何故か転生?したらしいので【この子】を幸せにしたい。

くらげ

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第一章

弟?と遭遇しました

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それからの俺は、大忙しだった。
身体の回復の為の栄養バッチリの食事を三食に、栄養満点のおやつも食べよく寝て勉強をした後は、軽いストレッチをして、毎晩お風呂にも入りそして、身体を労わるように夜寝る前にはマッサージまでしっかりとされると云う健康的で素晴らしい生活を送っていた。

そんな毎日を送っていた俺に数日前、オリヴァーから俺専属執事さんとメイドさんが付く事を知らされた。

そして翌朝…俺の目の前には、2人の男女とオリヴァーが立っていた。

俺専属執事に任命されたのは、オリヴァーの息子さんで人族のアティカスという青年だった。
年齢は、14歳で今までは、執事見習いをしていたとオリヴァーが教えてくれた。
アティカスは、165cmくらいの身長にオリヴァーにそっくりなブラウン色の髪をサイドで1つに縛り纏めた髪型で、目はお母さん似なのかタレ目気味で綺麗な黄金色だった。オリヴァーは、つり目のキリッとしたクールなイケおじという感じだが、アティカスは、爽やかでかっこいい好青年って感じだった。

まじまじとアティカスを見つめながら俺は、ふっと考える。

(あれ?俺の今の身長が、確か105cmくらいだから…え…60cm差?マジで?…うん!やめよう!考えない事にしよう!!仕方がないことだからな!うんうん!大丈夫!大丈夫!!俺まだ成長期だし!多分…その内一気に伸びる…はず!)

そう無理やり納得させ俺は、もう1人の方へと視線を向けた。

専属メイドと任命されたのがマリーという少女だった。
マリーは、兎の獣人でアティカスの1つ上の15歳で、ミルクティー色のロング髪を後ろで三つ編みに纏め目は、淡いピンク色をしていた。頭には、髪と同じ色の少し大きめな兎耳がピンッと真っ直ぐ立っている。身長は、アティカスより少し低い158cm位だろう。くりっと大きくつぶらな瞳をしたとても可愛らしい獣人さんだった。

(初の獣人さんだ!すげぇ!!本物だ…!!すごくもふもふの耳だ!可愛らしい人だな~。だが、やはり俺より、身長が高い。羨ましくなんてないぞ…うん。まだ俺、伸びるし…うん)

とそんな小さい事を考えていると、アティカスは、片手を胸に添え頭を下げるとそれに続きマリーも、両手を前で重ねると頭を下げるた。

「はじめましてルーク様、本日よりルーク様専属執事を務めさせていただきます。アティカスと申します」
「はじめまして~ルーク様。本日よりルーク様の専属メイドを務めさせてもらいます~。マリーと申します」

2人は、顔を上げるそう告げるとじっと何かを探る様な値踏みする様な視線で俺を見つめてくる。
そんな2人に俺は、ただにこりっと微笑みながら2人を見つめ返し告げた。

「うん!今日からよろしくね!アティカスくん、マリーさん!」

2人は、一瞬だけ目を見開き驚いた様な顔をしたが、すぐに2人共優しい笑い頷いてくれた。

それから1週間後─────

今日は、もう日課になりつつあるストレッチをする為、本邸の廊下をアティカスとマリーを連れ歩いていた。

(いや~今日もいい天気だ!ストレッチ日和だな!)

そんなゆるっとした事を考えながら歩いていると、声らしきが聞こえた気がして一瞬、歩みを止めその場に立ち止まる。

「……い」
「……?」

だが、すぐ俺になど話し掛ける奴はいないし関係ないかと思い気にせずまた歩き出そうとした瞬間

「おいって!言ってるだろ!ぼくを無視するな!」
「え…!」

今度は、はっきりとした声が廊下に響く。
驚いた俺は、声がした後ろへゆっくりと振り返るとそこに居たのは、眼鏡を掛けた執事とメイド数人を連れた公爵様と同じ銀髪と綺麗な翡翠色の目持った少年だった。

少年は、俺を睨みつけながら目の前まで近づいてくる。

「ふん…!公爵家の息子であるこのぼくを無視するなんて…のくせに!」
「………」

え?誰ですか?この子…めっちゃ睨んでくるんですけど…目の前にいる少年は、ビシッと俺を指さし見下した様な態度で話しかけてくる。
110~115cmくらいの身長に、長い銀髪を後ろに1つに纏め、今は何故か苛立っている為か少し目が、つり目になっているが綺麗な翡翠色をした綺麗な顔立ちをした少年は、とても高級そうな衣服を身に着けている。

(あれ?…驚きのあまり聞き流しそうになったけど、この子今…お父様って言ってたよな?それに、公爵と同じ髪と目の色…って事はもしかして…この子)

「えっと……もしかして……」
「ルーク様、公爵様のご子息様のサイラス様で御座います。そして、ルーク様の弟君で御座いますよ」

アティカスが、俺にそっと小声で教えてくれる。

(はい!確定!!公爵様の息子だ!)

そして、母違いの弟サイラスだった。
俺は驚きまじまじとサイラスを見つめる。

(確か5、6歳くらいだったか?え?俺の身長…五歳にも負けるのか…クソッ!)

なんて、考えているとサイラスが更に告げる。

「ぼくは、《化け物》のお前などが兄など絶対に認めないからな!このルーゼント公爵家にお前のような《化け物》相応しくないんだ!お父様は、お優しいからしょうがなく認めてここに置いてくれているが、変な勘違いするなよ!《化け物》め!」
「………」

サイラスが、色々と俺に喚き散らかしている後ろでは、執事は冷たく蔑んだ目で俺を睨み、メイド達も俺を見下したようにくすくすと笑っていた。

(うわぁー感じ悪いな…こいつら…)

これ迄も散々言われ続けた言葉だし、まだ優しい方だな~なんて特に怒りも悲しみもなく平然サイラスを見つめながら聞いているとアティカスくんとマリーが、俺をサイラスから守る様にサッと俺の前に出たら。

「え…」
「サイラス様!その様な事をお言いになるのは、おやめ下さい」
「そうですわ!ルーク様は《化け物》では御座いません!」
「─なッ!?!」
「アティカスくん…マリーさん…」

俺を守る様に立つ2人の背中を、じっと見つめる。
その後ろ姿からは、俺を守ろうとする強く優しい想いをひしひしと感じていた。

(マジか…泣きそう…36歳おっさんだけど泣きそう)

「執事とメイドごときが、このぼくに命令するつもりか!《化け物》を《化け物》と呼んで何が悪い!お前たちなんてぼくが、お父様やお母様に言えばすぐクビにできるんだぞ!ふん!覚えていろ…そんな《化け物》を庇った事を後悔させてやるからな!!!」

サイラスは、顔を真っ赤にさせると、大きな声で叫び散らすと踵を返して執事とメイド達を連れ騒がしく去っていった。
俺は、その後ろ姿をただ静かに見つめた。

「ルーク様!ご気分を悪くしたり辛くなったりしていませんか?大丈夫ですか?私が着いていながら、ルーク様をすぐお守りできないなんてあぁーメイド失格です~!」
「すぐにお助けできず申し訳ございません。次からは、何か言われる前にお守り致しますのでご安心ください」

アティカスとマリーは、サイラス達が見えなくなった瞬間、俺の方へ振り向くとマリーは、いつもピンッと立てているうさ耳をぺたりと下げ、両手をあわあわとさせながら眉を八の字にし心配そうに俺を見つめてくる。アティカスは、膝を床に付き俺に目線を合わせながらマリーと同じ様に眉を八の字に下げ申し訳なさそうな顔をしていた。
そんな2人の姿を見た俺は、何が起きたのか理解出来ず一瞬、瞼を数回瞬き理解した次の瞬間には、自然と声を上げて笑った。

「いや…えっと…あは…あははッ!!!!」
「「ルーク様!?!」」
「あはは…っ…ごめ…ごめんなさい!だって嬉しくて…今迄、誰にもこんな風に守ってもらったり心配された事なくて…本当に嬉しくて…」

本当に嬉しいんだ。今俺は─────

この子は、今迄ずっと何もしていないのに嫌われ疎まれ忌み嫌われていた。でも、これからは心から心配して守ってくれる頼もしい2人が、いつも傍に居てくれることがわかった。それがなりより本当に嬉しかった。


ただ…


どうやら俺は、弟に凄く嫌われているらしい。


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