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そして全能神は愉快犯となった
【154話】
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「楽しそうだなサイヒ」
「ん、そうか?」
「鼻歌を歌っていた」
「あぁ、機嫌が良いからな。耳障りだったか?」
「女神の歌声かと思った……」
「ふふ、嬉しいことを言ってくれる、可愛いなルーク」
サイヒがルークの唇に嚙みつくようなキスをする。
サイヒの唇の柔らかさが、温かさがルークの思考を搔き乱す。
「ふ、あ……」
サイヒの長く厚い舌がルークの口内に侵入する。
そして味わうように下で口内を蹂躙した。
「んっん、んん~……はぁ………」
「本当に可愛いな、食べてしまいたい」
「食べないの、か………?」
「ん~~~さすがに今日はなぁ………」
エメラルドの瞳が潤む目じりに溜まった涙を舌で救い、その舌で己の唇をぺろりと舐めるサイヒはもう色香が漂っている。
何時もならルークは美味しく頂かれている流れだ。
だがサイヒは乗り気でないらしい。
「もしかして私に飽きたのかサイヒ………」
ルークの瞳がゆらゆら揺れる。
涙が溜まるエメラルドの瞳は水面が揺れる湖のようで、不安で興奮した頬は熱をもって赤く色づいてる。
他所の者には見せたくないサイヒだけが見れるルークの不安げな姿。
それにそそられない訳では無い。
自分に飽きた、だなんてそんな事ある筈が無いのに。
20年以上も連れ添ってまだサイヒの執着の深さを理解出来ない、自己評価の低いルークが可愛くて仕方ない。
「今日はユラさんと入浴を一緒にしたのだがな」
「ユラさんに、気持ちを奪われたのか………?」
「違うぞルーク。ユラさんは今日ドラジュに操を捧げる決心をして私のところに来たのだ」
「ドラジュに!?」
「息子の初体験と同じ日にそういう事をするのは親として如何なものかと思ってな」
「ようやくドラジュに春が来たのだな」
「泣いたカラスがもう笑う…本当にお前は可愛いなルーク。私はコレでも自制しているのだぞ?あまり私を煽らないでくれないか?」
銀糸を梳くって口付けを落とす。
さらさらと零れ落ちる白銀の髪が儚くも美しい。
「煽って何か…ない………」
プクッ、とルークが頬を膨らます。
本年齢にしても外見年齢にしても幼すぎる仕草だ。
サイヒがそんな仕草に庇護愛で心を搔き乱されているなんて知らぬはルークばかりだ。
「サイヒだって私を煽っているじゃないか………」
「私は何時でも自然体だぞ?」
「何時も色気を振りまいて、サイヒに懸想するものがいないか私がどれだけヤキモキさせられていると思っているんだ。あんまり男女見境なく篭絡しないでくれ」
「他意はないのだが、お前が不安なら気をつけよう。それで良いかルーク?」
白い手をルークの頬に伸ばしサラリと撫で上げる。
「だから、そう言う所が誑しだと言っているのだ!」
「うーむ、難しいな……」
「サイヒは…前全能神はとんでもない存在を生み出したな……罪作りな………」
「言外に貶められた気がするのだが?」
「貶められないから私が何時も拗ねる羽目になるのだ」
「………難しい」
「サイヒにも難しいことがあるのだな」
「私は全然完璧などではないぞ?」
「知っている…私が絡むと駄目になってくれるところが、私は好きだよサイヒ………」
「何だ、自覚はあるのか。では、これからも私から離れてくれるなよ?」
「勿論だ、サイヒが離れろと言っても離れない」
「ふふ、親の私たちがこの有様で、息子は上手くやっていけるのだろうかと自分の不甲斐なさを思い知らされる」
「きっと大丈夫だ。私とサイヒの子供だ、執着心は半端ないし絶対相手を幸せにするため頑張るのは目に見えている」
「そうだな、では今日は親としてドラジュの応援をするとしよう」
「手ぐらいは握っても良いだろ、サイヒ?」
「そう言う所だぞルーク………」
はぁ、とサイヒはため息をついて、ルークの手を握った。
そのまま2人は珍しく食べる事も食べられることも無く、久方ぶりの十分な睡眠をとるのだった。
「ん、そうか?」
「鼻歌を歌っていた」
「あぁ、機嫌が良いからな。耳障りだったか?」
「女神の歌声かと思った……」
「ふふ、嬉しいことを言ってくれる、可愛いなルーク」
サイヒがルークの唇に嚙みつくようなキスをする。
サイヒの唇の柔らかさが、温かさがルークの思考を搔き乱す。
「ふ、あ……」
サイヒの長く厚い舌がルークの口内に侵入する。
そして味わうように下で口内を蹂躙した。
「んっん、んん~……はぁ………」
「本当に可愛いな、食べてしまいたい」
「食べないの、か………?」
「ん~~~さすがに今日はなぁ………」
エメラルドの瞳が潤む目じりに溜まった涙を舌で救い、その舌で己の唇をぺろりと舐めるサイヒはもう色香が漂っている。
何時もならルークは美味しく頂かれている流れだ。
だがサイヒは乗り気でないらしい。
「もしかして私に飽きたのかサイヒ………」
ルークの瞳がゆらゆら揺れる。
涙が溜まるエメラルドの瞳は水面が揺れる湖のようで、不安で興奮した頬は熱をもって赤く色づいてる。
他所の者には見せたくないサイヒだけが見れるルークの不安げな姿。
それにそそられない訳では無い。
自分に飽きた、だなんてそんな事ある筈が無いのに。
20年以上も連れ添ってまだサイヒの執着の深さを理解出来ない、自己評価の低いルークが可愛くて仕方ない。
「今日はユラさんと入浴を一緒にしたのだがな」
「ユラさんに、気持ちを奪われたのか………?」
「違うぞルーク。ユラさんは今日ドラジュに操を捧げる決心をして私のところに来たのだ」
「ドラジュに!?」
「息子の初体験と同じ日にそういう事をするのは親として如何なものかと思ってな」
「ようやくドラジュに春が来たのだな」
「泣いたカラスがもう笑う…本当にお前は可愛いなルーク。私はコレでも自制しているのだぞ?あまり私を煽らないでくれないか?」
銀糸を梳くって口付けを落とす。
さらさらと零れ落ちる白銀の髪が儚くも美しい。
「煽って何か…ない………」
プクッ、とルークが頬を膨らます。
本年齢にしても外見年齢にしても幼すぎる仕草だ。
サイヒがそんな仕草に庇護愛で心を搔き乱されているなんて知らぬはルークばかりだ。
「サイヒだって私を煽っているじゃないか………」
「私は何時でも自然体だぞ?」
「何時も色気を振りまいて、サイヒに懸想するものがいないか私がどれだけヤキモキさせられていると思っているんだ。あんまり男女見境なく篭絡しないでくれ」
「他意はないのだが、お前が不安なら気をつけよう。それで良いかルーク?」
白い手をルークの頬に伸ばしサラリと撫で上げる。
「だから、そう言う所が誑しだと言っているのだ!」
「うーむ、難しいな……」
「サイヒは…前全能神はとんでもない存在を生み出したな……罪作りな………」
「言外に貶められた気がするのだが?」
「貶められないから私が何時も拗ねる羽目になるのだ」
「………難しい」
「サイヒにも難しいことがあるのだな」
「私は全然完璧などではないぞ?」
「知っている…私が絡むと駄目になってくれるところが、私は好きだよサイヒ………」
「何だ、自覚はあるのか。では、これからも私から離れてくれるなよ?」
「勿論だ、サイヒが離れろと言っても離れない」
「ふふ、親の私たちがこの有様で、息子は上手くやっていけるのだろうかと自分の不甲斐なさを思い知らされる」
「きっと大丈夫だ。私とサイヒの子供だ、執着心は半端ないし絶対相手を幸せにするため頑張るのは目に見えている」
「そうだな、では今日は親としてドラジュの応援をするとしよう」
「手ぐらいは握っても良いだろ、サイヒ?」
「そう言う所だぞルーク………」
はぁ、とサイヒはため息をついて、ルークの手を握った。
そのまま2人は珍しく食べる事も食べられることも無く、久方ぶりの十分な睡眠をとるのだった。
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