銀の鳥籠

善奈美

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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編

013 卵と結婚相手?!

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「根本的なことなんだけどよ」
 
 ここまできたら、とりあえず、覚悟はしないとな。なんせ、循環相手としての魔法を使わないと、オレが危険ぽいし。
 
「男同士でどうやってするんだよ? それにさ。同性同士で循環相手になっちまうと、結婚するときどうするんだよ?」
 
 うわぁ、目見開かれた。する事は分かってる。でも、オレはつい最近まで子供みたいなもんだったんだよ! 今も変わらねぇって!
 
「……知らないの?」
「知るわけねぇだろう。だいたい、循環相手として求愛されたら恋人だっての知ったのだって、ユエに聞いたからだしさ」
 
 オレは魔法に関する知識に疎いんだよ。そのオレが誕生日を境に慌ただしく、しかも、まったく知らねぇのに渦中にいてさ、困ってんだよ。
 
「循環相手になるとそのまま結婚することになる」
「は?! 結婚って男女で成立するんじゃねぇの?!」
「特Aの人は別なんだ。それに、特Aの両親は同性の場合が多んだよ」
「まず、子供ができねぇじゃねぇか!」
「私の両親も同性だよ」
「養子、とかか?」
「本当の両親」
 
 頭がグルグルする。オレの常識が魔法使いには常識じゃないのか……?
 
「互いに二十五歳になると、卵が貰えるんだよ」
「卵?!」
 
 会長は鳥か?! いや、オレの周りはみんな卵生まれなのか?!
 
「その卵にお互いの遺伝情報、つまり、男なら精子、女なら卵子を入れるんだ」
「十月十日経つと孵化するっていうのかよ?」
「いつ孵化するかは分からないんだ。しない場合もあるしね」
 
 それ、運なのか?! 男女間でもできない場合もあるからな。それと一緒なのか?!
 
「もう、色々、ついていけねぇよ」
 
 ぐったりだ。頭がついてかねぇって。
 
「……」
 
 待てよ。オレ、会長の申し出をある意味、受け入れたんだよな。今の話でオレ、結婚したことになるのか?!
 
「面白い顔になってるよ」
「なるだろうよ! オレ、結婚したことになるのかよ!」
「正式に結婚ってなるのは十八歳にならないと無理だけどね。魔法は互いに掛けるわけだし、ほぼ、結婚だね」
「そこ、疑問もたねぇのかよ!」
「両親がそうだからね。疑問を持ちようがない」
 
 オレ、脱力する。は?! オレの両親はどうすんだよ?! 男のオレが男と結婚すんだぞ?!
 
「多分、話は聞いてるんじゃないかな?」
 
 オレの顔色、読みやがったな。もう、色々、一気に来すぎだ! 頭悪いんだって。
 
「男同士のセックスだけどね。実践あるのみだと思うよ。今日は受け入れてくれるんだよね」
 
 おい。隠しもしないで、サラリと言い切ったな。そうだよ。今日はいいって、オレ、宣言したんだよ! なんだよ。その、楽しそうな顔は。それにさ、なんとなく、オレが襲われる方っぽいよな……。気のせいじゃ、ないみたいだよな? だってさ。会長の右手がオレの体を隠してるタオルケットに掛かってるしさ。
 
「待ったは?」
「なしだよ。私は君が欲しいんだし。気持ちがはっきりしてなくても、循環相手の魔法には同意してくれたよね」
 
 やっぱり、オレは頭が悪いんだよな。うう、観念しないとダメなのかよ?!
 
 
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