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第二十三話:流れを変える計画と遠来の客
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工房裏の河川模型での実験は、アレンにとって貴重なデータをもたらした。
どの地点で川の水が溢れやすいのか、どのような堤防の形状が水の力を効果的に受け流すのか、そして遊水地を設けることで下流への負担をどれだけ軽減できるのか。
それらの結果を基に、アレンは寝る間も惜しんでシルバ川の治水計画案を練り上げていく。
羊皮紙には、複雑な計算式や、詳細な堤防の断面図、そして段階的な工事計画がびっしりと書き込まれていったのである。
その計画の骨子は、こうであった。
まず、特に氾濫の危険性が高い数カ所に、従来の土を盛り上げただけの堤防ではなく、石垣で補強し、さらに水の流れを考慮した緩やかなカーブを持つ新しい形状の堤防を築く。
次に、川幅が狭まっているいくつかの箇所で川底を浚渫(しゅんせつ)し、水の流れをスムーズにする。
そして、広大な農地が広がる下流域の手前には、大規模な遊水地を設け、増水時には一時的にそこに水を貯留することで、下流への洪水を防ぐという壮大なものであった。
「これだけの規模の工事となると、ミストラル村だけでは到底無理だ。
領主様の全面的な協力が不可欠になるだろうな」
アレンは、完成した計画書を前に、改めてその事業の大きさを実感する。
しかし、彼の胸には、困難さよりもむしろ、やり遂げた先の未来への期待が大きく膨らんでいた。
一方、工房では新しい水車の試作も着々と進んでいた。
アレンが設計したのは、従来の水を受けるだけの単純な構造ではなく、水の流れを効率的に羽根に導き、より大きな回転力を生み出すための工夫が随所に凝らされた「上掛け式水車」の改良型。
ゴードンが鍛え上げた精密な金属部品と、ヘクターやティムが丹念に加工した木製の羽根や歯車が組み合わされていく。
トムをはじめとする工房の若者たちも、アレンの指示を受けながら、部品の研磨や組み立て作業に熱心に取り組んでいた。
ついに試作第一号が完成し、工房近くの小川に設置された。
村人たちが見守る中、水門が開かれ、勢いよく水が水車へと流れ込む。
すると、水車は以前の古いものとは比較にならないほど力強く、そして滑らかに回転を始めたではないか。
「おおっ! 回ってる、回ってるぞ! しかも、すごい勢いだ!」
トムが興奮した声を上げる。
アレンは、水車の回転軸に取り付けた簡易的な動力測定装置(これも彼が考案したものだ)の目盛りを確認し、満足げに頷いた。
「うん、計算通り。
これなら、粉挽き臼くらいなら楽に動かせるはずだ。
将来的には、もっと大きな動力源として、鍛冶場のふいごや、製材用のノコギリなんかも動かせるかもしれない」
その言葉に、ゴードンやヘクターの目が期待に輝く。
水車という自然のエネルギーを利用した動力源は、村の産業を大きく発展させる可能性を秘めているのだ。
治水計画案と水車の試作成果をまとめ、アレンは再び領主アルトリア辺境伯への報告の準備を整えた。
今回は、バルガス村長と共に、実際に水車の模型や、治水計画の要点をまとめた図解なども持参する予定である。
そんな折、ミストラル村に、またしても予期せぬ訪問者が訪れた。
それは、アルトリア領のさらに奥地、山深い谷間にある小さな村、セドナ村からの使者であった。
彼らは、旅の行商人からミストラル村の噂――特に、アレンという少年が作る不思議な道具や、サザンクロス村の病を治した薬の評判――を耳にし、藁にもすがる思いでやって来たという。
「我々の村は、長年、日照りに悩まされておりましてな。
作物は育たず、飲み水にも事欠く始末。
何とかして水を確保する方法はないものかと、知恵を求めて参ったのです」
使者の長らしき老人は、バルガスとアレンを前に、切実な表情で訴えた。
セドナ村は、川から遠く離れた高台に位置し、井戸を掘ってもなかなか水脈に当たらないという。
日照り対策、水の確保。
それは、シルバ川の治水とはまた異なる、しかし同様に重要な課題であった。
アレンの頭の中に、揚水ポンプの仕組みや、雨水を貯留する技術、あるいは地下水脈を探す方法など、いくつかのアイデアが浮かび上がる。
「お困りのこと、お察しします。
すぐに解決策をお約束することはできませんが、私にできることがあるか、少しお時間をいただいて検討させていただけないでしょうか」
アレンは、誠実な態度でそう答えた。
彼の工房は、もはやミストラル村のためだけのものではない。
領主からの期待、サザンクロス村との繋がり、そして今、新たな村からのSOS。
アレンの肩には、知らず知らずのうちに、多くの人々の期待と未来が託されようとしていた。
バルガス村長は、セドナ村の使者たちに数日間の滞在を勧め、その間、アレンが彼らの村の状況を詳しく聞き取り、何か解決の糸口を見つけられないか考える時間を与えることにした。
領主への報告、新しい水車のさらなる改良、そしてセドナ村の水問題。
アレンの前には、次から次へと新たな課題と挑戦が山積している。
しかし、彼の表情に疲労の色は見えない。
むしろ、その目は、困難なパズルを解き明かそうとする子供のように、生き生きと輝いているのであった。
工房の若者たちも、アレンの姿に刺激を受け、それぞれの持ち場で技術を磨き、知識を吸収しようと懸命に取り組む。
ミストラル村全体が、まるで一つの大きな生命体のように、成長と発展のエネルギーに満ち溢れている。
アレンは、夜空に輝く無数の星々を見上げながら、ふと思う。
一つ一つの星は小さくとも、集まれば広大な宇宙を形作る。
自分一人の力は微々たるものかもしれない。
しかし、多くの人々の知恵と力を合わせれば、きっとどんな困難な未来も切り開いていけるはずだ、と。
どの地点で川の水が溢れやすいのか、どのような堤防の形状が水の力を効果的に受け流すのか、そして遊水地を設けることで下流への負担をどれだけ軽減できるのか。
それらの結果を基に、アレンは寝る間も惜しんでシルバ川の治水計画案を練り上げていく。
羊皮紙には、複雑な計算式や、詳細な堤防の断面図、そして段階的な工事計画がびっしりと書き込まれていったのである。
その計画の骨子は、こうであった。
まず、特に氾濫の危険性が高い数カ所に、従来の土を盛り上げただけの堤防ではなく、石垣で補強し、さらに水の流れを考慮した緩やかなカーブを持つ新しい形状の堤防を築く。
次に、川幅が狭まっているいくつかの箇所で川底を浚渫(しゅんせつ)し、水の流れをスムーズにする。
そして、広大な農地が広がる下流域の手前には、大規模な遊水地を設け、増水時には一時的にそこに水を貯留することで、下流への洪水を防ぐという壮大なものであった。
「これだけの規模の工事となると、ミストラル村だけでは到底無理だ。
領主様の全面的な協力が不可欠になるだろうな」
アレンは、完成した計画書を前に、改めてその事業の大きさを実感する。
しかし、彼の胸には、困難さよりもむしろ、やり遂げた先の未来への期待が大きく膨らんでいた。
一方、工房では新しい水車の試作も着々と進んでいた。
アレンが設計したのは、従来の水を受けるだけの単純な構造ではなく、水の流れを効率的に羽根に導き、より大きな回転力を生み出すための工夫が随所に凝らされた「上掛け式水車」の改良型。
ゴードンが鍛え上げた精密な金属部品と、ヘクターやティムが丹念に加工した木製の羽根や歯車が組み合わされていく。
トムをはじめとする工房の若者たちも、アレンの指示を受けながら、部品の研磨や組み立て作業に熱心に取り組んでいた。
ついに試作第一号が完成し、工房近くの小川に設置された。
村人たちが見守る中、水門が開かれ、勢いよく水が水車へと流れ込む。
すると、水車は以前の古いものとは比較にならないほど力強く、そして滑らかに回転を始めたではないか。
「おおっ! 回ってる、回ってるぞ! しかも、すごい勢いだ!」
トムが興奮した声を上げる。
アレンは、水車の回転軸に取り付けた簡易的な動力測定装置(これも彼が考案したものだ)の目盛りを確認し、満足げに頷いた。
「うん、計算通り。
これなら、粉挽き臼くらいなら楽に動かせるはずだ。
将来的には、もっと大きな動力源として、鍛冶場のふいごや、製材用のノコギリなんかも動かせるかもしれない」
その言葉に、ゴードンやヘクターの目が期待に輝く。
水車という自然のエネルギーを利用した動力源は、村の産業を大きく発展させる可能性を秘めているのだ。
治水計画案と水車の試作成果をまとめ、アレンは再び領主アルトリア辺境伯への報告の準備を整えた。
今回は、バルガス村長と共に、実際に水車の模型や、治水計画の要点をまとめた図解なども持参する予定である。
そんな折、ミストラル村に、またしても予期せぬ訪問者が訪れた。
それは、アルトリア領のさらに奥地、山深い谷間にある小さな村、セドナ村からの使者であった。
彼らは、旅の行商人からミストラル村の噂――特に、アレンという少年が作る不思議な道具や、サザンクロス村の病を治した薬の評判――を耳にし、藁にもすがる思いでやって来たという。
「我々の村は、長年、日照りに悩まされておりましてな。
作物は育たず、飲み水にも事欠く始末。
何とかして水を確保する方法はないものかと、知恵を求めて参ったのです」
使者の長らしき老人は、バルガスとアレンを前に、切実な表情で訴えた。
セドナ村は、川から遠く離れた高台に位置し、井戸を掘ってもなかなか水脈に当たらないという。
日照り対策、水の確保。
それは、シルバ川の治水とはまた異なる、しかし同様に重要な課題であった。
アレンの頭の中に、揚水ポンプの仕組みや、雨水を貯留する技術、あるいは地下水脈を探す方法など、いくつかのアイデアが浮かび上がる。
「お困りのこと、お察しします。
すぐに解決策をお約束することはできませんが、私にできることがあるか、少しお時間をいただいて検討させていただけないでしょうか」
アレンは、誠実な態度でそう答えた。
彼の工房は、もはやミストラル村のためだけのものではない。
領主からの期待、サザンクロス村との繋がり、そして今、新たな村からのSOS。
アレンの肩には、知らず知らずのうちに、多くの人々の期待と未来が託されようとしていた。
バルガス村長は、セドナ村の使者たちに数日間の滞在を勧め、その間、アレンが彼らの村の状況を詳しく聞き取り、何か解決の糸口を見つけられないか考える時間を与えることにした。
領主への報告、新しい水車のさらなる改良、そしてセドナ村の水問題。
アレンの前には、次から次へと新たな課題と挑戦が山積している。
しかし、彼の表情に疲労の色は見えない。
むしろ、その目は、困難なパズルを解き明かそうとする子供のように、生き生きと輝いているのであった。
工房の若者たちも、アレンの姿に刺激を受け、それぞれの持ち場で技術を磨き、知識を吸収しようと懸命に取り組む。
ミストラル村全体が、まるで一つの大きな生命体のように、成長と発展のエネルギーに満ち溢れている。
アレンは、夜空に輝く無数の星々を見上げながら、ふと思う。
一つ一つの星は小さくとも、集まれば広大な宇宙を形作る。
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