12 / 39
12.スライム
しおりを挟む
翌朝――。
ふかふかのギンロウのお腹に埋もれた頭をあげ、体を起こす。
「ふああ」
んー。よく寝た。
修行から街に戻って屋根のある場所で休めると思っていたらこれだよ。
だけど、ギンロウまくらは寝心地最高なんだぜ。彼と一緒なら雨さえ降っていなければ、外で寝るのもそれほど苦じゃない。
もっとも……食事は街に比べると、かなりアレなんだけどね。
なんて文句を言っていたらキリがない。
状況はといえば全く問題ない。
というのはギンロウの反応が無かったからだ。彼が察知していないということから、アルトたちはまだ動き始めていないと分かる。
ギンロウには劣るかもしれないけど、俺より気配探知に優れたロッソもギンロウの頭の上ですやすやと眠っているものな。
眠気眼を擦っていたら、不意にギンロウが伏せたまま頭だけをあげる。
彼の動きに合わせ、ロッソがゴロンと彼の頭から首へ転がってしまうがモフモフの背中にぽすんと収まった。
「動いたのかな?」
「わおん」
仕方ねえ。朝食は歩きながらかなあ。
俺たちが寝過ぎたのか彼らが早いのかなんてくだらないことが頭をよぎる。
ってよく見てみたら昨日のファイアバードもちゃっかり俺たちの近くでお休みモードじゃないかよ。
モンスターだけどこいつ一応鳥だよな……鳥ってのは朝日と共に目覚めるイメージなんだけど、ファイアーバードはお寝坊さんらしい。
この個体だけかもしれないけど。何しろファイアーバードは個体差が激しいと聞くからさ。
◇◇◇
ほうほう。真っ直ぐに目的地に向かうようだな。
当然と言えば当然か。彼らの目的は遺跡の探索じゃあない。モンスターの討伐なのだから。
依頼書の裏面に描かれた地図と現在位置を確かめつつ遠目に映るアルトらの背中を追う。
しっかし、汚い地図だよ……マスター。
俺たちがアルトたちを追う時にも、脱出する時にも地図があれば大きな助けになる。
なので、マスターが気をきかせて依頼書の裏面に地図を描いてくれたこと自体には感謝しているんだけど……
マスター……もう少し丁寧に描くことはできなかったのかよ!
分かり辛いったらありゃしねえ。
ええと、地図によると広場の跡地にある円形のモニュメント下か。
お、アルトたちが地下へ降りて行った。
続いて俺たちも円形モニュメントまで辿り着く。
ほほお。この円形モニュメントは元々噴水だったんだろうか。中央には半ばから風化した台座跡に見えなくもない石柱が立っている。
石柱の右にぽっかりと穴が開いていて、ここから地下へと入ることができるってわけか。
マスターの地図にも「入口」と雑に描かれている。
「よし、入ろう。ギンロウ。中は薄暗いんだけど真っ暗ってわけじゃない不思議な空間になっている」
「わおん」
「くあー」
ってお前まで来るのかよ!
機嫌よく鳴くギンロウをよそに、我が物顔でファイアバードがリュックの上に乗っかった。
そこはロッソの定位置じゃないのかって?
確かに、ロッソの「お休みの時の」定位置だ。道すがらリンゴを食べたロッソは腹ごなしにちゃんと自分で歩いている。
ので、リュックの上は開いているんだけど、ファイアバードが留まるには少し狭い。
俺の後頭部をもろに圧迫している……。鳥の腹って案外暖かいというか、暑い! ファイアバードの体温は高いようだ。
見た目からして熱そうだもんなあ。赤色だけに。
「……まあいいや。ギンロウ、外との戦闘と違って天井も壁もある。空気の流れやにおいも異なるから気をつけてくれ」
ギンロウの横に並び、彼と一緒に穴を降りていく。
先行するのはロッソ。
彼は真っ暗闇でも平気な第二の目を持っているからな。
それは蛇など一部の爬虫類が持つピット器官と呼ばれる熱感知に似た能力だ。
ロッソの場合、通常の視覚にも優れているから俺やギンロウと比べ物にならないほど知覚能力に優れる。
ギンロウはギンロウで、犬以上の優れた嗅覚を持つ。これはこれで凄まじいんだよね。一キロくらい離れていても獲物を見つけることができる。
「アルトたちも走って中を進むわけじゃない。目的地までは一時間以上かかるだろうし、ノンビリ行こう」
『途中でおやつタイムが必要だナ』
ちゃっかりしているロッソであった。
目的地は地下三階らしい。途中分かれ道がいくつもあるけど、マスターの地図には正解の道以外描かれていない……。
逃げることを想定するならさ、正解以外の道に行くこともあるだろうに。行き止まりの情報とかも欲しかったよ。
いや、そこは心配ないか。ギンロウとロッソがいれば行き止まりも感知できるし、動き回って場所が分からなくなっても外がどこか道を示してくれるはず。
◇◇◇
遺跡の地下に入ってからも、マスターの示した道と同じルートを辿るアルトたちと彼らを追跡する俺たち一行。
ひょっとしたらマスターは、アルトたちにも汚いマスターマップを渡しているのかもな。俺としては助かるのだけど、別れ道があっても見向きもしないってのはある意味尊敬する。
道の影に何が潜んでいるか分からないし、マスターの示したルートが間違っているかもしれないもの。
後者については、違ったら戻ってまた探索し始めればよいので、大した問題じゃあない。むしろ、マスターが地図を描けるということは、少なくともこの道を通った人がいるわけで、罠の危険性がない。罠というのは、他の冒険者や野盗の類が仕掛けたものじゃあなく、古代遺跡に元からある罠のことだ。
今となっては滅多に罠に出会うことなんて無いと聞く。そらまあ、遥かな昔からここを探検している人がいるのだから、当然と言えば当然か。
さてと、もうすぐ地下二階か。
アルトたちのバトルも終わったみたいだな。地下へ続く階段前の踊り場に大きなコウモリが彼らに襲いかかってきてたんだ。
彼らのうち戦士らしき男が剣を振ってコウモリらを仕留めていた。他の三人は動かずだったな。魔力を温存したいとかそんな理由だろ。
コウモリは男の一撃で倒されていたし。
「それじゃ、俺たちも行こうか」
『後からは楽でよいナ』
そう、その通り!
先にアルトたちがモンスターを払ってくれるから俺たちは安全安心ってわけだ。
はははは。
よし、アルトたちは行ったな。じゃあ俺たちも行くとしますか。
倒されたまま地面に転がるコウモリをロッソが大回りに避けながら階段に向かう。
後ろを行く俺もコウモリを踏まないように注意しつつ、ゆっくりと歩く。
ぽよん!
その時何かが膝裏に激突して、バランスを崩しそうになる。
ぐちゃ……。
「あ、ああああ。踏んでしまった……」
いやあな生々しい肉の感触がハッキリと脚裏から伝わってきた。
革靴越しでも分かるもんだね。
『どうしタ?』
「わおん?」
二人は俺が躓いたことに対し気遣いしてくれるが、膝裏にぶつかってきた何かには反応を示さない。
そもそも危険な何かが潜んでいたら、もっと早く二人は警戒を示す。
小動物か何かかな?
それにしては妙な感触だったけど……。
「スライムか……」
俺にぶつかってきたのは涙型のぷよぷよ生物だった。
色は暗いのでハッキリと分からないけど、恐らくイエロー系。
大きさは両手に収まるくらいってところ。
確かにこのスライムだったら危険は全くないなあ。このサイズなら、小動物の死骸やらを餌にしていると……あ、そういうことか。
コウモリを食べにきたんだな。
「たんと食べてくれ。じゃあな。スライムくん」
ひらひらとスライムに向けて手を振ると、彼はぴょんぴょんと跳ねるのだった。
ふかふかのギンロウのお腹に埋もれた頭をあげ、体を起こす。
「ふああ」
んー。よく寝た。
修行から街に戻って屋根のある場所で休めると思っていたらこれだよ。
だけど、ギンロウまくらは寝心地最高なんだぜ。彼と一緒なら雨さえ降っていなければ、外で寝るのもそれほど苦じゃない。
もっとも……食事は街に比べると、かなりアレなんだけどね。
なんて文句を言っていたらキリがない。
状況はといえば全く問題ない。
というのはギンロウの反応が無かったからだ。彼が察知していないということから、アルトたちはまだ動き始めていないと分かる。
ギンロウには劣るかもしれないけど、俺より気配探知に優れたロッソもギンロウの頭の上ですやすやと眠っているものな。
眠気眼を擦っていたら、不意にギンロウが伏せたまま頭だけをあげる。
彼の動きに合わせ、ロッソがゴロンと彼の頭から首へ転がってしまうがモフモフの背中にぽすんと収まった。
「動いたのかな?」
「わおん」
仕方ねえ。朝食は歩きながらかなあ。
俺たちが寝過ぎたのか彼らが早いのかなんてくだらないことが頭をよぎる。
ってよく見てみたら昨日のファイアバードもちゃっかり俺たちの近くでお休みモードじゃないかよ。
モンスターだけどこいつ一応鳥だよな……鳥ってのは朝日と共に目覚めるイメージなんだけど、ファイアーバードはお寝坊さんらしい。
この個体だけかもしれないけど。何しろファイアーバードは個体差が激しいと聞くからさ。
◇◇◇
ほうほう。真っ直ぐに目的地に向かうようだな。
当然と言えば当然か。彼らの目的は遺跡の探索じゃあない。モンスターの討伐なのだから。
依頼書の裏面に描かれた地図と現在位置を確かめつつ遠目に映るアルトらの背中を追う。
しっかし、汚い地図だよ……マスター。
俺たちがアルトたちを追う時にも、脱出する時にも地図があれば大きな助けになる。
なので、マスターが気をきかせて依頼書の裏面に地図を描いてくれたこと自体には感謝しているんだけど……
マスター……もう少し丁寧に描くことはできなかったのかよ!
分かり辛いったらありゃしねえ。
ええと、地図によると広場の跡地にある円形のモニュメント下か。
お、アルトたちが地下へ降りて行った。
続いて俺たちも円形モニュメントまで辿り着く。
ほほお。この円形モニュメントは元々噴水だったんだろうか。中央には半ばから風化した台座跡に見えなくもない石柱が立っている。
石柱の右にぽっかりと穴が開いていて、ここから地下へと入ることができるってわけか。
マスターの地図にも「入口」と雑に描かれている。
「よし、入ろう。ギンロウ。中は薄暗いんだけど真っ暗ってわけじゃない不思議な空間になっている」
「わおん」
「くあー」
ってお前まで来るのかよ!
機嫌よく鳴くギンロウをよそに、我が物顔でファイアバードがリュックの上に乗っかった。
そこはロッソの定位置じゃないのかって?
確かに、ロッソの「お休みの時の」定位置だ。道すがらリンゴを食べたロッソは腹ごなしにちゃんと自分で歩いている。
ので、リュックの上は開いているんだけど、ファイアバードが留まるには少し狭い。
俺の後頭部をもろに圧迫している……。鳥の腹って案外暖かいというか、暑い! ファイアバードの体温は高いようだ。
見た目からして熱そうだもんなあ。赤色だけに。
「……まあいいや。ギンロウ、外との戦闘と違って天井も壁もある。空気の流れやにおいも異なるから気をつけてくれ」
ギンロウの横に並び、彼と一緒に穴を降りていく。
先行するのはロッソ。
彼は真っ暗闇でも平気な第二の目を持っているからな。
それは蛇など一部の爬虫類が持つピット器官と呼ばれる熱感知に似た能力だ。
ロッソの場合、通常の視覚にも優れているから俺やギンロウと比べ物にならないほど知覚能力に優れる。
ギンロウはギンロウで、犬以上の優れた嗅覚を持つ。これはこれで凄まじいんだよね。一キロくらい離れていても獲物を見つけることができる。
「アルトたちも走って中を進むわけじゃない。目的地までは一時間以上かかるだろうし、ノンビリ行こう」
『途中でおやつタイムが必要だナ』
ちゃっかりしているロッソであった。
目的地は地下三階らしい。途中分かれ道がいくつもあるけど、マスターの地図には正解の道以外描かれていない……。
逃げることを想定するならさ、正解以外の道に行くこともあるだろうに。行き止まりの情報とかも欲しかったよ。
いや、そこは心配ないか。ギンロウとロッソがいれば行き止まりも感知できるし、動き回って場所が分からなくなっても外がどこか道を示してくれるはず。
◇◇◇
遺跡の地下に入ってからも、マスターの示した道と同じルートを辿るアルトたちと彼らを追跡する俺たち一行。
ひょっとしたらマスターは、アルトたちにも汚いマスターマップを渡しているのかもな。俺としては助かるのだけど、別れ道があっても見向きもしないってのはある意味尊敬する。
道の影に何が潜んでいるか分からないし、マスターの示したルートが間違っているかもしれないもの。
後者については、違ったら戻ってまた探索し始めればよいので、大した問題じゃあない。むしろ、マスターが地図を描けるということは、少なくともこの道を通った人がいるわけで、罠の危険性がない。罠というのは、他の冒険者や野盗の類が仕掛けたものじゃあなく、古代遺跡に元からある罠のことだ。
今となっては滅多に罠に出会うことなんて無いと聞く。そらまあ、遥かな昔からここを探検している人がいるのだから、当然と言えば当然か。
さてと、もうすぐ地下二階か。
アルトたちのバトルも終わったみたいだな。地下へ続く階段前の踊り場に大きなコウモリが彼らに襲いかかってきてたんだ。
彼らのうち戦士らしき男が剣を振ってコウモリらを仕留めていた。他の三人は動かずだったな。魔力を温存したいとかそんな理由だろ。
コウモリは男の一撃で倒されていたし。
「それじゃ、俺たちも行こうか」
『後からは楽でよいナ』
そう、その通り!
先にアルトたちがモンスターを払ってくれるから俺たちは安全安心ってわけだ。
はははは。
よし、アルトたちは行ったな。じゃあ俺たちも行くとしますか。
倒されたまま地面に転がるコウモリをロッソが大回りに避けながら階段に向かう。
後ろを行く俺もコウモリを踏まないように注意しつつ、ゆっくりと歩く。
ぽよん!
その時何かが膝裏に激突して、バランスを崩しそうになる。
ぐちゃ……。
「あ、ああああ。踏んでしまった……」
いやあな生々しい肉の感触がハッキリと脚裏から伝わってきた。
革靴越しでも分かるもんだね。
『どうしタ?』
「わおん?」
二人は俺が躓いたことに対し気遣いしてくれるが、膝裏にぶつかってきた何かには反応を示さない。
そもそも危険な何かが潜んでいたら、もっと早く二人は警戒を示す。
小動物か何かかな?
それにしては妙な感触だったけど……。
「スライムか……」
俺にぶつかってきたのは涙型のぷよぷよ生物だった。
色は暗いのでハッキリと分からないけど、恐らくイエロー系。
大きさは両手に収まるくらいってところ。
確かにこのスライムだったら危険は全くないなあ。このサイズなら、小動物の死骸やらを餌にしていると……あ、そういうことか。
コウモリを食べにきたんだな。
「たんと食べてくれ。じゃあな。スライムくん」
ひらひらとスライムに向けて手を振ると、彼はぴょんぴょんと跳ねるのだった。
123
あなたにおすすめの小説
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~
御峰。
ファンタジー
不遇な職場で働いていた神楽湊はリフレッシュのため山に登ったのだが、石に躓いてしまい転げ落ちて異世界転生を果たす事となった。
異世界転生を果たした神楽湊だったが…………朱雀の卵!? どうやら神獣に生まれ変わったようだ……。
前世で人だった記憶があり、新しい人生も人として行きたいと願った湊は、進化の選択肢から『半神半人(デミゴット)』を選択する。
神獣朱雀エインフェリアの息子として生まれた湊は、名前アルマを与えられ、妹クレアと弟ルークとともに育つ事となる。
朱雀との生活を楽しんでいたアルマだったが、母エインフェリアの死と「世界を見て回ってほしい」という頼みにより、妹弟と共に旅に出る事を決意する。
そうしてアルマは新しい第二の人生を歩き始めたのである。
究極スキル『道しるべ』を使い、地図を埋めつつ、色んな種族の街に行っては美味しいモノを食べたり、時には自然から採れたての素材で料理をしたりと自由を満喫しながらも、色んな事件に巻き込まれていくのであった。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる