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第三話:英雄の責務と怠け者の夜駆け
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王都からの使者が帰った後、ヴァインベルク伯爵邸は、再び新たな出陣の準備で慌ただしくなっていた。
グリフォン討伐の英雄、ルドルフ・フォン・ヴァインベルク。
彼に、今度は国王陛下直々の勅命が下ったのだ。
「国境を荒らす不届きな盗賊団を討伐せよ」と。
「ルドルフ、これはまたとない好機だ。
この任を完遂すれば、ヴァインベルク家の名は王都にまで轟くことになるぞ」
父上は手放しで喜び、兄さんを激励している。
騎士たちは「ルドルフ様なら朝飯前だ」と勇み立ち、使用人たちは新たな英雄譚の始まりに胸を躍らせている。
そして、そんな屋敷の喧騒とは完全に無関係な空間、俺の部屋。
主である俺は、ソファの上で完璧な保護色と化していた。
「……はぁ。
また面倒なことになったもんだ」
誰に言うでもなく呟き、ごろりと寝返りを打つ。
国境の盗賊団。
黒い魔法。
そんな物騒な単語、俺のぐうたらライフにはまったくもって不要なものだ。
「アレン様。
いい加減に起き上がったらどうです。
せめて、ルドルフ様のお見送りくらいは……」
お盆に紅茶を乗せてやってきたソフィアが、心底呆れたという顔で言った。
「嫌だね。
どうせまた、嫌味を言われるだけだ。
それに、兄さんなら大丈夫だろ。
なんたって、あのグリフォンを倒した英雄様なんだから」
「……アレン様がそう言うと、ただの皮肉にしか聞こえません」
「心外だな。
俺は純粋な気持ちで兄さんを信じているというのに」
「その口が言ってのけるのですから、説得力の欠片もありません」
ちっとも信用してくれないメイドに肩をすくめていると、部屋の扉が乱暴にノックされた。
いや、ノックというよりは、叩きつけたという方が正しい。
返事をする間もなく、扉が開き、立っていたのは出陣用の軽鎧を身に着けた兄、ルドルフだった。
その顔には、いつもの苛立ちに加えて、焦りと、そしてわずかな迷いの色が浮かんでいるように見えた。
「アレン。
少し話がある」
兄さんはソフィアをちらりと見て、「お前は下がっていろ」と命じた。
ソフィアは俺に目配せをすると、静かにお辞儀をして部屋を出て行った。
一人になった部屋で、兄さんは腕を組み、探るような目で俺を睨みつけてくる。
「なんだよ、兄さん。
出陣前に、わざわざ怠け者の弟の顔を見に来たのか?
ご苦労なこった」
俺がいつも通りに茶化すと、兄さんは意外にも、怒鳴り返してはこなかった。
ただ、静かに、そして重々しく口を開く。
「……アレン。
貴様に聞きたい。
深淵の森で、何があった?」
「何が、って。
兄さんがグリフォンを倒したんだろ?
俺は屋敷で寝てたから、詳しいことは知らないな」
「嘘をつくな!」
兄さんの声が、鋭く部屋に響いた。
「私たちが森の開けた場所に到着した時、グリフォンはすでに死んでいた。
首が、綺麗に一太刀で断ち落とされて。
辺りには、お前が使っていたような風の魔法の痕跡と、大地を揺るがしたような奇妙な魔力の残滓があった。
あれは、私の知る騎士団の誰にも使える代物ではない」
なるほど。
さすがに、ただの馬鹿ではなかったか。
グリフォンの死体を見れば、何かしらの違和感を覚えるとは思っていたが。
「考えすぎだよ、兄さん。
疲れてるんじゃないのか?
あるいは、どこかの名もなき傭兵か冒険者が、偶然通りかかって倒してくれたのかもしれないだろ」
「偶然だと?
あの化け物を、偶然通りかかっただけの者が倒せると?
ふざけるな!」
兄さんは俺のすぐ目の前まで歩み寄ると、俺の胸ぐらを掴み上げた。
その瞳は、真剣そのものだった。
「教えてくれ、アレン。
お前は一体、何者なんだ?
ただの怠け者じゃないことくらい、薄々感づいてはいた。
だが、あの現場を見て確信した。
お前は、何かを隠している」
その問いに、俺は少しだけ驚いた。
いつも俺を出来損ないと罵っていた兄さんが、俺の正体に迫ろうとしている。
面倒だ。
実に面倒くさい。
俺は掴まれた胸ぐらを意に介さず、ただ、ふっと息を吐いた。
「兄さん。
俺は、見ての通りの俺だよ。
ヴァインベルク伯爵家の次男坊で、何よりもダラダラするのが好きな、極度の怠け者だ。
それ以上でも、それ以下でもない」
俺は兄さんの目をまっすぐに見つめて言い放つ。
「手柄が欲しかったんだろ?
英雄になりたかったんだろ?
だったら、余計なことは考えるなよ。
あんたは、グリフォンを倒したヴァインベルク家の英雄様だ。
それでいいじゃないか」
俺の言葉に、兄さんはぐっと唇を噛み締めた。
その目には、屈辱と、怒りと、そしてほんの少しの安堵が入り混じったような、複雑な色が浮かんでいた。
やがて、兄さんは乱暴に俺の手を離すと、吐き捨てるように言った。
「……そうか。
ならば、もういい。
だが、覚えておけ。
私は、お前を認めない。
ヴァインベルク家の人間としても、騎士としても、断じて認めん」
そう言い残し、兄さんは踵を返して部屋を出て行った。
バタン、と閉められた扉の音を聞きながら、俺は大きくため息をついた。
「やれやれ。
面倒なことになったもんだ」
兄さんが完全に立ち去ったのを確認して、ソフィアが静かに部屋へ戻ってくる。
その手には、いつものだらしない部屋着ではなく、黒を基調とした動きやすい軽装束が抱えられていた。
「……盗み聞きとは、趣味が悪いぞ」
「ご主人様の身を案じる、メイドの務めです」
ソフィアはしれっと言って、俺の前にその服を置いた。
さっきまでのぐうたらな雰囲気は、もう俺の体からは消え失せている。
俺は手早くその黒い服に着替えながら、ソフィアに尋ねた。
「それで、例の件、何か新しい情報は入ったか?」
「はい。
国境の街、リンドバーグのギルドに潜らせている協力者から報告がありました。
やはり、ただの盗賊団ではないようです。
彼らは『黒の旅団』と名乗り、ここ数週間で少なくとも三つの村を襲撃。
金品を奪うだけでなく、村人を攫っているとの情報も」
「人攫い……。
目的は何だ?
労働力か?
それとも、黒い魔法とやらの実験台か」
俺は腰に特注の剣を差し、黒いマントを羽織る。
「後者の可能性が高いかと。
目撃者によれば、攫われるのは決まって、魔力に高い適性を持つ若者ばかりだそうです」
「魔力持ちを狙ってか。
いよいよきな臭くなってきたな。
兄さんたちの討伐隊は、どこを拠点にするんだ?」
「リンドバーグの街に駐留し、そこから掃討作戦を開始する、とルドルフ様は仰っていました」
「なるほどな。
真正面からぶつかれば、被害は免れないだろうな」
俺は窓枠に手をかけ、いつでも飛び出せる体勢をとる。
今回の相手は、知性のない魔獣とはわけが違う。
組織力があり、目的があり、そして厄介な魔法を使う人間だ。
慎重に行動する必要がある。
「アレン様」
ソフィアが、心配そうな声で俺を呼び止めた。
「どうか、ご無理だけはなさらないでください」
「わかってるよ。
俺は、死ぬほど面倒くさがりなんだ。
死ぬなんて、人生で一番面倒くさいことじゃないか。
そんなこと、絶対に御免だね」
俺はニヤリと笑って見せる。
「それに、兄さんのフォローもしなきゃならん。
あいつが死んだら、葬式だの何だので、もっと面倒なことになるからな」
軽口を叩きながら、俺は闇夜へと身を躍らせた。
風のように屋敷の敷地を抜け、国境の街リンドバーグへと向かう。
その頃、屋敷の正門では、兄ルドルフが率いる騎士の一団が、領民たちの盛大な声援を受けながら、華々しく出陣していくところだった。
松明の明かりに照らされた兄さんの顔には、英雄としての誇りと、これから始まる戦いへの決意が漲っている。
だが、その瞳の奥には、拭いきれない一抹の不安と、出来損ないの弟に対する、黒い疑念が渦巻いていた。
同じ脅威に立ち向かう、二人の兄弟。
一人は光の道を、もう一人は影の道を。
二つの道が交わる時、ヴァインベルク家の、そしてこの国の運命が、大きく動き出すことになる。
そんな大層なことになるとは露知らず、俺はただ、一刻も早くこの面倒事を終わらせて、愛するソファの元へ帰ることだけを考えて、夜の闇をひた走っていた。
グリフォン討伐の英雄、ルドルフ・フォン・ヴァインベルク。
彼に、今度は国王陛下直々の勅命が下ったのだ。
「国境を荒らす不届きな盗賊団を討伐せよ」と。
「ルドルフ、これはまたとない好機だ。
この任を完遂すれば、ヴァインベルク家の名は王都にまで轟くことになるぞ」
父上は手放しで喜び、兄さんを激励している。
騎士たちは「ルドルフ様なら朝飯前だ」と勇み立ち、使用人たちは新たな英雄譚の始まりに胸を躍らせている。
そして、そんな屋敷の喧騒とは完全に無関係な空間、俺の部屋。
主である俺は、ソファの上で完璧な保護色と化していた。
「……はぁ。
また面倒なことになったもんだ」
誰に言うでもなく呟き、ごろりと寝返りを打つ。
国境の盗賊団。
黒い魔法。
そんな物騒な単語、俺のぐうたらライフにはまったくもって不要なものだ。
「アレン様。
いい加減に起き上がったらどうです。
せめて、ルドルフ様のお見送りくらいは……」
お盆に紅茶を乗せてやってきたソフィアが、心底呆れたという顔で言った。
「嫌だね。
どうせまた、嫌味を言われるだけだ。
それに、兄さんなら大丈夫だろ。
なんたって、あのグリフォンを倒した英雄様なんだから」
「……アレン様がそう言うと、ただの皮肉にしか聞こえません」
「心外だな。
俺は純粋な気持ちで兄さんを信じているというのに」
「その口が言ってのけるのですから、説得力の欠片もありません」
ちっとも信用してくれないメイドに肩をすくめていると、部屋の扉が乱暴にノックされた。
いや、ノックというよりは、叩きつけたという方が正しい。
返事をする間もなく、扉が開き、立っていたのは出陣用の軽鎧を身に着けた兄、ルドルフだった。
その顔には、いつもの苛立ちに加えて、焦りと、そしてわずかな迷いの色が浮かんでいるように見えた。
「アレン。
少し話がある」
兄さんはソフィアをちらりと見て、「お前は下がっていろ」と命じた。
ソフィアは俺に目配せをすると、静かにお辞儀をして部屋を出て行った。
一人になった部屋で、兄さんは腕を組み、探るような目で俺を睨みつけてくる。
「なんだよ、兄さん。
出陣前に、わざわざ怠け者の弟の顔を見に来たのか?
ご苦労なこった」
俺がいつも通りに茶化すと、兄さんは意外にも、怒鳴り返してはこなかった。
ただ、静かに、そして重々しく口を開く。
「……アレン。
貴様に聞きたい。
深淵の森で、何があった?」
「何が、って。
兄さんがグリフォンを倒したんだろ?
俺は屋敷で寝てたから、詳しいことは知らないな」
「嘘をつくな!」
兄さんの声が、鋭く部屋に響いた。
「私たちが森の開けた場所に到着した時、グリフォンはすでに死んでいた。
首が、綺麗に一太刀で断ち落とされて。
辺りには、お前が使っていたような風の魔法の痕跡と、大地を揺るがしたような奇妙な魔力の残滓があった。
あれは、私の知る騎士団の誰にも使える代物ではない」
なるほど。
さすがに、ただの馬鹿ではなかったか。
グリフォンの死体を見れば、何かしらの違和感を覚えるとは思っていたが。
「考えすぎだよ、兄さん。
疲れてるんじゃないのか?
あるいは、どこかの名もなき傭兵か冒険者が、偶然通りかかって倒してくれたのかもしれないだろ」
「偶然だと?
あの化け物を、偶然通りかかっただけの者が倒せると?
ふざけるな!」
兄さんは俺のすぐ目の前まで歩み寄ると、俺の胸ぐらを掴み上げた。
その瞳は、真剣そのものだった。
「教えてくれ、アレン。
お前は一体、何者なんだ?
ただの怠け者じゃないことくらい、薄々感づいてはいた。
だが、あの現場を見て確信した。
お前は、何かを隠している」
その問いに、俺は少しだけ驚いた。
いつも俺を出来損ないと罵っていた兄さんが、俺の正体に迫ろうとしている。
面倒だ。
実に面倒くさい。
俺は掴まれた胸ぐらを意に介さず、ただ、ふっと息を吐いた。
「兄さん。
俺は、見ての通りの俺だよ。
ヴァインベルク伯爵家の次男坊で、何よりもダラダラするのが好きな、極度の怠け者だ。
それ以上でも、それ以下でもない」
俺は兄さんの目をまっすぐに見つめて言い放つ。
「手柄が欲しかったんだろ?
英雄になりたかったんだろ?
だったら、余計なことは考えるなよ。
あんたは、グリフォンを倒したヴァインベルク家の英雄様だ。
それでいいじゃないか」
俺の言葉に、兄さんはぐっと唇を噛み締めた。
その目には、屈辱と、怒りと、そしてほんの少しの安堵が入り混じったような、複雑な色が浮かんでいた。
やがて、兄さんは乱暴に俺の手を離すと、吐き捨てるように言った。
「……そうか。
ならば、もういい。
だが、覚えておけ。
私は、お前を認めない。
ヴァインベルク家の人間としても、騎士としても、断じて認めん」
そう言い残し、兄さんは踵を返して部屋を出て行った。
バタン、と閉められた扉の音を聞きながら、俺は大きくため息をついた。
「やれやれ。
面倒なことになったもんだ」
兄さんが完全に立ち去ったのを確認して、ソフィアが静かに部屋へ戻ってくる。
その手には、いつものだらしない部屋着ではなく、黒を基調とした動きやすい軽装束が抱えられていた。
「……盗み聞きとは、趣味が悪いぞ」
「ご主人様の身を案じる、メイドの務めです」
ソフィアはしれっと言って、俺の前にその服を置いた。
さっきまでのぐうたらな雰囲気は、もう俺の体からは消え失せている。
俺は手早くその黒い服に着替えながら、ソフィアに尋ねた。
「それで、例の件、何か新しい情報は入ったか?」
「はい。
国境の街、リンドバーグのギルドに潜らせている協力者から報告がありました。
やはり、ただの盗賊団ではないようです。
彼らは『黒の旅団』と名乗り、ここ数週間で少なくとも三つの村を襲撃。
金品を奪うだけでなく、村人を攫っているとの情報も」
「人攫い……。
目的は何だ?
労働力か?
それとも、黒い魔法とやらの実験台か」
俺は腰に特注の剣を差し、黒いマントを羽織る。
「後者の可能性が高いかと。
目撃者によれば、攫われるのは決まって、魔力に高い適性を持つ若者ばかりだそうです」
「魔力持ちを狙ってか。
いよいよきな臭くなってきたな。
兄さんたちの討伐隊は、どこを拠点にするんだ?」
「リンドバーグの街に駐留し、そこから掃討作戦を開始する、とルドルフ様は仰っていました」
「なるほどな。
真正面からぶつかれば、被害は免れないだろうな」
俺は窓枠に手をかけ、いつでも飛び出せる体勢をとる。
今回の相手は、知性のない魔獣とはわけが違う。
組織力があり、目的があり、そして厄介な魔法を使う人間だ。
慎重に行動する必要がある。
「アレン様」
ソフィアが、心配そうな声で俺を呼び止めた。
「どうか、ご無理だけはなさらないでください」
「わかってるよ。
俺は、死ぬほど面倒くさがりなんだ。
死ぬなんて、人生で一番面倒くさいことじゃないか。
そんなこと、絶対に御免だね」
俺はニヤリと笑って見せる。
「それに、兄さんのフォローもしなきゃならん。
あいつが死んだら、葬式だの何だので、もっと面倒なことになるからな」
軽口を叩きながら、俺は闇夜へと身を躍らせた。
風のように屋敷の敷地を抜け、国境の街リンドバーグへと向かう。
その頃、屋敷の正門では、兄ルドルフが率いる騎士の一団が、領民たちの盛大な声援を受けながら、華々しく出陣していくところだった。
松明の明かりに照らされた兄さんの顔には、英雄としての誇りと、これから始まる戦いへの決意が漲っている。
だが、その瞳の奥には、拭いきれない一抹の不安と、出来損ないの弟に対する、黒い疑念が渦巻いていた。
同じ脅威に立ち向かう、二人の兄弟。
一人は光の道を、もう一人は影の道を。
二つの道が交わる時、ヴァインベルク家の、そしてこの国の運命が、大きく動き出すことになる。
そんな大層なことになるとは露知らず、俺はただ、一刻も早くこの面倒事を終わらせて、愛するソファの元へ帰ることだけを考えて、夜の闇をひた走っていた。
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