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233 卒業旅行 11
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「夜の楽しみはこれからだろ」
そう言いながら安倍は、トランプを持って一太と晃の部屋へやって来た。後ろについてきた岸田も、ジュースとお菓子の入った袋を手に笑っている。
遠慮なく一つのベッドの上に上がった二人は、二つのベッドの真ん中にある机にそれらを置いた。
戸惑う一太の手を引いて、晃がもう一つのベッドに上がる。
「まくら投げするには枕が少なすぎるからなあ。トランプくらいにしとこうぜ」
「まくら投げ」
「おう。知らねえか? 修学旅行と言えばこれっていう遊びだ」
単語を繰り返した一太に安倍が説明する。
「そうなんだ」
「おう。こうやってな」
そう言うなり、枕が一つ飛んできた。
「わっ」
一太は咄嗟に、顔の前に両手をクロスしてうつむいた。顔には重要な器官が多いし頭の方が硬いから、何か急な飛来物を受けるのは頭の方が被害が少なくて済む。例えそれが柔らかそうな枕だと認識していても、染み付いた習慣通りに体は動いた。だが、ぼすっという音がしても一太に衝撃はなく、恐る恐る顔を上げる。目の前に晃の背中があった。
「いっちゃんに急な攻撃は駄目だ」
「あ、わりい」
そう言いながらも晃は、体にぶつかってベッドの上に落ちた枕と、自分の座っているベッドにあった枕を両手に掴んだ。更に、もう一つ置いてある枕も掴んで一太に渡す。そういえば、何故、一つのベッドに枕は二つずつ置いてあるんだろう?
一太がそう思っているうちに、晃が安倍に向かって両手の枕をぽんぽんと続けざまに投げた。
「ははっ。甘い」
けれど、安倍が二つともを受け止めたのを見て、晃が言った。
「いっちゃん今だ。投げて」
ん? 投げて? これ?
一太は、一旦きょろきょろとしてから、えいっとその枕を両手で投げてみる。二人のように片手で投げるには、サイズが大きいように思ったからだ。それでも、安倍の目の前で枕は落ちた。
「ぶはっ。村瀬、非力」
む、と眉が寄る。非力な訳じゃない。投げ方が、いまいち分からなかっただけだ。
また安倍の手の中の枕が飛んできて、晃が受け止めた。ぽんぽんぽんと三つ。晃は、三つ目は抱えた二つの枕を盾に下に落とした。
「早織、もう一つ」
「はいはい」
「晃くん、貸して。俺にも貸して」
晃の横に並んで座り、一太は手を差し出した。
何度かやればコツは掴めるんじゃないだろうか。安倍がやったように、真似をして手を振り上げて……。そう思ったが、手が小さいからか枕が上手く片手で持ち上がらない。悔しい、と思いながら、また両手で、さっきより勢いをつけて投げてみた。入れ違いにきた枕が、ぼすっと一太の顔に当たる。
「いっちゃん、大丈夫?」
「村瀬くん、大丈夫?」
晃と岸田の心配する声が聞こえたが、枕なんて顔に当たってもちっとも痛くなかった。
痛くない。そう、痛くないのだ。当たっても痛くない。
これは丸っきり遊びで、ただただ楽しいばっかりのもの。
「へへ」
枕が当たってしまったのに、一太は笑ってしまうのを止められなかった。
「痛くない」
「良かった」
「枕だもんね。あー、良かった」
一太の笑顔を見た晃と岸田が、ほっとした声を上げる。
「なんだ、お前ら。村瀬の心配ばっかりしやがって。俺の顔にも村瀬の攻撃が当たってたんだが?」
ん? なんて? 村瀬の攻撃が当たってた?
「やったー」
一太がばんざいして声を上げると、
「おめでとう」
「村瀬くん、すごい」
と、晃と岸田から拍手が沸いた。
「早織?! こっちのチームじゃねえの?」
「あはははは」
うわあ。これ楽しい。
一太は笑顔で、手元の枕をまた安倍に目掛けて投げる。俺ばっかり、という言葉には聞こえない振りをした。岸田さんは実はこっちのチームだから、当てちゃいけない。
その後もしばらく、四つの枕は部屋を飛び交っていた。
修学旅行と言えばこれ、と言われる遊び。なるほど、納得だと一太は思った。
まくら投げの後は、トランプもした。ババ抜きも神経衰弱も七並べも知らない一太に、三人は、遊びながら丁寧にルールを教えてくれた。少々、丁寧過ぎるくらいだったのは、全員が幼児教育過程を履修しているからだろうか。
誰も、そんな事も知らないのかよ、なんて言わない。一太が、誰もが知っているはずのことを知らない事が多いと分かって、接してくれている。でも、知らないんだよなと、わざわざ確認してきたりもしない。
なんて居心地が良いんだろう、と一太は自然と笑顔になった。
おやつもジュースと紙コップも、自由にどうぞと開けて置かれていて、何だかわくわくした。
トランプのゲームはどれも、今日初めて知った一太でも勝てるものだった。ババ抜きは、ババを最後に手に持っていた者の負け。だというのに岸田は、ババが手元にきたり手元から抜けていったりした時に、あ、と言ったり嬉しそうに笑ったりする。そんなことしたら、ババの在り処が丸分かりになるんだけどなあ、と一太は思った。分かると不利なのでは?
安倍も、手元にババがあると、相手に取らせる前に何回もシャッフルするから、持っているなと分かってしまう。晃は、手札を引いても特に様子が変わらないから一番分かりにくく、強かった。じっと三人を観察した一太は、晃の真似をして、何を引いても様子を変えないことにした。心の中では、うわあババ引いちゃったとか、やった、ババを引いてもらえた、とか大騒ぎだったけれど。
「ババ抜き、初めてなんだよね、村瀬くん」
「うん」
「ええー? 強いんだけど? なんで、私たちばかり最弱決定戦やってんの、剛くん?」
「今日は運が無かったんだ。きっとそうだ」
「運は、あんまり関係ない気がする」
運ばかりじゃないと思うけどなあ、と一太が思っていたら、晃もぼそりと呟いた。
「ババ抜きなんて運だろ」
「いやあ。そうでもないよ」
「え? 何? 何が違うの?」
「あのー。岸田さんと安倍くん、ババ持ってるなとか、ババが移動したなとか分かるから、その、取らないようにしやすいというか、何というか」
一太は、言っていいのかなと思いつつ、気付いたことを言ってみた。
「え? そうなの?」
「いや。俺は早織ほど表に出てないはずだ」
「え? 剛くんも私のに気付いてたの? 言ってよ!」
「言わねえよ。早織は全部顔に出てるとして、村瀬、俺のは? 俺のは何で分かった?」
「むかー。次は絶対、無表情でやってやる」
「あ、ええっと、安倍くんは、ババがあると何回もシャッフルする」
「ぐわー。してる。俺してるわ、シャッフル」
「いっちゃん、教えなくていいのに」
「松島、次こそ勝ってやる」
「あー、はいはい」
その後、全員がものすごく無表情で静かなババ抜きが開催された。が、岸田の思う無表情なのだろう表情がちっとも無表情でなく、やっぱり一太にはババの在り処は分かってしまった。たぶん、晃と安倍も気付いているだろうと思っていると、安倍が何故か笑い出した。その笑いが伝染して、一太もおかしくてたまらなくなってしまう。晃も、無表情でやるんじゃ無かったの? と言いながら笑い出して、結局、大笑いの中、また岸田と安倍の最弱決定戦が行われることになった。
神経衰弱は、記憶力に自信のある一太と岸田の一騎討ちとなった。
七並べは、手持ちの札の運と戦略を練ることが必要で、かなり真剣にやり合った。どれも、何度やっても面白かった。
「明日は朝風呂行くから早起きだし、そろそろ寝るか」
「ほんとに行くんだ? 何時?」
「六時」
「はやっ」
「朝食七時からだからさー」
「朝食七時に行かなくても大丈夫だよ。七時半にしよう」
「ん? そうか? じゃ、風呂は六時半な」
「やっぱり一時間入るんだ……」
そんなやり取りをして、おやすみと言い合って、二人は隣の部屋へ戻って行った。
「楽しかった」
「うん、楽しかったね」
「ねえ、晃くん。トランプってどこに売ってる? おもちゃ屋さん? 高い?」
一太は、少々高くても欲しいなと思ってしまった。晃と二人でいれば、どの遊びも遊ぶことができる。欲しい。
「たぶん、百円均一ショップでも売ってるよ?」
絶対、買いに行こう!
そう言いながら安倍は、トランプを持って一太と晃の部屋へやって来た。後ろについてきた岸田も、ジュースとお菓子の入った袋を手に笑っている。
遠慮なく一つのベッドの上に上がった二人は、二つのベッドの真ん中にある机にそれらを置いた。
戸惑う一太の手を引いて、晃がもう一つのベッドに上がる。
「まくら投げするには枕が少なすぎるからなあ。トランプくらいにしとこうぜ」
「まくら投げ」
「おう。知らねえか? 修学旅行と言えばこれっていう遊びだ」
単語を繰り返した一太に安倍が説明する。
「そうなんだ」
「おう。こうやってな」
そう言うなり、枕が一つ飛んできた。
「わっ」
一太は咄嗟に、顔の前に両手をクロスしてうつむいた。顔には重要な器官が多いし頭の方が硬いから、何か急な飛来物を受けるのは頭の方が被害が少なくて済む。例えそれが柔らかそうな枕だと認識していても、染み付いた習慣通りに体は動いた。だが、ぼすっという音がしても一太に衝撃はなく、恐る恐る顔を上げる。目の前に晃の背中があった。
「いっちゃんに急な攻撃は駄目だ」
「あ、わりい」
そう言いながらも晃は、体にぶつかってベッドの上に落ちた枕と、自分の座っているベッドにあった枕を両手に掴んだ。更に、もう一つ置いてある枕も掴んで一太に渡す。そういえば、何故、一つのベッドに枕は二つずつ置いてあるんだろう?
一太がそう思っているうちに、晃が安倍に向かって両手の枕をぽんぽんと続けざまに投げた。
「ははっ。甘い」
けれど、安倍が二つともを受け止めたのを見て、晃が言った。
「いっちゃん今だ。投げて」
ん? 投げて? これ?
一太は、一旦きょろきょろとしてから、えいっとその枕を両手で投げてみる。二人のように片手で投げるには、サイズが大きいように思ったからだ。それでも、安倍の目の前で枕は落ちた。
「ぶはっ。村瀬、非力」
む、と眉が寄る。非力な訳じゃない。投げ方が、いまいち分からなかっただけだ。
また安倍の手の中の枕が飛んできて、晃が受け止めた。ぽんぽんぽんと三つ。晃は、三つ目は抱えた二つの枕を盾に下に落とした。
「早織、もう一つ」
「はいはい」
「晃くん、貸して。俺にも貸して」
晃の横に並んで座り、一太は手を差し出した。
何度かやればコツは掴めるんじゃないだろうか。安倍がやったように、真似をして手を振り上げて……。そう思ったが、手が小さいからか枕が上手く片手で持ち上がらない。悔しい、と思いながら、また両手で、さっきより勢いをつけて投げてみた。入れ違いにきた枕が、ぼすっと一太の顔に当たる。
「いっちゃん、大丈夫?」
「村瀬くん、大丈夫?」
晃と岸田の心配する声が聞こえたが、枕なんて顔に当たってもちっとも痛くなかった。
痛くない。そう、痛くないのだ。当たっても痛くない。
これは丸っきり遊びで、ただただ楽しいばっかりのもの。
「へへ」
枕が当たってしまったのに、一太は笑ってしまうのを止められなかった。
「痛くない」
「良かった」
「枕だもんね。あー、良かった」
一太の笑顔を見た晃と岸田が、ほっとした声を上げる。
「なんだ、お前ら。村瀬の心配ばっかりしやがって。俺の顔にも村瀬の攻撃が当たってたんだが?」
ん? なんて? 村瀬の攻撃が当たってた?
「やったー」
一太がばんざいして声を上げると、
「おめでとう」
「村瀬くん、すごい」
と、晃と岸田から拍手が沸いた。
「早織?! こっちのチームじゃねえの?」
「あはははは」
うわあ。これ楽しい。
一太は笑顔で、手元の枕をまた安倍に目掛けて投げる。俺ばっかり、という言葉には聞こえない振りをした。岸田さんは実はこっちのチームだから、当てちゃいけない。
その後もしばらく、四つの枕は部屋を飛び交っていた。
修学旅行と言えばこれ、と言われる遊び。なるほど、納得だと一太は思った。
まくら投げの後は、トランプもした。ババ抜きも神経衰弱も七並べも知らない一太に、三人は、遊びながら丁寧にルールを教えてくれた。少々、丁寧過ぎるくらいだったのは、全員が幼児教育過程を履修しているからだろうか。
誰も、そんな事も知らないのかよ、なんて言わない。一太が、誰もが知っているはずのことを知らない事が多いと分かって、接してくれている。でも、知らないんだよなと、わざわざ確認してきたりもしない。
なんて居心地が良いんだろう、と一太は自然と笑顔になった。
おやつもジュースと紙コップも、自由にどうぞと開けて置かれていて、何だかわくわくした。
トランプのゲームはどれも、今日初めて知った一太でも勝てるものだった。ババ抜きは、ババを最後に手に持っていた者の負け。だというのに岸田は、ババが手元にきたり手元から抜けていったりした時に、あ、と言ったり嬉しそうに笑ったりする。そんなことしたら、ババの在り処が丸分かりになるんだけどなあ、と一太は思った。分かると不利なのでは?
安倍も、手元にババがあると、相手に取らせる前に何回もシャッフルするから、持っているなと分かってしまう。晃は、手札を引いても特に様子が変わらないから一番分かりにくく、強かった。じっと三人を観察した一太は、晃の真似をして、何を引いても様子を変えないことにした。心の中では、うわあババ引いちゃったとか、やった、ババを引いてもらえた、とか大騒ぎだったけれど。
「ババ抜き、初めてなんだよね、村瀬くん」
「うん」
「ええー? 強いんだけど? なんで、私たちばかり最弱決定戦やってんの、剛くん?」
「今日は運が無かったんだ。きっとそうだ」
「運は、あんまり関係ない気がする」
運ばかりじゃないと思うけどなあ、と一太が思っていたら、晃もぼそりと呟いた。
「ババ抜きなんて運だろ」
「いやあ。そうでもないよ」
「え? 何? 何が違うの?」
「あのー。岸田さんと安倍くん、ババ持ってるなとか、ババが移動したなとか分かるから、その、取らないようにしやすいというか、何というか」
一太は、言っていいのかなと思いつつ、気付いたことを言ってみた。
「え? そうなの?」
「いや。俺は早織ほど表に出てないはずだ」
「え? 剛くんも私のに気付いてたの? 言ってよ!」
「言わねえよ。早織は全部顔に出てるとして、村瀬、俺のは? 俺のは何で分かった?」
「むかー。次は絶対、無表情でやってやる」
「あ、ええっと、安倍くんは、ババがあると何回もシャッフルする」
「ぐわー。してる。俺してるわ、シャッフル」
「いっちゃん、教えなくていいのに」
「松島、次こそ勝ってやる」
「あー、はいはい」
その後、全員がものすごく無表情で静かなババ抜きが開催された。が、岸田の思う無表情なのだろう表情がちっとも無表情でなく、やっぱり一太にはババの在り処は分かってしまった。たぶん、晃と安倍も気付いているだろうと思っていると、安倍が何故か笑い出した。その笑いが伝染して、一太もおかしくてたまらなくなってしまう。晃も、無表情でやるんじゃ無かったの? と言いながら笑い出して、結局、大笑いの中、また岸田と安倍の最弱決定戦が行われることになった。
神経衰弱は、記憶力に自信のある一太と岸田の一騎討ちとなった。
七並べは、手持ちの札の運と戦略を練ることが必要で、かなり真剣にやり合った。どれも、何度やっても面白かった。
「明日は朝風呂行くから早起きだし、そろそろ寝るか」
「ほんとに行くんだ? 何時?」
「六時」
「はやっ」
「朝食七時からだからさー」
「朝食七時に行かなくても大丈夫だよ。七時半にしよう」
「ん? そうか? じゃ、風呂は六時半な」
「やっぱり一時間入るんだ……」
そんなやり取りをして、おやすみと言い合って、二人は隣の部屋へ戻って行った。
「楽しかった」
「うん、楽しかったね」
「ねえ、晃くん。トランプってどこに売ってる? おもちゃ屋さん? 高い?」
一太は、少々高くても欲しいなと思ってしまった。晃と二人でいれば、どの遊びも遊ぶことができる。欲しい。
「たぶん、百円均一ショップでも売ってるよ?」
絶対、買いに行こう!
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