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第三部:兵糧戦線、前進!
第三十二話:行軍の負担、骨身に染みる汁
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武藤家の大軍は、戦場を目指し、厳しい冬の道を一歩ずつ進んでいた。
連日の行軍は、兵士たちの体に容赦なく負担をかけていた。
腹を空かせ(第26話)、寒さに震え(第28話)、病の影に怯える(第30話)だけでなく、彼らは物理的な疲労にも苛まれていたのだ。
「ああ……
足がきしきし言うぜ……」
「腰も、肩もずしりと重い……」
兵士たちは互いにそう訴え合った。
毎日何里も歩き続け、重い武具を担ぐ。
地面の凹凸は足裏を痛めつけ、関節にはごりごりと負担がかかる。
単なる疲れではない。
それは、体の「骨」や「筋」にまで染み渡るような、深い疲労だった。
食事でカロリーを補給しても、この体の芯からのだるさと痛みが消えるわけではない。
彼らには、体を作り、補強するような、特別な糧が必要だった。
千兵衛は、第二師団の兵糧責任者として、兵士たちの様子を見て回っていた。
彼らの歩き方、顔色、そして休息中に体をもみほぐしている様子。
それは、飢えや病とはまた違う、行軍特有の疲労だ。
このままでは、兵士たちは戦場にたどり着く前に、体を壊してしまうかもしれない。
千兵衛は考えた。
疲労を回復させ、体を内側から強くするもの。
昔から、骨やすじを食べると体に良いと言われている。
しかし、行軍中に貴重な肉の塊を兵士に与えることはできない。
だが、肉を切り分けた後に残る「骨」や、硬くて食べられない「筋」はどうだろう?
それらは、普段は捨てられてしまうか、せいぜい出汁を取るくらいだ。
しかし、そこには、きっと兵士たちの体を立て直す「力」が宿っているはずだ。
千兵衛は、備蓄の中から、肉や魚の加工で出た大量の骨や、硬いすじ肉の切れ端を集めさせた。
それらは、他の役人たちが見向きもしないような、文字通りの粗末な残骸だ。
しかし、千兵衛にはそれが、兵士たちの疲弊した体を癒やす宝に見えた。
野営地での夕食準備の時間、千兵衛は大きな釜を用意させた。
燃料は貴重だが、この滋養汁を作るためには、火をじっくりと使う必要がある。
釜に水を張り、集めた骨やすじ肉、そして手に入る根菜の切れ端や、滋養があると言われる野草の根などを加える。
強火で一度沸騰させた後、弱火にして蓋をする。
コトコト…と、静かな音が続く。
他の炊事場では、干飯を茹でる湯気がもくもくと立ち上っているが、千兵衛の釜からは、違う種類の香りがふわりと漂い始めた。
長時間煮込むことで、骨やすじから旨味と栄養がじわりと染み出してくるのだ。
根菜や野草も、その力を汁の中に溶け込ませていく。
香り高い、滋養を感じさせる匂いだ。
味付けは、シンプルに塩と、もしあれば味噌を少量。
素材本来の味を活かす。
それは、単なる塩水ではない。
骨やすじから溶け出した、ゼラチン質のような、体の芯を作る力を含んだ汁だ(現代的な知識だが、当時は経験的に知られていただろう)。
煮込みが始まって数刻。
釜からは、単なる煮込みとは違う、深みのある、こうばしい香りが野営地の空気に満ちていく。
調理人たちは、その香りに気づき、千兵衛の釜を見やる。
その時、井上治部少輔が炊事場を見回りにやってきた。
彼は、各釜の様子をぴしゃりぴしゃりと確認していく。
千兵衛の釜の前で、井上は足を止めた。
立ち上る香りをくんくんと嗅ぎ、眉をひそめる。
「これは、一体何を煮ておるのだ、伊吹殿?」
井上は冷ややかな声で問い詰めた。
「この香り……
骨か?
残飯を煮ておるのか!?」
井上は、千兵衛の釜の中を覗き込み、眉間の皺をさらに深くした。
骨やすじ、そして根菜の切れ端といった、普段は顧みられない材料ばかりだ。
彼は、これを兵士に与えるなど、正気の沙汰ではないと思ったのだろう。
「井上様、これは骨と根菜の滋養汁にございます」
千兵衛は、落ち着いた声で答えた。
「連日の行軍で、兵士たちの体は骨の髄まで疲弊しております。
骨やすじには、体を強くし、疲労を回復させる力がございます。
これを長時間煮込むことで、その力を汁に移し、兵士たちの骨身を補強し、行軍の負担を和らげるのです。
普段は捨てられる部位ですが、このように活用すれば、貴重な糧となります」
千兵衛は、この滋養汁が単なる「骨を煮た水」ではなく、兵士たちの体を立て直すための、科学的(当時なりの経験則)に裏打ちされた食事であることを説明した。
しかし、井上は千兵衛の説明に鼻で笑うように答えた。
「馬鹿馬鹿しい!
病は薬で、疲労は休息で癒やすものだ!
骨を煮たところで、飢えや疲れが癒えるものか!
それに、これほど長時間火を使うとは、燃料の無駄だ!
兵士には、腹持ちの良い固形物こそ必要なのだ。
貴様の迷信染みた料理は、資材の浪費に過ぎぬ!」
井上は、千兵衛の論を全く受け付けない。
彼にとって、千兵衛のいくさ飯は、非効率で、非科学的(当時なりの考え)であり、自身の考える合理性からかけ離れている。
彼は、千兵衛を「無駄遣いをする異端者」と断罪した。
「いいか、伊吹殿。
兵糧は効率と実利が全てだ。
貴様のそのような得体の知れぬ汁物に、貴重な燃料と時間を費やすことは、今後一切認めぬ!」
井上はぴしゃりと言い放ち、千兵衛に背を向けた。
井上が去った後も、千兵衛はしばらくその場に立ち尽くしていた。
井上治部少輔という壁は、以前にも増して高くなっている。
彼の考え方は、千兵衛のいくさ飯の根幹を否定する。
しかし、千兵衛は諦めなかった。
彼は、釜から立ち上る滋養汁の香りを嗅いだ。
この汁には、確かに力がある。
兵士たちの疲弊した体に、骨身に染みるような温もりと滋養を与える力だ。
夕食時、出来上がった滋養汁は、兵士たちの飯と共に配られた。
皆、いつもと違う香りの汁に興味を示す。
一口すすると、その深みのある味に驚きの表情を見せた。
長時間の煮込みから生まれた、濃厚な旨味だ。
温かい汁が、冷え切った体を内側からじんわりと温める。
そして、骨身に染み渡るような滋養が、疲労を少しだけ和らげてくれるような気がした。
「おお……美味え!」
「なんだ、この汁は!」
「体が温まる!」
兵士たちの顔に、安堵と感謝の色が浮かんだ。
井上治部少輔は認めなくとも、兵士たちの体は正直だ。
この骨と根菜の滋養汁は、行軍による物理的な疲労という新たな敵と戦うための、千兵衛の答えだった。
捨てられるはずの骨から力を引き出し、兵士たちの体を内側から補強する。
しかし、井上治部少輔の妨害はこれからさらに厳しくなるだろう。
燃料の制限、資材の制限。
千兵衛は、飢餓、病、寒さ、疲労といった様々な困難に加え、この強力なライバルとの戦いを強いられる。
【今回のいくさ飯】
『行軍の疲労を癒やす、骨と根菜の滋養汁』
肉や魚の加工で出た骨やすじ肉、根菜などを長時間コトコトと煮込んで作った汁物。
普段は捨てられる部位から、旨味とゼラチン質などの滋養を引き出す。
行軍による骨身の疲労を和らげ、関節や筋を補強する効果(伝統的な知恵に基づく)が期待される。
温かく、滋味深い味わいで、兵士の体力を内側から支える。
(現代の鶏がらスープ、豚骨スープ、ポタージュ。疲労回復、コラーゲン摂取)
連日の行軍は、兵士たちの体に容赦なく負担をかけていた。
腹を空かせ(第26話)、寒さに震え(第28話)、病の影に怯える(第30話)だけでなく、彼らは物理的な疲労にも苛まれていたのだ。
「ああ……
足がきしきし言うぜ……」
「腰も、肩もずしりと重い……」
兵士たちは互いにそう訴え合った。
毎日何里も歩き続け、重い武具を担ぐ。
地面の凹凸は足裏を痛めつけ、関節にはごりごりと負担がかかる。
単なる疲れではない。
それは、体の「骨」や「筋」にまで染み渡るような、深い疲労だった。
食事でカロリーを補給しても、この体の芯からのだるさと痛みが消えるわけではない。
彼らには、体を作り、補強するような、特別な糧が必要だった。
千兵衛は、第二師団の兵糧責任者として、兵士たちの様子を見て回っていた。
彼らの歩き方、顔色、そして休息中に体をもみほぐしている様子。
それは、飢えや病とはまた違う、行軍特有の疲労だ。
このままでは、兵士たちは戦場にたどり着く前に、体を壊してしまうかもしれない。
千兵衛は考えた。
疲労を回復させ、体を内側から強くするもの。
昔から、骨やすじを食べると体に良いと言われている。
しかし、行軍中に貴重な肉の塊を兵士に与えることはできない。
だが、肉を切り分けた後に残る「骨」や、硬くて食べられない「筋」はどうだろう?
それらは、普段は捨てられてしまうか、せいぜい出汁を取るくらいだ。
しかし、そこには、きっと兵士たちの体を立て直す「力」が宿っているはずだ。
千兵衛は、備蓄の中から、肉や魚の加工で出た大量の骨や、硬いすじ肉の切れ端を集めさせた。
それらは、他の役人たちが見向きもしないような、文字通りの粗末な残骸だ。
しかし、千兵衛にはそれが、兵士たちの疲弊した体を癒やす宝に見えた。
野営地での夕食準備の時間、千兵衛は大きな釜を用意させた。
燃料は貴重だが、この滋養汁を作るためには、火をじっくりと使う必要がある。
釜に水を張り、集めた骨やすじ肉、そして手に入る根菜の切れ端や、滋養があると言われる野草の根などを加える。
強火で一度沸騰させた後、弱火にして蓋をする。
コトコト…と、静かな音が続く。
他の炊事場では、干飯を茹でる湯気がもくもくと立ち上っているが、千兵衛の釜からは、違う種類の香りがふわりと漂い始めた。
長時間煮込むことで、骨やすじから旨味と栄養がじわりと染み出してくるのだ。
根菜や野草も、その力を汁の中に溶け込ませていく。
香り高い、滋養を感じさせる匂いだ。
味付けは、シンプルに塩と、もしあれば味噌を少量。
素材本来の味を活かす。
それは、単なる塩水ではない。
骨やすじから溶け出した、ゼラチン質のような、体の芯を作る力を含んだ汁だ(現代的な知識だが、当時は経験的に知られていただろう)。
煮込みが始まって数刻。
釜からは、単なる煮込みとは違う、深みのある、こうばしい香りが野営地の空気に満ちていく。
調理人たちは、その香りに気づき、千兵衛の釜を見やる。
その時、井上治部少輔が炊事場を見回りにやってきた。
彼は、各釜の様子をぴしゃりぴしゃりと確認していく。
千兵衛の釜の前で、井上は足を止めた。
立ち上る香りをくんくんと嗅ぎ、眉をひそめる。
「これは、一体何を煮ておるのだ、伊吹殿?」
井上は冷ややかな声で問い詰めた。
「この香り……
骨か?
残飯を煮ておるのか!?」
井上は、千兵衛の釜の中を覗き込み、眉間の皺をさらに深くした。
骨やすじ、そして根菜の切れ端といった、普段は顧みられない材料ばかりだ。
彼は、これを兵士に与えるなど、正気の沙汰ではないと思ったのだろう。
「井上様、これは骨と根菜の滋養汁にございます」
千兵衛は、落ち着いた声で答えた。
「連日の行軍で、兵士たちの体は骨の髄まで疲弊しております。
骨やすじには、体を強くし、疲労を回復させる力がございます。
これを長時間煮込むことで、その力を汁に移し、兵士たちの骨身を補強し、行軍の負担を和らげるのです。
普段は捨てられる部位ですが、このように活用すれば、貴重な糧となります」
千兵衛は、この滋養汁が単なる「骨を煮た水」ではなく、兵士たちの体を立て直すための、科学的(当時なりの経験則)に裏打ちされた食事であることを説明した。
しかし、井上は千兵衛の説明に鼻で笑うように答えた。
「馬鹿馬鹿しい!
病は薬で、疲労は休息で癒やすものだ!
骨を煮たところで、飢えや疲れが癒えるものか!
それに、これほど長時間火を使うとは、燃料の無駄だ!
兵士には、腹持ちの良い固形物こそ必要なのだ。
貴様の迷信染みた料理は、資材の浪費に過ぎぬ!」
井上は、千兵衛の論を全く受け付けない。
彼にとって、千兵衛のいくさ飯は、非効率で、非科学的(当時なりの考え)であり、自身の考える合理性からかけ離れている。
彼は、千兵衛を「無駄遣いをする異端者」と断罪した。
「いいか、伊吹殿。
兵糧は効率と実利が全てだ。
貴様のそのような得体の知れぬ汁物に、貴重な燃料と時間を費やすことは、今後一切認めぬ!」
井上はぴしゃりと言い放ち、千兵衛に背を向けた。
井上が去った後も、千兵衛はしばらくその場に立ち尽くしていた。
井上治部少輔という壁は、以前にも増して高くなっている。
彼の考え方は、千兵衛のいくさ飯の根幹を否定する。
しかし、千兵衛は諦めなかった。
彼は、釜から立ち上る滋養汁の香りを嗅いだ。
この汁には、確かに力がある。
兵士たちの疲弊した体に、骨身に染みるような温もりと滋養を与える力だ。
夕食時、出来上がった滋養汁は、兵士たちの飯と共に配られた。
皆、いつもと違う香りの汁に興味を示す。
一口すすると、その深みのある味に驚きの表情を見せた。
長時間の煮込みから生まれた、濃厚な旨味だ。
温かい汁が、冷え切った体を内側からじんわりと温める。
そして、骨身に染み渡るような滋養が、疲労を少しだけ和らげてくれるような気がした。
「おお……美味え!」
「なんだ、この汁は!」
「体が温まる!」
兵士たちの顔に、安堵と感謝の色が浮かんだ。
井上治部少輔は認めなくとも、兵士たちの体は正直だ。
この骨と根菜の滋養汁は、行軍による物理的な疲労という新たな敵と戦うための、千兵衛の答えだった。
捨てられるはずの骨から力を引き出し、兵士たちの体を内側から補強する。
しかし、井上治部少輔の妨害はこれからさらに厳しくなるだろう。
燃料の制限、資材の制限。
千兵衛は、飢餓、病、寒さ、疲労といった様々な困難に加え、この強力なライバルとの戦いを強いられる。
【今回のいくさ飯】
『行軍の疲労を癒やす、骨と根菜の滋養汁』
肉や魚の加工で出た骨やすじ肉、根菜などを長時間コトコトと煮込んで作った汁物。
普段は捨てられる部位から、旨味とゼラチン質などの滋養を引き出す。
行軍による骨身の疲労を和らげ、関節や筋を補強する効果(伝統的な知恵に基づく)が期待される。
温かく、滋味深い味わいで、兵士の体力を内側から支える。
(現代の鶏がらスープ、豚骨スープ、ポタージュ。疲労回復、コラーゲン摂取)
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