165 / 264
《136話》???Side
しおりを挟む
ココはとある王宮。
一人の美少年が鏡を見つめていた。
「体を治してやったら性格まで復活したか。まぁ女好きなだけで実害が無いだろうと思い放っておいたが、私の愛し子に手を出そうとしたのは許せんな。
双方の合意があるならともかくあの子が武力を使うほど嫌がっているとなれば…天罰は必要だなぁ」
ニヤリ、と唇が弧を描く。
生来の美貌と相まって、そんな顔も酷く扇情的に見える。
此処に人が居なくて良かった。
もし他者が居たら靴を舐めてでもお傍に仕えさせてください、と信者が増えた事だろう。
「いっそご先祖様のお仕置きを真似てみるか?【過去視】で痴態を世間様に見せるのも良いな、これからも見栄えは変わってないのだから魂が雌化してなくても大勢の男にまた狙われることになるだろう。
魂が雌化していた時は男がこぞって群がる傾国の色気であったからな。精神が男の状態で漢達に組み敷かれるのは、あの女好きの王子にはさぞや応えるであろう。
【暴食】【修復】【痛覚上昇】【食欲対象限定】【不老】のコンビネーションも面白いな。
食欲対象が己になり、痛覚は上がり、暴食で常に飢え、修復で身体が再生されて、不老で老化で死ぬことも出来ない。
これは流石に色ボケにはやりすぎか?
【体力自然回復】【不老】【修復】【転移】に加えて【女体化】とか?
死ぬまでゴブリンの子供を産む装置にしてしまおうか?
元々性欲が強いのだ。女になってゴブリンと交わり続けるのも悪くは無いだろう。
それに誰の迷惑もかけん。
あぁ、しかしあの国のゴブリンは皆魂が雌化していたな。確か司教の肉棒にメロメロのはずだ。女に子を植え付ける本能はもうないだろう。
ゴブリンが絶滅する日も近いなあの国は…ゴブリンの絶滅を止めるのも仕事のうちになるのだろうか?魔物は流石に私の管轄外だと思うのだがな。
しかしゴブリン以外に人間の雌に子を植え付ける本能を持った魔物もおらんしな…いっそいかれた老医師と番にさせるのが良いだろうか?
あの医師も自分だけ狂うのは哀れだからな。
寿命を延ばして2人で噤み合う環形になれれば本望だろう」
クツクツと獰猛な獣のように少年は喉を鳴らして笑う。
目に獰猛な光が宿っている。
それでも少年の美貌は衰えない。
それどころか色香が増したような気さえする。
コンコン
扉がノックされる。
「入って良いぞ」
「失礼いたします」
少年の専属侍女がお茶の用意を持ってきたのだ。
紅茶の良い香りが鼻孔を擽る。
茶菓子のレモンケーキとスコーンの甘い香りは腹を刺激する。
視覚と嗅覚だけでソレが美味しいものだと確信する出来栄えだ。
「随分楽しそうですねお兄様」
「うむ、たまには神様らしいことでもしようと思ってな」
「まぁ、ほどほどにして下さいませ。どうせ地上で誰かに天罰でもお与えになるつもりでしょう?」
「おやおや、私の専属侍女は感が鋭い」
「だって悪い顔してますわよ、お兄様」
専属侍女がクスクス笑いながらカップに紅茶を注ぐ。
慣れた手つきで淹れる紅茶はその色まで美しい。
相当に腕が良いのだろう。
「まぁ我らが宰相殿に拳骨を落とされんようにはしておくとしよう」
「そうして下さいまし、あんまり私の愛しい方を虐めないで下さいまし」
宰相は専属侍女の婚約者だ。
だが専属侍女は基本”お兄様至上主義”である。
一応やんわりと婚約者の胃の事を考えてお兄様を少しばかり諫めてみてはするが。
それで止めるお兄様でないことは専属侍女が1番知っている。
少年が茶の注がれたカップを持つ。
香りを楽しんだ後、カップに口をつけフレーバーティーを嚥下する。
口の中で味が広がる。
その優しい味に、少年ーいや、男物の正装を纏った美貌の少女はようやく優しい笑みを浮かべるのだった。
一人の美少年が鏡を見つめていた。
「体を治してやったら性格まで復活したか。まぁ女好きなだけで実害が無いだろうと思い放っておいたが、私の愛し子に手を出そうとしたのは許せんな。
双方の合意があるならともかくあの子が武力を使うほど嫌がっているとなれば…天罰は必要だなぁ」
ニヤリ、と唇が弧を描く。
生来の美貌と相まって、そんな顔も酷く扇情的に見える。
此処に人が居なくて良かった。
もし他者が居たら靴を舐めてでもお傍に仕えさせてください、と信者が増えた事だろう。
「いっそご先祖様のお仕置きを真似てみるか?【過去視】で痴態を世間様に見せるのも良いな、これからも見栄えは変わってないのだから魂が雌化してなくても大勢の男にまた狙われることになるだろう。
魂が雌化していた時は男がこぞって群がる傾国の色気であったからな。精神が男の状態で漢達に組み敷かれるのは、あの女好きの王子にはさぞや応えるであろう。
【暴食】【修復】【痛覚上昇】【食欲対象限定】【不老】のコンビネーションも面白いな。
食欲対象が己になり、痛覚は上がり、暴食で常に飢え、修復で身体が再生されて、不老で老化で死ぬことも出来ない。
これは流石に色ボケにはやりすぎか?
【体力自然回復】【不老】【修復】【転移】に加えて【女体化】とか?
死ぬまでゴブリンの子供を産む装置にしてしまおうか?
元々性欲が強いのだ。女になってゴブリンと交わり続けるのも悪くは無いだろう。
それに誰の迷惑もかけん。
あぁ、しかしあの国のゴブリンは皆魂が雌化していたな。確か司教の肉棒にメロメロのはずだ。女に子を植え付ける本能はもうないだろう。
ゴブリンが絶滅する日も近いなあの国は…ゴブリンの絶滅を止めるのも仕事のうちになるのだろうか?魔物は流石に私の管轄外だと思うのだがな。
しかしゴブリン以外に人間の雌に子を植え付ける本能を持った魔物もおらんしな…いっそいかれた老医師と番にさせるのが良いだろうか?
あの医師も自分だけ狂うのは哀れだからな。
寿命を延ばして2人で噤み合う環形になれれば本望だろう」
クツクツと獰猛な獣のように少年は喉を鳴らして笑う。
目に獰猛な光が宿っている。
それでも少年の美貌は衰えない。
それどころか色香が増したような気さえする。
コンコン
扉がノックされる。
「入って良いぞ」
「失礼いたします」
少年の専属侍女がお茶の用意を持ってきたのだ。
紅茶の良い香りが鼻孔を擽る。
茶菓子のレモンケーキとスコーンの甘い香りは腹を刺激する。
視覚と嗅覚だけでソレが美味しいものだと確信する出来栄えだ。
「随分楽しそうですねお兄様」
「うむ、たまには神様らしいことでもしようと思ってな」
「まぁ、ほどほどにして下さいませ。どうせ地上で誰かに天罰でもお与えになるつもりでしょう?」
「おやおや、私の専属侍女は感が鋭い」
「だって悪い顔してますわよ、お兄様」
専属侍女がクスクス笑いながらカップに紅茶を注ぐ。
慣れた手つきで淹れる紅茶はその色まで美しい。
相当に腕が良いのだろう。
「まぁ我らが宰相殿に拳骨を落とされんようにはしておくとしよう」
「そうして下さいまし、あんまり私の愛しい方を虐めないで下さいまし」
宰相は専属侍女の婚約者だ。
だが専属侍女は基本”お兄様至上主義”である。
一応やんわりと婚約者の胃の事を考えてお兄様を少しばかり諫めてみてはするが。
それで止めるお兄様でないことは専属侍女が1番知っている。
少年が茶の注がれたカップを持つ。
香りを楽しんだ後、カップに口をつけフレーバーティーを嚥下する。
口の中で味が広がる。
その優しい味に、少年ーいや、男物の正装を纏った美貌の少女はようやく優しい笑みを浮かべるのだった。
10
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
偽聖女として私を処刑したこの世界を救おうと思うはずがなくて
奏千歌
恋愛
【とある大陸の話①:月と星の大陸】
※ヒロインがアンハッピーエンドです。
痛めつけられた足がもつれて、前には進まない。
爪を剥がされた足に、力など入るはずもなく、その足取りは重い。
執行官は、苛立たしげに私の首に繋がれた縄を引いた。
だから前のめりに倒れても、後ろ手に拘束されているから、手で庇うこともできずに、処刑台の床板に顔を打ち付けるだけだ。
ドッと、群衆が笑い声を上げ、それが地鳴りのように響いていた。
広場を埋め尽くす、人。
ギラギラとした視線をこちらに向けて、惨たらしく殺される私を待ち望んでいる。
この中には、誰も、私の死を嘆く者はいない。
そして、高みの見物を決め込むかのような、貴族達。
わずかに視線を上に向けると、城のテラスから私を見下ろす王太子。
国王夫妻もいるけど、王太子の隣には、王太子妃となったあの人はいない。
今日は、二人の婚姻の日だったはず。
婚姻の禍を祓う為に、私の処刑が今日になったと聞かされた。
王太子と彼女の最も幸せな日が、私が死ぬ日であり、この大陸に破滅が決定づけられる日だ。
『ごめんなさい』
歓声をあげたはずの群衆の声が掻き消え、誰かの声が聞こえた気がした。
無機質で無感情な斧が無慈悲に振り下ろされ、私の首が落とされた時、大きく地面が揺れた。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる