?」
ユーリが手にした木簡をパタパタと振って見せる、
「カトカさんがやってくれたわよ、羊皮紙に纏めたはずー」
「そっか、じゃ、明日でいいか、面白いわねこれ、期待しちゃうわー」
「そう?それは良かった、私も早く作りたいのよねー、掃除が楽になって、水汲みも実質的に無しよ、夢だわ」
「そうよねー、うん、でも、こうなると・・・」
ユーリが本格的に話しだしそうになった瞬間に、
「ソフィア、これは食糧庫か?」
レインがソフィアの背後から話しかける、
「あ、御免ね、それは食糧庫で、こっちは私が持っていくわ」
パタパタとソフィアは厨房へ向かい、ミナとレインは食糧庫へ向かった、両者共に食材であろう荷物を抱えている、あー、買い出しか等とユーリが眺めていると、
「あら、ユーリ先生おはようございます?で、いいのかな」
テラがヒョイと食堂へ入って来る、
「あ、はいはい、おはようー、どう慣れた?」
「そうですね、まだまだこれからです」
「そっかー、あ、そうだ、思い出した、向こうの研究所でさ」
ユーリの相手がテラへと代わり、話題もそれに伴って大きく変わる、
「あ、あれですね、選定してたかと思いますよ、私は全く駄目でしたけど、2・3人かな?倒れない程度で使えた筈です」
「え、倒れない程度?うーん、そうなると、やっぱり難しいのかなぁ?」
「どうでしょう、いつまでもアフラさんやリンドさんに頼りっぱなしっていうのも問題なので、クロノス様は早急にとの事でしたが、うーん、難しいといえば難しいかと思います」
「そっかー、そうなると、こっちの二人でも駄目だしなー、先生方でも難しいだろうし、王宮から呼ぼうって話しはどうなったの?」
「あ、それはそれで進んでいた筈です、ですが、すいません、そっちの話しになると私は何とも分からないですね」
「そっか、うん、そうなるとクロノスとリンドさんが直接やってるのかな?ま、そうなると様子見か・・・」
クロノス様は呼び捨てでリンドさんはさん付けなんだななどとテラが不思議に思っていると、
「あ、テラさんそれじゃあね」
ソフィアが食堂へ戻ってきて早速とばかりに道具を集め始めた、パタパタと倉庫と個人部屋を行き交い、集めたのはスリッパを作った際の余った材料のようである、
「ありゃ、なんかやるの?」
「そうよー、あ、あんたも手伝いなさい、どうせ、暇なんでしょ」
「暇ってねぇ・・・暇は大事よ、心の疲れを取らないとだわ」
「それは分かるわよ、そうね、たまには針仕事もいいんじゃない?好きでしょ?」
「まぁ、好きだけど、なに?スリッパ?」
「ふふん、そうね、テラさんとオリビアさんと、たぶんだけどケイスさんには必要な物、あ、サビナさんもね、カトカさんはどうなんだろう?あ、私とあんたとエレインさんは無くてもいいかしら?」
「何よそれ?」
「なんでしょう」
ニヤリと笑ったソフィア、結局ユーリも巻き込まれて何がしかの制作が始まった。
「こうなると、我が軍はジャネットさんとアニタさんだけですわね、どうしたもんだか」
事務所ではエレインが未だにむくれている様子である、腕を組んでブツブツと何事か呟いており、オリビアは何ともめんどくさそうな目でエレインを斜めに睨み、名前を呼ばれなかったケイスとパウラが不思議そうにエレインを見ている、
「えー、どうしたのさー、エレインさんらしくもない」
「そうだよー、私とジャネットとエレイン様でしょー、共通点って何かある?」
アニタも不思議そうにしており、ジャネットは珍しくも不機嫌なエレインを心配そうにしている、本日は合宿へ参加した生徒達は休みであった、厳しかった合宿の後である為、ゆっくりと休めば良いとエレインは語ったが、どうせなら新商品の開発をしたいというジャネットの元気な言葉により、経営陣が集まって朝から屋敷の厨房でドタバタやっていたようである、ちなみにオリビアも主の仕事という事で休みを取っていた、そういう理由で休めるのであれば、領主邸へも従者として連れていけた筈であるが、今回、パトリシアから依頼された件はその程度とは比べられるような代物ではない、本日はエレインの滅多に口にしない命令という名の束縛でオリビアを学業から切り離した形となっている、
「あー、皆さん気にしないで下さい、で、どんな感じでしょう」
オリビアがやれやれとジャネットに問う、
「うん、良い感じだよ、美味しいね干しアンズ?取り敢えずソースを作ってみて、それからロールケーキに刻んで混ぜてみたよ、あ、干しブドウも美味しかったから混ぜてみた、そっちも刻んであるから」
ジャネットが事務所のテーブルに並べられた品を簡単に説明した、オリビアから見れば説明の必要すら感じないほど一目瞭然ではあるが、エレインの興味を引き、暗い思考から引き摺り上げる為の大事な行程である、
「お嬢様、だそうですが、どうされます」
「分かりました、頂きましょう」
やっとエレインは顔を上げる、悪い目つきのまま試作品を眺め、
「うーん、ソースはあれですわね、ミカンとあまり変わらない見た目ですわね」
「そうだねー、若干濃い黄色かなって思うけど、見た目は仕方ないかなー、でも、味は全然違うよ、だから、ミカンの方を皮を刻んで入れて見た目の変化を分かり易く付けた方がいいかなって、パウラと話してたのさ」
「ミカンに皮ですか?」
「はい、ミカンの方は皮を入れて苦味も出しておりましたから、いっその事、皮を大き目に刻んで入れて見た目を主張させても面白いかもって感じです」
嬉しそうにパウラが答える、
「そうですわね、あの皮の苦味こそミカンの魅力ですわね、それは実際にやってみました?」
「そっちはまだです、手が回らなかったです、すいません」
「わかりました、そちらも宜しくお願いします」
エレインはそう言ってスプーンを取ると、アンズのソースをすくって口に運んだ、
「まぁ、これは美味しいですね、うん、甘みが強くて、香りもいいです、それに、後味もスッキリしてますね」
「そうなんだよ、食べてみればイチゴともミカンとも違うんだよね、それに黒糖みたいな強い甘味ではないしね、カスタードとも違うし、作り方は大きくは変わらないからやっぱり素材の味だよね、あ、砂糖は入れてないよ、そのままの味」
ジャネットが嬉しそうに早口となる、
「なるほど、では、ロールケーキの方も」
エレインはフォークに持ち替えてロールケーキを中程から大きく切り分け、さらに小分けにしつつ口に運ぶ、
「うん、こちらもいいですね、あ、なるほど、ホイップの方に混ぜたのですね」
「そうです、ケーキの方に混ぜようかとも考えたのですが、ホイップに混ぜた方が楽かなって、食感とかも残りますしね」
こっちはケイスが担当したのであろう、喜々としつつも静かにケイスが説明する、
「はい、良いと思います、うん、あ、なるほど、アンズの甘味と、干しブドウの酸味が良い感じですわね、これは、他の果物も混ぜてみたくなるかしら?喧嘩するかな?」
「それも考えました、ただ、干し果物と合わせるには干し果物が良いかなって思って、イチゴとミカンはあるんですが、そっちは生なので、作ってみます?」
「うーん、そうなると、全部入れって感じですよね、少々、あれですね、下品というか、やりすぎというか・・・」
「えー、でもさ、小さく切って食べるじゃない?そうなるとさ、一口毎に違う果物の美味しさが味わえるんだよ、それって良いと思わない?」
ジャネットが突然の不満口調である、
「だからー、それだと何か味が混ざって違うかなーって話したじゃないさー」
「そうですよー、やるのであれば、生と干し果物を分けてやりたいって事になったでしょー」
「全くです、混ぜればいいってもんではないですよ」
「だからー、混ぜるんじゃなくて、それぞれを楽しめるようにすればいいんだよー」
「ロールケーキでは難しいって事になったでしょうー」
ジャネット対アニタ、パウラ、ケイスの様相である、どうやら全部入れたいジャネットとそれはやり過ぎとする3人の闘いは既に一度ならず行われた様子であった、
「確かにロールケーキでは難しいかもですね」
オリビアもエレインと同様にアンズのソースとロールケーキを口にして、うんうんと頷いた、
「どうでしょう、お嬢様、例の件もあります、やんごとなき方々向けに、例の盛り付けで特別な一皿を作成するというのは?」
オリビアは小声でエレインに問い掛ける、
「そうね・・・なるほど、あれであれば、個々の味を楽しみつつ、好みで混ぜる事もできますわね・・・」
ふむとエレインは考え込み、
「分かりました、ジャネットさんの意見を活かせる品があります、ケイランさんは今日来てます?」
「えっと、店舗に入っていたと思います」
「それは都合が良いです、では・・・レインさんは・・・そうですね、暇そうだったらお呼びしましょうか、オリビアは準備を」
「はい、お嬢様」
エレインの瞳から険が落ちたようである、積極的な指示を受け、オリビアは嬉しそうに動き出し、
「皆さん、皆さんが合宿中に開発した品を披露致しますわ、是非、その能力でより良い品にして下さい」
妙に元気になったエレインを4人はやはり不思議そうに見つめ、
「新商品?」
ジャネットが問う、
「うーん、新商品というよりも、新様式と言った方が正しいかもしれませんわ」
「えっと、それで、ケイランさんは分かりますが、レインちゃん?」
ケイスが問う、
「そうなのです、今後、レイン先生と呼ぶことを推奨致します」
「うわ、先生が増えた」
驚くアニタ、
「いえ、レインちゃん、いえ、レイン先生は只者ではないと思ってました」
パウラが妙に納得している、
「そうでしょう、では、皆さん、改めて取り掛かりましょう」
気合の入ったエレインの言葉に、4人は揃って力が漲るのを感じるのであった。
「あら、お帰りー」
ミナが食堂へ駆け込むとユーリが食堂の一角にある資料の前に座って木簡を並べていた、
「あら、おはよう、もういいの?」
「うん、良い感じ、あまり無理しなかったからね、ほら、寝ないで行軍した訳ではないし、命の危険がある訳でも無しで、あ、これの纏めってもう作った?」
ユーリが手にした木簡をパタパタと振って見せる、
「カトカさんがやってくれたわよ、羊皮紙に纏めたはずー」
「そっか、じゃ、明日でいいか、面白いわねこれ、期待しちゃうわー」
「そう?それは良かった、私も早く作りたいのよねー、掃除が楽になって、水汲みも実質的に無しよ、夢だわ」
「そうよねー、うん、でも、こうなると・・・」
ユーリが本格的に話しだしそうになった瞬間に、
「ソフィア、これは食糧庫か?」
レインがソフィアの背後から話しかける、
「あ、御免ね、それは食糧庫で、こっちは私が持っていくわ」
パタパタとソフィアは厨房へ向かい、ミナとレインは食糧庫へ向かった、両者共に食材であろう荷物を抱えている、あー、買い出しか等とユーリが眺めていると、
「あら、ユーリ先生おはようございます?で、いいのかな」
テラがヒョイと食堂へ入って来る、
「あ、はいはい、おはようー、どう慣れた?」
「そうですね、まだまだこれからです」
「そっかー、あ、そうだ、思い出した、向こうの研究所でさ」
ユーリの相手がテラへと代わり、話題もそれに伴って大きく変わる、
「あ、あれですね、選定してたかと思いますよ、私は全く駄目でしたけど、2・3人かな?倒れない程度で使えた筈です」
「え、倒れない程度?うーん、そうなると、やっぱり難しいのかなぁ?」
「どうでしょう、いつまでもアフラさんやリンドさんに頼りっぱなしっていうのも問題なので、クロノス様は早急にとの事でしたが、うーん、難しいといえば難しいかと思います」
「そっかー、そうなると、こっちの二人でも駄目だしなー、先生方でも難しいだろうし、王宮から呼ぼうって話しはどうなったの?」
「あ、それはそれで進んでいた筈です、ですが、すいません、そっちの話しになると私は何とも分からないですね」
「そっか、うん、そうなるとクロノスとリンドさんが直接やってるのかな?ま、そうなると様子見か・・・」
クロノス様は呼び捨てでリンドさんはさん付けなんだななどとテラが不思議に思っていると、
「あ、テラさんそれじゃあね」
ソフィアが食堂へ戻ってきて早速とばかりに道具を集め始めた、パタパタと倉庫と個人部屋を行き交い、集めたのはスリッパを作った際の余った材料のようである、
「ありゃ、なんかやるの?」
「そうよー、あ、あんたも手伝いなさい、どうせ、暇なんでしょ」
「暇ってねぇ・・・暇は大事よ、心の疲れを取らないとだわ」
「それは分かるわよ、そうね、たまには針仕事もいいんじゃない?好きでしょ?」
「まぁ、好きだけど、なに?スリッパ?」
「ふふん、そうね、テラさんとオリビアさんと、たぶんだけどケイスさんには必要な物、あ、サビナさんもね、カトカさんはどうなんだろう?あ、私とあんたとエレインさんは無くてもいいかしら?」
「何よそれ?」
「なんでしょう」
ニヤリと笑ったソフィア、結局ユーリも巻き込まれて何がしかの制作が始まった。
「こうなると、我が軍はジャネットさんとアニタさんだけですわね、どうしたもんだか」
事務所ではエレインが未だにむくれている様子である、腕を組んでブツブツと何事か呟いており、オリビアは何ともめんどくさそうな目でエレインを斜めに睨み、名前を呼ばれなかったケイスとパウラが不思議そうにエレインを見ている、
「えー、どうしたのさー、エレインさんらしくもない」
「そうだよー、私とジャネットとエレイン様でしょー、共通点って何かある?」
アニタも不思議そうにしており、ジャネットは珍しくも不機嫌なエレインを心配そうにしている、本日は合宿へ参加した生徒達は休みであった、厳しかった合宿の後である為、ゆっくりと休めば良いとエレインは語ったが、どうせなら新商品の開発をしたいというジャネットの元気な言葉により、経営陣が集まって朝から屋敷の厨房でドタバタやっていたようである、ちなみにオリビアも主の仕事という事で休みを取っていた、そういう理由で休めるのであれば、領主邸へも従者として連れていけた筈であるが、今回、パトリシアから依頼された件はその程度とは比べられるような代物ではない、本日はエレインの滅多に口にしない命令という名の束縛でオリビアを学業から切り離した形となっている、
「あー、皆さん気にしないで下さい、で、どんな感じでしょう」
オリビアがやれやれとジャネットに問う、
「うん、良い感じだよ、美味しいね干しアンズ?取り敢えずソースを作ってみて、それからロールケーキに刻んで混ぜてみたよ、あ、干しブドウも美味しかったから混ぜてみた、そっちも刻んであるから」
ジャネットが事務所のテーブルに並べられた品を簡単に説明した、オリビアから見れば説明の必要すら感じないほど一目瞭然ではあるが、エレインの興味を引き、暗い思考から引き摺り上げる為の大事な行程である、
「お嬢様、だそうですが、どうされます」
「分かりました、頂きましょう」
やっとエレインは顔を上げる、悪い目つきのまま試作品を眺め、
「うーん、ソースはあれですわね、ミカンとあまり変わらない見た目ですわね」
「そうだねー、若干濃い黄色かなって思うけど、見た目は仕方ないかなー、でも、味は全然違うよ、だから、ミカンの方を皮を刻んで入れて見た目の変化を分かり易く付けた方がいいかなって、パウラと話してたのさ」
「ミカンに皮ですか?」
「はい、ミカンの方は皮を入れて苦味も出しておりましたから、いっその事、皮を大き目に刻んで入れて見た目を主張させても面白いかもって感じです」
嬉しそうにパウラが答える、
「そうですわね、あの皮の苦味こそミカンの魅力ですわね、それは実際にやってみました?」
「そっちはまだです、手が回らなかったです、すいません」
「わかりました、そちらも宜しくお願いします」
エレインはそう言ってスプーンを取ると、アンズのソースをすくって口に運んだ、
「まぁ、これは美味しいですね、うん、甘みが強くて、香りもいいです、それに、後味もスッキリしてますね」
「そうなんだよ、食べてみればイチゴともミカンとも違うんだよね、それに黒糖みたいな強い甘味ではないしね、カスタードとも違うし、作り方は大きくは変わらないからやっぱり素材の味だよね、あ、砂糖は入れてないよ、そのままの味」
ジャネットが嬉しそうに早口となる、
「なるほど、では、ロールケーキの方も」
エレインはフォークに持ち替えてロールケーキを中程から大きく切り分け、さらに小分けにしつつ口に運ぶ、
「うん、こちらもいいですね、あ、なるほど、ホイップの方に混ぜたのですね」
「そうです、ケーキの方に混ぜようかとも考えたのですが、ホイップに混ぜた方が楽かなって、食感とかも残りますしね」
こっちはケイスが担当したのであろう、喜々としつつも静かにケイスが説明する、
「はい、良いと思います、うん、あ、なるほど、アンズの甘味と、干しブドウの酸味が良い感じですわね、これは、他の果物も混ぜてみたくなるかしら?喧嘩するかな?」
「それも考えました、ただ、干し果物と合わせるには干し果物が良いかなって思って、イチゴとミカンはあるんですが、そっちは生なので、作ってみます?」
「うーん、そうなると、全部入れって感じですよね、少々、あれですね、下品というか、やりすぎというか・・・」
「えー、でもさ、小さく切って食べるじゃない?そうなるとさ、一口毎に違う果物の美味しさが味わえるんだよ、それって良いと思わない?」
ジャネットが突然の不満口調である、
「だからー、それだと何か味が混ざって違うかなーって話したじゃないさー」
「そうですよー、やるのであれば、生と干し果物を分けてやりたいって事になったでしょー」
「全くです、混ぜればいいってもんではないですよ」
「だからー、混ぜるんじゃなくて、それぞれを楽しめるようにすればいいんだよー」
「ロールケーキでは難しいって事になったでしょうー」
ジャネット対アニタ、パウラ、ケイスの様相である、どうやら全部入れたいジャネットとそれはやり過ぎとする3人の闘いは既に一度ならず行われた様子であった、
「確かにロールケーキでは難しいかもですね」
オリビアもエレインと同様にアンズのソースとロールケーキを口にして、うんうんと頷いた、
「どうでしょう、お嬢様、例の件もあります、やんごとなき方々向けに、例の盛り付けで特別な一皿を作成するというのは?」
オリビアは小声でエレインに問い掛ける、
「そうね・・・なるほど、あれであれば、個々の味を楽しみつつ、好みで混ぜる事もできますわね・・・」
ふむとエレインは考え込み、
「分かりました、ジャネットさんの意見を活かせる品があります、ケイランさんは今日来てます?」
「えっと、店舗に入っていたと思います」
「それは都合が良いです、では・・・レインさんは・・・そうですね、暇そうだったらお呼びしましょうか、オリビアは準備を」
「はい、お嬢様」
エレインの瞳から険が落ちたようである、積極的な指示を受け、オリビアは嬉しそうに動き出し、
「皆さん、皆さんが合宿中に開発した品を披露致しますわ、是非、その能力でより良い品にして下さい」
妙に元気になったエレインを4人はやはり不思議そうに見つめ、
「新商品?」
ジャネットが問う、
「うーん、新商品というよりも、新様式と言った方が正しいかもしれませんわ」
「えっと、それで、ケイランさんは分かりますが、レインちゃん?」
ケイスが問う、
「そうなのです、今後、レイン先生と呼ぶことを推奨致します」
「うわ、先生が増えた」
驚くアニタ、
「いえ、レインちゃん、いえ、レイン先生は只者ではないと思ってました」
パウラが妙に納得している、
「そうでしょう、では、皆さん、改めて取り掛かりましょう」
気合の入ったエレインの言葉に、4人は揃って力が漲るのを感じるのであった。
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