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金のゆくへ
黄昏の国家41
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オーイックス軍事確定委員会、理事、磯部圭太は少し考えてから、一言リュクスタに正した。
「リュクスタ。この話は誰か、第三者を置いての会話だったのでしょうか」
それはないと、リュクスタは答えた。
そもそもネットワークが広がっている世界で誰がおろうと、電子メモや記憶バイアスに登録されている。
高沢は裏があると思い磯部へ逆に問いた。
「磯部理事、これだけの情報網があるがその他にも対があると…」
少し考えこんでから磯部は喋りだした。
「仮にネットや電脳空間、電子メモ、記憶バイアス等、その他の物を全く関与する事が無いデバイス。これが存在していたとしたら…」
リュクスタは顎を撫でながら考えた。「!そうか!テープレコーダーか!」
充分あり得る話だ。これならネットワークやジャミングに掛からない。
それだけに改ざんする事も無いはずなので、決定的な証拠になりうる。
すれば、我がオーイックスは三十億で川崎の案に乗った事になるのか。
やはり川崎の方が一枚も二枚も上だったといういうとこか。
「スマン、私が気を付けなければいけない部分だった。三十億の代償は、私の給与から月々に引いて貰う事にしよう」
吉江がその意見に異論を唱えた。
「リュクスタ、今回の話はオーイックスそのものの重要な内容です。おひとりが抱え込む事はありません」
しかし、磯部がそれに反論する。「確かに一個人が背負う責任とは思いませんが、油断があったのも確かです」
「そこで先程、機密隊の尾本リーダーと話をしたのですが、多分、議員が順番にリュクスタと会う手立てを考えてくると思われます。その度にテープレコーダーを持ち出して、三十億の金銭を請求してくると、そのような内容です」
議員のドミノか。考えられる。
IRの件で虫のように纏(まと)わり付いてくるという訳か。
もし、彼らが言う様にそのような実態になった場合、機密隊に行動命令を出す可能性もある。
しかし、それではどこの組織が動いたか、一目瞭然だな。そう考えたが高沢の別件組織を立ち上げて、行動させることも可能である。
尾本リーダはある新興国の名前を出した。「タイド民主主義共和国というのが我が
オーイックスに親和的です」
リュクスタはその国の事に反応した。
「まさか、イリーガルを使うというのか」
尾本リーダは首を縦に振った。
『暗殺』この言葉が高沢の心を締め付ける。
第三国を使用して、しかも議員を闇に葬るのか。
これではテロ行為に手を染める事になるのではないか。
その事を定位して尾本と他伝えると、尾本は意外な事を言い出した。
「リュクスタ、現状、第三国を使い暗殺を目論んでも、その価値はあります」
リュクスタが言葉を挟そうもとしたが、それを遮るように「我がオーイックスは準日本政府の傍らです。恐れる事は無いと思います」
尾本の言葉に思わず、ハッとした。
向こうが攻めてきている事に、それを甘んじて受け入れる事は無い。その事を忘れていた。
眼には眼を、だ。卑劣な判断でオーイックスを貶める連中に何を遠慮するか。
同じ日本政府の末端に位置するオーイックスが、日本政府の腐敗しきった連中に弄ばれる状況なのだ。
「判った、尾本が言わんとする事は、良く判った」
尾本は瞼を一瞬閉じて、「では、準備に入ります」
高沢はスマンと一言をいって機密隊に、それらを任せる事とした。
ギーグまとめ役、秋かおりリーダーが意見を求めた。
「リュクスタ、こちらでは機密隊を援護する方法があります。ギーグ隊がネットワークから日本政府の根幹に侵入を心見ます」
「判った、逐一報告を頼む」
今回の会議では反対派が幾つか意見を述べたが、機密隊とギーグの行動に対して、納得までとはいかなくとも、それ以上の対策が無いのが現状で、鞘を納めるに至った。
日本政府も慌ただしく動き出していた。
川崎が他の議員を通じて、オーイックスに額の金を引き出す、云わば”打出の小槌”扱いされている状況であった。
内田海斗外務大臣と佐名木達也国防大臣が「その話は本当かね」寄り添ってくるのは議員だけではない。
空自の市川修三参謀総長が「川崎副総理、それは我が隊、それにつけても多額の費用を必要とする我々にも特権が与えられる、ということですか」
川崎は勝ち誇った顔を歪め乍ら「その通りだよ、市川参謀総長」
瞬く間に衆院、参院、自衛軍の中に流れて行った。
「リュクスタ。この話は誰か、第三者を置いての会話だったのでしょうか」
それはないと、リュクスタは答えた。
そもそもネットワークが広がっている世界で誰がおろうと、電子メモや記憶バイアスに登録されている。
高沢は裏があると思い磯部へ逆に問いた。
「磯部理事、これだけの情報網があるがその他にも対があると…」
少し考えこんでから磯部は喋りだした。
「仮にネットや電脳空間、電子メモ、記憶バイアス等、その他の物を全く関与する事が無いデバイス。これが存在していたとしたら…」
リュクスタは顎を撫でながら考えた。「!そうか!テープレコーダーか!」
充分あり得る話だ。これならネットワークやジャミングに掛からない。
それだけに改ざんする事も無いはずなので、決定的な証拠になりうる。
すれば、我がオーイックスは三十億で川崎の案に乗った事になるのか。
やはり川崎の方が一枚も二枚も上だったといういうとこか。
「スマン、私が気を付けなければいけない部分だった。三十億の代償は、私の給与から月々に引いて貰う事にしよう」
吉江がその意見に異論を唱えた。
「リュクスタ、今回の話はオーイックスそのものの重要な内容です。おひとりが抱え込む事はありません」
しかし、磯部がそれに反論する。「確かに一個人が背負う責任とは思いませんが、油断があったのも確かです」
「そこで先程、機密隊の尾本リーダーと話をしたのですが、多分、議員が順番にリュクスタと会う手立てを考えてくると思われます。その度にテープレコーダーを持ち出して、三十億の金銭を請求してくると、そのような内容です」
議員のドミノか。考えられる。
IRの件で虫のように纏(まと)わり付いてくるという訳か。
もし、彼らが言う様にそのような実態になった場合、機密隊に行動命令を出す可能性もある。
しかし、それではどこの組織が動いたか、一目瞭然だな。そう考えたが高沢の別件組織を立ち上げて、行動させることも可能である。
尾本リーダはある新興国の名前を出した。「タイド民主主義共和国というのが我が
オーイックスに親和的です」
リュクスタはその国の事に反応した。
「まさか、イリーガルを使うというのか」
尾本リーダは首を縦に振った。
『暗殺』この言葉が高沢の心を締め付ける。
第三国を使用して、しかも議員を闇に葬るのか。
これではテロ行為に手を染める事になるのではないか。
その事を定位して尾本と他伝えると、尾本は意外な事を言い出した。
「リュクスタ、現状、第三国を使い暗殺を目論んでも、その価値はあります」
リュクスタが言葉を挟そうもとしたが、それを遮るように「我がオーイックスは準日本政府の傍らです。恐れる事は無いと思います」
尾本の言葉に思わず、ハッとした。
向こうが攻めてきている事に、それを甘んじて受け入れる事は無い。その事を忘れていた。
眼には眼を、だ。卑劣な判断でオーイックスを貶める連中に何を遠慮するか。
同じ日本政府の末端に位置するオーイックスが、日本政府の腐敗しきった連中に弄ばれる状況なのだ。
「判った、尾本が言わんとする事は、良く判った」
尾本は瞼を一瞬閉じて、「では、準備に入ります」
高沢はスマンと一言をいって機密隊に、それらを任せる事とした。
ギーグまとめ役、秋かおりリーダーが意見を求めた。
「リュクスタ、こちらでは機密隊を援護する方法があります。ギーグ隊がネットワークから日本政府の根幹に侵入を心見ます」
「判った、逐一報告を頼む」
今回の会議では反対派が幾つか意見を述べたが、機密隊とギーグの行動に対して、納得までとはいかなくとも、それ以上の対策が無いのが現状で、鞘を納めるに至った。
日本政府も慌ただしく動き出していた。
川崎が他の議員を通じて、オーイックスに額の金を引き出す、云わば”打出の小槌”扱いされている状況であった。
内田海斗外務大臣と佐名木達也国防大臣が「その話は本当かね」寄り添ってくるのは議員だけではない。
空自の市川修三参謀総長が「川崎副総理、それは我が隊、それにつけても多額の費用を必要とする我々にも特権が与えられる、ということですか」
川崎は勝ち誇った顔を歪め乍ら「その通りだよ、市川参謀総長」
瞬く間に衆院、参院、自衛軍の中に流れて行った。
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