銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

001 危険がいっぱい

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 オレ、何でこんなところに追い詰められてんだ。しかも、追い詰めてきてるのは、この魔法学校の生徒会会長だ!
 
 中学卒業後、魔法学校に進学したオレ。好きできたんじゃねぇよ。進路を決める二者面談。その時に、担任に言われたんだ。行く高校が決まっていて、住んでいる場所からかなり離れた山奥にある全寮制の魔法学校。オレが生まれた時から決められていたって知ったのが、そのときだったんだ。
 
 そして、今の状況。授業中に乱入してきて、オレを空き部屋に連れ込んだ生徒会会長。入るなり扉を閉められて壁に押し付けられた。両腕で囲われて、至近距離に顔を寄せてくるな!
 
「魔力の循環相手になって?」
 
 おまっ! 確かに生徒会長は見目が麗しいよ! 銀髪に菫の瞳。白磁の肌。同じ男で、何故こうも違う!
 
「きっぱり断る!」
「それは困るね。循環相手は必須なんだから」
「もっと似合う相手を選べ!」
 
 オレはお世辞にも見目は麗しくない! まあ、童顔で可愛い可愛いは連呼されるが。癖のない黒髪に黒瞳。象牙色の肌。しかも、身長低いんだ! 目の前の生徒会長の嫌味なくらいの高身長にムカつく!
 
「見た目の問題じゃないしね。君、魔力だけなら学校トップクラスでしょう?」
 
 魔力だけならな! 制御出来ねぇんだから、宝の持ち腐れだ!
 
「循環相手次第で、その魔力も制御出来るようになるよ」
「は?!」
 
 それ、何だ?! 聞いたことねぇぞ! オレが驚いた表情を向ければ、無駄に整った顔が笑みを浮かべる。
 
「相手の魔力と自分の魔力を言葉通り循環させるんだから、魔力の質を知ることが出来るし、何より、制御方法を教えてもらえる」
 
 何だよ、その、魅力的な言葉は?! でもよ、循環方法に問題が、あるじゃねぇか! いくら、美味しい情報を得られても、嬉しくもなんともねぇ! キッと睨み付けても、どこ吹く風で笑ってられる神経が理解出来ねぇよ?!
 
「それでも、遠慮する!」
「君、狙われてんだよ。この魔力は魅力的だし。魔力の質がね、私達と違うんだよ」
 
 顔近付けてくんな! その眼鏡がインテリくさいぞ! オレの魔力の質って何だ?! 魔力は魔力だろう?!
 
「ねえ? 私のモノになっておきなよ」
「寮の部屋も変更になんだろうが?!」
「当たり前だよ。循環相手が他の誰かと一緒だなんて、ありえないでしょう?」
 
 それが嫌なんだ! オレの貞操の危機だろうが?! 循環相手ってのは、要はヤルことヤルってことだ! 世間一般的な表現だと恋人かセフレだろうが?! 誰だよ! オレにいらない情報をくれた奴等! って、校長、教頭、担任だよな!
 
「ああ、勿論、君は私の恋人になるんだよ。父も君が私の恋人になったと言ったら、喜んでくれる」
 
 満面の笑みを浮かべて、サラッと凄いこと言わなかったか?
 
「これからの学校生活に必要な物は私の方で用意させてもらうし。学校から借りてる杖も勿論ね」
 
 罠か? 罠にはまったのか?! どうしてそこで親が出てくる?! 親に言ってんじゃねぇ!
 
 
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