15 / 30
有効期限
しおりを挟む
「どうして一駅先まで歩くんですか?」
ほら、また戻ってきたよ。芽衣ちゃんは、校門を出た辺りでまたこの質問をした。
「どうしてって・・・。遼悠、どうして?」
僕はもう、こうするしかなかった。遼悠に聞くしか。
「瀬那と話したいからだよ。」
うっわ。ちょっとだけドキっとしちゃったよ。
「お二人仲良いんですね。」
それしか言うことがないようだ。
「こいつは俺のモノだから。」
遼悠はそう言うと、僕の首に腕を絡めた。
「え?どういう事ですか?」
芽衣ちゃんが聞く。そりゃそうだ。
「あ、あのね、春の甲子園に連れて行ったら、何でも言うこと聞くっていう賭け、みたいな?」
僕があたふたしながら言い訳すると、芽衣ちゃんは、
「なるほど、そういうことだったんですね!」
合点がいったみたいだった。
「その賭け、いつまで有効なんですか?」
「え?」
考えてなかった。そうだよな、一度の賭けに勝ったからって、ずっと強要するのはおかしいよな。
「そりゃあ、夏の甲子園の予選までじゃないかな?」
僕はそう言って、遼悠を見た。遼悠は、珍しく驚いた顔をしている。ちょっと面白い。
「なら、夏の甲子園に連れて行ったら、その後もずーっと俺のモノだな?」
「はいはい。でも夏はそう簡単じゃないよ。」
「分かってるよ。」
夏は出場校も多いし、各校力の入れ具合も違う。
それにしても、「俺のモノ」と言ったって、結局一緒に帰っているだけだ。学校では同じクラスなのに、休み時間に一緒に過ごすわけでもない。キスしたのだって、あの一度きりだし・・・。まさか、してみたら気持ち悪かったとか?それって意外とショックだな。
それなら、なぜ一緒に帰りたがるんだ?もしかして、友達が欲しいだけ?
「なあ、そもそも俺のモノって何だ?つまり、友達になって欲しいって事なのか?それなら、賭けとか要らないだろ?」
僕がそう言ったが、遼悠はきゅっと口を結んだだけで、何も言わなかった。
そのうち、例の公園の前を通りかかった。キスをした公園。
「なあ、もしかして、あの時・・・良くなかったの?」
僕が小声で言うと、遼悠は横目で僕を見て、それから僕の向こうにある公園の方をちらっと見た。
「いや。」
「でも、あれっきりしないじゃん。」
「・・・して欲しいのか?」
「ち、違うよ!」
芽衣ちゃんは、ちょっと離れて歩いていた。なので、僕たちは小声でやりとりしているのだ。
「賭けでああいう事するのは、違うなーと思ったんだよ。するなら、ちゃんと・・・。」
そこで、遼悠は言葉を切った。
「ちゃんと、何?」
「どうしたんですか?」
芽衣ちゃんが僕たちの会話に気づいて近づいてきたので、その話は立ち消えになった。ちゃんと、なんだろう?
ほら、また戻ってきたよ。芽衣ちゃんは、校門を出た辺りでまたこの質問をした。
「どうしてって・・・。遼悠、どうして?」
僕はもう、こうするしかなかった。遼悠に聞くしか。
「瀬那と話したいからだよ。」
うっわ。ちょっとだけドキっとしちゃったよ。
「お二人仲良いんですね。」
それしか言うことがないようだ。
「こいつは俺のモノだから。」
遼悠はそう言うと、僕の首に腕を絡めた。
「え?どういう事ですか?」
芽衣ちゃんが聞く。そりゃそうだ。
「あ、あのね、春の甲子園に連れて行ったら、何でも言うこと聞くっていう賭け、みたいな?」
僕があたふたしながら言い訳すると、芽衣ちゃんは、
「なるほど、そういうことだったんですね!」
合点がいったみたいだった。
「その賭け、いつまで有効なんですか?」
「え?」
考えてなかった。そうだよな、一度の賭けに勝ったからって、ずっと強要するのはおかしいよな。
「そりゃあ、夏の甲子園の予選までじゃないかな?」
僕はそう言って、遼悠を見た。遼悠は、珍しく驚いた顔をしている。ちょっと面白い。
「なら、夏の甲子園に連れて行ったら、その後もずーっと俺のモノだな?」
「はいはい。でも夏はそう簡単じゃないよ。」
「分かってるよ。」
夏は出場校も多いし、各校力の入れ具合も違う。
それにしても、「俺のモノ」と言ったって、結局一緒に帰っているだけだ。学校では同じクラスなのに、休み時間に一緒に過ごすわけでもない。キスしたのだって、あの一度きりだし・・・。まさか、してみたら気持ち悪かったとか?それって意外とショックだな。
それなら、なぜ一緒に帰りたがるんだ?もしかして、友達が欲しいだけ?
「なあ、そもそも俺のモノって何だ?つまり、友達になって欲しいって事なのか?それなら、賭けとか要らないだろ?」
僕がそう言ったが、遼悠はきゅっと口を結んだだけで、何も言わなかった。
そのうち、例の公園の前を通りかかった。キスをした公園。
「なあ、もしかして、あの時・・・良くなかったの?」
僕が小声で言うと、遼悠は横目で僕を見て、それから僕の向こうにある公園の方をちらっと見た。
「いや。」
「でも、あれっきりしないじゃん。」
「・・・して欲しいのか?」
「ち、違うよ!」
芽衣ちゃんは、ちょっと離れて歩いていた。なので、僕たちは小声でやりとりしているのだ。
「賭けでああいう事するのは、違うなーと思ったんだよ。するなら、ちゃんと・・・。」
そこで、遼悠は言葉を切った。
「ちゃんと、何?」
「どうしたんですか?」
芽衣ちゃんが僕たちの会話に気づいて近づいてきたので、その話は立ち消えになった。ちゃんと、なんだろう?
0
あなたにおすすめの小説
真面目学級委員がファッティ男子を徹底管理した結果⁉
小池 月
BL
☆ファッティ高校生男子<酒井俊>×几帳面しっかり者高校男子<風見凛太朗>のダイエットBL☆
晴青高校二年五組の風見凛太朗は、初めて任された学級委員の仕事を責任を持ってこなすために日々頑張っている。
そんなある日、ホームルームで「若者のメタボ」を注意喚起するプリントが配られた。するとクラス内に「これって酒井の事じゃん」と嘲笑が起きる。
クラスで一番のメタボ男子(ファッティ男子)である酒井俊は気にした風でもないが、これがイジメに発展するのではないかと心配する凛太朗は、彼のダイエットを手伝う決意をする。だが、どうやら酒井が太っているのには事情がありーー。
高校生活の貴重なひと時の中に、自分を変える出会いがある。輝く高校青春BL☆
青春BLカップ参加作品です!ぜひお読みくださいませ(^^♪
お気に入り登録・感想・イイネ・投票(BETボタンをポチ)などの応援をいただけると大変嬉しいです。
9/7番外編完結しました☆
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話
みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。
数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
高塚くんと森くん
うりぼう
BL
顔だけが取り柄の高塚くん。
ごくごく普通の高校生の森くん。
「好きなんだ、オレと付き合って」
「え、嫌だ」
そこから始まる二人のお話。
基本一話完結。
本編完結済み
随時小話更新予定です。
※BL
※受け大好き
※攻め半分変態
※R15というほどR15表現はありません
全寮制男子高校 短編集
天気
BL
全寮制男子高校 御影学園を舞台に
BL短編小説を書いていきます!
ストーリー重視のたまにシリアスありです。
苦手な方は避けてお読みください!
書きたい色んな設定にチャレンジしていきます!
天使から美形へと成長した幼馴染から、放課後の美術室に呼ばれたら
たけむら
BL
美形で天才肌の幼馴染✕ちょっと鈍感な高校生
海野想は、保育園の頃からの幼馴染である、朝川唯斗と同じ高校に進学した。かつて天使のような可愛さを持っていた唯斗は、立派な美形へと変貌し、今は絵の勉強を進めている。
そんなある日、数学の補習を終えた想が唯斗を美術室へと迎えに行くと、唯斗はひどく驚いた顔をしていて…?
※1話から4話までは別タイトルでpixivに掲載しております。続きも書きたくなったので、ゆっくりではありますが更新していきますね。
※第4話の冒頭が消えておりましたので直しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる