聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~

高井繭来

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そして全能神は愉快犯となった

【167話】

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「視線こっちに向けて下さーい!」

「あ、風柱は水柱の腰に手を当てて下さい!!」

「もっと顔近づけて貰って良いですか!!!」

 現在”一切石”で撮影会が行われている。
 ユラが【復元】したようなデジカメのよな性能は無いが、十分立派なカメラで女性たちは麗しいコスプレイヤー2人の撮影をしていた。

 カメラ。

 決して安くない。
 だが彼女たちは札束に羽を生やそうが良いカメラを手に入れたのだ。
 少しでも良い推しの写真を撮るために。

「風柱、水柱を後ろから抱きしめて下さい!!」

「水柱、首を少し反らして下さい!!」

「「「「「「あぁぁぁぁぁぁっぁぁぁっぁあ尊いぃぃぃぃぃぃぃぃいぃいぃぃぃぃっ!!!!」」」」」」

 何時の時代もオタク文化は変わらないようである。

 そう今サイヒは水柱のコスプレをしている。
 ルークは風柱のまんまだ。

 だが、水柱サイヒ。

 言葉にするのも難しいくらいに麗しい。
 中性的な顔なのに、何処か雄の匂いを感じさせる。

 水×風派も、風×水派も満足の写真が撮れた。

 しかし何故にこんな撮影会になったのか?

 それはコスプレ衣装を扱う店から近所の旅館に連絡があったのだ。

「今神レベルのレイヤーが来ていると」

 そうするとその情報は客の方まで一気に伝わった。
 周囲の大きなお友達がカメラ片手に全力が駆けて来た。
 その数、数十人。

 オタクは1人見たら30人は潜んでいると思った方が良いのかもしれない。

 ちなみにサイヒの式神にも写真を撮らせている。
 後でユラに渡さなくてはならない。
 こちらは高性能な一眼レフである。
 神資料媒体が手に入るとユラが頑張って【復元】したのだ。
 勿論違う式神もデジカメを使って撮っている。

 こんな事に古代種の大切な力を使って良いのだろうか………?

 良い。
 良いに決まっている。

 食費を削って買いたい服を我慢しても行きたいエステをキャンセルしてでも、推しに金を使うのだ何時の時代も変わらないのだ。
 書き手も金欠になると魚肉ソー〇ージを食べて食費を浮かせている。
 欲しいアクリルスタンドがあるもので。
 ちなみに欲しい漫画も特捜版だから別途お金がかかる。
 4月も魚肉ソーセー〇のお世話になりそうだ………。

 きっと今集まっているお嬢様方も魚肉〇ーセージともやしのお世話になっている事だろう。

 そうまでして写真を撮りたがる女性たちの強さをサイヒは良いものだ、とうんうんと内心で頷く。
 今、水柱の表情を崩すわけにはいけない。
 数十人の乙女の夢がかかっているのだ。

 内心ワイルドルークにとろっとろに蕩けさせているのだが。
 サイヒはワイルドルークが好物なのである。

 この後2人はコスプレ姿のまま致すのだが、それが水風か風水かはお好みで想像して頂きたい。
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