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その後
チビリコリスと一緒
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「何で…今度はリコリスが子供になっているのですか姉上?」
ビュウウウウウウウウ
執務室にブリザードが吹いている。
官僚たちは皆氷漬けになりそうだ。
人を凍らせるのが好きな当たり魔王とエントビースドはやはり血の繋がった姉弟である。
「リコリスちゃんに頼まれてん。魔王が子供好きになる様にして~、て。んで、自分子供嫌いやん?でもリコリスちゃんならいけるかな~て?10年前から目ぇ付け取ってんからチビリコリスちゃん嫌いやないやろ?」
「???」
5歳児のリコリスはミヤハルに抱かれて不思議そうな顔をしている。
すでに《武神》をしていた身だ。
現在の状況が意味不明なのだろう。
何より抱っこをされた事が無いチビリコリスは人肌に触れた記憶がない。
ミヤハルの肌の温さと体の柔らかさの心地良さに戸惑ってもいるのだ。
「ほい、受け取りぃ!」
ぽい、とミヤハルが魔王の方へリコリスを投げた。
スポン、と魔王の懐にリコリスが収まる。
「???」
真っ赤な瞳が魔王を見つめる。
先程とは違う逞しい肉体。
少し低い体温。
だが壊れものを扱うように抱き締められる腕。
何故自分がこんなに大切に扱われているのかリコリスには分からない。
「リコリスが怪我したらどうするんですか!そんな乱暴な扱いして!!」
「なんや子供でもやっぱりリコリスちゃんに甘いんやなぁ魔王」
ニヤニヤと笑うミヤハルに魔王は苦渋の表情を浮かべた。
(何が乱暴なあつかいなんでしょう?)
投げられるのは乱暴な行いなのだろうか?
された事が無いから分からない。
何故なら両の手で持ち上げられたことすらリコリスは無い。
(このお兄さんわたしのためにおこってくれているのでしょうか?何で?)
「怪我はないかリコリス?」
「!?」
魔王の表情が変わる。
リコリスを見る目が優しい。
少し心配そうなそんな表情を向けられた事なんて無い。
「けが、ないです。お兄さんはなんでなきそうなのですか?」
眉根を寄せた魔王がリコリスには泣きそうに見えたらしい。
だが人がどういった時に泣くのかリコリスは知らない。
父から《武神》の立場を奪ってしまった時以外にリコリスは泣いたことがないからだ。
目の前の綺麗な男の人が悲しそうなのを見て、リコリスは何とか慰めたいと思ったが、どうすれば良いのか分からなかった。
何故なら泣かないリコリスを慰める者など居なかったから。
「泣きそうな顔をしていたか?心配してくれたのだな、有難うリコリス。お前はやはり子供になっても優しいままだ」
大きな手がリコリスの深紅の髪を撫でる。
「!?」
頭を撫でると言う行為をリコリスは知っている。
愛おしいものがする行為だ。
自分はされた事が無いけれど、両親がしていたから知っている。
ならこの男の人は自分を大切だと思っているのだろうか?
優しい月色の瞳を覗き込みながら、表情の変わらないリコリスは魔王の掌を甘受した。
ビュウウウウウウウウ
執務室にブリザードが吹いている。
官僚たちは皆氷漬けになりそうだ。
人を凍らせるのが好きな当たり魔王とエントビースドはやはり血の繋がった姉弟である。
「リコリスちゃんに頼まれてん。魔王が子供好きになる様にして~、て。んで、自分子供嫌いやん?でもリコリスちゃんならいけるかな~て?10年前から目ぇ付け取ってんからチビリコリスちゃん嫌いやないやろ?」
「???」
5歳児のリコリスはミヤハルに抱かれて不思議そうな顔をしている。
すでに《武神》をしていた身だ。
現在の状況が意味不明なのだろう。
何より抱っこをされた事が無いチビリコリスは人肌に触れた記憶がない。
ミヤハルの肌の温さと体の柔らかさの心地良さに戸惑ってもいるのだ。
「ほい、受け取りぃ!」
ぽい、とミヤハルが魔王の方へリコリスを投げた。
スポン、と魔王の懐にリコリスが収まる。
「???」
真っ赤な瞳が魔王を見つめる。
先程とは違う逞しい肉体。
少し低い体温。
だが壊れものを扱うように抱き締められる腕。
何故自分がこんなに大切に扱われているのかリコリスには分からない。
「リコリスが怪我したらどうするんですか!そんな乱暴な扱いして!!」
「なんや子供でもやっぱりリコリスちゃんに甘いんやなぁ魔王」
ニヤニヤと笑うミヤハルに魔王は苦渋の表情を浮かべた。
(何が乱暴なあつかいなんでしょう?)
投げられるのは乱暴な行いなのだろうか?
された事が無いから分からない。
何故なら両の手で持ち上げられたことすらリコリスは無い。
(このお兄さんわたしのためにおこってくれているのでしょうか?何で?)
「怪我はないかリコリス?」
「!?」
魔王の表情が変わる。
リコリスを見る目が優しい。
少し心配そうなそんな表情を向けられた事なんて無い。
「けが、ないです。お兄さんはなんでなきそうなのですか?」
眉根を寄せた魔王がリコリスには泣きそうに見えたらしい。
だが人がどういった時に泣くのかリコリスは知らない。
父から《武神》の立場を奪ってしまった時以外にリコリスは泣いたことがないからだ。
目の前の綺麗な男の人が悲しそうなのを見て、リコリスは何とか慰めたいと思ったが、どうすれば良いのか分からなかった。
何故なら泣かないリコリスを慰める者など居なかったから。
「泣きそうな顔をしていたか?心配してくれたのだな、有難うリコリス。お前はやはり子供になっても優しいままだ」
大きな手がリコリスの深紅の髪を撫でる。
「!?」
頭を撫でると言う行為をリコリスは知っている。
愛おしいものがする行為だ。
自分はされた事が無いけれど、両親がしていたから知っている。
ならこの男の人は自分を大切だと思っているのだろうか?
優しい月色の瞳を覗き込みながら、表情の変わらないリコリスは魔王の掌を甘受した。
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