21 / 23
第21話
しおりを挟む
次にティトが起きたのは、それから三日後のことであった。
本当に突然、ぱっちりと目を開けた。三日前よりは体の痛みも、気怠さもない。少しずつよくなっているのだろう。しかしまだ動くことはできず、ティトは目だけで周囲を伺う。
ベッドサイドに座るエミディオが、読んでいた本から目をあげた。
「お、起きたか」
外はすでに暗かった。時計を見れば、時刻は深夜。ティトが眠りやすいようにと部屋の照明を落としていたエミディオは、枕元のサイドランプのみを点けていた。
「あ、の、ケホッ、ここ、は……」
ようやく声を発することはできたが、それはあまりにも小さくかすれていた。しかし正確に聞き取ったエミディオは「王宮の客室」とだけ簡素に答える。同時に立ち上がり一度外に顔を出すと、衛兵に指示を出してすぐに戻ってきた。
「気分はどうだ」
「……悪くは……ない、です」
「それは良かった。三日前に起きたときよりゃはっきり起きてんな」
「……三日前……」
ティトには三日前に起きた記憶がなく、エミディオを不思議そうに見てしまったのだが、エミディオは気付いていながらもそれに関して何も言わなかった。
「……レン、は? 助かり……ましたか」
「……起きてすぐにそれかよ。おまえ、自分がどんな目に遭ったのか分かってんのか?」
言葉はトゲトゲしているが、エミディオの表情はずいぶん柔らかい。
「ディーノは無事だ。呪いは解けた。おまえのおかげだな」
「そう、ですか……良かった……」
「ただ、おまえを傷つけたことにかなりショックを受けてはいるな。自死を選ばないか監視するのが忙しい」
ティトは思わず起き上がろうとしてしまったのだが、あまりの激痛にベッドに沈んだ。その動きにエミディオは「おとなしくしてろ!」と怒鳴りつけ、次には怒りか呆れか分からないため息を吐き出した。
「自分の状態を把握しろよ。おまえは全身を損傷してる。切り傷擦り傷だけじゃない、抉られた跡もある。内臓も傷ついていた。本来なら死んでたぞ」
「……でも、生きてる」
「そう、悪運が強かったのかもな」
どうしてブラックベン先輩がここに。ティトのかすれた疑問を聞いて、エミディオは少し間を置いて口を開く。
「オレたちは今、持ち回りでおまえの看病をしてんだよ。今の時間がオレだったってだけだ」
「……時間ごと……そんなの、大丈夫です……」
「おまえはオレたちからすりゃ、恩人だ。面倒を見るのは当然だな」
ティトには、この時間がやけにゆっくりと過ぎているように思えた。ティトが素早くレスポンスできなかったからかもしれない。エミディオは急かすこともないし、ティトが聞き取りやすいようにゆっくりと喋ってくれる。だから余計にいつもよりゆっくりと感じられて、居心地が良かった。
(……僕、これからどうなるんだろう……)
王家の恩人なら、悪いようにはならないかもしれない。
ロタリオ伯爵家には除籍されたために戻れないから、どこか家くらいは用意してくれるだろうか。
そんなことを考えていると、軽いノックののち、すぐに部屋の扉が開く。横になったままのティトには誰が入ってきたのかは分からなかったが、エミディオが膝をついて頭を下げたから、立場のある人物であるということは一瞬で判別できた。
「ディオ、報告感謝する」
低い声だ。エミディオは頭を上げない。
やがてティトの視界に入ってきたのは、この国の王であるユースレイ・ブラックベン・アルファストと、シルリア・ブラックベン公爵の二人だった。二人とも夜着を身につけているから、当然ながら眠っていたのだろう。そんな中で部屋を訪れたという事実に、ティトはまたしても起き上がろうと体に力を込める。しかしやはりベッドに沈み、「そのままで良い」とユースレイより言われて諦めた。
「此度のこと、すべて報告を受けている。まずは、息子を救ってくれたことに感謝したい。本当にありがとう」
二人はティトに深く下げた。
「や、やめてください……僕は、ただ、レンを救いたくて……」
「そう、そうだ。君は本当に純粋に、素直に息子を思ってくれた。私たちはその君の気持ちを踏みにじり、疑っていた。ディーノから『戦争が起きる』『隣国の情勢が危ない』と助言をしたのは君だと聞いた日からずっと、君のことを、我が国を内部から操りたい他国のスパイだと思っていた。謝罪させてくれ。本当に申し訳ないことをした」
「私からも、申し訳なかった。七年前の事件、実は近衛が目撃していた。その事実と広まった話が乖離していたから、きっと君が言い出したものだと思っていた。君がその後、ジラルド家に行きたがっていると聞いたからだ。何かを企んでいるものと思っていた。しかし君は関与していなかったそうだな。本当にすまなかった」
ティトは何を言えばいいのかも分からず、唇をはくはくと音もなく動かすことしかできない。二人は頭を上げて、重たいため息を吐き出した。
「王家は君に深く感謝している。何か願いがあれば、それを必ず叶えよう」
ユースレイもシルリアも、なぜか頭を下げているエミディオでさえどこか緊張していた。ティトにはその意味が分からなかったが、ちょうど良いと言わんばかりに「それなら」と先ほど悩んでいたことを口に出す。
「僕は、伯爵家より、除籍処分となりました。帰る家が、ありません。……できれば、どこかでひっそり……一人で、住める家が、ほしいです」
呼吸を浅く繰り返しながら、ティトはなんとかゆっくりと伝える。
ユースレイはひゅっと息をのむ。険しい顔である。エミディオも思わず顔をあげ、ティトに何かを言いたげに口を開くが、言葉が見つからないのか音にならない。シルリアは目を逸らし、どこか悲しげな表情を浮かべていた。
(やっぱりダメか……)
すべての責任は自分にあると言ったのはティトである。だから伯爵家から除籍してくれと頼んだ。除籍が済んでいるであろう今、ティトは犯罪者となるわけで、ユースレイは願いを叶えるとは言ったものの、犯罪者を逃す手助けのようなことまではできないのだろう。
せめてどこかで静かに暮らし、レンの治める国を見ていたかった。呪いから解放されたレンが心から笑い、家族を作って幸せになって、この国を栄華に導くところを遠くから眺める余生があればいい。多くは望まないからせめてそれだけは欲しいと思ったのだが。
(まあ、仕方ない)
すべて、ティトが言い始めたことだ。
「……やっぱり、いい、です。陛下の、判断に、お任せします」
「……私の判断?」
「はい。……僕は、罪人です。何かを……望むことすら、おこがましい、です」
「ちげえだろ! おまえはディーノを救ったんだよ、おまえが罪人なわけがねえ!」
「ディオ」
シルリアに制され、エミディオは悔しげに口を閉じる。
「……君に少し、聞きたいことがある」
ユースレイが険しい顔で、ティトをじっと見下ろしている。ティトは「はい」と小さく言葉を返し、ユースレイの聞きたいこととやらを大人しく待っていた。
「君はもう、ディーノが怖いかな」
「……いいえ」
「では、もう会いたくないか」
「……? 僕は、レンに、会ってもいいんですか……?」
ユースレイとシルリアが同時にうなずく。それに少し考えたティトは「だけど」と、やはりゆっくりと言葉を続ける。
「……嬉しいけど、やめておきます」
「どうして」
「……僕は、平民です。……お立場が違い、過ぎて……僕には、少し、遠いです。最後に、会ってしまうと……忘れられなく、なりそうなので」
「忘れる必要はない。私たちは君を、ディーノの正妃に据えたいと思っている」
ユースレイの言葉に、今度はティトが息をのんだ。
「や……やめて、ください……僕は、そんなことを、してほしくて、レンを助けたわけじゃ……」
「これはディーノのためでもある。……ディーノは今、心を壊しかけている。君を傷つけてしまったからだ。だからどうか、ディーノのそばに居てやってほしい」
それなら、正妃になる必要はない。レンの心はティトが無事であることが分かればすぐに持ち直すだろう。少し前まではレンと心が通じ合っていたかもしれないが、こんな状態のティトを見てどう思うだろうか。自分が傷つけた相手とずっとともに居ることは、ときに苦痛を伴うこととなる。
「……わかりました。けど……正妃の件は、保留に、させてください」
ユースレイとシルリアは納得がいかない様子ではあったが、ここで言い合うことも不毛だと感じたのだろう。すぐに了承し、負担になるといけないからと二人は早々に部屋から立ち去った。
「……悪かったな、いきなり二人を呼んで。おまえが次に目を覚ましたときには必ず知らせろと言われてたんだ」
「いえ……大丈夫です……」
「明日にはディーノを寄越す。だからおまえはもう一回寝ろ」
「……レンに、無理は、させないで、ください。……こんな僕を、見たら、また傷つきます」
「おまえはどこまで……はぁ。いや、絶対に来させる。あとは二人で話をしろ」
今日は寝ろと言わんばかりに、エミディオはティトの目元に手を置いた。
視界が暗くなり、すぐに眠気が襲う。ティトはそれに逆らうこともなく、襲いくる睡魔に身を委ねた。
本当に突然、ぱっちりと目を開けた。三日前よりは体の痛みも、気怠さもない。少しずつよくなっているのだろう。しかしまだ動くことはできず、ティトは目だけで周囲を伺う。
ベッドサイドに座るエミディオが、読んでいた本から目をあげた。
「お、起きたか」
外はすでに暗かった。時計を見れば、時刻は深夜。ティトが眠りやすいようにと部屋の照明を落としていたエミディオは、枕元のサイドランプのみを点けていた。
「あ、の、ケホッ、ここ、は……」
ようやく声を発することはできたが、それはあまりにも小さくかすれていた。しかし正確に聞き取ったエミディオは「王宮の客室」とだけ簡素に答える。同時に立ち上がり一度外に顔を出すと、衛兵に指示を出してすぐに戻ってきた。
「気分はどうだ」
「……悪くは……ない、です」
「それは良かった。三日前に起きたときよりゃはっきり起きてんな」
「……三日前……」
ティトには三日前に起きた記憶がなく、エミディオを不思議そうに見てしまったのだが、エミディオは気付いていながらもそれに関して何も言わなかった。
「……レン、は? 助かり……ましたか」
「……起きてすぐにそれかよ。おまえ、自分がどんな目に遭ったのか分かってんのか?」
言葉はトゲトゲしているが、エミディオの表情はずいぶん柔らかい。
「ディーノは無事だ。呪いは解けた。おまえのおかげだな」
「そう、ですか……良かった……」
「ただ、おまえを傷つけたことにかなりショックを受けてはいるな。自死を選ばないか監視するのが忙しい」
ティトは思わず起き上がろうとしてしまったのだが、あまりの激痛にベッドに沈んだ。その動きにエミディオは「おとなしくしてろ!」と怒鳴りつけ、次には怒りか呆れか分からないため息を吐き出した。
「自分の状態を把握しろよ。おまえは全身を損傷してる。切り傷擦り傷だけじゃない、抉られた跡もある。内臓も傷ついていた。本来なら死んでたぞ」
「……でも、生きてる」
「そう、悪運が強かったのかもな」
どうしてブラックベン先輩がここに。ティトのかすれた疑問を聞いて、エミディオは少し間を置いて口を開く。
「オレたちは今、持ち回りでおまえの看病をしてんだよ。今の時間がオレだったってだけだ」
「……時間ごと……そんなの、大丈夫です……」
「おまえはオレたちからすりゃ、恩人だ。面倒を見るのは当然だな」
ティトには、この時間がやけにゆっくりと過ぎているように思えた。ティトが素早くレスポンスできなかったからかもしれない。エミディオは急かすこともないし、ティトが聞き取りやすいようにゆっくりと喋ってくれる。だから余計にいつもよりゆっくりと感じられて、居心地が良かった。
(……僕、これからどうなるんだろう……)
王家の恩人なら、悪いようにはならないかもしれない。
ロタリオ伯爵家には除籍されたために戻れないから、どこか家くらいは用意してくれるだろうか。
そんなことを考えていると、軽いノックののち、すぐに部屋の扉が開く。横になったままのティトには誰が入ってきたのかは分からなかったが、エミディオが膝をついて頭を下げたから、立場のある人物であるということは一瞬で判別できた。
「ディオ、報告感謝する」
低い声だ。エミディオは頭を上げない。
やがてティトの視界に入ってきたのは、この国の王であるユースレイ・ブラックベン・アルファストと、シルリア・ブラックベン公爵の二人だった。二人とも夜着を身につけているから、当然ながら眠っていたのだろう。そんな中で部屋を訪れたという事実に、ティトはまたしても起き上がろうと体に力を込める。しかしやはりベッドに沈み、「そのままで良い」とユースレイより言われて諦めた。
「此度のこと、すべて報告を受けている。まずは、息子を救ってくれたことに感謝したい。本当にありがとう」
二人はティトに深く下げた。
「や、やめてください……僕は、ただ、レンを救いたくて……」
「そう、そうだ。君は本当に純粋に、素直に息子を思ってくれた。私たちはその君の気持ちを踏みにじり、疑っていた。ディーノから『戦争が起きる』『隣国の情勢が危ない』と助言をしたのは君だと聞いた日からずっと、君のことを、我が国を内部から操りたい他国のスパイだと思っていた。謝罪させてくれ。本当に申し訳ないことをした」
「私からも、申し訳なかった。七年前の事件、実は近衛が目撃していた。その事実と広まった話が乖離していたから、きっと君が言い出したものだと思っていた。君がその後、ジラルド家に行きたがっていると聞いたからだ。何かを企んでいるものと思っていた。しかし君は関与していなかったそうだな。本当にすまなかった」
ティトは何を言えばいいのかも分からず、唇をはくはくと音もなく動かすことしかできない。二人は頭を上げて、重たいため息を吐き出した。
「王家は君に深く感謝している。何か願いがあれば、それを必ず叶えよう」
ユースレイもシルリアも、なぜか頭を下げているエミディオでさえどこか緊張していた。ティトにはその意味が分からなかったが、ちょうど良いと言わんばかりに「それなら」と先ほど悩んでいたことを口に出す。
「僕は、伯爵家より、除籍処分となりました。帰る家が、ありません。……できれば、どこかでひっそり……一人で、住める家が、ほしいです」
呼吸を浅く繰り返しながら、ティトはなんとかゆっくりと伝える。
ユースレイはひゅっと息をのむ。険しい顔である。エミディオも思わず顔をあげ、ティトに何かを言いたげに口を開くが、言葉が見つからないのか音にならない。シルリアは目を逸らし、どこか悲しげな表情を浮かべていた。
(やっぱりダメか……)
すべての責任は自分にあると言ったのはティトである。だから伯爵家から除籍してくれと頼んだ。除籍が済んでいるであろう今、ティトは犯罪者となるわけで、ユースレイは願いを叶えるとは言ったものの、犯罪者を逃す手助けのようなことまではできないのだろう。
せめてどこかで静かに暮らし、レンの治める国を見ていたかった。呪いから解放されたレンが心から笑い、家族を作って幸せになって、この国を栄華に導くところを遠くから眺める余生があればいい。多くは望まないからせめてそれだけは欲しいと思ったのだが。
(まあ、仕方ない)
すべて、ティトが言い始めたことだ。
「……やっぱり、いい、です。陛下の、判断に、お任せします」
「……私の判断?」
「はい。……僕は、罪人です。何かを……望むことすら、おこがましい、です」
「ちげえだろ! おまえはディーノを救ったんだよ、おまえが罪人なわけがねえ!」
「ディオ」
シルリアに制され、エミディオは悔しげに口を閉じる。
「……君に少し、聞きたいことがある」
ユースレイが険しい顔で、ティトをじっと見下ろしている。ティトは「はい」と小さく言葉を返し、ユースレイの聞きたいこととやらを大人しく待っていた。
「君はもう、ディーノが怖いかな」
「……いいえ」
「では、もう会いたくないか」
「……? 僕は、レンに、会ってもいいんですか……?」
ユースレイとシルリアが同時にうなずく。それに少し考えたティトは「だけど」と、やはりゆっくりと言葉を続ける。
「……嬉しいけど、やめておきます」
「どうして」
「……僕は、平民です。……お立場が違い、過ぎて……僕には、少し、遠いです。最後に、会ってしまうと……忘れられなく、なりそうなので」
「忘れる必要はない。私たちは君を、ディーノの正妃に据えたいと思っている」
ユースレイの言葉に、今度はティトが息をのんだ。
「や……やめて、ください……僕は、そんなことを、してほしくて、レンを助けたわけじゃ……」
「これはディーノのためでもある。……ディーノは今、心を壊しかけている。君を傷つけてしまったからだ。だからどうか、ディーノのそばに居てやってほしい」
それなら、正妃になる必要はない。レンの心はティトが無事であることが分かればすぐに持ち直すだろう。少し前まではレンと心が通じ合っていたかもしれないが、こんな状態のティトを見てどう思うだろうか。自分が傷つけた相手とずっとともに居ることは、ときに苦痛を伴うこととなる。
「……わかりました。けど……正妃の件は、保留に、させてください」
ユースレイとシルリアは納得がいかない様子ではあったが、ここで言い合うことも不毛だと感じたのだろう。すぐに了承し、負担になるといけないからと二人は早々に部屋から立ち去った。
「……悪かったな、いきなり二人を呼んで。おまえが次に目を覚ましたときには必ず知らせろと言われてたんだ」
「いえ……大丈夫です……」
「明日にはディーノを寄越す。だからおまえはもう一回寝ろ」
「……レンに、無理は、させないで、ください。……こんな僕を、見たら、また傷つきます」
「おまえはどこまで……はぁ。いや、絶対に来させる。あとは二人で話をしろ」
今日は寝ろと言わんばかりに、エミディオはティトの目元に手を置いた。
視界が暗くなり、すぐに眠気が襲う。ティトはそれに逆らうこともなく、襲いくる睡魔に身を委ねた。
173
あなたにおすすめの小説
不憫王子に転生したら、獣人王太子の番になりました
織緒こん
BL
日本の大学生だった前世の記憶を持つクラフトクリフは異世界の王子に転生したものの、母親の身分が低く、同母の姉と共に継母である王妃に虐げられていた。そんなある日、父王が獣人族の国へ戦争を仕掛け、あっという間に負けてしまう。戦勝国の代表として乗り込んできたのは、なんと獅子獣人の王太子のリカルデロ! 彼は臣下にクラフトクリフを戦利品として側妃にしたらどうかとすすめられるが、王子があまりに痩せて見すぼらしいせいか、きっぱり「いらない」と断る。それでもクラフトクリフの処遇を決めかねた臣下たちは、彼をリカルデロの後宮に入れた。そこで、しばらく世話をされたクラフトクリフはやがて健康を取り戻し、再び、リカルデロと会う。すると、何故か、リカルデロは突然、クラフトクリフを溺愛し始めた。リカルデロの態度に心当たりのないクラフトクリフは情熱的な彼に戸惑うばかりで――!?
ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。
【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!
カヨワイさつき
BL
美少女の中身は32歳の元オトコ。
魔法と剣、そして魔物がいる世界で
年の差12歳の政略結婚?!
ある日突然目を覚ましたら前世の記憶が……。
冷酷非道と噂される王子との婚約、そして結婚。
人形のような美少女?になったオレの物語。
オレは何のために生まれたのだろうか?
もう一人のとある人物は……。
2022年3月9日の夕方、本編完結
番外編追加完結。
花街だからといって身体は売ってません…って話聞いてます?
銀花月
BL
魔導師マルスは秘密裏に王命を受けて、花街で花を売る(フリ)をしていた。フッと視線を感じ、目線をむけると騎士団の第ニ副団長とバッチリ目が合ってしまう。
王命を知られる訳にもいかず…
王宮内で見た事はあるが接点もない。自分の事は分からないだろうとマルスはシラをきろうとするが、副団長は「お前の花を買ってやろう、マルス=トルマトン」と声をかけてきたーーーえ?俺だってバレてる?
※[小説家になろう]様にも掲載しています。
【完結済み】騎士団長は親友に生き写しの隣国の魔術師を溺愛する
兔世夜美(トヨヤミ)
BL
アイゼンベルク帝国の騎士団長ジュリアスは留学してきた隣国ゼレスティア公国の数十年ぶりのビショップ候補、シタンの後見となる。その理由はシタンが十年前に失った親友であり片恋の相手、ラシードにうり二つだから。だが出会ったシタンのラシードとは違う表情や振る舞いに心が惹かれていき…。過去の恋と現在目の前にいる存在。その両方の間で惑うジュリアスの心の行方は。※最終話まで毎日更新。※大柄な体躯の30代黒髪碧眼の騎士団長×細身の20代長髪魔術師のカップリングです。※完結済みの「テンペストの魔女」と若干繋がっていますがそちらを知らなくても読めます。
【完結】この契約に愛なんてないはずだった
なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。
そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。
数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。
身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。
生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。
これはただの契約のはずだった。
愛なんて、最初からあるわけがなかった。
けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。
ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。
これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。
待て、妊活より婚活が先だ!
檸なっつ
BL
俺の自慢のバディのシオンは実は伯爵家嫡男だったらしい。
両親を亡くしている孤独なシオンに日頃から婚活を勧めていた俺だが、いよいよシオンは伯爵家を継ぐために結婚しないといけなくなった。よし、お前のためなら俺はなんだって協力するよ!
……って、え?? どこでどうなったのかシオンは婚活をすっ飛ばして妊活をし始める。……なんで相手が俺なんだよ!
**ムーンライトノベルにも掲載しております**
【完結】完璧アルファな推し本人に、推し語りするハメになったオレの顛末
竜也りく
BL
物腰柔らか、王子様のように麗しい顔、細身ながら鍛えられた身体、しかし誰にも靡かないアルファの中のアルファ。
巷のお嬢さん方を骨抜きにしているヴァッサレア公爵家の次男アルロード様にオレもまたメロメロだった。
時に男友達に、時にお嬢さん方に混ざって、アルロード様の素晴らしさを存分に語っていたら、なんとある日ご本人に聞かれてしまった。
しかも「私はそういう人の心の機微が分からなくて困っているんだ。これからも君の話を聞かせて欲しい」と頼まれる始末。
どうやら自分の事を言われているとはこれっぽっちも思っていないらしい。
そんなこんなで推し本人に熱い推し語りをする羽目になって半年、しかしオレも末端とはいえど貴族の一員。そろそろ結婚、という話もでるわけで見合いをするんだと話のついでに言ったところ……
★『小説家になろう』さんでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる