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本編
妬心
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※side竹下
あー、やばいまじで。俺、いま全力でださいって。雪田が女と楽しそうに喋ってたから、むかついた。雪田が最近合コンの誘いを断らなくなったってじゅんぺーから聞いて、むかついた。
最近、ずっと雪田のことばっか考えてる。大学にいると遠くにいる雪田の姿を見つけて、しばらく眺めてしまっていたりして自分で自分に驚く。
これもう完全におかしいって。これが『好き』ってやつだったら、俺どうしたらいいの。
「あ、そうだ。来週から夏休みじゃないっすか。だから霧島さんがサークルのみんなで海行かないかって言ってたんすけど、聞きました?」
「あー、聞いたような聞いてないような」
「竹下さん、行くんすか? やっぱ泊まりだし、だるいっすか?」
「……泊まり?」
泊まりとは聞いてない。いや、もしかしたら言ってたかもしれないけれど、そん時は全く興味なかったから適当に聞いていた。
「一泊はするって言ってたっすよ。ナンパが主な目的らしいんで、泊まらないと意味がないらしいっす」
「ふーん。雪田は行くの?」
「はい。楽しそうなんで」
「ナンパが?」
「それはどうでもいいんすけど」
「ふーん。……雪田が行くなら、俺も行く」
「え! まじすか!」
「てかいつ? もう決まってんのかな?」
「8月にするとは言ってたっすけど、詳しくはまだ聞いてないっすね」
「じゃあ、まだ先なのかな。じゅんぺーって結構適当なとこあるからなー」
「あはは。そうっすね」
「楽しみだね?」
「はい! すげー楽しみっす!」
嬉しそうな顔。それって俺も行くって言ったから? それとも、俺は関係ない?
他の奴にそんな顔見せたくないって思ってる俺って、雪田が『好き』なの?
「はーい、席替えしよっかー。君たち」
じゅんぺーが俺と雪田の間にしゃがんで、肩を組んできた。雪田の肩に乗っているじゅんぺーの手がむかつく。雪田に気安く触んなって思ってしまう。
「男同士でいつまでもくっ付いてんじゃねえよ。女の子たちに失礼でしょうが。ってことで、ユキはこっち来なさい」
「じゅんぺー。俺、雪田お持ち帰りしていい?」
「血迷った発言はなしの方向でお願いしまーす。つか、ユキはあっちの女の子たちからすでにご指名だから、残念でしたー。早いもん勝ちー」
雪田がじゅんぺーに拉致られて席を移動してしまった。つまんねー。せっかく雪田の隣奪い取ったのに。俺は雪田が座っていた端の席に移動して、雪田の方を見る。
雪田は女と女に挟まれて構われまくっている。俺だったらあんな扱い絶対にごめんだけど、楽しそうに笑っている雪田。むかつく。好きな女いんじゃねーのかよ。ヘラヘラすんな。
「隣座ってもいーかな?」
いつの間にいたのか知らないが、女が聞いてきた。断られるとは思ってないらしく、答える前に座っていた。そういうとこがうざい。もしこれが雪田だったら、きっと俺がいいと言うまで座らないだろう。そもそも、座っていいと言われる前提でグラスを持って来たりもきっとしない。
『いいんすか! じゃあグラス持ってくるっす!』
とか言って、嬉しそうにヘニャっと笑って、急いでグラス取りに行くんだろうな。そういう距離感がいい。雪田との間に作られた壁が、俺にとっては心地良いし、逆にそれを壊したいとも思わせられる。
「ねー、コウ君だっけ? 彼女いるの?」
何で女ってすぐ彼女がいるか聞いてくるんだろうか。合コンという場だからという訳ではなく、どんな場合に置いてもだ。少し話しただけで仲良くなったような気になるのか、すぐに『彼女いるの?』って言う。いないって答えると返ってくる言葉も一緒。
「彼女なんかいたことないよ」
「えー、それ嘘でしょー」
これ。だから俺もいつも同じことを言う。
「出会いが無いんだよね。付き合いたいと思えるような女に会ったことがない」
お前もだよ。だから、どっか行けよ。そういう意味で言ってんだよ。
しかし、女ってやつは結構図太くできている。そういう自分に自信を持ってる女ほど、うざい。
「じゃあ、コウ君はキスとかそれ以上も何もしたことないってこと?」
「そんなこと聞いてどーすんの? 気になる?」
「気になるよ?」
「キスはないけど、ヤったことはある」
「えー? すっごい変だねー。何でキスはしないの?」
「気持ち悪いから。相手の唾液が口に入るでしょ。想像しただけで耐えられない」
他人の唾液が俺の口に入る……ゲロ吐く。ていうか、他人とそんな顔近付けたくないし。きもい。きもすぎ。
キスって何ですんだろ? 好きだったらしたくなるの? それってどういう感じ? キスしたくなったら、『好き』?
「ふーん。潔癖なんだねー」
「かもね」
雪田は、どうなんだろう? キスはしたことある? 好きな女とキスしたいって実は思ってる?
ふと雪田の方を見ると、まだ女と楽しそうに話していた。でも、何か違和感がある。笑っているけど、なんか違う気がする。
俺は立ち上がって、雪田のそばまで行った。雪田の後ろにしゃがんで、声を掛ける。
「雪田。もしかして具合悪いの?」
「え……っ」
「飲みすぎた? 吐く?」
「えっと……実は、ちょっと今朝から調子悪くて。でも全然平気っすよ。大丈夫っす」
「おいおいユキー、無理すんなよー?」
じゅんぺーが気遣う言葉を掛けるのを見てか、女共が一斉に『大丈夫ー?』とか言ってる。それ本気で思ってねえだろ。そう言ってる私優しいアピールだろ。うぜえ。
「じゅんぺー。俺、雪田連れて帰るわ」
「おー、頼むわ。もし何かあったら連絡しろよー?」
「サンキュ。これメシ代。多かったら二次会にでも使って」
ケツのポケットからサイフを出して、万札を手渡す。
「おい、こんな貰えるかよ。お前何も食ってねえじゃん」
「酒は飲んだよ。あと雪田の分」
「えっ! 俺、自分の分は自分で……」
「あとで返してくれればいいから。ほら帰るよ。歩ける?」
雪田の鞄を先に手に持って、反対の手で雪田の腕を掴んだ。意外と太い、しっかりした男の腕。
「はい、大丈夫っす。霧島さん、すいません。お先に失礼します」
「いーって。お大事になー」
俺の挙動に少し困惑気味の雪田を連れて、出口に向かう。一人で帰れるとかって言い出す前に店から出たかった。
「竹下さん。どこ、向かってるんすか?」
「俺ん家」
駅とは逆方向に歩く俺の後ろで、雪田が驚いている。だって雪田ん家まで二駅あるし、そっからちょっと歩かなきゃいけないし。付いてってあげてもいいけど、俺ん家連れてく方が早い。
「……竹下さん、の家に行くんすか? 今から?」
「うん。俺ん家こっから歩いても10分かかんないから。今日は俺ん家で寝ればいいよ。明日の朝、俺の酒抜けたら雪田ん家まで車で送るから」
「えっ、いや! え!? そんなご面倒をおかけする訳にはいかないっすよ。俺一人で帰れるっすから」
「面倒でも迷惑でもないよ。っつーか一人にさせる方が心配になって嫌なんだって。だから俺ん家来て」
「……まじすか」
「うん。まじ。ほんと俺ん家すぐそこだから」
雪田が混乱したみたいに『まじか』と何回か言っているのが聞こえる。頭働いてないのかな。そんな具合悪いのかな。
マンションに着いて、エレベーターに乗った時には、パッと見ただけで分かるくらい雪田の顔色が悪かった。一言も喋らないし、すぐにでも吐きそうな表情になっている。
「結構やばい感じ?」
「……そっすね。結構、やばいっすね。色々と」
「それって寝たら治る感じ?」
「寝れる……のかな、俺……? って感じっす」
「え、やばいね。それ」
「やばいっす。ほんと、何か仕出かしたら申し訳ないっす」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと看てるし、俺」
「ありがとうございます……」
これは寝ずの番だな、と思いながら、家の鍵を開ける。雪田に先に入るように促してから、鍵を閉めてチェーンを掛けた。
あー、やばいまじで。俺、いま全力でださいって。雪田が女と楽しそうに喋ってたから、むかついた。雪田が最近合コンの誘いを断らなくなったってじゅんぺーから聞いて、むかついた。
最近、ずっと雪田のことばっか考えてる。大学にいると遠くにいる雪田の姿を見つけて、しばらく眺めてしまっていたりして自分で自分に驚く。
これもう完全におかしいって。これが『好き』ってやつだったら、俺どうしたらいいの。
「あ、そうだ。来週から夏休みじゃないっすか。だから霧島さんがサークルのみんなで海行かないかって言ってたんすけど、聞きました?」
「あー、聞いたような聞いてないような」
「竹下さん、行くんすか? やっぱ泊まりだし、だるいっすか?」
「……泊まり?」
泊まりとは聞いてない。いや、もしかしたら言ってたかもしれないけれど、そん時は全く興味なかったから適当に聞いていた。
「一泊はするって言ってたっすよ。ナンパが主な目的らしいんで、泊まらないと意味がないらしいっす」
「ふーん。雪田は行くの?」
「はい。楽しそうなんで」
「ナンパが?」
「それはどうでもいいんすけど」
「ふーん。……雪田が行くなら、俺も行く」
「え! まじすか!」
「てかいつ? もう決まってんのかな?」
「8月にするとは言ってたっすけど、詳しくはまだ聞いてないっすね」
「じゃあ、まだ先なのかな。じゅんぺーって結構適当なとこあるからなー」
「あはは。そうっすね」
「楽しみだね?」
「はい! すげー楽しみっす!」
嬉しそうな顔。それって俺も行くって言ったから? それとも、俺は関係ない?
他の奴にそんな顔見せたくないって思ってる俺って、雪田が『好き』なの?
「はーい、席替えしよっかー。君たち」
じゅんぺーが俺と雪田の間にしゃがんで、肩を組んできた。雪田の肩に乗っているじゅんぺーの手がむかつく。雪田に気安く触んなって思ってしまう。
「男同士でいつまでもくっ付いてんじゃねえよ。女の子たちに失礼でしょうが。ってことで、ユキはこっち来なさい」
「じゅんぺー。俺、雪田お持ち帰りしていい?」
「血迷った発言はなしの方向でお願いしまーす。つか、ユキはあっちの女の子たちからすでにご指名だから、残念でしたー。早いもん勝ちー」
雪田がじゅんぺーに拉致られて席を移動してしまった。つまんねー。せっかく雪田の隣奪い取ったのに。俺は雪田が座っていた端の席に移動して、雪田の方を見る。
雪田は女と女に挟まれて構われまくっている。俺だったらあんな扱い絶対にごめんだけど、楽しそうに笑っている雪田。むかつく。好きな女いんじゃねーのかよ。ヘラヘラすんな。
「隣座ってもいーかな?」
いつの間にいたのか知らないが、女が聞いてきた。断られるとは思ってないらしく、答える前に座っていた。そういうとこがうざい。もしこれが雪田だったら、きっと俺がいいと言うまで座らないだろう。そもそも、座っていいと言われる前提でグラスを持って来たりもきっとしない。
『いいんすか! じゃあグラス持ってくるっす!』
とか言って、嬉しそうにヘニャっと笑って、急いでグラス取りに行くんだろうな。そういう距離感がいい。雪田との間に作られた壁が、俺にとっては心地良いし、逆にそれを壊したいとも思わせられる。
「ねー、コウ君だっけ? 彼女いるの?」
何で女ってすぐ彼女がいるか聞いてくるんだろうか。合コンという場だからという訳ではなく、どんな場合に置いてもだ。少し話しただけで仲良くなったような気になるのか、すぐに『彼女いるの?』って言う。いないって答えると返ってくる言葉も一緒。
「彼女なんかいたことないよ」
「えー、それ嘘でしょー」
これ。だから俺もいつも同じことを言う。
「出会いが無いんだよね。付き合いたいと思えるような女に会ったことがない」
お前もだよ。だから、どっか行けよ。そういう意味で言ってんだよ。
しかし、女ってやつは結構図太くできている。そういう自分に自信を持ってる女ほど、うざい。
「じゃあ、コウ君はキスとかそれ以上も何もしたことないってこと?」
「そんなこと聞いてどーすんの? 気になる?」
「気になるよ?」
「キスはないけど、ヤったことはある」
「えー? すっごい変だねー。何でキスはしないの?」
「気持ち悪いから。相手の唾液が口に入るでしょ。想像しただけで耐えられない」
他人の唾液が俺の口に入る……ゲロ吐く。ていうか、他人とそんな顔近付けたくないし。きもい。きもすぎ。
キスって何ですんだろ? 好きだったらしたくなるの? それってどういう感じ? キスしたくなったら、『好き』?
「ふーん。潔癖なんだねー」
「かもね」
雪田は、どうなんだろう? キスはしたことある? 好きな女とキスしたいって実は思ってる?
ふと雪田の方を見ると、まだ女と楽しそうに話していた。でも、何か違和感がある。笑っているけど、なんか違う気がする。
俺は立ち上がって、雪田のそばまで行った。雪田の後ろにしゃがんで、声を掛ける。
「雪田。もしかして具合悪いの?」
「え……っ」
「飲みすぎた? 吐く?」
「えっと……実は、ちょっと今朝から調子悪くて。でも全然平気っすよ。大丈夫っす」
「おいおいユキー、無理すんなよー?」
じゅんぺーが気遣う言葉を掛けるのを見てか、女共が一斉に『大丈夫ー?』とか言ってる。それ本気で思ってねえだろ。そう言ってる私優しいアピールだろ。うぜえ。
「じゅんぺー。俺、雪田連れて帰るわ」
「おー、頼むわ。もし何かあったら連絡しろよー?」
「サンキュ。これメシ代。多かったら二次会にでも使って」
ケツのポケットからサイフを出して、万札を手渡す。
「おい、こんな貰えるかよ。お前何も食ってねえじゃん」
「酒は飲んだよ。あと雪田の分」
「えっ! 俺、自分の分は自分で……」
「あとで返してくれればいいから。ほら帰るよ。歩ける?」
雪田の鞄を先に手に持って、反対の手で雪田の腕を掴んだ。意外と太い、しっかりした男の腕。
「はい、大丈夫っす。霧島さん、すいません。お先に失礼します」
「いーって。お大事になー」
俺の挙動に少し困惑気味の雪田を連れて、出口に向かう。一人で帰れるとかって言い出す前に店から出たかった。
「竹下さん。どこ、向かってるんすか?」
「俺ん家」
駅とは逆方向に歩く俺の後ろで、雪田が驚いている。だって雪田ん家まで二駅あるし、そっからちょっと歩かなきゃいけないし。付いてってあげてもいいけど、俺ん家連れてく方が早い。
「……竹下さん、の家に行くんすか? 今から?」
「うん。俺ん家こっから歩いても10分かかんないから。今日は俺ん家で寝ればいいよ。明日の朝、俺の酒抜けたら雪田ん家まで車で送るから」
「えっ、いや! え!? そんなご面倒をおかけする訳にはいかないっすよ。俺一人で帰れるっすから」
「面倒でも迷惑でもないよ。っつーか一人にさせる方が心配になって嫌なんだって。だから俺ん家来て」
「……まじすか」
「うん。まじ。ほんと俺ん家すぐそこだから」
雪田が混乱したみたいに『まじか』と何回か言っているのが聞こえる。頭働いてないのかな。そんな具合悪いのかな。
マンションに着いて、エレベーターに乗った時には、パッと見ただけで分かるくらい雪田の顔色が悪かった。一言も喋らないし、すぐにでも吐きそうな表情になっている。
「結構やばい感じ?」
「……そっすね。結構、やばいっすね。色々と」
「それって寝たら治る感じ?」
「寝れる……のかな、俺……? って感じっす」
「え、やばいね。それ」
「やばいっす。ほんと、何か仕出かしたら申し訳ないっす」
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