先生と生徒のいかがわしいシリーズ

夏緒

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③悪い先生だな、あんた。 1 (BLです)

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「杉崎先生遅い!」
「すまん」
 開口一番に文句を垂れた翔は、腰掛けていたマットの山から降りて杉崎先生に飛びついた。すぐさま首に腕を回してキスをねだる。時間がない。早くしたい。杉崎先生は、そんな翔の思いに応えるように舌を差し出してきた。カチリ、と内鍵を占める音が聴こえる。
「そんなに待ったか?」
 くちびるが触れる距離で優しく囁かれて、翔は答える前にそれに吸い付いた。急いできてくれたんだろうか、煙草の味が薄い。
「待ってた。暗がりでひとりで待ってんの、結構不安なんだかんな」
「悪かったな、おまえと違って俺は暇じゃないんだ」
「知ってる。だから、早くしよう」
 杉崎先生はバスケ部の顧問だから、いつも部活が終わったあとにまだ仕事がある。その部活と仕事の間を、こっそりと忍び込んだ体育館倉庫で翔はひとり待っているのだ。電気をつけたら気づかれるから、暗い中で、ひとりで。いつでもできることじゃない。久しぶりだった。
 翔は杉崎先生のジャージを脱がしながら、汗の匂いのする首筋にキスを繰り返していく。跡を残すわけにはいかない。それはお互い様で、杉崎先生も同じように優しく翔の喉仏に吸い付いてくる。
 杉崎先生の大きな手が翔の身体をまさぐってくる。翔は吐く息の温度を上げながら、杉崎先生に身を委ねる。カッターシャツのなかに滑り込んでくる手のひらが少し湿っていて心地良い。全部を脱ぐわけにはいかない。いつでもすぐに着込めるように、汚れそうなところを避ける程度だ。ポケットには、翔が自分に使うためのコンドームがひとつ入っている。
「先生……も、触って」
「今度ホテルに行こうな」
「連れてってくれんの」
「いつもいつもこんなことばっかりで、おまえが可哀想だ。変装の練習しとけよ」
 杉崎先生は優しく額にキスをして、慣れた手つきで翔のベルトを外した。下着ごとずりおろして、脚に脱ぎかけを引っ掛けたまま、大きな手のひらで包み込んでくる。
「うっ、……」
「静かに」
「うん、ごめん、」
 翔は杉崎先生にすがりつく指に力を込めた。
 静かに。性急に。絶対にばれたらいけない。ばれて先生と離れ離れになるなんて翔には耐えられない。前を触れるか触れないかのところで撫で上げられて翔は息を詰める。出てきたぬめりを利用して後ろにも指を伸ばされるから、翔は大きくゆっくりと、震える息を吐き出した。この割り開かれる最初の刺激には、いつまで経っても慣れない。
「きついか」
「ぜんっぜん……へいき……」
「ほんとかよ」
 平気なわけはないが、それでも平気になりたかった。痛いとか、怖いなんて言ったら、先生はこれから先をやめてしまうかもしれない。きついのは最初だけなんだ。慣れてうっとりしてくれば、こっちのもの。翔は抱きしめてくれる杉崎先生の匂いに溺れるように肩口に顔を埋めた。前立腺を触ってほしい。でもぐっとされると、翔は反射的に大きな声を出してしまうから、多分今は触ってもらえない。でもそんなことに文句を言っている場合ではない。
「せんせぇ、も、いいよ。今度はおれが舐めたい」
 早く早く早く。指を引き抜かれる瞬間にすら、ぞわりとした快感を覚える。翔は跪いて杉崎先生のジャージのズボンに手をかけた。ジャージ越しでも分かるその存在の主張に、先生も我慢してたんだな、と思うと、翔はなんだか嬉しい気持ちになる。
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