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しおりを挟む「ここの唐揚げ定食有名ですよね!」
「うん。俺もここに来たらいつもそれ頼んでるよ。」
俺と太陽は唐揚げ定食が有名な三石食堂に来ている。
(本当は……田中食堂に行こうと思ったけど……)
「珍しく田中食堂混んでましたよね~いつもはガラガラなのに~」
「残念だね……」
俺はそう言い、お通しで出されてる水を一気に飲む。
「でも……傷つかなくてよかったかな……」
「キズ?」
「……なんでもない。」
本当は太陽にも気づいてほしい。
俺がこんなに苦しんでることを理解してほしい。
(でも……俺と春馬が付き合ってるって知られたらきっと引くよな………)
部下にこんな話を相談すること自体、俺は間違えてる。
(結衣に相談しようかな………)
「あれ、あの人って………」
「?」
太陽が窓の外を見つめている。
気になって俺も太陽の視線を移してみると
そこには春馬と女がいた。
「うわー、あそこの店って有名なイタリアンの店ですよね!デートってこと?!春馬先輩と美香ちゃんが?!!」
「…………っ」
(本当に春馬なのか……?)
田中食堂に行くって言ってたのに……あれは、嘘?
それに……俺とはこんな店、行ったことないのに……なんで、美香と行くの……?
「……大輔パイセン?」
「あ……ああ………」
気持ち悪い
頭に血が回らない
(ほんとうに うわき してるの …… ?)
俺と、付き合ってるのに ?
「っ!」
窓越しで はるま と 目が あった
驚いた様子をする春馬が俺をみた瞬間に
美香と 手を 繋いで
「………え」
俺とは 繋いだことのない 手で 他の 女と 手ヲ ツナイデ
ニゲタ
「………………」
「顔、真っ青ですよ……?もしかして…先輩、春馬先輩と美香を見たせいですか?」
「…………」
「っ?!」
俺が 太陽を みた瞬間に こいつも 驚いた ような顔を した
「………はるま……みか……」
「先輩、話してください。」
「…………」
こいつに話して何か変わるのか
俺のこと、何も知らないくせに俺の心に寄り添おうとするなよ
「……俺と春馬、付き合ってるんだよね。」
「…………え」
ほら、やっぱり引いた顔をする。
気持ち悪いって顔してる。
「でも……もう、いいよ。春馬の近くにいたくない。こんな職場にもいたくない。」
「……先輩はどうするんですか?」
「………別れる。」
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